<< 億の近道2019/03/04 | main | 億の近道2019/03/05 >>

相川伸夫の銘柄フォローレポート 東京エレクトロンデバイス

8893c661b55a2a2ad0e64156eeb4b2c1_s.jpg


■相川伸夫ピックアップ銘柄フォロー
 ※3月1日(金)執筆時点

・山王(3441)2016年12月19日配信
 株価560円⇒717円(+28%)

・テノックス(1905)17年2月20日配信
 株価815円⇒844円(+4%)

・LCホールディングス(8938)17年4月3日配信
 株価894円⇒1311円(+47%)

・特殊電極(3437)17年6月12日配信
 株価2922円⇒4985円(+71%)

・東北特殊鋼(5484)17年9月4日配信
 株価1831円⇒1400円(−24%)

・新報国製鉄(5542)17年10月2日配信
 株価1577円⇒1244円(−21%)

・パウダーテック(5695)18年2月19日配信
 株価4845円⇒2800円(−42%)

・東京エレクトロンデバイス(2760)18年4月6日配信
 株価1970円⇒1835円(−7%)

・アバント(3836)18年6月25日配信
 株価945円⇒1511円(+60%)

・神戸天然物化学(6568)18年8月13日配信
 株価2718円⇒1709円(−37%)

・丸順(3422)18年9月18日配信
 株価826円⇒676円(−18%)

・クロスフォー(7810)18年10月9日配信
 株価421円⇒333円(−21%)

※ピックアップ銘柄は買い推奨ではありません。
 私の目で面白い、アツイ要素がある!という理由で記事を執筆した企業の経過観察です。
 執筆から3年程度は今後も継続ウォッチしていきたいと考えていますので、銘柄は今後さらに増える見込みです。


 フォローレポートを書かせて頂いた東京エレクトロンデバイスは、昨年春に億の近道で注目銘柄として掲載させて頂いた銘柄であり、現在も大変注目している企業のうちの一つです。

■情熱投資家、相川伸夫 東京エレクトロンデバイス(2760)
 メーカー機能強化へ!!業態変化の片鱗を視た
 ※2018年4月9日配信
 http://www.okuchika.net/?eid=7679


私が客員アナリストへと転身してもうすぐ1年です。

こちらの記事はアナリストとして駆け出しの頃に書かせて頂いた記事であり、読み返してみると何とも気恥ずかしさが込み上げます(笑)


東京エレクトロンデバイス(以降、TEDと呼ばせて頂きます)のIRの方は私の知識が未熟な部分に対していつも丁寧に解説をして頂けるので、大変勉強になっております。この場を借りて御礼申し上げます。


前回の記事の要旨は以下のようになります

・利益が3倍にもなる中経(21年3月期)に対して明確な動き(M&A)が出始めた

・高い配当利回りがあるにも関わらず意欲的な中期経営計画が期待できる

・産業の構造変化が起こっており、TEDの事業にはチャンスがある

というものでした。


今回の記事の結論は、
『記事を書いた時よりも投資妙味が高くなっているのではないか!?』
というものです。


記事の配信以降TEDの業績は堅調&増配(17年3月期60円⇒18年3月期66円⇒19年3月期予想80円)を発表しています。

しかし、半導体市況の先行きが不透明なこ業績悪化した銘柄が出ています。

簡単にではありますが現状半導体業界がどうなっているのか、またTEDの中計に対しての現在の位置などについて簡潔に説明していきたいと思います。



■半導体市況ってどうなるの?


まず、今後の市況について確かなことが分かってる方はいません。

昨年から現在までに50社程度訪問させて頂き、それ以外にもIR説明会なども合わせると100社程度のお話を聞きました。また展示会などでも非上場含めた企業ともお話させて頂きました。

『現在は踊り場で、いつまで踊り場かは分からない』という企業様が大多数でした。

『中期、長期的には今よりも半導体市況は活況になるからそれに備えている』という回答はほぼ100%だと感じました。

つまり、今後半導体の数はさらに増え、部品に求められる性能も上がり、先進国以外でも急速にIT化、電子化が進むことから半導体関連に対してそこまで悲観的にならなくても良いのではないか?と私は考えています。


半導体商社に求められることは
『欲しい人に、欲しい数量を、適切な価格で提供すること』
です。

その際に半導体商社はその半導体に関する知識や製品ごとに関するサポートも求められることは前回の記事で解説した通りです。

TEDの業績は半導体市況が現状踊り場だと言われているにも関わらず至って堅調そのものです。

その理由はCN事業(コンピュータシステム関連事業)とPB事業(プライベートプランド事業)の売上高が中間決算説明資料にある通り伸びているからです。

中間決算説明資料によると売上高が前年同期比に対しCN事業+11億円(14.8%増)とPB事業+15億円(53.6%増)で26億円分伸びています。

EC事業(半導体及び電子デバイス事業)が前年同期比で103億円マイナスになっている一番の要因はアナログ・デバイセズ社との代理店契約解消による影響が大きいです

そしてEC事業が103億円も落ちたにもかかわらず減収増益な理由はセグメント利益率の違いが大きく影響しています。

CN事業の利益率はEC事業に比べて高いです。

PB事業は開示されていないので利益率はわかりませんが、EC事業よりも高いと推定しています。

もちろん半導体市況が良いとEC事業の利益率も上がってきます。

現状EC事業の103億円の減収をCN事業+PB事業の増収26億円が補っている状況なのです。


■CN・PB事業とは何か?ザックリ解説!


・CN事業はデータセンター関連向けなどのIT機器の販売70%と保守・点検やセキュリティのサービス30%で成り立つセグメントです。

 IoTや5G、ビッグデータなどにより現在データ容量の増大が続いています。
 それに伴いデータセンターなどのIT設備投資需要が強まっており、そこに収める製品やサービスが売れているという解釈で概ね大丈夫です。そしてこれはまだ始まったばかりであり、3Qの受注実績でも増加しているように今後も継続して増えていくと考えられます。

・PB事業はインレビアム(自社ブランド)+M&Aした子会社2社のセグメントです

 こちらでは前回の記事で解説したDMSが堅調に進捗していることと、子会社化した2社の貢献があります。


■中期経営計画と現状のギャップ


中計に掲げられている計画数字が達成されると21年3月期は経常利益は72億円(今期予想27億円)、純利益は42億円(今期予想20億円)となります。

利益が伸び始めたタイミングでDOE(株主資本配当率)を廃止し、開示資料にある通り『連結配当性向40%』に従い増配を続けています。

仮に中計通りの着地をすると21年3月期の配当は約170円であり、現在株価1850円での配当利回りは9.2%です。

かなり驚異的な数字です!!

この数字の算定根拠にあるのは…

売上高2000億円

・EC事業1600億円、利益率 2%で32億円

・PB事業 160億円、利益率10%で16億円

・CN事業 240億円、利益率10%で24億円

という計画です。


ただ、個人的にはECの1600億円の利益率2%を後二年で達成するのは困難ではなかろうか?と感じています。

1200億円の0.8%くらいではないか?

他のPB事業とCN事業に関しては限界利益率も十分高いと思われるので、売上高が上がった分は利益率が上昇していくので期待しても良いと感じました。

EC事業を厳しめに見ると21年3月期には経常利益50億程度となる算定が出来ます。

すると純利益は30億円、配当性向40%で配当120円で配当利回りは6.5%と試算出来ます。

もちろん最終的には半導体市況がどうなるかによって上下にブレるのでわかりません。

この計算はあくまで個人的な試算です。

投資は自己判断にてよろしくお願いします。


■投資指標

※2019/3/1現在

終値   1835円
時価総額 191億円

 ※19年3月期会社予想

 売上  1400.0億円
 経常利益  27.0億円
 純利益   20.0億円
 配当    80.0 円
 配当利回   4.35%
 PER    9.58
 PBR    0.77
 ROE    6.8%
 自己資本比率31.6%

※半導体商社15社の平均配当利回りは3.28%。

 今期予想PERの15社平均は23.8


■営業CFがマイナスなのと有利子負債が増えてるのが気になる…

教科書的には営業CFはプラスが望ましく、有利子負債も少ない方が望ましいとされるにも関わらずTEDはとてもよろしくありません。

大丈夫なのかすごく心配です!!

…という質問を度々受けます(笑)


結論から言えば、減収ではあるものの『極めて順調である!』と私は評価しています。

理由を説明します!

まず、営業CFはプラスであるのが好ましく、有利子負債も少ない方が安全度が高いというのも解釈として間違っていません。

しかし、商社は利益率が2%程度しかなく主な事業は『商品を仕入れて顧客に売る』事です。

つまり、営業CF的にはこうなります↓

1)商品を仕入れる為に現金(有利子負債)を使う
2)商品を顧客に納品することで売上(売掛金)が立つ
3)しかし、代金(売掛金の回収)は期日までのタイムラグがある
4)代金が回収出来たら有利子負債を返す

この循環のどこで締め日を迎えたかによって営業CFがプラスやマイナスに大きく振れるのが特性です。


従って、次のように言い換えることもできます。

<受注拡大局面では現金(有利子負債が増えて)を使って製品を仕入れて売るから営業CFが大きくマイナスになる>

<受注減少局面では売掛金の回収の方が仕入れよりも進むから現金が増えて(有利子負債が減って)営業CFが大きくプラスになる>


本来利益が出ていれば営業CFはプラスであり、かつ決算による会計上の締めがどのタイミングで訪れたか?ということによる影響ももちろん大きいですので、一概にプラスマイナスだけで全て説明できないということと、有利子負債があまりにも多くなることで安全度が下がる事には違いありません。

ただ、直近5年分の半導体商社の営業CFプラスの社数と−の社数を羅列すると

14年…  プラス 7社  マイナス 7社
15年…  プラス 7社  マイナス 7社
16年…  プラス 9社  マイナス 6社
17年…  プラス10社  マイナス 5社
18年…  プラス 1社  マイナス14社
19年2Q…プラス 9社  マイナス 6社

ちなみに営業CFがマイナスになるであろう純利益がマイナスだった社数は14年に1社、15年に1社、16年は2社17年も2社。それ以降は0です。

つまり、事業特性上営業CFは会社側で制御するのが大変難しい部分になるというのが分かるかと思います。


世界情勢や金利動向などいつも様々なマクロ環境の中で投資判断をする必要が求められます。

しかし、過度に悲観することなく、成長企業へ資金だけではなく『時間を投資』することでインカムゲインをもらいつつ、会社が成長したらキャピタルゲインももらうことが出来るのが株の醍醐味だと思います。

日本にも良い企業はまだまだたくさんあります!

・東京エレクトロンデバイスHP
 https://www.teldevice.co.jp/

TEDが皆さんの億の近道になると嬉しい限りです<m(__)m>


それではまた!

『全力全開全力前進!!!』


(相川伸夫)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


このコラムはいかがでしたか?面白かった・役に立ったと思った方は
是非ワンクリックをお願いいたします!
http://clap.mag2.com/cridaibiat
クリックだけでも結構ですし、コメントをいただけるともっと嬉しいです!


JUGEMテーマ:社会の出来事



JUGEMテーマ:株・投資



JUGEMテーマ:ビジネス




コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
calendar
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< May 2019 >>
selected entries
mag2year2016_0000020640_asset-stock_200x200.png mag2year2016_0000020640_asset-stock_200x200.png
twitter
twetter
okuchika
購読無料! 億の近道メルマガ申込はこちらから!
億近申込バナー
まだ登録していない方はこちらからどうぞ!週5回無料で届きます。
億近執筆陣の本
億近本
億近執筆陣の書籍/DVDをご紹介。億の近道コラムのエッセンスをぜひ。
海外投資実践入門DVD

「中東・インド・ベトナム・香港 海外投資実践入門DVD」
2012/4/7に東京銀座で開催されたセミナーDVDです。他では聞けない情報満載!
石川臨太郎有料メルマガ特別版!
現在闘病中の火曜日執筆者、石川臨太郎氏の有料メルマガです。 現在特別版を1ヶ月分販売中! 詳細は以下のページを参照下さい。
 
categories
archives
recent comment
  • 情熱投資家、相川伸夫が語る注目銘柄 東北特殊鋼(5484)
    内燃機関関係 (01/20)
  • 1981年2月2日 愛知県立春日井高校:コーヒー牛乳の青春。(天国の幸宏へ捧げる)part 2
    ■ (08/19)
  • 1981年2月2日 愛知県立春日井高校:コーヒー牛乳の青春。(天国の幸宏へ捧げる)part 2
    内藤朝雄 (10/12)
  • 情熱投資家、相川伸夫が語る注目銘柄 特殊電極(3437)
    reformer21 (06/15)
  • 公立中学校という選択:区立から難関大学へ その6
    m (05/01)
  • 公立中学校という選択:区立から難関大学へ
    m (03/30)
  • アンジェスMG(4563)の相場シナリオ
    暇潰亭 (10/01)
  • 日本でトップクラスの低PER銘柄
    kkk (02/19)
  • 粘り強くつきあっていれば億の資産ができる
    億の近道 (12/04)
  • 粘り強くつきあっていれば億の資産ができる
    せーねん (12/04)
links
mag2year2016_0000020640_asset-stock_240x65.png メルマガ大賞2008ノミネートバナー
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM