(17)プラスティック(2)
テクノロジー関連株に投資する際に、「ある程度技術を知っておこうと思うのですが、むずかしくて・・・」という声を聞きます。
そこで、身近にある携帯電話を例にあげて、見た目から、感覚的にわかりやすく技術を説明していきます。簡単に説明しますので安心してくださいね。
今回は、前回に引き続き、プラスティックについてお話します。プラスティックの成形は、子供が、砂場でプリンをつくるところに大変よく似ています。
プリンカップを同じ方向に重ねると、底のほうに隙間ができます。この隙間の部分が製品となるのです。砂場では、まずプリンカップに砂を入れてから、もう1つのプリンカップを重ねて、そこのほうにある砂を固めます。
実際の製品は、プリンカップを重ねてから、小さい穴から砂を圧力で押し込むのです。
もともと、2つのプリンカップを重ねて小さい穴から砂を押し込むので、強い力でプリンカップが離れないように押さえておかなければなりません。そこで、前回出てきた成形機が登場するのです。
では、プリンカップの方へ、目を向けてみましょう。
このプリンカップは、金型と呼ばれています。読んで字のごとく、金属の型です。ドロドロに溶かしたプラスティックが金型の中で固まりますので、プラスティックより金属で作られているのです。
では、この金型はどの様な方法で、作られるのでしょうか。
機械加工と放電加工と覚えてください。いきなり言葉が出てきてしまいましたが、つくり方を簡単に説明します。
まずは、機械加工から説明します。
イメージしやすいように、前回と同様、携帯電話の外装部分のプラスティックを思い浮かべてください。
次に、将棋台ぐらいの四角い金属の固まりを思い浮かべてください。そこに、携帯電話そのものの形を反転させた形を、工作機械で削りだします。この時、金属を、千分の一ミリの世界で削りだす精度をもった工作機械や、技術が、日本の中小企業の肝だったりします。
これが、機械加工と呼ばれる方法です。
次に、放電加工を説明します。
今度は、携帯電話そのものの形を金属で削りだします。これをマスターと呼んだりします。そして、そのマスターに電気を通し、先ほどの、将棋台の金属にそのマスターの形とまるっきり逆といいますか、反転といいますか、転写した形を掘り込みます。このとき、電気を通して金型を作製することから、放電加工と呼ばれています。
金型は、製品を反転させた形になっていますので、複雑な形が機械加工で簡単にできない形状が多々あります。その場合に、放電加工を行うのです。
市場プレーヤーをあげてみましょう。
森精機製作所(6141) 1722億円
牧野フライス製作所(6135)1375億円
ファナック(6954) 734億円
ソディック(6143) 522億円
大阪機工(6205) 368億円
工作機械は、金型作製の他に、部品製造にも使われますので、自動車関連に関係しているメーカは携帯電話の業界と携帯電話の業界の両方にリスクヘッジをしていると言えます。
また、成形機も取り扱っているメーカは、金型作製から成形まで、工程を通して、リスクヘッジをしていると言えます。
彼岸
〜現役エンジニアがこっそり教える
テクノロジー関連株の投資ヒント〜
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)
テクノロジー関連株に投資する際に、「ある程度技術を知っておこうと思うのですが、むずかしくて・・・」という声を聞きます。
そこで、身近にある携帯電話を例にあげて、見た目から、感覚的にわかりやすく技術を説明していきます。簡単に説明しますので安心してくださいね。
今回は、前回に引き続き、プラスティックについてお話します。プラスティックの成形は、子供が、砂場でプリンをつくるところに大変よく似ています。
プリンカップを同じ方向に重ねると、底のほうに隙間ができます。この隙間の部分が製品となるのです。砂場では、まずプリンカップに砂を入れてから、もう1つのプリンカップを重ねて、そこのほうにある砂を固めます。
実際の製品は、プリンカップを重ねてから、小さい穴から砂を圧力で押し込むのです。
もともと、2つのプリンカップを重ねて小さい穴から砂を押し込むので、強い力でプリンカップが離れないように押さえておかなければなりません。そこで、前回出てきた成形機が登場するのです。
では、プリンカップの方へ、目を向けてみましょう。
このプリンカップは、金型と呼ばれています。読んで字のごとく、金属の型です。ドロドロに溶かしたプラスティックが金型の中で固まりますので、プラスティックより金属で作られているのです。
では、この金型はどの様な方法で、作られるのでしょうか。
機械加工と放電加工と覚えてください。いきなり言葉が出てきてしまいましたが、つくり方を簡単に説明します。
まずは、機械加工から説明します。
イメージしやすいように、前回と同様、携帯電話の外装部分のプラスティックを思い浮かべてください。
次に、将棋台ぐらいの四角い金属の固まりを思い浮かべてください。そこに、携帯電話そのものの形を反転させた形を、工作機械で削りだします。この時、金属を、千分の一ミリの世界で削りだす精度をもった工作機械や、技術が、日本の中小企業の肝だったりします。
これが、機械加工と呼ばれる方法です。
次に、放電加工を説明します。
今度は、携帯電話そのものの形を金属で削りだします。これをマスターと呼んだりします。そして、そのマスターに電気を通し、先ほどの、将棋台の金属にそのマスターの形とまるっきり逆といいますか、反転といいますか、転写した形を掘り込みます。このとき、電気を通して金型を作製することから、放電加工と呼ばれています。
金型は、製品を反転させた形になっていますので、複雑な形が機械加工で簡単にできない形状が多々あります。その場合に、放電加工を行うのです。
市場プレーヤーをあげてみましょう。
森精機製作所(6141) 1722億円
牧野フライス製作所(6135)1375億円
ファナック(6954) 734億円
ソディック(6143) 522億円
大阪機工(6205) 368億円
工作機械は、金型作製の他に、部品製造にも使われますので、自動車関連に関係しているメーカは携帯電話の業界と携帯電話の業界の両方にリスクヘッジをしていると言えます。
また、成形機も取り扱っているメーカは、金型作製から成形まで、工程を通して、リスクヘッジをしていると言えます。
彼岸
〜現役エンジニアがこっそり教える
テクノロジー関連株の投資ヒント〜
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)