このコラムでは、最新グローバル投資ということで、グローバル投資に関する最新情報をお伝えしています。本日は9回目で、フロンティア諸国への投資について解説したいと思います。
皆さんはフロンティア諸国という言葉を聞いたことがあるでしょうか。このコラムの第4回目でも触れましたが、最近では、新興国を表わすエマージングという言葉は日本にも根付いてきました。が、フロンティアはエマージングよりも更に、市場規模が小さく、未成熟な国を指します。
グローバルで最も良く使われる株式指標であるMSCI(Morgan Stanley Capital International)の定義によると、全世界の国々は下記の3つに分かれています。
■先進国(ディベロップド):
アメリカ、日本、英国、香港、フランス、カナダ、ドイツ、スペイン、
オーストラリア、スイス、オランダ、スウェーデン、イタリア、
シンガポール、ベルギー、ノルウェー、デンマーク、イスラエル、
ポルトガル、フィンランド、ニュージーランド、ギリシャ、オーストリア、
アイルランド
■新興国(エマージング):
中国、インド、ブラジル、ロシア、韓国、南アフリカ、台湾、メキシコ、
マレーシア、トルコ、チリ、インドネシア、タイ、ポーランド、コロンビア、
エジプト、フィリピン、ペルー、モロッコ、チェコ、ハンガリー
■フロンティア:
UAE、クウェート、カタール、カザフスタン、アルゼンチン、
ナイジェリア、パキスタン、ヨルダン、ルーマニア、クロアチア、ベトナム、
オマーン、バーレーン、ウクライナ、レバノン、スロベニア、セルビア、
トリニダート・トバコ、ケニア、チュニジア、スリランカ、ブルガリア、
バングラディッシュ、モーリシャス、リトアニア、エストニア
各カテゴリの順番は、昨年末時点での市場全体の時価総額の順位で並べています。フロンティア諸国に分類されている国の中で、最も時価総額が大きいUAEでも、市場全体の時価総額が10兆円で、グローバル企業の1社にも満
たない水準です。
市場規模が小さい分、必然的に市場の変動も激しいので、フロンティア諸国への投資は、資産の10%以下など限定的に行うことがオススメです。私達は、フロンティア諸国の中でベトナムに投資をしています。
Market Vectors Vietnamという、NY市場に上場しているETFによる投資を行っています。このETFは市場全体の約7割をカバーする指数に連動したETFですが、日々、平均して2−3%価格が変動しています。市場での値動きが激しい時には、1日で5−10%も価格が変動することもかなりの頻度であります。
先進国やBRICsなど時価総額の大きい国の代表的な指数に連動したETFに投資した場合、値動きは大体5分の1程度です。MSCI Worldや、MSCI Emergingといった、上記にある先進国や新興国全体をカバーした指数に連動したETFであれば、更に値動きは安定しています。
一時、日本でもドバイ(UAE)やベトナムといったフロンティア諸国の、個別株への投資が話題になりましたが、当然、こうした個別株は上記のようなETFよりも更に値動きが激しいので、個人投資家の方にはオススメできません。確かに、フロンティア諸国には大化けする可能性のある国もあるでしょうが、値動きの激しさというリスクも十分に認識した上で、投資戦略を考えて下さい。
(岡村さとみ)
■プロフィール
早稲田大学理工学部卒、早稲田大学大学院理工学部経営システム工学科卒。
外資系証券会社の自己勘定部門&ヘッジファンドにおいて、5年半日本株の運用に携わる。計量的分析を用いて、マーケットに左右されない絶対的リターンを追求したトレードを行う。
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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皆さんはフロンティア諸国という言葉を聞いたことがあるでしょうか。このコラムの第4回目でも触れましたが、最近では、新興国を表わすエマージングという言葉は日本にも根付いてきました。が、フロンティアはエマージングよりも更に、市場規模が小さく、未成熟な国を指します。
グローバルで最も良く使われる株式指標であるMSCI(Morgan Stanley Capital International)の定義によると、全世界の国々は下記の3つに分かれています。
■先進国(ディベロップド):
アメリカ、日本、英国、香港、フランス、カナダ、ドイツ、スペイン、
オーストラリア、スイス、オランダ、スウェーデン、イタリア、
シンガポール、ベルギー、ノルウェー、デンマーク、イスラエル、
ポルトガル、フィンランド、ニュージーランド、ギリシャ、オーストリア、
アイルランド
■新興国(エマージング):
中国、インド、ブラジル、ロシア、韓国、南アフリカ、台湾、メキシコ、
マレーシア、トルコ、チリ、インドネシア、タイ、ポーランド、コロンビア、
エジプト、フィリピン、ペルー、モロッコ、チェコ、ハンガリー
■フロンティア:
UAE、クウェート、カタール、カザフスタン、アルゼンチン、
ナイジェリア、パキスタン、ヨルダン、ルーマニア、クロアチア、ベトナム、
オマーン、バーレーン、ウクライナ、レバノン、スロベニア、セルビア、
トリニダート・トバコ、ケニア、チュニジア、スリランカ、ブルガリア、
バングラディッシュ、モーリシャス、リトアニア、エストニア
各カテゴリの順番は、昨年末時点での市場全体の時価総額の順位で並べています。フロンティア諸国に分類されている国の中で、最も時価総額が大きいUAEでも、市場全体の時価総額が10兆円で、グローバル企業の1社にも満
たない水準です。
市場規模が小さい分、必然的に市場の変動も激しいので、フロンティア諸国への投資は、資産の10%以下など限定的に行うことがオススメです。私達は、フロンティア諸国の中でベトナムに投資をしています。
Market Vectors Vietnamという、NY市場に上場しているETFによる投資を行っています。このETFは市場全体の約7割をカバーする指数に連動したETFですが、日々、平均して2−3%価格が変動しています。市場での値動きが激しい時には、1日で5−10%も価格が変動することもかなりの頻度であります。
先進国やBRICsなど時価総額の大きい国の代表的な指数に連動したETFに投資した場合、値動きは大体5分の1程度です。MSCI Worldや、MSCI Emergingといった、上記にある先進国や新興国全体をカバーした指数に連動したETFであれば、更に値動きは安定しています。
一時、日本でもドバイ(UAE)やベトナムといったフロンティア諸国の、個別株への投資が話題になりましたが、当然、こうした個別株は上記のようなETFよりも更に値動きが激しいので、個人投資家の方にはオススメできません。確かに、フロンティア諸国には大化けする可能性のある国もあるでしょうが、値動きの激しさというリスクも十分に認識した上で、投資戦略を考えて下さい。
(岡村さとみ)
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早稲田大学理工学部卒、早稲田大学大学院理工学部経営システム工学科卒。
外資系証券会社の自己勘定部門&ヘッジファンドにおいて、5年半日本株の運用に携わる。計量的分析を用いて、マーケットに左右されない絶対的リターンを追求したトレードを行う。
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