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新報国製鉄(5542) 社長面談&設備見学



※本コラムは、『億の近道増刊みんなの運用会議2017/11/02』で配信した内容に11月17日(金)現在、電話取材の上、加筆した記事になります。


 2017年10月19日、相川伸夫、山本潤、ダイヤモンド社の編集者たちと新報国製鉄を訪問。
 K営業本部長と成瀬社長等とお会いして、本社の研究設備を見学いたしましたので、そのご報告です。


−−−− 第一部 アナリスト 情熱投資家 相川伸夫による報告 −−−


 先月の記事を書かせて頂いた新報国製鉄に取材訪問させて頂きました!!

 埼玉の本社にあるショールームにて、会社を危機から再建し、立派な成長企業へと導いた立役者である成瀬社長始め取材対応して頂きました。

 初めてお逢いさせて頂いた社長は紳士であり大変オシャレで気さくな方でした。研究開発や検査設備などについても案内して頂き、大変勉強させて頂きました。
 改めてご多忙の中対応頂き、御礼申し上げますm(_ _)m


※新報国製鉄ってどんな会社?
 という方は11/2配信の前回の記事を参照下さい。
 http://www.okuchika.net/?eid=7371


 さて、前回この会社は下町ロケット銘柄だと書かせて頂きましたが、まさにドンピシャでした!!!

 そして前回の記事のまとめで書かせて頂いた
『新報国製鉄という会社の名前の由来はどこにも書かれてはいませんが、【世界が求める『新』しい合金を『製鉄』して、『国』の発展に『報』いる企業であり続ける】
…という意味なのかと勝手に想像してしまいました。』

と書かせて頂きましたが、社長から「正にその通りだ!!」とおっしゃって頂き感無量でした☆
今時珍しいくらい『粋』を感じさせてくれる社長でした!


 それでは具体的な中身について訪問して分かったことは以下になります。


−訪問にて確信を持てたこと−


1)…圧倒的技術力は世界一尖った分野でトップランナーを走り続けるという意志の成せる業

2)…他社がやれる分野には参入しない!
   他社が参入出来ない分野かつ、ニッチな分野で価格競争しない事業による高利益率が強み

3)…社員も社長も『愚直で在り続ける』ことを長年続けてきた事による得意先の圧倒的信頼&得意先からの紹介による新規開拓の進行


−日本のモノづくりはここにある!!−

 昨今、何かとメイド・イン・ジャパンのブランドの信頼毀損は進み、もしかしたら日本も諸外国と実態は変わらないのではないかと危惧しています。

 そんな危惧を打ち払うべく、良い製品を得意先に届けるという確固たる意志も守る為の仕組みも確立されていました。

1)…圧倒的技術力

 研究開発には必要とあれば、金を惜しみなく使う!
 検査設備も大変充実しており、現行、世界最先端の金属の熱膨張率測定装置もこの会社に存在します。当然『高い』です。
 しかし、驚くべきは世界最高レベルの検査装置で測定してもすでに新報国製鉄の究極の低熱膨張合金は【測定不能】とのことです。
 そのため、測定装置メーカーすら悩ませる世界一の技術力とは恐ろしいものです。
 また、経年劣化もゼロに出来る合金も量産出来ており、金属を扱っている者の常識を覆す程の技術力がここにありました。

2)…オンリーワンのナンバーワン!

 低熱膨張合金のことは散々話したと思いますが、それ以外にも同社の次の利益柱であるシームレスパイプの穿孔工具があります。
 巨大な弾丸のような形状のこの工具は他社も作っている会社がありますが、新報国製鉄ブランドこそがハイエンドモデルの商品のようです。
 品質を求める会社は、やはり新報国製鉄のものを使うのです。
 他にも新報国製鉄が絡んでいる事業で某内視鏡のチタン合金製の尖端メスも100%新報国製鉄だったりします。

3)愚直に。ただ、愚直に良い物を提供する。

『信頼は一日では築けないが、一日で崩れるもの』
 誰もが知っています。
 ですが、中々に出来るものではない。
 やってるつもりで、信頼を失ってから事の重大さを思い知る…

 この会社はそのことをとても意識して仕事をしています。
 社員一人ひとりが誇りを持ち、従事している事が素晴らしいのです。

 新報国製鉄は全ての要である材料の会社であり、得意先の求める合金配合、品質欠陥、寸法欠陥が無いか検査→測定データを取って合格値である事を確認して納入しています。
 メーカーであれば当然です。

 しかし、そんな新報国製鉄でも不良品が出てしまうことはあります。
 それをどうやって検出するのか?
 生産拠点は三重工場に集約されています。
 そこで簡易的な検査をしながら製品を作成していきます。
 そして、製品の最終検査は三重ではなく、埼玉の本社にある研究・検査部署に最終検査サンプルとして送られます。
 そこで、得意先に求められている要求品質である『剛性、磁性、合金配合、熱膨張率、組織など』をN個の複数サンプルから細かく検査し、要求数値に外れてしまえば【再検査サンプル依頼】→【製品廃棄】の流れになります。

 一見当たり前のようですが、これは大変なことなのです。何日も何人で力掛けて作った製品が品質不良なら廃棄になってしまう。
 『少しくらい…これくらい…』という出来心が不良流出に繋がるのは製造業を経験していれば分かります。
 そこの甘えを埼玉と三重で完全に分ける事で切り捨てているのは大変素晴らしいと思います!
 この輸送コストは必要なコストだと思いました。

 確認したところロスは全体の1%以下ではあるものの、やはり人のエラーはまだ無くせないとのこと。
 1%以下なら正直凄いです!
 0.5%を目指してるけど、実態2〜3%なんてことはザラです。

 こうした品質意識の高さは社員一人ひとりを大切にしており、社員も自分の携わる製品品質に関する理解が多分にあるのだと推察します。


 最後に、この会社はここ数年で利益を向上させましたが、何より従業員の給料の値が大幅に増えました。


【従業員平均給与】
・2015年は541万円
・2016年は795万円
 前期比47%アップという大幅な給料引き上げです。
 こんな従業員想いの会社を自分は知りません。

 これをコストの悪化だとする投資家の気持ちは分からなくもないですが、『人は宝』です!

 新技術も、新工法の発見も、品質の維持も全て『人』の成せる業です。

 今の時代、優れた装置は低金利の融資により簡単に手に入りますが、それを存分に扱える『優れた人材』の確保が最も困難であるということ。
 また、人材流出による損害を過小評価しておられる経営者が日本には大変多いと思います。


『人は宝!』
 これを有言実行している素晴らしい会社に出逢えて大変嬉しかったです!

 R&D型の新報国製鉄の懸念であった『優秀な人材の流出』も考えにくいことでしょう。
 これからも従業員約100名で高収益の新報国製鉄は、
【世界が求める『新』しい合金を『製鉄』して、『国』の発展に『報』いる企業であり続ける】のだと思います。

 同社の魅力を再発見出来たとても良い取材になりましたm(_ _)m

 今後の同社の発展に期待しています。


※以下、加筆記事

 億の近道で最初に新報国製鉄の記事を書かせて頂いた時から株価の動きを振り返ると、

 9月29日(金)終値 1577円
11月17日(金)終値 2230円

 +41%ほどの株価上昇になりました。
 自分の拙い文章による記事ではありますが、同社の魅力に気付いて頂けた方が居たのではないかと嬉しく思います。

 直近の株価は11月9日の第三四半期の決算発表の時に開示された通期の上方修正に対して市場は高評価を示しているのは周知のことと思います。

 来期以降の業績も訪問取材の時の感触では特に下がるような印象もなかったので、順当に成長を続けていくと思っています。

 また、工場の生産能力強化に伴い、生産効率が向上する事から原価低減効果も期待できます。
※今だと2tの製品を作るときに1t×2炉で湯を沸かすのが一回で済むのでそこにかかる手間と人は単純に半分に出来ます。

 また、同社が従業員をとても大事にしている素晴らしい企業だというのは以前から伝えていますが、11月16日に開示のあったIRに『当社従業員に対する譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ』が出されています。

 かいつまんで説明すると、
「当社で働いている全従業員に一株当たり2306円で新報国製鉄の自社株をあげるよ!ただし三年間は売買できないルールにするから全従業員ガンバって会社に成長をもたらしましょう!!」

ザックリそういう内容になってます。

 ちなみに付与する自社株は29200株なので従業員一人当たりで換算すると300株くらいになります。

 こういう内容の決定は会社には大変勇気がいることだと思います。
 株主の中には「自社の従業員ばかり優遇している!!」
 と、主張される方も必ずいるからです。

『上場会社の財産は株主の物』

 大体そのような認識の方がほとんどだと思います。
 建前も大まかにはそうだと思います。

 しかし、自分としての本音は株主ばっかり大事にする会社より、新報国製鉄のように従業員を大事にする会社の方が素晴らしい会社だと思いますし、会社としても成長すると思います。

 なぜなら、事業に関わりの無い株主(個人投資家)のほとんどは株価の動きや経済状況でコロコロ入れ替わります。
 従業員はつらい時も会社に残り、奮闘してくれます。

 従業員の為を考えて経営をするということはその従業員の家族も含めて会社の安定と成長の経営を意識します。

 ましてや、新報国製鉄は従業員全員を半強制的に『株主』にするのです。
 持ち株会とは別です。

 全従業員が株主総会に来ていいのです。
 もしかしたら株主総会で『会社のここが悪い!』なんて身内ネタが飛び出すやもしれません(笑)。

 直近は従業員の給与の大幅UPに加え、従業員に対する株式付与の決定でした。
 それは前回の記事に書いたようにリーマンショックの時にリストラまで断行せざるを得なかったほどに会社は疲弊したときがあり、それを共に乗り越えてくれた従業員にまずは報いるという『粋』!
 こういうの大好きです(笑)

 新報国製鉄は『粋』を大事にする会社です。

 次は株主に対してその『粋』がまわってくると考えて良いのではないか?と個人的に思っています。

 ただ、中期経営計画にあるように「自己資本比率=60%以上」かつ「手持ち現預金20億円(月間売上×4倍)」という経営戦略の部分も加味しないといけないので劇的には難しいかもしれませんが、会社の成長が安定し
て資本も充実してこれば株主配当を大きく増やしてくれるものと期待しています。


 同社のこれからの成長と躍進を期待しています!

 最後まで長文をお読みくださりありがとうございましたm(_ _)m

 それではまた。


『全力全開全力前進!!!』

(相川伸夫)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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