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中国の踏ん張りどころ



 先週に続いて、これからの日本はどうなるのか?株式市場の行方は?・・・などと考えていましたが、経営思想が変わらねば、そして従来通りの市場運営方法が変わらなければ株式市場にはもう余り期待出来ないかなと考えています。

 主体性無き国内株式市場。外人が買えば2万円、売られれば1万円。


 2013年のアベノミクス開始以来、外人が買い始めたことで日経平均株価は1万円を大きく超えて2万円台半ばまでは上昇しましたが、昨年から外人が売りに回るとともに、今まで通りの市場運営では上がっても2万円台前半(時価総額で上限700兆円)が限界だったと言うことなのかも知れません。
 日銀がもっと買付けるなどの株高策を出してくるのかは分かりませんが。

 「第3の矢」が放たれることも無く6年が過ぎました。爪楊枝くらいの矢は2〜3本飛んだような気はしますが・・・。

 国内株式市場が(外人買いが減っても)活性化するためには、従来から言われている通りで、発行(上場)企業のためや投機資金のためだけでは無く、資産形成のために中長期投資家にも対応した市場を整備しなければなりません。

 業績も安定し世間への貢献度も高い企業が沢山あるのに、経営陣の保身のために、同時に投資家メリットのある市場運営がされないために株価が上がらない。よって国内投資家が縮小し続けるという悪循環が長く続いています。
 過去の経営陣が頑張って大きく役立つ企業に成長させたのに、社内慣行で順番に生み出される経営陣が徐々に劣化することで市場の評価を失い、成長も止まります。

 企業への成長期待が減退し、そしてリスクに見合わないリターンしか得られない投資から株主が離れ、株価が低迷する・・・。当たり前ですね。

 成長しない、または成長戦略の無い企業なら欧米にならって配当性向を50%以上にするなど、株主還元を強化しなければならないはずです。昔の東電の役員のように、大した仕事もせずに役員特権と報酬をエンジョイしているだけでは困ります。

 SBGの孫会長や日本電産の永守会長のように、飛び回っていて「椅子が温まる間」もないと言う経営者が良いです。「椅子が冷える間」もない経営者が居座る会社は間違いなく業績が悪化しており、株価も低迷しています(苦笑)


 2019年03月期の決算概況ですが、予想通り今期(新年度)の業績予想は結構コンサバですが、輸出ベースの建設機械や商社などは案外強気です。

 やはり中国の不動産やインフラ投資が上向いているのでしょうか。米国との貿易戦争?も拡大しており、今年から来年にかけて中国経済は試練の時代と思いますが、米国との関係悪化の中で成長率を落とすことは現政権の命取りとなりますからテコ入れに必死になると予想しています。

 もし労働生産人口の減少によって中国が斜陽の国へ向かい始めると仮定しても、急落しないよう、踏ん張るための大型の財投が出て来るように感じます。そのような場合には、そこに商機を見出す企業が出てくるのではないでしょうか。


 それにしても簡単な材料次第で大きく上下動させられる無機質な相場です。
 個人投資家の資産形成に役立たない中、成長を重視する中長期投資家は鳴りを潜め、指数も個別株も相場操縦もどきの短期の投機家ばかりで動かされています。
 為替や債券についても投機資金だけがここぞとばかりに動いているようで、迂闊に手を出してはいけないようです。


 年初に想定していた通り、今年は値動きが激しく投資には難しい年になりそうです。


(街のコンサルタント)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)


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