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保守的な会計手法に対する市場の評価について

 今回はゲームソフトウェア業界を例に、保守的な会計手法に対する市場の評価(バリュエーションにプレミアが付与されるか)について考えたい。

 ゲームソフトウェア会社はゲームの開発費を資産計上(勘定科目はゲーム仕掛品など)するのが普通である。
 この会計手法は費用と収益を対応させるという会計の原則に沿った処理である一方、不採算に終わる可能性の高いゲームの開発費も資産化するため費用として発生しないなど、財務の健全性(保守性)を損なっている可能性がある。

 そこでゲームの開発費を逐次費用計上している、保守的な会計手法をとっているゲーム会社、コーエー(9654)について調べてみたい。
 はたして保守的な会計手法を採る同社は市場から高評価を与えられているのだろうか?

 ゲームソフトウェア会社の来期予想PER(6/18日終値、利益は会社予想ベース)を計算してみた。

コーエー(9654) 21.8倍
スクエア・エニクス(9684)27.8倍
カプコン(9697)22.7倍
バンダイナムコホールディングス(7832)19.4倍
コナミ(9766)23.1倍

 スクエア・エニクスの27.8倍を除けば、概ね各社20倍前後のPERで市場から評価されている(スクエア・エニクスの突出した高PERは会社予想が保守的であることが要因であろう)。

 この結果によれば、同社は市場平均並みのゲーム会社と評価されている模様である。保守的な会計手法を採るプレミアは同社の当社のバリュエーションに反映されていないのだろうか?

次にコーエーの業績について注目したい。

 歴史シュミレーションゲームや三国無双シリーズで有名な同社だが、国内のゲーム市場が頭打ちになる中で、成長市場である北米市場に対応したゲーム製作が出来なかった。そのため業績はここ数年伸び悩む結果となっている。

 以上の結果から同社に対する市場の見解は、
「ゲーム会社としての成長性は不透明、ただし会計手法は保守的なため競合他社と同レベルのバリュエーションが妥当」
というものであろう。

 このことから、保守的な会計手法を採ることによりバリュエーションにプレミアムが付く、との結論が示されたと言える。

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