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なぜ知財が投資家に重要か − 企業は人なり



 「発明塾」のTechnoProducer 楠浦(くすうら)と申します。
 9月8日に、第2回知財セミナーを開催することになりましたので、少し話題提供させていただいます。お時間許す範囲で、ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。


[第2回知財情報活用セミナー ご案内&お申し込みページ]
 https://double-growth.com/tizai2_20180908/


 前回の知財情報活用セミナーでは、

「J−PlatPatを用いた、特許情報の調べ方」
「特許情報分析を、ストックピッキングに用いた事例(朝日インテックと日本ライフラインなど)」

を取り上げ、特許情報を活用した投資について、発明塾で実践している内容を紹介しました。

[コラム]
特許情報から投資アイデアを得よう
 〜ストックピッキングに役立つ特許情報分析
 https://edison-univ.blogspot.com/2018/04/blog-post.html

[開催報告]
「投資センスは一生の宝」
 〜4月21日開催「知財情報活用セミナー」ご報告とお礼
 https://edison-univ.blogspot.com/2018/04/421.html


●特許は「人」の情報でもある〜そして、企業は「人」なり


 前回セミナーでご説明したとおり、私は、特許情報は、権利情報であると同時に

「技術情報」
「人についての情報」

であると捉え、活用しています。

 前回は、技術情報としての側面で、調べ方や活用法をご紹介しました。


 今回は、前回の復習も兼ね、GooglePatentsを用いた特許の調べ方と、それを用いた

「人に注目した特許分析」

について、グループ演習形式で取り組んでいただきます。

 前回出席しておられない方でも、問題なく御理解いただける内容にしておりますので、ご安心下さい。


 実は、投資のために特許を読む場合、

「企業のことを理解したい」
「投資先の事業や技術を理解してから投資したい」

という気持ちがあれば、特許の知識はあまり必要ないと、私は考えています。

 また特に、

「人」(発明者、と呼びます)

に注目した分析をうまく行えば、技術開発の戦略とキーマンが見えてくることが、今回取り上げる企業についての予備調査とヒアリングからも、改めて確認できました。
(加えて、調査して行かないと絶対に聞けかなったであろう、貴重なお話を種々伺うこともできました)


 今回のセミナーでは、ヒアリング済みの企業については、事前調査の結果伺えた

「おそらく、我々しか聞けていないであろうお話」

も、演習中、および、演習後、時間の許す限り紹介いたします。


●技術の進歩は「発明の連続」〜発明の裏に「技術者」「キーマン」あり

 今回のセミナーでは、特許を読む、と考えず、ぜひ皆様に

「技術開発のドラマを見る」

と考えていただきたいなぁと、個人的には思っています。

 なぜなら、私は、そういうふうに読んでいるからです。

「なるほど、こう来たか」

という感じで、特許に書かれている発明一つ一つをじっくり読み、
それから見える

「技術進歩のドラマ」
「技術の歴史」

と、それを生み出した

「技術者」
「キーマン」

を理解する、そんなふうに考えてほしいのです。


 私が大変お世話になった、ある化学系企業の新規事業開発本部長の方は、

「技術は、発明の連続」
「一つの発明では事業も競争優位もできないが、それが途絶えることなくつながることで、事業機会が生まれ、競争優位が生まれる」

とおっしゃっていました。

 私も、自身のキャリアは、全て

「新製品開発」
「新事業開発」

でしたので、同じ印象を持っています。

 どんな良いアイデアも、一つでは良い機会も、競争優位も生まれにくいのですが、途切れることなくつながれば、それが機会になり競争優位になります。


「技術の進化が途切れていないか?」(技術の歴史と最先端動向)
「途切れることなく生み出せる人がいるか?」(キーマン)
「その人は、どう評価されているか?」(キーマンのその後)

を読み取り、自身が保有、あるいは、保有を検討している銘柄(企業)について、

「確信を持って長期保有できる」

ようにしていただくための、一つの手法をご紹介します。


 これらは全て、私、および、発明塾投資部のメンバーが日々実践していることです。

 前回、日本ライフラインのガイドワイヤー関連特許を読み解いていただいた際、重要特許の発明者の一人に注目したというお話をしました。

彼はなんと、

「ガイドワイヤーに使う金属材料」

から開発に関わっています。

 日本ライフラインの技術に対するこだわりが、ご理解いただけたと思います。

 私の製品開発の経験に基づく感想ですが、大企業であっても、製品開発にあたって、材料から開発することは、殆ど無いと思います。

「投資に値する技術、製品、事業を生み出し続けられる企業か?」

を判断するための手法一つのとして、特許情報を読み解く方法を紹介し、その場でも実践いただく、そんなふうにお考えいただいても、構わないでしょう。

 未来のことはわからないのですが、そこに優秀な人材がいる限り、多少停滞しても、必ず次の手を打ってくる、良い手が打てる、そう思える企業が見つかれば最高です。私はいつも、そう思いながら、分析をしています。


 上場株投資とは異なる世界ですが、私が以前経験した、ベンチャー投資や、特に初期のベンチャーへの

「エンジェル投資」

の世界では、事業や製品ではなく

「人に投資する」

という考え方があります。

 企業の活動を、人の側面から評価する、という考え方を、ぜひ取り入れてみていただきたい、試していただきたいというのが、今回の私のご提案です。

(私は、大企業であっても、人の側面から企業の活動を評価することにしています)


 ちなみに、企業の知財部門では、競合他社含めた企業分析を行う際

「発明者」

に注目して分析を行うことは当たり前ですので、皆様がお勤めの企業の知財部門の方に、お話を聞いてみられても良いでしょう。

 私のセミナーより、手っ取り早くて正確で安上がりかもしれませんね(笑

 各企業の知財部には、有料で、かなり高度な分析が一瞬でできる

「プロフェッショナルツール」

もあるはずですので、そういったものも、知財部の方に相談すれば、見れると思いますよ。
(私も当日、ご参考までに、そういうツールの一つをデモンストレーションします)


 繰り返しですが、当日使うのは
「無料の、GooglePatents」
ですので、ご安心下さい(笑

 WiFiにつながるPCを、忘れず持参くださいね。


●FA、IoT、AI関連の企業を事前調査しヒアリング
 〜当日の説明事例、および演習で取りあげる企


 まだ確定していませんので、具体的な企業名は挙げられませんが、今回、手法説明の際に事例として取りあげる企業、および、演習で皆様に特許を読んでいただく企業は

「FA、IoT、AI」

に関連する企業です。

 要素技術(部材)も含め、広く捉えていますが、いずれも、上記の技術トレンドが進む中で、大きく飛躍する可能性がある企業ばかりです。

(私の意見だけでなく、リンクスリサーチの山本さんに、しっかり目利きしていただきました)

 現在、ヒアリングに行っていますので、その結果を、演習時間や演習後の時間もふくめ、時間がゆるす限り皆様にフィードバックしたいと思っています。

 懇親会でも、大いに情報交換をさせて頂きたいです。


 今回取り上げる予定の企業の一つに、一見、派手さのない製造装置メーカー、しかし、圧倒的シェアを持っている、という企業があります。IRやHPを見るだけでは、何が競争優位なのか、それが持続するものなのか、よくわからないのですが、特許を調べると、

「なるほどここか」

と思うものが見えてきました。

 今回は、私も可能な限り、リンクスリサーチさんのヒアリングに同行し、特許情報と技術の視点から、ヒアリングを行いました。ちなみに私は、

「自分が投資するなら」
「自分が、周りの人に投資を勧めるなら」

という視点でヒアリングをしています。


 それでは、セミナーでお会いしましょう!


 本コラムの図表入りのものを、以下に掲載していますので、興味ある方は、
あわせてご参照下さいませ。

[投資先企業を支える「コア技術」の歴史と、「キーマン」を知る
  〜 技術系企業のファンダメンタルズ分析]
https://edison-univ.blogspot.com/2018/08/blog-post.html


楠浦 拝


− 楠浦 崇央 のプロフィール −

 川崎重工業でオートバイ開発、コマツで風力発電関連新事業を担当した後、
 ナノテク系ベンチャー企業を仲間数名と設立。
 技術もない、売り先もないという状況で一時は完全に行き詰ったが、特許情
 報を活用し顧客を探し出し、それをもとに投資家に資金提供を依頼し、事業
 を立て直す。
 その後、マイクロソフト系の発明ファンドで発明家として活動しながら、
 「発明塾」を設立し、多くの学生と「発明」に没頭。
 学生の数名が「特許情報は投資にも使えるのでは?」と提案したことをきっ
 かけに、特許情報をきっかけに投資アイデア討議を行う「発明塾投資部」を
 設立。
 TechnoProducer株式会社 代表取締役。


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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