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有料メルマガライブラリから(289)「前期比増益発表した企業の株は率直に株価が上昇を始めている」



 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


=コラム「前期比増益発表した企業の株は率直に株価が上昇を始めている」=
 (有料メルマガ第379回・2017/5/9配信号)


※2017年5月現在の内容です。留意してお読み下さい。


(前略)

 私は自己評価をすると、かなり欲張りなタイプなので、昔は買ったすべての株で利益を上げたい。ポートフォリオに組み入れた株は、買値よりプラスにならないと絶対に売りたくない、売らないという思いが強かったのです。

 しかしそんな考えを追い求めすぎると、リスクを分散するという当初の目的が崩れてしまうこともあります。長いあいだ株式投資を経験してきたので、ポートフォリオの一部の銘柄が含み損となっても一向に問題ないと考えられるようにもなってきたし、損切りして売ることもできるようになりました。

 投資で長期間利益を上げ続けていく力を身につけるためには、その株に「何で投資したか」ポートフォリオを組む目的は「何か」をいう理由をしっかりと把握して、常に意識していくことが大切だといまでは考えています。



 優れた投資家さんに学んで自分の投資手法を改善することも行ってきました。これは『ベンチマーキングに学ぶ』ということだと思います。

 ベンチマーキングとは、ひとことで言えば「ベストに学ぶ」ということです。もともとは経営について使われている言葉です。しかし投資にも活用できます。ベスト・プラクティス(投資において、もっとも優れた実践方法)を探し出して、自分の投資のやり方とのギャップを分析してそのギャップを埋めていくためにプロセス変革を進める、という管理手法です。

 一気に最高峰の投資家を目標に定めて、そのベストのやり方と自分のやり方を比較して、その差を埋めていくことです。現行の投資手法を測定し、それをベストの投資家の投資と比較することで、自分に具体的な目標を与えることができます。大きな相手を目標にして、追いつき追い越そうと努力することで自分の力がドンドン伸びていくこともあります。

 しかし自分の性格に合わない投資法を学んで自分の手法にしようとしても、無理なこともずいぶん経験してきました。


 稼ぐための投資手法はいくらでもあります。自分の性格に合った手法を見つけて取り入れることのほうが大事だと思えるようになりました。

 そのような自分の性格に適した投資手法を見つけたならば、じっくりとその手法を身につけるための努力を重ねていくことが大事です。私の経験からいうと運用成績が一気によくならなくても良いと考えています。

 ただ、歩みは一歩ずつスローに着実でかまいませんが、目標は常に高く置く必要があります。「とてもできない」と最初から可能性を閉ざしては出来るものもできなくなります。目線を高くもつと、初めて見えてくることも多いです。

 自分の性格にあった投資手法なら、いずれは大きく運用成績を伸ばせる時が来ると考えています。私もそうでしたが、私がブログ巡りをしている個人投資家さんにも急に運用成績を高めている方がたくさんいます。


 私は徐々に株式投資の運用益が増えてきたときに、株式投資での損に対処する考え方が変化していることに気がつきました。

 損をして持ち株を手放す話をしたので運用成績がだんだん良くなってきた時、私の損に対する考えかたがどう変わったか、そしてその結果で更に運用成績が良くなっていったのかも少し紹介しようと思います。



 株式投資を始めたばかりの頃は、買った株全部で儲けようと思っていました。実際ビギナーズラックで1300万円まで儲けた時は、儲かるまで絶対売らずに投資したすべての株で利益を上げることが出来ました。

 下がったら絶対売らないと決めていました。だから損したことはなくて全部の株で利益を上げられました。

 しかし自分の買い値を割り込んで下がっていく株をナンピン買い下がりで持ち株を増やしていくので、座敷牢(←含み損状態)に押し込められて出るに出れない状態が長く続くことが多くありました。

 株の儲けは我慢料だと考えていました。その我慢は座敷ロウの中にいる時ばかりではなく、自分の買い値を株価が上回り、売れば利益になる含み益の状態の時我慢することだと考えていました。

 しかし含み損の状態が長く、投資効率を考えるとあまり効率的ではないことに気がつきました。

 その当時は割安株投資ではなく、上がりそうな株探しの投資をしていました。しかし全部の株で儲けようとすると、どうしても含み損状態で我慢することが多くなってしまいます。投資資金もそれほど多くないため、現在投資中の株より割安の株が見つかっても、いま持っている株を売らないと買えない。そんなジレンマで悶々としてストレスを貯めることが多かったと記憶しています。


 そのうちA株で損しても他の株で儲けてとり返せばOKだと考えるようになりました。こう考えてはじめて損切りがスムーズにできるようになりました。

 株式投資の能力が一歩前進したわけです。

 資産を増やすためには、アセット・アロケーションで株に配分すると決めた資金の50%以上は株に投資したままにしたい。しかし相場が下がるときにはどんなに自分が割安で価値があると思っていても、需給という光があたらなくなるので株価は下がってしまいます。

 アベノミクスが始まってから去年までの5年間は前年より投資資金が減ったことは無かったのですが、毎年のように何度か前年末より運用資産額がマイナスになる状態に陥りました。今年も4月には一気に含み益が減少して3月までの含み益が一気に消えるようなことが起きました。

 株価が下がると思っているのに買うのは辛い。下がってから買えばもっと儲かると思えてなかなか手が出ない。そんな状態がいまでもよくあります。そしてそれは当然の心理状態だと考えられるようになりました。

 今年の4月もそうでしたが、この企業の株がこんなに下げるのは行きすぎだと思っても、買い増せない。そして我慢しているうちに株価が反転して上がってしまう。そうするともう買えなくなってしまいチャンスを逃すことがいまでも多いです。


 そのうちに自分の持ち株の中で配当がよく株主優待が大きくて割安なのに、ちっとも上がらない株があることに気がつきました。そのかわりこのような株は他の株が下がるときもあまり下がりません。この株をB株とします。

 そこでどうしても怖いときは、例えばA株を売って、投資環境によってよってあまり下がらないB株に資金を移しておいて、売ったA株がB株の値下がり率より大きく下がり、もう一度買い戻してもいいかな〜と思えるようになったときにB株を売ってA株の買い戻しをする。

 そのときB株を売却するのですが、B株も買い値より少し下がっていることが多いですが、B株で損を出しても、さらに下がっているA株を買い戻すような行動が取れるようになりました。

 思惑に反してA株が下がらなくてもB株は配当や優待がいいので我慢できます。いまではそれほど失敗することなく案外上手くいくようになりました。

 B株というのはそんな意味で私には大事なお財布代わりの株です。
 いま私のお財布代わりになっている企業は銀行株で3月に優待のあるみちのく銀行のような株です。私はいくつかお財布代わりの優待株を持っています。


 ある株の損を他の株の利益で取り戻してもいいと考えるようになっていたときより、更に成績が良くなったのは、株での損は別に株で取り返さなくてもいいと考えられるようになったときからです。

 株での損でも資産運用全体で取り返せばいい。お給料で取り返してもいい。そう思えるようになったのです。


 2003年の4月に日経225が8000円を割り込んだときに、とても怖いと思いながらキャッシュ・ポジションをほぼゼロ(←株に投資すると決めていた資金のキャッシュ・ポジションをゼロにしてフルインベストに持っていけたということで、最初から現・預金に配分している分はちゃんとキャッシュのままですから、誤解しないでください。けっこう現・預金に配分している資金も有ります)にすることができたのは、サラリーマンとして生活費に使える資金は毎月安定的に確保できていたからでした。

 2002年以前は株で年間300万円から600万円くらいしか儲けることが出来なかったのに、2003年に一気に1800万円も儲けられたのは、一時的に含み損状態になっても、その損は不動産収入やサラリー収入でカバーすればいいと腹をくくって大底近辺で株を買えたからだと分析しています。それが成果に結びつきました。

 サラリーマンをやめて、安定収入が無くなってからは、このような決断を行うことができなくなりました。そのような意味では専業投資家よりサラリーマンのほうが圧倒的に優位にあると、いまでも考えています。


 自分の資産運用全体で利益を安定的に伸ばし資産をトータルで増やすことができるなら、あるアセット部分(=例えば株とか金とか外国の投資信託など)で損をしても気にしない。

 トータルで利益を上げ、資産の蓄積を増やしていければいいと考えられるようになったことで、リスクを従来より果敢にとっていけるようになったということがいえると思います。しかし怖くなったらさっさと逃げ出すのはいうまでもありません。

 私の場合だけではなく、このように「投資の損は何で取り返しても良い」と思えるようになれれば、あらゆる投資で従来よりリスクを取れるようになるのではないでしょうか。


 株式投資ばかりではなく事業でも、人生でも本当にこのリスクを取らなければならないという時は、確実にあると思います。無謀なリスクは取るのはバカらしいことです。しかし株式投資でも事業でも人生でも安全なプレイだけしていたのでは大きな利益は掴むことができないということも忘れてはいけないと考えています。

(後略)


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)



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この応援企画(「生涯パートナー銘柄の研究」の研究)は、有料形式で3カ月
間(計12回)のメルマガとしてご提供いたします。
 2008年12月より10年間配信されていた有料メルマガ509回分全て
を分析し、研究いたします。それらに掲載された銘柄情報を中心に、傾向分析
や現在の評価などを加味して解説します。

村田氏の思いはこちらをお読み下さい
  ⇒ http://www.okuchika.net/?eid=8303

======


●第6号(4/23配信)より

 後ほど、「2)選んだ理由の箇条書き」を整理するとわかることですが、研
究銘柄を選び出す理由の多くは、いくつかの基準に基づいて優良とされるもの
を選び出す方法(いわゆるスクリーニング)です。このため、研究銘柄を選び
出すためのルール(のようなもの)がわかってしまえば、石川さんでなくても
誰もが研究銘柄を選び出すことができますし…
(中略)
 箇条書きは、銘柄にもよりますが、少なくとも3つの理由が示され、多いと
理由が9つくらいまで増えます。ただ、メルマガを確認すると、記載されてい
る理由は、概ね次のように整理することができます。
(後略)


第1号目次
 ■有料メルマガで取り上げられた企業数
 ■メルマガで一番取り上げられた企業は?
 ■3回以上取り上げられた企業をすべて紹介

第2号目次
 ■石川さんは化学好き?〜研究銘柄を業種別にみる
 ■石川さんは意外と大企業嗜好?〜研究銘柄を市場別にみる
 ■石川さんは中型が好き?〜研究銘柄を時価総額別にみる

第3号目次
 ■生涯パートナーの絶対条件!〜研究銘柄を自己資本比率で整理する
 ■赤字企業は嫌い!〜研究銘柄をROEで整理する

第4号目次
 ■低利益率でも大丈夫?〜研究銘柄を営業利益率で整理する
 ■上場廃止銘柄を確認する

第5号目次
 ■まずは確認〜メルマガの構成
 ■研究銘柄の語り方
 ■創業時期などの沿革、事業の紹介
 ■株価や業績の変化

第6号目次
 ■研究銘柄の語り方
 ■「研究銘柄に選んだ理由」の構成
 ■常に現状をチェック〜研究銘柄として選んだ銘柄の最近の動向
 ■株価下落リスクを可能な限り避ける試み〜選んだ理由の箇条書き

第7号目次
 ■研究銘柄を分析する手順
 ■研究銘柄の資産価値の定義
 ■研究銘柄の資産価値と時価総額との比較
 ■研究銘柄の事業価値の計算方法
 ■研究銘柄の事業価値を定性的に考える

第8号目次
 ■コラムの内容を整理
 ■同じタイトルのコラムが続く
 ■石川さんと「メンタル」の関係
 ■石川さんが語る「夢」の効用
 ■儲けられない投資家

第9号目次
 ■石川さんが考えるインカムゲインの「あるべき姿」
 ■石川さんが考える「生涯パートナー銘柄」
 ■石川さんの投資哲学は戦闘?
 ■株式投資における戦略、戦術、戦闘力
 ■インカムゲインを一気に確保する戦闘

=====

●申込要項

 これは3ヶ月限定の企画です。
 いつ購読開始しても、全てのコンテンツをお読みいただけます。

購読料:全12回(3ヶ月) 9,720円(税込)
配信日:毎週火曜日 3月19日〜6月4日の12回

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 例)5月15日ご入金の場合、3月19日〜5月13日の既配信分をお送り致
   します。その後、毎週火曜日に最新号を配信にいたします。


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