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情熱投資家、相川伸夫が語る注目銘柄 東北特殊鋼(5484)

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 今日は8月29日に上場来高値を更新してきた好業績×割安×ズバ抜けた技術力の光る東北特殊鋼(5484)を取り上げたいと思います。

 この銘柄はとあるバリュー投資家の一押し銘柄の一つでした。

 そして、その中身をよくよく調べてみたらバリューなだけではなく、自分の大好きなアツい銘柄であることが分かったので、今、大注目しています。


 この会社の歴史は古く、1937年設立。
 日本の製造業に深く関わってきた特殊鋼加工のエキスパートの会社です。

 いかにこの会社が今、アツいかを説明させていただく前に、今までに書かせて頂いた銘柄についてのフォローをしたいと思います。


■過去のピックアップ銘柄

今までに億の近道で取り上げた4銘柄

山王(3441)2016年12月19日配信
 株価560円⇒1460円(+161%)

テノックス(1905)17年2月20日配信
 株価815円⇒1232円(+51%)

LCホールディングス(8938)17年4月3日配信
 株価894円⇒1311円(+47%)

特殊電極(3437)17年6月12日配信
 株価2922円⇒3055円(+5%)

・特に動きがめざましいのは、やはり先月から急騰した山王3441でしょう。
 理由を御存知の方も多いと思いますが、自分の12月の記事で取り上げた『銀メッキアクリル粒子』の基本特許取得を会社がIRで発表したことにより、株価も短期で2倍超えとなるほどの人気銘柄として現在話題となっています。

 当時の記事は http://okuchika.net/?eid=6761 で見ることが出来ます。

 また、現在山王の『銀メッキアクリル粒子』に関してのNAVERまとめも作成されているのでご興味のある方は一度ご覧になると面白いと思います。
https://matome.naver.jp/odai/2150364045792717701

 ただ、現在増担保規制をかけられるほど値動きも激しいものになっていますので、売買される際には十分気を付けてください。
 この技術特許は大変すばらしいものであることは、以前の記事より伝えている通りです。
 しかし、水素の時と同様、会社の業績に数字として反映されるのが来期以降なのはほぼ間違いないと思います。
 株価は相場に聞くしかないので分かりませんが、十分留意願います。
 もし株価が安くなってきたら、長期で買いを入れるのは面白いかもしれません。


・テノックス1905も8月に大きく動きました
 これは8月4日の第一四半期の決算の数字がすこぶる良く、通期見通しの進捗の約半分だったことから上方修正期待の買いが入り、その値動きによって多くの投資家の目に留まった事から同社の割安・好業績・高配当への見直し買いが進んだと思われます。
 株価は上昇しましたが、上値余地は状況によって存在すると思われます。

・LCホールディングス8938、特殊電極3437はまだ長期で上昇余地ありと考えています。
 特にLCホールディングスに関しては『投資法人への出資』のIRが8月21日に出ており、このあとの展開がどうなるか非常に興味深いところです。


■東北特殊鋼(5484)の魅力


それでは本題に戻ります。

 東北特殊鋼には少なくとも3つの魅力があります。

1)気付きにくい割安性(有価証券報告書から読み解ける)
2)今期の上方修正の可能性(通期の進捗46%)
3)期待の新技術!IoTセンサーの要となる基本特許の取得

 この銘柄も長期投資で考えれば大きく収益構造が変わる可能性を秘めたアツい企業だと考えています。
 少しでも伝われば幸いです。


■気付きにくい割安性(有価証券報告書から読み解ける)


 執筆現在2017年9月1日(金)

 株価終値1831円
 ※会社発表数値にて↓は計算(四季報数値ではない)

 今期予想EPS148.76円
 今期予想PER12.30
    実績BPS2585円
    実績PBR0.7
 今期予想ROE5.8%

 時価総額138億円

 浮動株6.2%の小型株です。

 ↑は会社発表資料により算出された指標になりますが、連結貸借対照表にて計算される数字は簿価が使われるものと時価が使われるものがあります。

 有価証券報告書の51Pにある(賃貸不動産関係)の文書に以下の数字が載っています。

・連結貸借対照表で純資産に計上されている金額
 ⇒58億2138万円
・期末の時価勘定
 ⇒234億9904万円

 つまり、差し引き約176億7千万円ほどの含み益を賃貸不動産事業で抱えているが、それは貸借対照表には『簿価』で計上されているので、BPSには反映されていないということになります。
 現在の時価総額が138億円なので含み益176億のインパクトは超絶です。

 このことから、同社が隠れた超割安銘柄であることがお判りでしょうか?


 ちなみに含み益を交えて指標化すると↓のようになります。

※BPS4920円
※PBR0.37
 とても割安かと思います。


■今期の上方修正の可能性(通期の進捗46%)


 この会社は極めて良好な事業計画と経営手腕を持っています。
 四季報で12期遡って2008年〜今までリーマンショックの時も営業利益も純利益も黒字です。
 毎年必ず設備投資と研究開発に資金を投じ続けてきたからこそ、今の技術力と成長力があります。同社はその高い技術力から、エンジンバルブ用耐熱鋼の分野では国内No.1のシェアを誇っています。

 大同特殊鋼と共同開発した『TM3シリーズ』が市場に本格的リリースがされていることにも注目です。自動車プレスにおける高張力鋼板(ハイテン)の加工において大変重宝される新商品で、多様な用途と引き合いがあると思われます

 先日の第一四半期ですでに通期の46%の進捗率。
 東北特殊鋼の製品は自動車向け80%、うちエンジン向け50%の特殊鋼の製品群でも利益が大きく伸びています。自動車メーカー各社の業績が良かったのを見ても、同社の今後の利益の更なる上昇の可能性があるのではないかと期待せずにはいられません。

 ちなみに四季報予想では↓
 今期予想EPS185.1
 今期予想PER9.9
と会社予想を上回っていますが、順調に業績が推移すればこの数字を超える可能性も十分ありえるのではないでしょうか?


■期待の新技術!IoTセンサーの要となる基本特許の取得


 これが凄いんです。

 IoTセンサー普及の大きな課題と言われている電源問題解決に大いに関わってくる画期的な開発における基本特許を既に取得済みです。
 ここはまたいつものマニアックな話なんで、簡潔に表すと…↓


【IoT時代を実現させるためのキーになる技術】


を持っているという説明が的確だと思います。

 最近はよく聞くようになったIoTですが、まだ馴染みが無い人もいると思うので…。

・IoTとは「Internet of Things:モノのインターネット」の略であり、全てのモノとインターネットを繋げて生活の利便性を高めたり、ビジネスに活用しようという概念及び技術を指します。

 IoT世界を実現するに当たっての大きな課題が5つあります。
 その中でも一番の技術課題と言われるのが【電力供給の課題】であり、これを東北特殊鋼が産学共同で開発した【磁歪材】で解決することができます。


■IoT普及の壁【電力供給】


 『IoTデバイスが数百億個にも上るとすれば課題として浮き彫りになるのが電力供給です。各IoTデバイスに対し「どのように電力供給を行うか?」が重要になります。IoTデバイスのほとんどはワイヤレス構造で設計されているので、必ず定期的な電力供給を必要とします。
 要はスマートフォンやノートPC同様にバッテリーがなくなれば当然充電しなければなりません。事実IoTデバイスの開発が進む現在においても、省電力デバイスは存在するものの電力なしで通信を可能にするデバイスは存在しません。この課題をクリアしなければ、真のIoT時代は訪れないと言えるでしょう。』

と、このような記事を多く拝見します。

 IoTセンサー全てに電線やコードを付けるわけにもいかない。
 ボタン電池で交換するのも手間だし、電池切れでセンサーが動かなくなるのは問題外。

 そこで着目されたのが振動発電という技術です。車の振動や機械の振動、人の歩く振動などを電力に変換する代物を『振動発電素子』と呼びます。

 現在主流の振動発電素子には素材としてガリウムが使われていますが、ガリウムはレアメタルゆえに高価であり、また脆く、加工も特殊な工程が必要であり、量産・普及には向いていませんでした。


【求められている振動発電素子は…】

・価格が安価
・ありふれた材料が原料
・丈夫で耐久性に優れている
・製造工程が単純
・様々な形状に加工出来る
・発電力が高い。

 そんな夢のような振動発電素子の研究開発を東北大学×弘前大学×東北特殊鋼の産学共同で行い、ついに実現・量産化にも成功しています。
 特許に関しても今年の4月に正式に認められています。


■振動発電の材料 価格10分の1に 東北特殊鋼


 振動発電素子について2017/6/21の日経新聞の記事で取り上げられ
ています。
https://www.nikkei.com/nkd/company/article/?DisplayType=1&ba=9&n_cid=DSMMAA13&ng=DGXLASFB20HCB_Q7A620C1L01000&scode=5484
↓記事より一部抜粋

『開発した新材料はガリウムの50分の1程度の価格であるコバルトを多用することでコストを抑えた。新材料の販売価格は今後詰めるが、従来品の10分の1以下に抑えられる見通しだ。従来品より割れにくくし、加工の際も壊れにくくなったという。「キリンマグパワー」のブランド名で数年内の発売を目標にしている。同材料を使った発電装置を使うことで購入電力量を減らし、一定期間ごとに交換が必要な電池が不要になる。あらゆるモノがネットにつながる「IoT」によりセンサー需要が高まるとみており、新材料の導入を売り込んでいく。振動発電は工場のほか、橋や道路、振って遊ぶおもちゃなどでの活用が想定される。』


 この技術と特許が業績に貢献するのはまだ先になります。
 しかし、この企業が持っている技術はいずれ世界が欲してやむことのないものになると私は考えています。

 山王のようにIRを発表すれば瞬く間にストップ高になり、株価は短期急騰を演じることでしょう。
 しかし、同社はそうしたIRは出さないように思えます。

『英国の調査会社IDTechEx社は、2022年時点のエネルギーハーベスティング市場を50億ドル以上と予測しています。この数字は発電デバイスのみの売上ですので、エネルギーハーベスティング技術を組み込んだ製品の売上は数兆円、さらに、そのような製品を活用したサービスの市場は数十兆円に達すると予想されます。』

↑振動発電はこの一部に含まれます。
 その『素材』を世界に卸す企業になるかもしれないのです。

 現在、株価は上場来高値を更新して、一見高値圏にいるように見えます。

 しかし、会社の成長を長期目線で眺めた時、高いのでしょうか?安いのでしょうか?


 山王3441も東北特殊鋼5484もドラマ『下町ロケット』の主役として出てくる企業のように自分は視えてしまいます。

 これからも日本のモノづくりを応援していきたいですね。


 最後まで長文をお読みくださりありがとうございましたm(_ _)m

 それではまた。


『全力全開全力前進!!!』
(相川伸夫)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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