グローバル投資のポイント(185)

■単なる価値観の変化ではすまない専業主婦志向の高まり■

 国立社会保障・人口問題研究所の「全国家庭動向調査」によると、「夫は外で働き、妻は主婦業に専念」(いわゆる専業主婦)という考え方に賛意を示す割合は、2003年の41.1%から、2008年には45.0%に上昇しています。また、「子供が3歳くらいまでは、母親は育児に専念」という考えに賛意を示す割合も、2008年(85.9%)は、2003年(82.9%)から上昇しています。

 興味深いのは、賛意を示す割合を年代別にみると、2つの質問とも、29歳以下の方が、30歳代よりも賛意を示す割合が高いことです。「夫は外で働き、妻は主婦業に専念」に対する賛意の割合は、29歳以下が47.9%に対して30歳代は41.7%、「子供が3歳くらいまでは、母親は育児に専念」の賛意の割合は、29歳以下が81.7%に対して30歳代は78.4%、となっています。

 今回の結果を、女性の価値観の変化のため、と報道するところもあるようです。しかし、「全国家庭動向調査」によると、妻がフルタイムで働いていても、夫が全く家事をしない割合が16.0%(2008年)もありますので、働く女性の負担が大きいのは事実といえます。有識者の指摘の中に、「女性が正社員として長時間労働で疲弊するよりも、専業主婦として子育てに専念した方がラクと考えるのは当然」といったものがあるように、今回の結果は、価値観の変化というよりも、女性が負担を回避する姿勢が強まったため、と考えた方が自然な気がします。

 女性が専業主婦を選ぶか否かは、ライフスタイルの選択の問題とはいえ、今回の結果は、日本の潜在的な経済成長を考える上で好ましいものといえません。日本は少子高齢化の影響もあり、年代が若くなるほど人口が少なくなります。つまり、働く人の割合が一定だとしても、時を経るごとに、日本の労働市場に参入する女性の数は減少することになります。さらに若い女性のうち専業主婦になる割合が高くなれば(労働市場に参入する若い女性の割合が低下することは)、労働市場に参入する女性の数は、より大きく減少することになります。

 専業主婦が担当する家事や育児の価値を否定する意図はありませんが、労働市場に参入する女性の数が減少することで経済成長が停滞すれば、経済的な生活水準の向上も停滞することになります。家庭の幸せは、経済的な生活水準だけで決まるものではありませんが、経済的な生活水準が大きな役目を果たすことは否定できません。若い女性の働く意欲を推し量ることは、日本の経済成長の行方を考えるだけでなく、日本の家庭の幸せを考える上でも、今後さらに重要なものになると思われます。

村田雅志(むらた・まさし)
(FXCMジャパン・チーフエコノミスト)

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<筆者について>
三和総合研究所、三和銀行にて産業機械アナリスト、
UFJ総合研究所にてエコノミストとして活動後、
2004年にGCIアセットマネジメント入社。
2005年9月にGCIキャピタル・チーフエコノミスト。
2009年4月より専修大学客員教授。
2009年6月より現職。

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グローバル投資のポイント(183)

■日本にとってチャンスかもしれないEUのファンド規制案■

 5月18日、欧州連合(EU)は、財務相理事会を開き、ヘッジファンドなどの投資ファンドに対する規制や監督を強化する規制案を採択しました。ファンド規制案では、ファンドの事業活動を認可制とした上で、運用手法やリスク管理に関する情報開示を義務付けるほか、大規模ファンドには自己資本規制を設けることが盛り込まれています。また、租税回避地のケイマン諸島などEU域外(第三国)に籍があるファンドについては、EU域内で販売する場合、第三国がEUと同等の規制を規制を備えることが必要となります。

 この規制案に対して反対の立場を貫いていたのが英国です。英国には、欧州のヘッジファンドの8割、プライベートエクイティ投資会社の6割が、英国に本拠地があるとされています。ファンド規制案をきっかけに、ファンド関連会社が英国を含むEUから離れる可能性もあり、英国経済にとって規制案は大きなマイナスです。

 EUの他諸国も、英国のこうした事情を理解しているはずです。それにもかかわらず、EUが英国を押し切る形でファンド規制案を採択したのは、足元でも進行している金融危機の一因がファンドの活動にある、と考える意見が多数あったためと思われます。金融危機の結果、巨額の損失を被った金融機関を救出するため、多額の公的資金を投入した経験があるだけに、当局者がファンドに対して厳しい姿勢をとりたくなるのも理解できなくはありません。

 EUのファンド規制案は、市場にて否定的に受け止められています。そもそもヘッジファンドは、規制が緩やかな国・地域を本拠地とすることで運用コストを引き下げるとともに、自由な運用手段を用いることで、伝統的な投資手法を越えるリスクと利回りを追及してきました。そんなヘッジファンドに規制をかけてしまえば、ヘッジファンドの存在意義を失うことになりかねません。また、自由に動けるファンドですら規制がかかるような状況であれば、証券化市場への資金流入が細るのは目に見えています。

 市場関係者の中には、EUのファンド規制案をきっかけに、金融市場での資金移動が滞るとの見方も出てきています。また、規制により金融機関がリスクをとりにくくなることから、信用収縮がおこり、実体経済も停滞するとの見方もあります。ひいては、ファンドを始めとする金融業が衰退するという悲観的なものも出てきています。

 市場関係者が、こうした心配をするのは分からなくもないですが、仮にEUのファンド規制案が実行に移されたとしても、それによって金融業が衰退するようなことはないでしょう。2008年の金融危機によって、先進国は過去最大級の金融緩和策を続けており、世界のマネーは膨張しています。EUは、こうした膨張したマネーを規制によって封じ込めようとしているわけですが、膨張したマネーは規制の目をくぐりぬけ、あちこちに動き回ります。動き回りたいマネーを取り扱うべく、金融業のニーズは高まることはあっても、衰退するとは考えにくいです。

 規制によってEUへの資金流入が細ることはあるでしょう。しかし、世界全体でのマネーが膨張している以上、EUで流通するマネーの減少分は、他地域に波及するだけです。世界最大の経済大国である米国にマネーが流れる可能性が高いと思われますが、米国でも金融の規制を強化する案(通称ボルカールール)もありますから、日本にマネーが流入する展開も考えられます。

 日本の産業振興の観点からすると、EUのファンド規制案や米国の金融規制強化案が実施されるのであれば、日本はあえて金融規制を緩和するのが好ましいと言えます。膨張するマネーの流通拠点が欧米から日本にシフトすれば、日本の金融業界が発展するだけでなく、日本に流入するマネーが日本の他産業に波及することも充分に期待できるでしょう。

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グローバル投資のポイント(182)

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■ギリシャ経済の先行きがポイントとなるユーロ下落幅の目安■

 ユーロの下落が止まりません。5月10日、欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ圏諸国の中央銀行が国債の買い入れを始めたことを明らかにしました。報道によると、ユーロ圏の中央銀行が買い入れているのは、ギリシャ、スペインなど財政悪化が指摘されているユーロ加盟国の国債のようです。

 それまでのユーロ売りの材料は、ギリシャのデフォルト懸念ならびに、ポルトガルやスペインといった他財政悪化国への波及懸念とされてきました。ユーロ圏・中央銀行が、こうした国々の国債を買い入れるのであれば、理論的にはデフォルトはなくなるため、ユーロ売りも一服すると思われました。

 しかし、その後もユーロは下落をします。5月14日の東京外国為替市場では、ユーロドルが一時1.2516ドルと、昨年3月5日以来(1年2カ月ぶり)の安値を記録しています。またユーロスイスは、1.3997スイスフランと、ユーロ発足以来、過去最安値を記録しました。

 一般に、財政悪化を背景に他国からの資金調達が難しくなった国が経済状況を回復させるには、財政を緊縮するだけでは不十分で、自国通貨安や極端な金融緩和が必要とされています。ただ、ギリシャの場合、通貨は自国通貨ではなく、他国も使用するユーロになっていますし、金融政策もギリシャ中銀ではなくECBが決定しますので、ギリシャ単独で考えた場合、選択肢は緊縮財政しかないことになります。

 こうした図式があることから、市場関係者に限らず、多くの方は、ギリシャ問題は長期化する、と考えているようです。EU当局によるギリシャ救済策が実施されたとしても、ギリシャではデモや暴動などが治まっていません。緊縮財政を強要されることを嫌ったギリシャ国民が、ユーロからの離脱を選択するのではないか、との見方も出ています。

 ブログなどを拝見すると、ギリシャ問題が長期化し、ギリシャがユーロから離脱するのだからユーロは安くなって当然、といった意見を目にします。ギリシャ問題でユーロ圏経済が悪化しそうだ、だからユーロが安くなる、というのなら、理解できますが、ギリシャがユーロから離脱するからユーロは安くなる、というのは、あまりロジカルに思えません。なぜなら、ギリシャがユーロから離脱することは、ギリシャ以外のユーロ加盟国の資金負担が軽減されるなど、ギリシャ以外のユーロ加盟国にとって経済的メリットが大きいからです。言い換えれば、ギリシャがユーロから離脱するのであれば、ユーロは下落するのではなく上昇してもいいくらいです。
 ユーロの下落が止まらない、という現象から考えると、市場はギリシャがユーロから離脱するとは考えていない、と考えた方がロジカルです。ギリシャがユーロから離脱しないことを前提とすれば、ギリシャ経済を回復させるためにユーロ安は不可欠となります。またギリシャを支援する他ユーロ国にとっても、ユーロ安は輸出環境の改善を通じて景気を押し上げます。ユーロの下落が止まるのは、ギリシャのデフォルト懸念ではなく、ギリシャ経済の回復の道筋が見えてくる頃、とも言えそうです。

村田雅志(むらた・まさし)
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グローバル投資のポイント(181)

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■ネットによって価格が非連続に引き下げられた英会話学校業界■

 4月20日、英会話学校大手のジオスは、東京地裁へ取締役及び従業員による準自己破産を申請し、同日、保全管理命令を受けました。保全管理人によると、ジオスの負債総額は、2010年3月末現在で約75億円とのことです。

 ジオスは、1973年3月創業し、86年12月に法人化された英会話学校の大手です。過去にはテレビコマーシャルを積極的に展開していたので、「ジオス」という名を聞いたことがある方は多いと思います。ジオスは、地方都市にグループ会社を設立する形で全国展開を図るだけでなく、海外にも直営校を開設することで、1995年3月期には売上高を166億円まで拡大させた実績があります。

 しかしその後、ジオスの経営環境は悪化します。報道によると、ジオスは、2008年9月にリストラプランを策定し、国内のスクール数を約420校から約320校に減らしたほか、取引金融機関に返済条件変更の同意を取り付けるといった各種リストラ策を実施しましたが、リストラに伴う費用負担や、スクール閉鎖に伴う生徒への返金などが予想を上回り、資金繰りの悪化を招いたとされています。また、2009年12月には、オーストラリアで英会話スクールを運営していた子会社が、資金繰りの悪化からオーストラリア政府よりビザ発給の認可停止を受け、2010年2月には現地の英会話学校を閉鎖する事態となっていました。

 2007年10月に業界最大手のNOVAが経営破たんしただけでなく、大手のジオスも(事実上の)経営破たんとなった背景に、英会話学校業界の環境変化があります。マスコミ報道では、経営環境が悪化した理由として、企業が語学研修への支出を減らしたことが指摘されています。経済産業省の大手中心の調査によると、2006年2月に82.7万人いた語学教室の受講生は、2010年2月には33.6万人にまで減少しています。ここまで受講生が減少してしまえば、固定費が高くなりがちな大手企業ほど経営が難しくなります。

 英会話学校の市場規模が縮小している理由は、企業による研修支出の減少といった景気要因だけでなく、少子高齢化による若年層の減少や、ネットを駆使した低コストサービスの普及といった構造的な要因も考えられます。たとえば、Smart.fmという英語学習用のサイトを利用すれば、英会話学校に多額の費用を支払うことなく、無料で英会話を学ぶことができます。

 英会話を学ぶ上で、ネイティブスピーカーと対面で会話をすることの重要性を否定するつもりはありません。しかし、一般的に消費者は、財・サービスを購買する上で費用対効果を考慮します。ネットを駆使した低コストの英会話学習サービスが、消費者により低い価格でサービスを提供している以上、英会話学校における一般価格は、非連続で低下したと考えるべきです。既存の形式でサービスを提供する英会話学校は、たとえ良質なサービスを提供しているとしても、これまでと同じ価格水準で経営を続ければ、いずれジオスと同じような状況になるといえます。

村田雅志(むらた・まさし)
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グローバル投資のポイント(180)

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■主張が空回りしかねない経済指標の使い方とは■

 4月16日付の日本経済新聞は、総務省の労働力調査から失業の長期化が鮮明になってきたと報じています。2009年の完全失業者336万人のうち、失業期間が3カ月以上の失業者は214万人と、完全失業者の約28%を占めています。

 新聞記事では、失業期間の長期化が目立つのは若年層、と指摘しています。3カ月以上の失業者を年齢別にみると、25〜34歳は前年比36%増、15〜24歳は同比35%増、と増加幅が大きいことを記事では示しています。

 若年層の失業期間が長いことは、失業している方だけでなく社会的にも損失が大きくなります。一般に若年時代には、仕事を通じて様々な知識・経験を習得し、中年以降の活躍の基盤を構築するのが望ましいとされています。若年層の失業期間が長期化することは、個々人の知識・経験を習得する機会を失う可能性があるため、個々人の能力だけでなく、国全体の労働力の質向上が停滞することも考えられます。

 ただ、労働力調査のデータを眺めると、若年層の失業期間だけが長期化しているわけではないことがわかります。たとえば各年代における3カ月以上の失業者の割合をみると、25〜34歳では約67%ですが、35〜44歳でも約66%と大差がありません。また15〜24歳をみると、その割合は約58%と、他年代に比べ(むしろ)低い結果となっています。一般的に言われていることですが、15〜24歳のような若い方であれば、職を得る機会は他年代に比べ多い、といえそうです。

 新聞記事では、求職と求人がかみあわない「ミスマッチ」が若年層で深刻だと指摘しています。おそらく記者は、ミスマッチの証拠として、若年層での失業期間の長期化を提示したかったのでしょう。しかし、先に指摘したように、失業期間の長期化という現象は、若年層に限ったことではありません。仮に、ミスマッチの深刻さを示したいのであれば、求人者数と求職者数を年代別に示した方が素直です。マスメディアとして、何らかの主張を記事に盛り込むことは結構ですが、主張を裏づけするデータは適切なものを選ぶ方が説得力が増すと思われます。

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■近々実施されるという人民元の切り上げ幅■

 近々、人民元が切り上げられるのではないか、との観測が浮上しています。4月8日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が、北京で形成されつつあるコンセンサスに詳しい関係筋の話として、中国の為替政策変更の発表が非常に近いと報じたほか、ガイトナー米財務長官が、8日午後に北京に入り、中国の王岐山副首相(金融担当)と会談したことも、人民元切り上げの真実味を増しているようです。

 人民元の切り上げについては、欧米各国が以前から要望していたほか、中国にとっても、いずれは切り上げを実施しなければならないことでした。中国は、世界的な金融危機が生じた2008年7月から人民元の対ドルレートを一定にしてきましたが、そのために大量の元売り・ドル買い介入を実施しています。こうした為替介入により、中国には多額の人民元が市中に流入します。今年2月のマネーサプライ(M2)は、前年比25.5%増と高い伸びを示しています。

 マネーサプライが拡大すれば、一般物価だけでなく資産価格も上昇しやすくなります。中国では、2月の消費者物価が前年比2.7%と伸びが加速しているほか、2月の住宅販売価格が前年比10.7%も上昇するなど、不動産価格も急騰している状況です。広い意味でのインフレは、国民の経済格差を広げやすくします。インフレを予防するべく、為替介入の規模を減らすこと、言い換えれば人民元の為替介入をやめること(≒切り上げ)は、安定的な内政を望む中国政府にとって必要不可欠といえます。

 しかし、中国にとって人民元の切り上げは良いことばかりではありません。最大の問題は、中国が保有する米国債の価値が人民元立てで目減りすることでしょう。中国が保有する米国債(長期債)は、2010年1月時点で8890億ドル(1ドル94円換算で83兆5660億円)と世界一の規模となっています。仮に人民元を2%切り上げれば、それだけで約178億ドル(同1兆6713億円)もの価値を失うことになります。

 中国としては、インフレを抑制したいが、そのために、これまで蓄積した富(米国債の価値)を大きく損なうことも避けたい、といったところでしょうか。そうした点を考えると、仮に中国政府が人民元を切り上げるとしても、切り上げ幅はせいぜい2%程度だと思われます。

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■本音では政府に配慮せざるをえないオーストラリアの金融政策■

 今週に入って豪ドルが堅調な値動きを見せています。昨日(3月29日)の豪ドル円は、一時、84.88円と今年1月15日以来の水準を回復しています。2月5日には76.17円の年初来安値をつけましたので、約2カ月で11%も上昇したことになります。

 豪ドルが買われた理由の一つとして、来週の豪中央銀行理事会での利上げ期待があります。豪中央銀行(RBA)のスティーブンス総裁は、テレビ番組に出演し、性急な利上げは混乱を招くと述べながらも、不動産バブルを意識すると、早期の金利調整は適当と発言しています。豪ドルは、先進国の中では数少ない高金利国ですが、さらに利上げされれば、金利収入を目当てにオーストラリアへの資金流入が拡大し、あわせて豪ドルが買われる展開が期待できます。

 スティーブンスRBA総裁が危惧するように、オーストラリアでは住宅価格の上昇が止まりません。やや古いデータですが、昨年12月の住宅価格(8大都市)は、3カ月前比5.2%上昇し、前年比では13.6%も上昇しています。

 2008年に米国を中心に住宅バブルが崩壊したこともあり、RBAとしては、米国の二の舞を避けるべく、住宅価格の上昇に歯止めをかけたいところです。ただ、住宅価格上昇を抑制すべく利上げを続けるようだと、比較的堅調に推移しているオーストラリア景気が悪化する可能性が高まります。

 RBAのデベル総裁補佐は、本日朝のシドニーでの講演で、オーストラリアの住宅ローン金利が政策金利より上昇しており、RBAは、こうした点を考慮に入れることができる、と発言しています。デベル総裁補佐の発言は、住宅ローン金利が上昇しているのだから、急いで利上げする必要はない、と解釈されます。こうした発言には、住宅バブルを防ぎたい一方で、景気への配慮も欠かせない、という思いが表れているといえます。

 RBAが景気に配慮する理由として、オーストラリア政府への配慮を指摘する声もあります。オーストラリアでは、1年1カ月以内に総選挙が実施されることが予定されており、選挙間近に利上げによって景気が腰折れすることは、現政権としては避けたいところです。実際、オーストラリアの現政権は、住宅ローン金利の上昇に不快感を示しています。

 建前として、本来であれば、中央銀行は政府から独立して金融政策を遂行すべきですが、どこの国であっても中央銀行は、政府の思惑を配慮して金融政策を実施するのかもしれません。

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■奇策でしかない外為特会を使ったマニフェスト財源探し■

 3月16日付の日本経済新聞は、菅直人副総理・財務相が、外貨準備を運用する外国為替資金特別会計(外為特会)の積立金のあり方を見直すよう財務省の事務方に指示していたことが分かったと報じています。報道によると、菅氏は、20兆円近い外為特会の積立金の一部を取り崩し、「埋蔵金」としてマニフェスト実現の財源に充てる狙いがある、とされています。

 ただ菅氏は、閣議後の会見で日本経済新聞の報道を否定し、「特別会計全体の見直しについて、一般的な指示は出したが、個別に外為特会ということで、積立金から財源を出すという趣旨での指示はしたことはない」とコメントしています。

 外為特会とは、為替介入に関連する資金の流れを管理する国の特別会計のことで、国の一般会計と区別されています。外為特会が保有する資金は、2009年3月末に132兆7440億円に達しており、マニフェスト実現のための財源を探している現政権にとって、一見魅力的な資金源のように思えます。

 しかし外為特会は、為替介入のために設けられているものであり、外為特会が保有する資金の多くが外貨や外貨建ての国債です。よって、仮に現政権が外為特会が保有する資金をマニフェストのための財源に使おうとするならば、外貨を円に換える必要があります。

 現政権が財源として使う資金の規模にもよりますが、仮に数兆円規模を外貨から円に換えようとしたら、それだけで円高が進んでしまいます。菅財務相が就任直後に円安を望むような発言をしたくらいですから、たとえマニフェスト実現のためとはいえ、円高になるようなことは選択しないでしょう。

 また、2008年後半以降のドル安(円高)の進展で、外為特会のドル建て資産には多額の為替評価損が発生していると言われています。現在の為替水準でも、積立金から評価損を差し引くと、積立金は5〜6兆円程度のマイナスとみられており、マニフェスト実現のための財源として積立金を使ってしまうと、一般会計だけでなく外為特会も財務状況が悪化します。

 外為特会が、過去の為替介入の結果、132兆円もの資産を有するほど膨張したのは、行政の効率化という点で問題視されるべきでしょう。しかし、外為特会の規模を縮小させることは、マニフェストの財源確保とは別問題です。外為特会を使って財源を確保しよう、という考え方は、二つの問題を一気に解決させよう、とする奇策のようにみえます。ただ、奇策は、あくまでも奇策でしかなく、成功する可能性は低いものです。

 外為特会のあり方については、現政権だけでなく自民党を始めとする野党内でも見解が多岐に分かれています。日本経済新聞の報道は、菅氏の本意ではないのかもしれませんが、他政治家の考えが反映されたものなのかもしれません。

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三和総合研究所、三和銀行にて産業機械アナリスト、
UFJ総合研究所にてエコノミストとして活動後、
2004年にGCIアセットマネジメント入社。
2005年9月にGCIキャピタル・チーフエコノミスト。
2009年4月より専修大学客員教授。
2009年6月より現職。

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■外資系企業の呼び込みに使うべき政府の資金拠出■

 3月10日付の日本経済新聞一面には、「有力外資 相次ぎ日本撤退」という印象的な見出しの記事が掲載されています。また、少し小さな見出しですが、「先端研究助成 1000億円の配分公表」という見出しの記事も掲載されています。

 「有力外資 相次ぎ日本撤退」の記事には、日本での生産や販売から撤退した外資系企業の例が数多く紹介されています。たとえば、タイヤ生産大手の仏ミシュランは、7月に太田工場を閉鎖するそうです。また韓国の現代自動車の日本法人は、日本での乗用車の新車販売を中止しています。

 一方、「先端研究助成 1000億円の配分公表」の記事では、1000億円の先端研究助成基金について30人の研究者に配分する金額が公表されたことが報じられています。新型万能細胞(iPS細胞)で有名な山中教授らに50億円が配分されたほか、ノーベル化学賞を受賞した田中氏には34億円が配分されたそうです。

 先端研究助成基金は、麻生政権時代に発足したもので、現政権になってから、当初の半額規模で2009年度補正予算に盛り込まれたものです。「基金」の名前がついていますが、これは使い切れなかった費用を翌年度以降に繰り越すことを可能にするために「基金」というハコを用意しているだけで、仕組みの本質は政府が研究者に助成金を支払うことといえます。

 1000億円の助成金と聞くと、それなりにすごい規模のように思えますが、先にご紹介した外資系企業の撤退のほうが金額インパクトは大きいです。たとえば、太田工場を閉鎖する仏ミシュランは、約760億円をかけてインド南部に工場を建設します。また現代自動車は、約704億円をかけて北京に工場を新設する予定です。この2つだけで1400億円の資金が投じられることになります。

 外資系企業にとっては、人口減少を背景に低成長に甘んじる日本よりも、インドや中国といった成長が期待できる新興国に資金を投じた方が効果的と判断するのは自然のことです。しかし、単に自然のままに任せていたら、日本経済は、ますます弱体化します。

 おそらく先端研究助成基金は、日本経済の弱体化を防ぐべく、先端研究を活性化させることを目的に設立されたのでしょう。しかし残念ながら、政府が多額の資金を投じたとしても、世界各国の企業が投ずる資金規模には勝てません。

 国・地方の長期債務残高がGDP比171%(825兆円)まで拡大していることを考えたら、より効果の高いことに資金を投ずる姿勢が求められます。一般的に政府は、民間企業に比べ業務効率が低いと言われています。政府は、自らが資金を拠出するよりも、世界各国の企業が日本に資金を投じたくなるよう環境整備や規制緩和に資金を投じることにもっと注意を払うべきだと思います。

村田雅志(むらた・まさし)
(FXCMジャパン・チーフエコノミスト)

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■利上げまでの時間稼ぎに過ぎない新興国の預金準備率引き上げ■

 BRICsと呼ばれる新興4国のうち3つの国が預金準備率を引き上げています。預金準備率とは、民間銀行が預金残高の一定割合を中央銀行に預け入れる比率のことです。預金準備率が引き上げられると、民間銀行がより多くの資金を中央銀行に預け入れることになるため、結果として銀行融資が縮小することが期待されます。

 2月24日、ブラジル中央銀行は、定期預金に対する準備率を13.5%から15.0%に引き上げると発表しました。これにより、市中銀行から新たに710億レアル(約3.5兆円)の資金が吸収される見通しです。

 翌日(25日)、中国の中央銀行である中国人民銀行は、1月に引き続き預金準備率を2カ月連続で引き上げています。今回の引き上げによって、約3千億元(約3.9兆円)の資金が吸収される見込みです。

 2月27日、インドの中央銀行であるインド準備銀行は、預金準備率を5.50%から5.75%に引き上げています。インドの預金準備率は、2月13日に5.00%から5.50%に引き上げられたばかりですが、2週間後に再度、引き上げられたことになります。

 ブラジル、中国、インドと、新興国の代表とされる3つの国で預金準備率が引き上げられたのは、各国ともにインフレ懸念が高まっているためです。たとえばブラジルの場合、1月の消費者物価は、前年同月比+4.59%と、政府のインフレ目標の中央値(4.5%)を上回っています。

 一般に、インフレ率(物価上昇率)が高まるのは、市中で流通する資金量が拡大するためといわれています。このため、預金準備率を引き上げることで、銀行融資が縮小すれば、市中に流通する資金量も増えにくくなり、インフレ率が低下することが期待されます。

 しかし、インフレ率を抑制するのであれば、預金準備率を引き上げるよりも金利を引き上げる(利上げをする)方が効果的です。預金準備率の引き上げは民間銀行のみに影響を及ぼすのに対し、利上げは民間銀行だけでなく消費者も含めたより広い経済主体に影響を与えるからです。

 それにもかかわらず、ブラジル、インド、中国が、利上げではなく預金準備率の引き上げを選んだのは、利上げをすることで、自国通貨が上昇し、輸出競争力が低下する恐れがあるからでしょう。

 2008年後半の金融危機以降、ドルの下落傾向は続いており、新興国通貨は以前に比べ対ドルで上昇しています。新興国としては、これ以上、自国通貨が上昇してしまうと、輸出競争力の低下を通じて、ようやく回復軌道に乗った景気が再び悪化してしまうため、自国通貨高につながりやすい利上げは避けたいのでしょう。

 しかし、自国通貨高を恐れて利上げが遅れた結果、インフレ率の上昇が続いてしまったのも事実です。預金準備率の引き上げによるインフレ抑制効果が限定的なことも考えると、ブラジル、インド、中国は、いずれ利上げを選ばざるを得ず、結局、自国通貨高を受け入れるしかないような気がします。

村田雅志(むらた・まさし)
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