2476 テンプスタッフ

JUGEMテーマ:株・投資


本日は、IPO株の研究です。

■会社概要

人材派遣会社。
業界の8.8%のシェアを保有し、業界2位のポジション。
業界1位はスタッフサービス(非上場)で、14.8%のシェアを持っています。
テンプスタッフは3つのセグメント、1)人材派遣・請負、人材紹介、2)アウトソーシング事業、3)その他、で事業展開しています。

収益構造としては、1)が全体の売上、利益ともに95%程度稼いでいる格好です(06.中間期)。

〓人材派遣・請負、人材紹介  (全売上、利益の95%を稼ぐ)〓

この事業はいわゆる人材派遣事業ですが、あえて説明するなら、派遣社員として働きたい人材を集め、その中から顧客企業が求める、ふさわしい人材を派遣する事業です。

この事業の直近の売上構成は下記の通りです。

売上構成(06.中間期) 構成比
1)一般事務職      56.4%
2)専門事務職      19.7%
3)IT関連技術職     8.7%
4)その他        14.0%
5)紹介          1.0%

この事業はライバルがとても多い業界です。
例えば、スタッフサービス、アデコ、パソナ、リクルートスタッフィングなどなど。上位5社を合わせてもシェアは40%強で、非常にプレイヤーが多い業界だということが分かります。

この事業が非常に差別化が難しいことも、競争が激しい一因となっていると思われます。
結局は、派遣する人材の能力次第で、その人材への依存度が非常に高い事業であるにもかかわらず、派遣会社はその人材を独占・囲い込むことができないのです。なぜなら、派遣業社に登録している方々は、多くの場合、複数社に登録しているからです。
(別の観点で差別化に成功した会社がスタッフサービスです。その差別化ポイントは、レスポンスの速さです。彼らは、一本目の電話で20分以内に営業が駆けつけ、そして2時間以内に人材を派遣するのです。彼らが後発にもかかわらず、トップシェアに踊り出た理由は、ここにあります。)

現在、様々なメディアで多くの企業で人材が不足していると報じられています。(日曜日の日経新聞の人材広告蘭が、月を追うごとに増えている気がします)
一見、人材派遣業界にはプラスのようにも見えますが、彼らもまた人材を確保することが難しくなっているのです。

例えば、パソナは人材確保のために、派遣の方への支払いを増やしました。
顧客企業からの支払い(単価)も上昇すると踏んでいたからです。
ところが、単価は上昇するにはしたものの、彼らが思ったほど上昇しなかったのです。

   前会社予想    実際(下期は新会社予想)
上期 1.2%アップ  0.5%アップ
下期 2.7%アップ  1.5%アップ

上記により、マージンが縮小したことが、下方修正の1つの要因となったのです。

人材の需給を踏まえると、確かに単価が上がる可能性はあるかもしれません。
ただ、企業の財布の紐はまだまだ堅いのではないか、単価が上がるとしてもそうとう緩やかなものになるのではないか、というのが私の意見です。

一般従業員の賃上げでさえ、なかなかすんなりいかないのですから。
そんな状況にもかかわらず、派遣だけ賃上げを認めるということは、なかなか考えにくい前提だと思います。

ここが、目先の収益動向を占う最大のポイントと思いますので、これが外れると業績は大外しとなってしまいます。。。

競争が激しい(低採算)のビジネスで、一昔前の時代の追い風(一般社員から派遣への切り替え)もなくなり、見通しは厳しいと思います。

■業績推移
(百万円)    売上高   経常利益  純利益  経常利益率
04.3(実) 160855 7825 3942  4.8%
05.3(実) 190529 6406 2898  3.3%
06.3(会予)218330 8399 3528  3.8%

■データ
〓市場規模とシェア〓

1)市場規模   04年度(日経推定)2.2兆円(前年同期比 +10%)

別のソース(厚生労働省)ではありますが、05年度は2.8兆円(前年同期比+21.2%)だったようです。

2)シェア    04年度 (日経推定)
  スタッフサービス     14.8%
  テンプスタッフ       8.8%
  アデコ           8.0%
  パソナ           7.6%
  リクルートスタッフィング  4.8%
  その他          55.7%

〓派遣労働者数〓

1996  72(百万人)
1997  86
1998  90
1999 107
2000 139
2001 175
2002 213
2003 236
2004 226
(厚生労働省)

(派遣労働者数が増加してきた要因の1つが、一般事務社員の派遣社員への切り替えでした。長引く経済の低迷で、特に大企業でこの流れが顕著となりましたが、近年ではこの流れも終わりを告げ、業界の追い風になるには至っていないようです。)

(佐藤 貴士)

<スローガン>
仲間と共に理想社会への投資をはじめよう!
−投資活動によって理想社会を実現する−


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

Hot Commodity

JUGEMテーマ:株・投資


 先週、とある証券会社が数日間かけてフォーラムを行いました。
日本の様々な企業のプレゼンテーションや、ジムロジャーズ氏、ゴア副大統領の講演なども催されました。
ジムロジャーズ氏の講演もさることながら、直近の著書「商品の時代(Hot commodity)」もおもしろかったです。

思いっきって要約すると、

ジムロジャーズ氏曰く、今後数年間は商品が投資対象として良い。
なぜなら、中国の旺盛な需要を始めとして、各商品の需要がタイトになる。
にもかかわらず、供給サイドは追いついていない。
石油なんかは、独立系の調査機関が調査できないので、OPECが主張する埋蔵量の信憑性はかなりの疑問だ。
他国では埋蔵量が減りつつある中で、一部の地域だけ埋蔵が増加しつづけるのはおかしい。
OPECの加盟国の生産量は、埋蔵量と関わってくるので、各国がサバをよむ傾向にあるのではないか。
たとえ、大規模な油田が発見されたとしても市場に出てくるまでには時間がかかるだろう。もちろん、莫大なコストもかかる。

各商品で、上記のような分析が行われております。
ジムロジャーズ氏はこれまで2度の世界一周旅行を行っているそうで、そのときの体験談に基づいた政治情勢、各国の文化、歴史などにも言及されております。

原油、砂糖、ガソリンなど各商品のことは、慣れておらず良く知らないせいか、スッと頭に入ってきませんでしたが、再確認したことは需給を把握することの大切さです。
(当たり前すぎてごめんなさい。株式も、結局は需給です。ファンダメンタルも需給動向を決める1つのファクターに過ぎません。でも、私は長い時間軸で考えた場合、ファンダメンタルズがチャートよりも他の何よりも使えるものだと思っています。)

企業の売上(単価、数量)も「需給」によります。
どういう背景があって伸びているのか、需要が強い理由は何なのか。
どういう前提で伸びる可能性があるのか。
その前提はどれくらいの角度で起こりえて、どれぐらい継続する可能性があるのか。
キャパが一杯なら、今後の増設はどうするのか。いくら使って能力はどれだけ増えるのか。すると、売上、利益はどれだけ増えるのか。

業界内で増設が続けば、今後の「需給」はどうなるのか。
お客からの需要は旺盛だが、それに答えるための人手が足りない!!
これもまた、「需給」です。

1つの業界に依存している製品なら、その業界の落ち込みはその製品の「需給」に影響を及ぼします。
でも、様々な業界向けにバランスよく製品を出しているなら、わりかし「需給」は安定するかもしれません。
ハイテクに傾斜しているメーカーが、自動車向けを開拓したり伸ばそうとしているのはこういった理由もあると思います。
(昔のDRAMはPC向けがほとんどでしたが、最近はデジタル家電向け、携帯向けなどにも採用されつつあります。それでもPC向けが多くの比率を占めますが。。。一方、フラッシュメモリはデジカメ、メモリスティック、ポータブルオーディオ、携帯、今後はPCにも?デジカメ向けが一番大きい割合を占めていると考えられますが、DRAMのPC依存度に比べれば低いです)

「需給」が関係するのは、何も売上だけではありません。
コストもしかりです。
自分達が採用する部材のコストはどうなるのか。
これにも当然、「需給」が大きく関わってきます。

シクリカルでそろそろピークアウト(もしくはボトムアウト)と考えるのではなく、足元の動向をきちんと把握し、今後の需給の見通しを考える(売上、コスト面ともに)重要性を再確認しました。

おそらく、ジムロジャーズ氏が講演、著書で一番言いたかった、理解してほしかったこととは違うのでしょうが。
(しかし、講演時のメモには需給と大きな字で書き、読んだ本には「需給」にひたすら線を引張ってしまったのです。)

(砂糖 貴士)
タイプミスではありません。
「Hot commodity」とかけた、高度なシャレのつもりです。。。

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再確認すべき重要事項

JUGEMテーマ:株・投資


 先週は私の担当だったのですが、ぢんぢ部長に原稿送信をすっかり忘れてしまって、知の利さんに代筆していただきました。この場をお借りいたしまして、お礼をさせていただきます。ありがとうございました。

 ライブドアへの強制捜査後、気の向くままに書いていたものがその原稿です。
若干、タイムリーな感じは薄れてしまいましたが、本日の原稿とさせていただきたいと思います。
 マーケット環境が良い、こんな時だからこそ基本を思い出すべきです。

■ 企業活動の本質

 企業活動の本質は、投資をし利益を現金で回収することです。
何らかの投資がなければ、付加価値をつけ売上をあげ、利益を回収することができません。
何のリスク(投資)もなしに、儲かるのであれば人類全体がそれを行うはずです。
一見、投資が必要ないと思われるものでも、必ず最初に投資をする過程があります。

例えば、研究開発費や人材投資。
投資とは、目に見える設備だけとは限りません。
投資期間、もしくは投資をしながら売上をあげ、利益を得る。
これが、会計上の利益となります。
しかし、過去の億近にて触れられていますように、これらはある程度の操作が可能で、PLだけを信じ込むのは良くありません。
これだけを見て、投資をするのは自殺行為とも言えるでしょう。

なぜでしょうか?

利益として得たもの、それは同時に現金であることが望ましいからです。
ビジネスの大前提は、「利益を現金で得る」ことです。
数兆円の売上を立てることだけに、意味はありません。
利益を得ることにビジネスの意義があり、なおかつその利益は現金であることが望ましいのです。

ただし、企業間同士の取引で掛売りがあることは、ある程度仕方ありません。
ただ、その回収期間は常識的な範囲であるべきで、もし回収期間が同業他社よりも長いのであれば、採算は絶対に同業他社以上でなければなりません。
そうでなければ、投資家として納得することはできません。
現金がいつまでたっても回収できず、でも投資や運転資金で現金は流出し続けてしまいます。
こんな状態では悲しすぎます。
半年以上の回収期間で、なおかつ薄利であるとするなら、自社の製品(あるいはサービス)の付加価値を認めてもらっていないも同然でしょう。

■ キャッシュフロー

常識的に考えた場合、企業の利益的な成長が継続していれば、保有する現金は増加し続けるはずです。
そして、自己資本が積みあがり、自己資本比率は改善します。
(利益成長以上に総資産が膨らめば、自己資本比率は悪化してしまいますが)

もちろん、大規模な先行投資を行うなどした場合、一時的に現金が大きく減少する可能性もあります。
(ただし、そのような場合でも、大全的として「後から、利益として投資以上の現金を回収」するはずです。そのような経営判断があったからこそ、投資をしたはずなのですから)
それでも、長期的な期間で見た場合、利益成長が継続しているなら、現金の増加はあってしかるべきでしょう。

もちろん、この現金増は基本的には「営業活動」から来るべきで、決してファイナンス等の「財務活動」から来るべきではありません。
時期によっては、「財務活動」から来ることもあるでしょうが、基本的には「営業活動」から来るべきです。
繰返しますが、ビジネスの大前提は「利益を現金で得る」ことなのですから。

フリーキャッシュフローは最低でも黒であってほしいものです。
ある時期において赤であることがあったとしても、長期的には多くの期間が黒でしかるべきでしょう。
そうでなければ、あの経営者は情けないと思われても仕方がありません。
現金で利益が得られない=ビジネスができない っということなのですから。

では、何故、黒字決算でもフリーキャッシュフローが黒でないことがあるのでしょうか。
いくつかケースは上げられますが、大別して
1)売掛増、棚卸増、償却減
といった営業活動の効率悪化に関わるものと、
2)営業CFに伴わない多額の投資
に分けられます。(身の丈にあってない)
ここでは、2)について考えたいと思います。

経営者が多額の投資をする時、必ず「この投資以上のリターンが得られるはずだ」と確信しているはずです。
そうでなければおかしい。
その後、本当にリターンは得られたのでしょうか?
投資家はしっかりそれをウォッチしているのでしょうか?
経営者は、やれ外部環境が冷え切っただの、単価の下落が想定以上だの、言い訳をしていないでしょうか?

キャッシュアウト。
これは、何をどうしても覆ることのない事実です。
投資をしたその時点で(もしくは数ヵ月後に)、現金は確実に出て行きます。
だとすれば、投資をした後は、企業は全力で投資効率に見合った利益を現金で得なければなりません。
まかり間違って、投資以下のリターンであるものならば、今後の投資は再考すべきでしょう。
投資効率をもっともっとよく考えるべきでしょう。
やれ、先行投資で将来的にはリターンが。。。と言い続けて何年もたつ企業には、「いつ利益がでるのか」、「なぜ見積もった投資効率がでなかったのか」、「今後の投資についてどう考えているのか」等等、しつこいぐらいに聞くべきです。
そうでなければ、投資家は大事な資産をみすみす減らすことになってしまいかねません。

営業利益は着実に成長するが、純利益がいつまでたっても赤字の企業も見受けられます。
「営業利益段階では成長していますから」なんて話に、簡単に納得していいのでしょうか。
暖簾の償却や、減損といった特別損失は、あくまで特別であって一時的である必要があるはずです。
そうでないなら、それは特別でもなんでもなく、経常損失です。
投資家が求めているものは、営業利益ではなく、純利益なのですから。

そうであるならば、
「営業赤字だが、特別利益によって純利益で黒字を確保」

このようなケースでも評価すべきなのでしょうか。
それは絶対に違います。
営業黒字でなおかつ、税金も支払い純利益も黒字、なおかつフリーキャッシュフローも黒字でなければならないのです。
事業活動を行い、利益を現金で得る。
これが企業のあるべき姿のはずです。

何度もくり返しますが、ビジネスとは「利益を現金で得ること」なのです。

株式市場から資金を調達しておきながら、純利益は赤字続きで自己資本をすり減らし続けている。
身の丈にあわない投資を行い、案の定回収できない。
減価償却(あるいは暖簾償却)がかさみ、利益がでない。
そんな企業が、「売上は伸びているから、また株式市場から資金を調達したい」
このようなことが許されていいのでしょうか。
投資家を馬鹿にしてはいないでしょうか。

もし仮に、調達をするのなら、「自己資本が脆弱で財務リスクも出てまいりました。信用力の確保するために、是非株式市場から調達させてください。」という理由であるべきです。
M&Aに継ぐM&Aで、正確に案件を評価しないものだから、暖簾代が馬鹿みたいにかさみ、そしていつまでたっても純利益がでない。
投資効率の悪さに加えて、身の丈にあわない莫大な投資をしつづけるものだから、財務活動を活発に行わなければ現金も増加しない。
このような企業のPERに、大幅なプレミアムがつくことを許しても良いのでしょうか。
むしろ、ディスカウントすべきではないのでしょうか。

■ まとめ

1)実態のある企業とは、長期的な視点で見て多くの期間でフリーキャッシュフローが黒であるはずだ。
 もちろん、営業利益、純利益が黒であることはいうまでもない。
2)ヒストリカルのキャッシュフローを良く確認する
 FCFが赤続きなら、なぜ今まで赤でいつ黒になるかを確認する
3)投資額をヒストリカルで良く確認する
 その後の状況と照らし合わせて、意味のある効率的な投資だったのかを見極める。
4)先行投資と経営者が言うのなら、「いつ利益が出るのか」を確認する
 投資効率を確認する。
5)特損を出しつづけ、自己資本を減らしつづけている企業には、厳しい視点で見る。

現金増を伴わない見かけだけの成長企業。
多くの場合は、事業内容が良く分からないものが多く、実態がないという印象を持つでしょう。

Y、R、L。(ネット御三家?)
この3社のBS、PL、CFをヒストリカルで見ることをオススメします。
差は一目瞭然でしょう。
投資は未来の業績を予測し占うものであるが、過去の分析が全く意味のないものでは絶対にないはずです。
未来は過去と現在の延長上にあるのですから。

では、過去がダメだったら今後も全てダメなのか?
っと言われれば、それは違うと思います。
ただ、そのような企業が調子の良いことを言うと、「本当にそうなのか」しっかりチェックする必要があると思うのです。

マーケットが良い環境にあるこんな時だからこそ、「ビジネスの本質は利益を現金で得ることなのだ」ということを自分自身、再確認すべきだと思ったわけです。

佐藤 貴士

<スローガン>
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メイン顧客は、勝ち組が好ましい 〜BtoB〜

JUGEMテーマ:株・投資


 今年最後の億近です。
 本年も3週間に一度ではございますが、水曜版を担当させていただきました。
つたない文章ではございますが、少しでも皆様のお役に立っていれば幸いです。
今年一年、お世話になりました。

 さて、今年最後のテーマは、「部材メーカーの顧客は、勝ち組が好ましい」です。

世の中には、数社で寡占されている業界や、十社以上がひしめき合いシェアを取り合っている業界など、様々な業界が存在します。シェアが拮抗している業界もあれば、勝ち組と負け組が明らかになっている業界もあります。

勝ち組の例といたしましては、PDPなら松下、液晶ならシャープ、デジカメならキヤノン、ポータブルオーディオならアップルなどなど。
(代表的な1社を上げただけで、上記だけという意味ではありません。)

関連部材を製造している企業において、メイン顧客が勝ち組であることがなぜ重要であるかを、本日は述べたいと思います。

■ 何故、勝ち組が良いの?

B to Bの場合、企業の顧客が勝ち組であることはとても良いことです。何故なら、部材の量もでますし、顧客が勝ち続けることで更にその顧客に対する、ビジネスが大きくなる可能性があります。更には、技術的にも最先端の要求を受け、自分達が属している業界でも更に強者となれる可能性もあるわけです。

逆に、負け組が主力顧客であれば、どのようなことが起きるでしょうか。
負け組がいきなり勝ち組になるとは、一般的には考えにくいことです。それよりも、負け続けることで、部材メーカーは仕事を失う可能性すらあります。事業撤退、もしくは勝ち組による買収が待ち受けているやもしれません(買収後、勝ち組と取引できればラッキーだが、それは楽観的でしょう。。。)。
その顧客に対する、売上がなくなる可能性があるのです。

メイン顧客が勝ち組であるメリット、負け組であるデメリットは上記のとおりです。
しかし、一方でこのようなコメントも聞かれます。

「勝ち組と取引しても、値段が厳しすぎてビジネスにならない。だから、利益の取れるところとビジネスをする。」

事業会社はボランティアではありませんから、確かに利益が取れなければまったく意味がありません。
ただ、だからといって「利益の取れる負け組」がメイン顧客であれば、それはかなりのリスクだと思われます。

顧客 勝ち組  負け組
利益  △    ◎

これは何を意味するのでしょうか。

もし仮に、この図のように負け組に対するビジネスの方が、利益的にかなり良く、勝ち組とは取引を行わず、顧客が負け組ばかりだとします。すると、それは「負け組みである顧客達は、今後更に負ける可能性が高まる」ということを意味していると思います。

顧客は今、負けている
   ↓
にもかかわらず、その顧客は良い値段で部材を購入してくれる
   ↓
ライバルと比べて、その顧客は更に製造コストで水をあけられてしまう
   ↓
薄利になる。儲からない、最悪は赤字
   ↓
投資が苦しくなる。
   ↓
勝ち組との差が広がってゆく
   ↓
事業撤退、売却及び、買収される

負けているにも関わらず、良い値段で部材を購入してしまえばこうなってしまうでしょう。
そして、

「そんな企業が、メイン顧客であれば、自分達のビジネスも悲惨なことになってしまうのです。」

たとえ勝ち組の単価要求が厳しいものだとしても、それをなんとか新たな付加価値をつけることで単価下落を防いだり、コストダウンをすることでマージンを確保するなどすべきなのです。それが、より一層、その企業を強い企業にするでしょう。
もちろん、それはその企業が属する業界内での地位をもあげるでしょう。
シェアが上がり、ビジネスはやりやすくなるでしょう。

このようなことから、私はメイン顧客が勝ち組の企業群である、すなわち顧客基盤が強いことは、非常に重要なことだと考えております。

来年度も、よろしくお願いいたします。

(佐藤 貴士)

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中古車査定

JUGEMテーマ:株・投資


 〜楽に複数社から査定をもらえるサイト〜

 前回に引き続き、本日のコラムも中古車関係です。

誰でも愛車を売却する際は、高く売りたいものです。
ただ、見積もりを取るのに、一件ずつ問い合わせたのでは時間がかかりすぎます。しかし、現在、ネットを通して一括で、複数社に見積もりを依頼が出せるサービスがあるのです。

■ 査定一括サービス企業

 サービスを行っているサイトに行き、車種や走行距離等を細かくフォームに入力すれば複数社から見積もりがメールや電話で届くという仕組みです。

このようなサービスを行っている代表的な企業は、下記のとおりです。
(これ以降は、一括査定サービスサイトと呼びます)

  サービス名     社名及び、銘柄コード
1)カービュー (ソフトバンク、マイクロソフト系 非上場)
2)査定おまかせドットコム (ウェブクルー 8767)
3)グーネット (プロト 4298)
4)カカクコム (2371)

 これらの企業は、あくまで入り口となる企業で、見積もりを行うのは彼らではありません。
各企業にそれぞれ複数の見積もり会社(買取企業)が存在するのです。
見積もり会社(買取企業)が、各査定一括サービスサイトに参加しているわけです。(ただし、どのサイトに行っても見積もり会社ほとんど同じです。言い換えれば、見積もり会社(買取企業)はどの企業が行っているサービスにも登録している格好です)

前置きがかなり長くなりました。
現在、ある大手中古車買取・販売業者の、広告の費用対効果が落ちてきております。その背景には、こういったビジネスの出現、拡大があるのではないかと思ったわけです。

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こういったサービスの認知度が高まったことで、今までは愛車を買い取ってもらう際に、仕方なくネームバリューで買取企業を選んでいた顧客達が、「一番高く買い取ってもらえる企業」を探しやすい環境になってきているのではないか?
大手がいくら広告を打っても、費用対効果が落ちている原因はそこにあるのではないか。

そう考えたことが、このビジネスを調べようと思った背景にあります。
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では、まずビジネスモデルから見ていきたいと思います。


■ ビジネスモデル

一括査定サービスサイトの収益モデルは、

1)見積もり会社(買取会社)から、一見積もり1000円程度(推定)をいただく(カカクコム、ウェブクルー)

2)見積もりに関係なく、出展料のようなものを頂く。月額1〜2万円程度(推定)。(プロト)

この2つです。
彼らのサイトを通して見積もりを行い、制約をした場合でも、制約金額に対して、一定率の天引きを行っている会社はありません。
収益モデルは、あくまで1)と2)なわけです。

ただ、上記の金額は「これぐらい制約するだろう」という予測を元に作られています。言い換えれば、

「もし、制約に対して天引きを行うなら、一見積もり価格(又は出店額)を今より低くする必要がある」ということになるのです。


■ 各一括査定サービスサイトの差別化は?

繰り返しになりますが、サイトによって見積もり会社が、大幅に異なることはありません。
査定企業数に差はありますが、大手どころの買取企業はどのサイトにも顔を出しております。(一部の大手は参加しておりませんが。。。)

よって、
「差別化はできていないし、これからもできにくい」
これが各一括査定サービスサイト企業の共通認識です。

どこまで信用できるデータかわかりませんが、「何でも比較ランキング」というサイトに、「中古車査定サイト」のランキングが出ておりました。
参考までに、記します。

1位 カービュー
2位 査定お任せ.com
3位 グーネット
4位 カーセンサーnet
5位 カカクコム

これに対する各社の言い分は、下記のとおりです。

・カカクコム
 正直、なぜこのようなランキングかはわからない。なぜなら、各社に差などないから。
・プロト
 よくわからないが、確かにカービューさんは、ユーザーの中で認知度が高いかも。
・ウェブクルー
 認知度の差ぐらいしか、思いつかない。


■ 一括査定サービスサイトを通した制約率

制約額から数パーセントもらえるようなビジネスモデルではないので、各社ともそこまでのデータは持ち合わせていないようです。

あくまでも、お客と査定業者のマッチングに留まっていますが、ある一括査定サービスサイト側が聞いた中古車査定業者(買取企業)の声によると

「高い見込み客をつれてきてくれる査定一括サービスは、費用対効果で非常に有効。メディアに広告を打つよりも費用対効果は断然良い」

との声が高いようです。
これを踏まえると、この査定一括サービスを利用した顧客の制約率が、とても低いとは考えにくく、それなりの制約率があると推測できます。

■ 実は、某大手も昔は一括査定サービスサイトに参加していた!!

某大手企業も昔は一括査定サービスサイトに参加していました。
いつからいつまでという具体的なことは、教えていただけませんでしたが、参加していたことに間違いはないようです。

ある一括査定サービスサイトの話によりますと、某大手が同サービスから抜けた理由は、

1) 某大手の査定金額が他社より低く、制約率が低かった。
2) よって、同サービスを利用することでの費用対効果が非常に小さかった。

ということが背景にあったようです。

そこで、某大手はTVコマーシャルに力を注いだようです。

■ ユーザーは査定一括サービスサイトに流れているのか
  〜某大手の脅威となっているか〜

「査定数の推移」を、一括査定サービス会社にヒアリングした結果です。

1)カカクコムは、確実に増加傾向。
2)査定お任せドットコムは、今年の3月をピークに伸び悩んでいる。
3)グーネットは、そこそこ伸びている。
(具体性のない数字で、申し訳ないです。)

業界としてものすごい勢いで、伸びてきているという印象は受けませんでした。

「某大手の脅威になっていると思うか?ユーザーが流れてきていると思うか?」
という問いに対しては、「そうは思わない」というのが各社共通認識です。

理由としては、「認知度を重要視するユーザーもいるので、棲み分けが進むのでは」といったところです。

■ まとめ

一括査定サービスが業界として、ある一定の成長を遂げているものの、ものすごい勢いで伸びている印象は受けませんでした。
ただ、某大手の広告の費用対効果が薄れている一要因にはなっているのではと、やはり思いました。

理由としては、

〓愛車買取を希望するユーザーの心理〓

高く買ってほしいと思うのが当たり前です。
そのために、複数社に見積もりをしてもらいます。
ただ、こういった査定一括サービスがなかった頃は、非常に手間がかかり、これまでは有名どころの業者しかあたっていなかった可能性が高い。

それが、「一括査定サービスサイト」の出現で、手軽に24時間以内に複数社(多くの場合10社程度)から見積もりが取れるようになった。
(各サイトを見てみましたが、車のモデル、保険など細かい入力が必要ですが、自分で一社一社電話するのに比べれば、相当簡単でしょう。)

もちろん、実際車を見せた場合、査定された金額といくらかの乖離があることもあるでしょう。
でも、重要なことは、高い見積もりをつけてくれそうな会社を、簡単にある程度絞ることができるということです。
これは、非常に画期的です。

1)一括査定サービスサイトは、ユーザーにとって便利で有用
2)各企業でばらつきがありますが、査定一括サービスサイトの認知度、使用度の高まり

加えて、先にも触れましたが、某大手の査定は安いので、比較されればされるほど損です。(査定一括サービスサイトから、抜けてしまった理由がそれなのですから)

例えば、一括査定サービスサイトで数社見積もりをもらい、ネームバリューがあるからという理由で某大手でも査定をしてもらおうと思ったユーザーがいるとします。
こんなユーザーは結構多いでしょう。

3)しかし多くの場合は、提示金額で負けてしまうのではないでしょうか。
  査定金額が安いというのが某大手ですので。
  繰り返しになりますが、査定サービスサイトから抜けた理由はこれですので。

これらは、「某大手の広告宣伝の費用対効果の落ち込み」を説明するには、充分な理由だと思います。

査定金額を上げれば、某大手の広告の費用対効果はあがるかもしれませんが、それは当然、利益率を落とすことに繋がります。
かといって、広告をもっと増やしても、費用対効果はますます下がるでしょう。

基本的に広告は認知度をあげるものです。
買取に認知度は必要かもしれませんが、「比較されてなんぼ」という視点を忘れてはいけません。

しかも、査定一括サービスサイトの出現により、顧客は査定金額を比較することが非常に簡単になっているのです。

余談:上場している各査定サービス企業において、このビジネスの全体への利益貢献は非常に小さいすぎるのが現状です。
 各社とも、このビジネスが収益の柱となっているわけでもありません。
 したがって、このテーマだけで投資をすることはできません。

(億近産業調査部 佐藤貴士)

<スローガン>
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中古車市場は、拡大するのか?

JUGEMテーマ:株・投資


 本日は、「中古車市場は、拡大するのか?」をテーマにお話したいと思います。まずは、下記をお読みください。

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 日本における中古車の年間登録台数は、1992年に初めて新車の販売台数を上回り、中古車市場は拡大安定傾向で成長してきました。
2003年の実績では新車の約600万台に対し、中古車は約800万台を越える市場規模になっています。
ただし、中古車の年間登録台数は、業者間取引により所有者が移転する際に名義変更するケースなどがあるため、2重にカウントされている可能性があります。したがって、車の実台数では、半分程度の400万台前後と推定されています。

新車の販売台数(約600万台)と中古車の実台数(推定400万台)を比較すると、新車:中古車の割合は3:2となっています。日本の中古車市場は近年横ばいで推移していますが、欧米における同様の割合は1:2程度となっており、欧米の中古車市場と比較して考えれば、日本の中古車市場もまだ多少は拡大する余地があるといえます。
(ガリバー アニュアルレポート2004より)
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ここには、日本市場と欧米市場における新車:中古車の比率が示されています。なぜ、日本の中古車比率は欧米と比較して低いのか、いくつかの要因を挙げながら、考えてみたいと思います。

■ 個人売買の活発化 〜欧米〜

欧米における中古車普及の背景のひとつとして、

「欧米では昔から、中古車の個人売買が活発に行われている」
ということがあげられます。

登録が非常に簡素で、なおかつ中間マージンがかからないため、「売り手」、「買い手」ともに良い条件での売買となることが多いようです。

ネットの普及を背景に、日本でも少しずつ広まっているようですが、まだまだトラブルが多いとの指摘が今のところ目立っております。
日本での「個人売買の活発化」は、もう少し先になりそうです。

次は、車検制度の国際比較です。

■ 車検制度 〜国際比較〜

下の表は、車検制度の有無、実施時期をまとめたものです。

     有無  実施時期
日本   〇   2年毎(初回3年)
米国   △   州の規定により異なる(交通量の多い州は、義務化)
英国   〇   1年毎(初回3年)
ドイツ  〇   2年毎(初回3年)
フランス 〇   2年毎(初回4年以内)

米国は、車検制度がない州もあるようです。
もちろん、実費で点検等を行っているでしょうが、車検で高い費用を払う必要がない。

おまけに、米国では郊外であれば駐車場がタダというケースもあり、これらは車を買うモチベーションになりえるのではないでしょうか。
「新車は別に要らないけど、中古車なら買っていいかな」っというような。

次に、車検・整備費用を国際比較してみます。

■ 車検・整備費用 〜国際比較〜

日本、欧米各国における車検・整備費用

       日本  アメリカ  英国  ドイツ フランス
           CALI PEN
点検・整備費 35099 16775 35964 26581 78000 96667
検査料    17547 6205  5975 5831  7926 6113
自動車重量税 25200  -   -   -   -   -
自動車税   39500  -   -   -   -   -
(1501〜2000ccの場合)
自賠責保険  27600  -   -   -   -   -
道路税     -   -   -  27438  -   -
(1200cc以上)
付加価値税   -   -   -   -   16%  -
合計     144946 22980 41939 59850 85926 102780
(円換算)
CALI カリフォリニア
PEN ペンシルバニア

自動車の点検・整備料および検査料については、各国ともそれほど大きな差はみられません。
ただし、日本は自動車の所有に必要とされる諸税・保険が車検時に徴収されるため、車検時の使用者負担は大きいのです。

では、その税負担を下記で見てみましょう。

■ 自動車ユーザーの税負担(取得保有課税) 〜国際比較〜
    
     総額       内訳
日本   70万円(消費税9万、自動車取得税8.1万、自動車重量税17万 自動車税35.5万)
ドイツ  44万円(付加価値税28.8万、登録税0.4万、自動車税14.4万)
イギリス 59万円(付加価値税31.5万、自動車税27.6万)
フランス 45万円(付加価値税37.1万、登録税2.4万、自動車税5.5万)
米国   17万円(小売売上税14.8万、自動車税2.6万)

注)金額は、自動車の平均寿命である9年間の累積負担額
  (前提条件:車体価格180万円) 自工会試算

ご覧になってお分かりになるように、日本は明らかに高いです。

■ こういう人もいるのでは? 〜私個人が車を買わない理由〜

少数派かもしれませんが、こういう人もいるのではないでしょうか。

私は個人的に、車はまったく買う気になれません。
運転の好き嫌いという話ではなく、ランニングコストや維持費が異常に高いことが理由です。
車検、税金、駐車場代、ガソリン代、考えただけで嫌になります。

それならば、高級車を「レンタカー」で借ります。
上記のような費用を考えれば、レンタカーなんて安いものです。
日産のシーマ(朝かりて夜返す)が、25000円です。

これに、保険料を支払えば、不謹慎な話ですが人さえひかなければぶつけ放題です。ぶつけても修理代の心配もいりません。

車の購入、維持にかかるお金でいったい何度、車が借りられるでしょうか。

そう思う私ですが、上記のような諸外国なみにコストが下がるのなら、中古車を買うモチベーションが働くかもしれません。
逆にいえば、このような思想を持っている日本人は、車を買っていないわけです。

■ まとめ

1)欧米は、中古車の個人売買が活発に行われている(日本はまだまだ)
2)米国は車検制度がない州がある
3)税金も諸外国は安い
4)米国は郊外であれば、駐車場タダ
5)逆に日本は、ランニングコストが高い
  レンタカーを借りれば良いというモチベーションが働きやすい
6)米国は車がないと生活に不便
  好き嫌いに関係なく、生活に必要なため、中古車でも買わざるを得ない。

1)〜6)により、欧米と日本における中古車比率の差がでてきていると考えられます。
よって、欧米のように中古車が伸びるというのは、やや楽観的かなぁと思うわけです。

中古車市場が伸びるという前提に立つなら、個人売買が日本で活発になる前提条件とその実現の可能性を考えること、ランニングコストが落ちる前提条件と実現の可能性を考える。

この2つを考える必要性があるでしょう。

(佐藤 貴士)

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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

業績修正後の株価の推移 〜直近2年分のデータから〜

JUGEMテーマ:株・投資


本日のお題は、
「業績修正後、Topixに対して株価のパフォーマンスがどうか?」というもので、5パターン検証しております。
(3、60、120、360営業日のパフォーマンスについて)
少し長いですが、ご覧下さい。

注:業績修正データは03年からの約2年分です。


■■ 検証1 ■■

「上方修正後(又は下方修正)、Topixに対して少しでもアウトパフォーム(又はアンダーパフォーム)した確率。」

確率
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営業日 上方修正→Topix比↑  下方修正→Topix比↓
3      56.4%       68.9%
60     62.5%       57.7%
120    66.7%       51.4%
360    71.9%       36.7%
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〜見方〜
上方修正後、3営業日目の株価が少しでもアウトパフォームした確率は、56.4%という意味です。

※前回同様、データは約2年ですので、360日たっていない修正も多数あります。

■■ 検証2 ■■

「上方修正後(又は下方修正)、Topixに対して5%以上アウトパフォーム(又はアンダーパフォーム)した確率」

確率
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営業日 上方修正→Topix比5%以上↑ 下方修正→Topix比5%以上↓
3       20.1%         26.1%
60      47.9%         39.8%
120     56.7%         39.4%
360     66.8%         32.8%
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上記の平均アウトパフォーム(アンダーパフォーム)の上昇(下落)率。
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営業日 アウトパフォーム(平均値) アンダーパフォーム(平均値)
3      12.3%          −11%
60     24.5%          −19.7%
120    34.9%          −17.8%
360    73.2%          −25.8%
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〜見方〜
上方修正し、3営業日目の株価が5%以上アウトパフォームした確率は20.1%で、その平均アウトパフォームは12.3%という意味です。

■■ 検証3 ■■

「上方修正後(又は下方修正)、15%以上アウトパフォーム(又はアンダーパフォーム)した確率」

確率
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営業日 上方修正→Topix比15%以上↑ 下方修正→Topix比15%以上↓
3         4.5%            4.8%
60       25.5%           15.8%
120      37.8%           18.3%
360      57.6%           21.4%
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上記の平均アウトパフォーム(アンダーパフォーム)の上昇(下落)率。
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営業日  アウトパフォーム(平均値)  アンダーパフォーム(平均値)
3         26%            −22%
60      37.8%            −24.7%
120     47.4%            −27.3%
360     83.2%            −34%
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〜見方〜
上方修正し、3営業日目の株価が15%以上アウトパフォームした確率は4.5%で、その平均アウトパフォームは26%という意味です。

さてここからは、「上方修正だけど、アンダパフォーム」、「下方修正だけど、アウトパフォーム」という検証です。

■■ 検証4 ■■

「上方修正後(又は下方修正)、5%以上アンダーパフォーム(又はアウトパフォーム)した確率」

確率
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営業日 上方修正→Topix比5%以上↓  下方修正→Topix比5%以上↑
3         9.7%          5.9%
60       23.9%         28.4%
120      23.1%           38%
360      22.8%         58.7%
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上記の平均アンダーパフォーム(アウトパフォーム)上昇(下落)率。
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営業日  アンダーパフォーム(平均値) アウトパフォーム(平均値)
3        −8.5%         10.4%
60       −13%          24.3%
120      −16.1%        27.7%
360      −23.7%          70%
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〜見方〜
上方修正したが、3営業日目の株価が5%以上アンダーパフォームしてしまった確率は9.7%で、平均アンダーパフォームは−8.5%という意味です。

■■ 検証5 ■■

「上方修正後(又は下方修正)、15%以上アンダーパフォーム(又はアウトパフォーム)した確率」

確率
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営業日 上方修正→Topix比15%以上↓ 下方修正→Topix比15%以上↑
3        0.5%            0.8%
60       6.7%           12.9%
120      8.6%           20.2%
360      4.9%           18.8%
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上記の平均アンダーパフォーム(アウトパフォーム)上昇(下落)率。
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営業日  アンダーパフォーム(平均値)  アウトパフォーム(平均値)
3      −22.2%           27.5%
60     −22.9%           42.4%
120      −25%           50.5%
360      −31%           82.6%
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〜見方〜
上方修正したが、3営業日目の株価が15%以上アンダーパフォームしてしまった確率は0.5%で、平均アンダーパフォームは−22.2%という意味です。

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ここからは、上記のまとめです。

■■ 検証2、4から言えること 〜対 Topix 5%編〜 ■■

〓〓A 上方修正後、各々営業日の株価の分布〓〓

営業日  X<−5%  −5%<X<5%   5%<X
3     9.7%    70.2%    20.1%
    (−8.5%)           (12.3%)
60   23.9%    28.2%    47.9%
     (−13%)           (24.5%)
120  23.1%    20.2%    56.7%
   (−16.1%)           (34.9%)
360  22.8%    10.4%    66.8%
   (−23.7%)           (73.2%)
( )内は平均上昇下落率

〜見方〜
上方修正後、3営業日目の株価が5%以上アウトパフォームした銘柄は、全体の20.1%で平均上昇率は12.3%。
5%以上アンダーパフォームした銘柄は、9.7%で、平均下落率は−8.5%。どちらでもない銘柄が70.2%。

〓〓B 下方修正後、各々営業日の株価の分布〓〓

営業日  X<−5%  −5%<X<5%   5%<X
3    26.1%      68%     5.9%
     (−11%)           (10.4%)
60   39.8%    31.8%    28.4%
   (−19.7%)           (24.3%)
120  39.4%    22.6%      38%
   (−17.8%)           (27.7%)
360  32.8%     8.5%    58.7%
   (−25.8%)             (70%)
( )内は平均上昇下落率

〜見方〜
下方修正後、3営業日目の株価が5%以上アンダーパフォームした銘柄は、全体の26.1%で、平均下落率は−11%。
5%以上アウトパフォームした銘柄は、全体の5.9%で平均上昇率は10.4%。どちらでもない銘柄が68%。

■■ 検証3、検証5から言えること 〜対Topix 15%編〜 ■■

〓〓C 上方修正後、各々営業日の株価の分布〓〓

営業日 X<−15%  −15%<X<15%  15%<X
3     0.5%       95%      4.5%
   (−22.2%)               (26%)
60    6.7%     67.8%     25.5%
   (−22.9%)             (37.8%)
120   8.6%     53.6%     37.8%
     (−25%)             (47.4%)
360   4.9%     40.5%     57.6%
     (−31%)             (83.2%)
( )内は平均上昇下落率

〜見方〜
上方修正後、3営業日目の株価が15%以上アウトパフォームした銘柄は、全体の4.5%で平均上昇率は26%。
15%以上アンダーパフォームした銘柄は、0.5%で、平均下落率は−22%。どちらでもない銘柄が95%。

〓〓D 下方修正後、各々営業日の株価の分布〓〓

営業日 X<−15%  −15%<X<15%   15%<X
3     4.8%       94.4%    0.8%
     (−22%)             (27.5%)
60   15.8%       71.3%   12.9%
   (−24.7%)             (42.4%)
120  18.3%       61.5%   20.2%
   (−27.3%)             (50.5%)
360  21.4%       59.8%   18.8%
     (−34%)             (82.6%)
( )内は平均上昇下落率

〜見方〜
下方修正後、3営業日目の株価が15%以上アンダーパフォームした銘柄は、全体の4.8%で、平均下落率は−22%。
5%以上アウトパフォームした銘柄は、全体の0.8%で平均上昇率は27.5%。どちらでもない銘柄が94.4%。

■■ 最後に ■■

最後にこれらを見るにあたっての注意点です。
アウトパフォームorアンダーパフォームのデータですが、
「株価の基準日は、業績修正を発表した日です。」

つまりAの例を取ると、3営業日目の株価が5%アウトパフォームする確率は20.1%で、平均上昇率は、12.3%ですが、これは

1)「発表日の引け値で保有していたら」という前提です。
2)次の日の寄りで購入した場合、話はまた別です。
 (上昇率は縮まるでしょう)
3)上昇率、下落率は、あくまで平均値です。

マーケットの環境が良かった直近2年のデータですので、環境が悪かった年のデータも踏まえると、全く別の結果になる可能性があります。
ご注意ください。

(佐藤 貴士)

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財務が悪いということ

JUGEMテーマ:株・投資


 前回は、どのようなことがおこり売上高と利益が拡大するのかを、少し噛み砕いて考えてみました。
 売上が拡大することは、「数量」と「単価」の積が大きくなることを意味しますが、それだけでは利益は拡大しません。

マージンの確保が必要だからです。

大きな売上高を誇っていても、奇跡的な営業利益率(3%未満)に甘んじている総合家電メーカーも多々あります。
多額の資産を使用して、ほんの少しの利益では悲しすぎるものがあります。
多額の資産を使用して薄利、なおかつ財務が悪い。これは悲惨な状況です。

特に、三洋電機が当てはまるでしょうか。
総資産が大きすぎ自己資本が希薄(レバレッジが大きい)ということが、何故まずい状況なのか。

理由はいくつかあります。
今日は、この負の連鎖を説明します。

■負の連鎖

1)総資産が大きすぎる故に、売上高もそれなりに大きくたつ。
2)が、それ故、競争力のない事業だと、環境が悪くなれば赤字額も非常に大きい(固定費がまかないきれない)。
3)ただでさえ希薄な自己資本が、この大きな赤字でさらに希薄になる。
4)財務戦略が厳しいものとなる。
  格付けが低下し借入金利が上がってしまい、取引先から敬遠されだす。
  売掛のサイトが短くなり、それのみならず現金取引のみなどという条件を提示されてしまう。
5)事業赤字、ボロボロ財務では設備投資が難しい。
6)思い切った設備投資ができないものだから、また競争に負けてしまう。
7)リストラの決断
8)優秀な人材が多額の報酬(プレゼント)をもらい、外部に流出。
  更に他社を強くし、自社を弱くしてしまう。
  ライバル会社はここぞとばかりに、優秀な人材を確保するでしょう。
9)人材だけでなく、多額の自己資本の流出。
  人の整理、拠点の整理は一般的にお金がかかります。

挙げればキリのない負の連鎖になってしまいます。
経営者が事業拡大をする上で、「意図的にレバレッジをかけ財務が悪く見えてしまう」というような状況はほとんどみたことがありません。

財務が悪い企業の多くは、負の連鎖から抜け出せずに、更に財務を悪化させていることが多いのです。
状況が悪くなると、好循環にもっていくには相当なパワーを要します。
事業セグメントが多岐にわたればなおさらのことです。
1つの事業が悪いのならば、それだけに集中して対策をこうじることができます。
資金もその事業だけにつぎ込めます。
逆に、事業セグメントが多岐にわたってしまうと、それぞれの事業ごとに対策を立て、なおかつ限られた資金を分散させてしまう。
ただでさえ負けているのに、そんなことでは勝てるようになるとは考えにくい。
勝ち組は事業で得た潤沢な利益で、設備投資を行い更に強くなる可能性を持っている。

完全に逆境です。

だから、株主から「選択と集中」を迫られるわけです。
BSの改善も迫られるわけです。

〓注記 事業環境が回復する局面〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓

事業環境が良い(景気回復期)はまた話が違ってきます。
大きな総資産を回転させて売上を立て、そこから得た利益が、自己資本に乗っかってくるので財務が急激に改善します。
急激にといえども、利益の積上げだけで5%の自己資本比率がいきなり20%にはなりませんが。。。
赤字→黒転は、株価へのインパクトも大きく、「景気回復局面での、ダメ会社への投資」は、実を結ぶことが多いです。
(もともと期待が低い場合が多いので。)

もちろん、ダメなものの中でも選別は必要です。

しかし、よくよく考えれば「勝ち組」も当然事業環境は良いです。
事業規模もそこから生まれる利益も大きい。
すると、次の設備投資も大きくできる。
ダメ企業は借金返済もしなければならないし、その一方で次の設備投資もやらなければならない。
基本的に強いものが更に強くなりやすい仕組みです。

相手が失敗することもあるでしょうが、それだけを期待したのでは悲しすぎます。

〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓

(佐藤 貴士)

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売上高と利益について

JUGEMテーマ:株・投資


 PERを用いて将来の株価を予測する場合、当然ですが予想EPSは非常に重要です。EPSを求めるには純利益が必要ですが、売上高が予想できなければ、当然純利益も求めることはできません。
 本日は、どのようなことがおこれば、「売上高と利益が伸びるのか」ということを噛み砕いて考えていきたいと思います。

■売上高が伸びるということ

製品単価×数量=売上高

上記の式で求められるのが売上高です。よって、製品単価と数量がともに上昇すれば、売上高は必然的に上がることになります。ただし、一般的に製品単価の上昇というものは見込みにくいものがあり、「単価の下落を最低限に抑えながら数量を伸ばす」ことで売上高は伸びていきます。ただし、需給が逼迫している場合や、原材料価格の高騰による製品価格への転嫁で、製品単価が上昇する場合はありますが。。。昨年から現在にいたるまでの素材関連企業は、これらにあたります。

少しまとめてみます。

〓製品単価の上昇〓

1)需給が逼迫している場合
2)原材料価格が高騰し、製品価格へ転嫁する場合
3)市場が寡占されており、トップシェア企業の値上げをユーザーが受け入れざるをえない場合

こういった状況でなおかつ、数量が横ばいもしくは上昇すれば、売上高は伸びるといえます。

〓数量の上昇〓

数量の上昇には、大きく分けて2つのケースが考えられます。もちろん、その中でも細分化されますが。
ひとつは、「市場環境が良いケース」で、もう1つは「企業の努力によるケース」です。
それぞれ見ていきましょう。

A.市場環境が良いケース(つまり市場が成長しているということ)

1)製品単価の下落によって、需要が増加する(普及が広まる)
2)製品の用途拡大(今まで使われていた分野以外に、使用され出す)
3)購買層の拡大(景気が良く、メインサプライヤー以外にも恩恵が広がる、
  もしくは販売先の企業が属する市場に、新規参入社が発生し取引先が増加)
4)製品の能力向上(より魅力的な製品に)

市場環境が良いということは、こういったケースのどれかにあたっていると思われます。
3)について補足ですが、販売先の市場で競争が激化した場合、最終的には自分達にも悪影響を及ぼす可能性があります。つまり、「単価下落」の可能性です。顧客が競争激化により苦しみコスト競争力を高めるために、「値下げ」を要求してくる可能性があるからです。

B.企業の努力 (つまりシェアの上昇)

企業の努力により数量を増加させるということは、言い換えると「シェアを上昇させる」ということです。これらの方法も、いくつかのケースに分けられます。

1)低価格戦略
2)製品の差別化
3)新規顧客の獲得(1)、2)があるからこそですが)

売上高を上昇させるためには、何が必要かということを細分化して考えました。
ただし、売上高が伸びれば自然に利益が伸びるかといえば、そうではありません。売上高を伸ばすために、ものすごいコストを使ったのでは、利益は残りません。売上高が伸びて、マージンも確保する(又は改善させる)ということで、利益も伸ばせるわけです。

続いて、「利益を伸ばすこと」について考えてみたいと思います。

■利益が伸びるということ

先ほどもお話いたしましたように、売上高の伸びだけではなく「マージン」も非常に重要な要素です。マージンも大きく分けて2つのケースが考えられます。1つは「製品単価の下落を防ぐ(もしくは上昇させる)」ことでマージンを確保(又は改善)させるケース、もう1つは「コストダウンによって確保(又は改善)させる」ケースです。では、「マージンの確保(又は改善)」について見ていきましょう。

〓マージンの確保(又は改善)〓

A.製品単価の下落を防ぐ(もしくは上昇させる)

1)シェアの上昇により価格交渉力を強化する
2)営業マンに採算を意識させ、安易な値下げを行わない
3)〓製品単価の上昇〓を参照

B.コストダウン

1)原料の購入価格を下げる努力
 (シェアが高ければ、バイイングパワーにものをいわせ、安く仕入れることも可能)
2)歩留まりの向上
3)生産工程の削減
4)海外生産(一概にはいえないが)
5)稼働率の上昇(1つあたりのコストを下げることに繋がる)

こういったことを通して、マージンを確保(又は改善)すれば、売上高が横ばいないしは上昇すれば、利益を伸ばすことが可能となります。

■まとめ

 売上高が伸びるということ、利益が伸びるということをそれぞれ細分化してみましたが、これがすべてというわけではありません。代表的なケースを挙げただけであり、見落としている点もあると思います。加えて、企業は多くの場合単一製品や事業でなく、複数の製品や事業を抱えています。単一であれば、上記だけを考えていればよいですが、複数の場合は製品構成(ミックス)を注視する必要があります。採算の悪い事業の売上高が伸びて、良い事業が減少してしまえば、利益は伸び悩んでしまいます(もちろん、程度によりますが)。

様々なことをあげましたが、これらについて様々な前提を建てるのがアナリストの仕事と思われます。例えば、歩留まりの向上、生産工程の削減の可能性を考えるなら、「技術」の勉強が必要になります。ただ、それは最終的に、「将来的な売上高と利益を予測するために必要だから」であるわけです。そうでなければ、本末転倒になってしまいます。様々な前提を立てるのに、取材や業界動向のチェック、技術の勉強は必要不可欠なものです。ファンダメンタルをもとに投資をなさる方は、手始めに是非企業のIRの方に電話取材をしていただきたいと思います。

(佐藤 貴士)

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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

iTunesスタート!!

JUGEMテーマ:株・投資


本日のテーマは、
「iTunesスタート」です。

■ iTunes、国内サービス開始

ついにアップルコンピュータが音楽配信サイト「iTunes Music Store(iTMS)を日本国内でスタートさせました。
サービス開始当初は15社と協力し、登録楽曲数は100万曲だそうです。
価格は1曲150円〜200円(90%の曲が150円)で、独占的なコンテンツもラインナップしているとのこと。(例えば、B’zの340曲デジタルボックスセット、18800円など)
決済方法はクレジットカードだけでなく、プリペイド方式の「iTunes Music Card」も使用することができます。

家電量販店やアマゾン、アップルストアなどで販売されるようです。

■ iTunesとは

iTunesとは、アップルコンピュータが提供している音楽データを管理するソフトウェアです。
Mac OS用とWindows用が同社Webサイトで無料配布されています。
アップルは、パーソナルコンピュータのMacシリーズや、デジタル音楽プレーヤー「iPod」のメーカーとしても知られています。

「iTunes」の特徴は、パソコンやデジタル音楽プレーヤーで音楽データを管理するための機能が豊富に搭載されており、また、それを非常に簡単に扱えることにあります。
パソコンに音楽CDを入れて、AAC形式やMP3形式に変換し、パソコン内のハードディスクに「ライブラリ」として登録できるほか、Windows版ではiTunesをインストールした際に、WMA形式の音楽データ(コピー保護なしのものに限る)をAAC形式へ自動的に変換して登録する、というようなことができます。

iTunes上で聴きたい曲を選んでプレイリストを作れば、パソコン上で音楽を再生できるほか、同社の音楽プレーヤー「iPod」用に“On−The−Goプレイリスト(持ち運び用プレイリスト)”と音楽データを転送しiPodで再生したり、ライブラリに登録されている音楽データから音楽CDを作ってCDプレーヤーで好きな曲を楽しんだりするというようなことも可能です。

〓サービスの歴史〓

iTunesは03年の4月にアメリカでサービスが開始されました。
現在までに19カ国でサービスが行われており、日本で20カ国目となります。
日本でのサービス開始により、グローバルな音楽市場の85%程度はカバーすることができたとスティーブジョブスCEOは述べています。

現在までのダウンロード数は5億曲以上で、これは1日あたり150万曲程度、ダウンロードされている計算になります。

〓iPodのシェア〓

アメリカにおけるiPodのシェアはデジタルオーディオ市場の72%と圧倒的です。
しかし、日本国内では今までiTunesのサービスが行われていなかったことが関係しているせいか、36%にとどまります。

現状でもトップシェアではありますが、iTunesのサービス開始はiPodの販売台数増、シェアの増加を後押しすることでしょう。

世界市場における実績、ユーザーの高い知名度などから考えると、日本国内においてもアップルが成功する可能性がかなり高いといえるのではないでしょうか。

■ ソニーミュージックエンタテイメントは不参加

アップルはソニーミュージックエンタテイメントから楽曲提供を受けないままのサービス開始となりました。
それは、ソニーは自社系列の音楽配信サイト「モーラ」に優先的に楽曲を提供しているからです。
ソニーは「オレンジレンジ」、「ポルノグラフィティ」、「平井堅」などの人気アーティストが所属しており、ユーザーにとっては是非ともダウンロードしたい曲を保有していると言えるでしょう。

ソニーとしてはそれらの曲をライバルに出さないことで、顧客の囲い込みを狙いたいという思惑があると思われます。

ただし、アーティストの視点から考えると、この戦略は「いい迷惑」である可能性が高いのではないでしょうか。

〓〓人気のあるお店に、自分の曲が並んでいない(配信されていない)〓〓

様々なアーティストがいらっしゃるので一概には言えないかもしれませんが、「多くの人に聞いてもらいたい」という願望はかなり多くのアーティストが持っていると思います。
にもかかわらず、所属しているレーベルのエゴで自分達の曲が「一番支持の高い(高くなる可能性のある)、音楽配信サイト」でダウンロードされない。

この状況に理解を示すアーティストは、それほど多くないのではないでしょうか。
移籍を考える方もいらっしゃるでしょう。
(もちろん、原盤権を誰が保有しているかによりますが。
 アーティストや事務所が原盤権を保有していれば、移籍は必要ないでしょう)

もし仮に、この状況に嫌気がさしたアーティストが他レーベルに移籍されたら、ソニーにとっては悲劇でしょう。
そんなリスクがないとは言えない状況ですから、「自社にとって良い条件で曲を出す」ということがベストな選択なのではないかと、私は思います。

本日は、ここまでといたします。

(佐藤 貴士)

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