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為替市場動向〜日米とも政治混乱でもレンジ相場〜

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 春の嵐か、日米とも政治がらみの税料がニュースを騒がしています。騒ぎの割には、決め手の材料として働いてないようにも思えますが、大きな道のりの中でどんな意味を持つのか注目していく必要はあるように思います。

 先週、米国では経済政策の司令塔を務めたコーンNEC委員長が辞任、昨日はティラーソン国務長官がトランプ大統領に突然解任されました。以前はエクソン・モービル会長だったティラーソン氏は、それを直接ではなくトランプ大統領のTweetで知ったというのも驚きです。
 余談ですが、あるニュースでは、ティラーソン氏のファーストネームのRexから解任された日をRexitと語呂合わせをしていましたが、この解任が昨日今日の株式市場の下げの一因になったとされています。
 一方、同日行われたペンシルバニア州での下院補欠選挙では共和党と民主党候補が接戦となっているようで、秋の中間選挙の前哨戦とも言われる選挙の結果が待たれるところです。


 日本国内では森友スキャンダル第二弾の諸々が噴出。報道の賑やかさに比べれば、市場へのインパクトはそれ程大きいものではないように見受けられますが、上値を押さえていることは確かですし、今後の展開次第では更なるリスク要因となるうるようにも思います。


 さて、2月の米株式市場の大きな下げの引き金になったのは、1月の雇用統計での賃金上昇加速懸念でした。その後の経過に注目が集まった2月の米雇用統計。結果としては、賃金上昇加速懸念は薄れ、また昨日発表された2月消費者物価も予想通りの数字で、2.9%水準で推移してきた米10年債利回りは昨日2.83%まで反落となりました。インフレ懸念は、少し落ち着いた印象。

 米金利がらみのスケジュールとしての注目は、3月20日〜21日に開催される新FRB議長のパウエル氏が開催するFOMCです。市場予想のほぼ100%が0.25%の利上げ決議。今年の3回の利上げ予想は既に市場に織り込み済ですので、大きな反応はないと思います。今後の関心事は、今年の利上げが4回になるのかどうかでしょう。


 3月に入ってからの為替相場での対米ドルの主要通貨のパフォーマンスは、カナダ・ドル、ブラジル・レアル等を除き、ほぼ全ての通貨が上昇(ドル安)でした。ただ、ユーロや円といった主要中の主要通貨は、レンジ内の動きに終始しています。

 ドル円相場は、日本の年度末、第1四半期末も影響しているものと見られます。例年、円は日本企業の決算の関係で円買い需要が多いとされてはいます。当面、105円〜107円でのレンジでの推移かと思われます。

 この季節要因は別として、国外からのアルミ等への関税措置に始まった通商摩擦問題も意識されます。直後のショック的な反応は緩和してきたものの、潜在的リスクとして意識され、ドル上値を重くしているでしょう。
 中間選挙へのアピールもあり、トランプ政権、次はどんなカードを出すのか?このリスクは意識されるものと思われます。ただ一方で、ビジネスマン出身のトランプ氏、カードを出してネゴを有利に持っていくという手法を使うでしょうから、冷静にみていく必要もありそうです。


 欧州では、先週ECB理事会が開かれました。
 驚きだったのは、今後の政策の指針になるフォワード・ガイダンスから「緩和バイアス(もし状況が悪化すれば、量的緩和の規模と期間について拡大する用意があるとの意味合いの文言)」を理事全員賛成で削除したことです。

 理事会後の総裁会見では、インフレに対する慎重な見方が示し、早期の利上げも否定しました。そんな経過だったので、発表直後の市場反応は、緩和バイアス削除でユーロ上昇、と思ったら、総裁記者会見を聞いて、ユーロ売りに転じましたが、どちらも大きな動きにはならず、結局のところユーロ・ドルも1.23を中心に狭いレンジでの動きでした。
 こちらもレンジ内相場でしたが、今後の潜在的な動きを考えると、可能性としては、利上げ方向への反応(ユーロ高)が高いのでしょう。

 欧州の政治面の話題としては、ドイツで結果的に大連立政権が承認され、求心力低下のメルケル首相に不安は残るものの何とか落着した一方で、イタリア選挙では「五つの星運動」(ユーロ離脱への国民投票を主張している)の大幅躍進による混乱です。イタリア選挙では、右派の「同盟」(ユーロ離脱、並行通貨導入案の主張も)も事前予想よりも躍進。左派も右派もどの政党も過半数は取れていないため、どのような連立政権が出来るのか? 今後の動向が注目されます。(イタリアはお国柄(?)じっくり時間をかけて協議するのではないでしょうか。


 このところ、終わってみれば乱暴なレンジ相場。上がると「やっぱり上か」下がると「やっぱり下か」と思うような、もっともな理由が交錯します。

 ここは、遠目に見てみるのも一案でしょうか。大きな流れが見えるかもしれません。

 春分の日の前に各地で桜の開花も聞かれるようです。毎年律儀に咲く花を愛でる余裕も持っていたいですね。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。


※3月14日東京時間13時執筆
 本号の情報は3月13日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記して


式町 みどり拝


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)


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