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マーケットを切る!(45)

JUGEMテーマ:株・投資


■今週のキーワード
“Stocks are super-attractive when the Fed is loosening and interest rates are falling. In sum: Don’t fight the Fed!” Martin Zweig
Mr. Market(市場)との闘い‐中央銀行、ヘッジファンド、投資信託、年金、富裕層、投機集団、ザ・デイトレーダーズ、年金生活者他、傍観者も含め「2005年5月病‐GMショック他」から脱却。次のステージにあわせた仕込み期間到来。

★Market Navigator: “Catch 22”*‐焦燥感強まるが‐自分を信じること
GMショック前のポジションに戻す動き活発化‐米FFレートのピークを探る展開。6月29日‐30日のFOMC利上げ確認。現在の3.00%から3.25%への上昇へ。FFレートのピークの時期と水準探り本格化。FFレートのピーク水準・年末‐4.00‐4.25%(JPMorgan他)に対し3.5‐3.75%ピーク・年末という見方に分かれている。米10年国債は、3.91%(Inflation Indexed 10yr Treasrury1.84%、コアCPI約3%もヘッジできないレベル)一方、世界の鉱工業生産IPインデックスは調整局面から脱却する兆候も。予想以上に生産活動が活発化した場合、FFレートの適正レートを5%程度という雑音にも耐えざるを得ない。

フラット化するイールドカーブの中で「リスクを取らざるを得ない状況」‐グローバルマネー運用のベンチマークになる米国の現状。G7各国の中央銀行は、財政リスク、金利上昇リスクを積極的に市場に転嫁する動きを活発化?。一つは、日本の50年国債発行の噂、財務省筋は否定するが、フランスは2月に50年債を発行、英国は5月に30年債よりも低いクーポンレートで50年債を発行。ドイツは5月27日に50年債の発行を決定している。低金利の間に資金調達を決めるのは市場で生きるための常識。インフレリスクと債券価格リスクを取りたくない投資家にとっても厳しい状況。先日入札が決まった日本の10年物価連動
債クーポン0.5%、入札倍率2.51倍(前回04年12月、0.5%と同じだったが入札倍率は3.58倍、04年6月はクーポンレート1.1%、入札倍率7.52倍)。かなり食傷気味。主要国の財務省が現在の長期金利をチャンスと捉え、リファイナンスを加速化する一方で、将来のインフレにも備えているようにも思えるが考えすぎだろうか。長期償還期限、低クーポン債が販売不振に陥る時が次のターニングポイントか。

★マーケットの犠牲者‐Marin Capital to close, ($2 bil. Assets under management) saying “lack of suitable investment opportunities in current market” ニッチを狙ったヘッジファンドも厳しい。
朗報‐個人金融資産ポートフォリオ見直し本格化‐6月15日に日銀資金循環統計によると、3月末時点での個人が保有する現金・預金が前年比‐0.5%減、776兆円、1980年度に調査を開始して以来始めて減少。全体の個人金融資産は、1,416兆円、2000年以来市場2番目の水準。定期預金が540兆円から524兆円縮小する一方で、国債(個人向け国債含む)が21兆円、対前年比+47%増。最近の投信販売動向、配当利回りに対する声を聞いていると来年の同調査では、投信や株式のウェイト上昇が数字で明らかになると思われる。毎月分配型、インカムファンドの中には運用残高が1兆円を超えるファンドも珍しくない。

★1.Technology Insight/Optical Networkの挑戦‐第2幕スタート
歴史は語る:日本は世界が注目する通信アプリケーション市場‐マルコーニ(Marconi)が無線通信の実験に成功したのが1895年(わずか2.4Kmの距離)。1901年にEnglandとCanadaでの大西洋を超えてモールス電信の実験に成功。無線通信機の威力を証明したのが日本‐マルコーニの実験に多大な興味を示し‐当時の海軍技師、木村駿吉が三六式無線機を開発、船舶無線機として活用、1905年5月27日、五島列島沖で警戒にあたっていた「信濃丸」より「敵艦隊見ユ」と電信。当時戦力としては、ロシアバルチック艦隊の半分の戦力も持たなかった日本だが、世界に先駆け、しかも殆ど商船に世界に類を見ないような最
新機器を搭載していた。旗艦「三笠」より「本日天気晴朗ナレドモ波高シ」と電文を発信。残念ながら1912年4月10日のタイタニック号の氷山回避には「無線電信機」は十分に生かされなかった。

市場がそっぽ向いたOptical Networkだが、起業家がそのインフラに着目、今また復権の兆し
無線通信の歴史に比べOptical Networkはせいぜいこの20年、筑波万博で「ISDN,Integrated Services Digital Network」実演が行われ学生時代の筆者(筑波
博の会場から)が大阪の中継所の人と映像と音声の両方で会話が出来た時は感動した。それから20年、FTTHが主流になると言われながら、ITバブル崩壊、ADSLの台頭によるビット当たりのデータ通信価格の下落、いつしか光ファイバー熱は市場では完全に冷めてしまった。しかし、日本中に敷き詰められた光ファイバーインフラは、世界でも類を見ない規模だ。このインフラを低料金で使うビジネスが今、復活しつつある。現在取材中のため具体的なことは、控えたいがデジタルコンテンツ(アナログからデジタルへの変換、多くの企業が赤字垂れ流しているが、一部の企業が黒字転換。VODも夢ではなくなりつつある(一部では採算は合うことが実証されている)。これまで醒めていたインフラ会社がITバブル以来の投資に動きはじめた。象徴的な動き、東京電力のパワードコム、今期も前期に対し2倍440億円の投資、同社の情報・通信事業の今期同部門営業利益は、420億円の赤字。同社はライブドアと組みWLANと組み合わせた事業を展開すると明言。コンテンツ、インフラ、部材(通信系半導体の躍進‐時期を見て紹介したい)、ソフト充実、ハード(部品含む)のコストの低下。ビジネスチャンスを求める起業家から見て魅力的なビジネスモデル、Valueチェーンから見てチャンスと映っている。例:Livedoor WiFi, JCOMのc-LINKを使った100メガサービス。

★2.関連銘柄、WDM-LAN-ADSLとFTTHのコラボ
高額な光アンプやカプラーが売れるとは思わないが比較的安価な製品が登場しつつある。市場関係は冷めてしまっても技術者や研究者は、じっくり研究を続けてきた。
住友電工(5802)Y1,158、時価総額:8,782億円、PER:17倍、
http://www.optigate.jp/ ITバブル崩壊後も地道に研究開発と投資を行ってきた会社。ボトルネックになっていた光ファイバーの接続技術の勉強会、セミナーをエンジニア向けに開催してきた。プレアム機器だったラマン増幅器や高額な光レーザー増幅器については大きく見直し、実用的可能な分野に経営資源を投入してきた。例えば恵比寿ガーデンのABFシステム、汐留メディアタワーの大規模光LAN事業などを推進。
京セラ(6971)Y8,350、時価総額:1.6兆円、PER:19倍、同社の同様だが、同社の位置付けは市場ではやや「ミニ総合電機」、「民間の産業再生機構」とも揶揄されるほど破綻した事業、企業の再生を行っている。コピーのミタほか、「困ったことがあったら京セラさんに相談しなはれ」と関西では言われる。しかし、投資家として見逃してならないのは、「相談役、知恵袋」としての企業のポジショニングである。相談を受ける側には、莫大な価値のある情報がただ同然で入手できる。成功例よりも失敗例の中から価値のあるものが生まれることがある。http://www.kyocera.co.jp/prdct/semicon/index.html 同社の抱える半導体・光通信部品をみると、光センサー、カプラーなどオプティカル機器のパッケージ材(有機、無機)保有。EV/EBITDAで8.7倍、OPMも8.5%、デジカメなどからの撤退を決める英断のできる企業。他にも中堅、小型企業で健闘している企業は多くあるが、まだ調査中である。

★3.素材産業:悪材料、/世界の限りある資源を貪り食う国々‐例“セメント危機”

世界の素材メーカー株が5月に何もなかったかのように反騰開始。戻りピッチについては各社それぞれ固有の材料、需給要因を抱えるが、何も変わらないのが「人の性」。豊かな生活を求める米国、ドル借金をばら撒きながら世界中からより安価なものを調達、政治的な圧力も併用しながらライフスタンダードを切り上げることに注力。BRICsやそれを追うASEAN諸国、旧東欧、最近ではアフリカ諸国も生活水準向上を美徳とする。必要なものは素材だが、京都議定書発効により先進国(除く米国)及び消費地に近いDevelopedアジアで工場の建設ができなくなってしまった。このシリーズの5月9日号でセメントについて触れたので、そのフォローアップとして紹介しておくと、6月7日にWBCSD 世界主要企業
約170社で構成されている「持続的開発に関する世界経営者会議」のセメント部会でリーダーの仏ラファージュ(セメント世界最大)、ベルトラン・コロンは「環境対策と経済成長の両方を追求しなければならない」と発言。先週15日の朝のCNBC放送でも“Cement Crisis”が報道されていた。米国は国内セメント需要の25%を輸入に依存。タイなどからの輸入がアジアの経済成長で「不足気味」と報道されていた。中国景気のスローダウンが叫ばれている一方で中国での自動車販売が過去3ヶ月弱気アナリストの見方を上回って推移している。今年の夏、北京、上海大停電というリスクも覚悟しておきたい。素材産業から加工メーカー、そして最終ユーザーにタイムラグをおいて価格転嫁されていく。素材で固められた建築物の価格が上がらないという意見には筆者は疑問符を付けたい。寡占化の動き‐例、インド人企業家ミタル・スティールは世界最大となった。集約化の動きはもう誰にも止められない。

★3.Consumer & Service/‐心と体の健康そして「美」を追求
富裕層の話題(先週)にはかなりの反響をいただいた。人口の数%を狙ったビジネスはまだ日本でスタートしたばかりである。純富裕層を含めると更に数%存在する。これまでマスマーケット、景気が悪いから売れない、所得が伸びないから売れないという考え方とはほど遠い世界があることを日本の多くの企業が見過ごしていいただけである。お金のある処にお金が集まるのは全く不思議なことではない。お金の本質を掴むこととどう付き合っていくか「学校の教科書」には全く書かれていない。お金の使い方、楽しみ方、投資・運用などは、「貯蓄及び倹約」を美徳とする世代から見れば、「禁じ手」だった。今後も富
裕層の行動様式、考え方の変化についてフォローアップしていきたい。興味深い現象‐事例を紹介、究極の淑女‐東京都内の高級シティホテル(一泊一人3万円以上)に女性が一人で宿泊、エステ、マッサージ、食事などを組み合わせたサービスが好評。以前からセレブの間では好評。口コミや雑誌が報じたことから広がった。最近では比較的宿泊客の少ない時期、曜日に特別料金サービスを開始しはじめたことから雑誌でも話題になった。地味婚の終焉‐これまで「地味婚」が主流だったがこれも変化、ゼクシィ(リクルート)が出している「結婚トレンド調査:首都圏平均」では97年に452万円、2002年には337万円まで低下したが、最近のソニー生命の調査(結婚から新婚旅行まで)では374万円、2003‐2004年にかけて底打ち傾向にある。恐らく2005年は、400万円台を回復していると見られる。プチセレブブームの兆し‐これまでの団塊・シニア世代に圧倒されていた若者(20代後半‐30代前半)Generation Y-Generation X(団塊ジュニア)の間でプチセレブを楽しむ層が出てきている。男性では、高級乗用車、機械式時計、身の回り品、アクセサリー、女性では、プチセレブのブログが出来るほどの盛況ぶり。富裕層がお金を使うようになると、似非富裕層も使いはじめる。縮小気味の中間所得者層は、2局化の選択‐決断。商品戦略、価格戦略、カスタマーターゲットを見誤ると大変なことになる。

90年代後半に1, 000万円を優に超える高級外車がユニクロの前に駐車してジーンズ、Tシャツ姿で買物に出かけるカップルを見かけた時は、「この国はどうなるのか」と思った。時代は変わり「けやき通り」あたりが高級外車とセレブの買い物を見学できる(終日)。犬の散歩やベビーカー押すのが「周辺住民である証」だとか「これで、よし」。
海外の例:韓国の例、2000年の結婚式費用(式と新婚旅行)KRW:929万ウォン(約93万円)2003年:1,522万ウォン(152万円)増加傾向。単純比較はできないが、中国の結婚費用の統計も探してみたい。
美の追求‐あるフランス系化粧品のエステクーポンが50万円(今はもっと高いかも知れない)、軽くマッサージの後、美白、ネイルケアなど、プロフェショナルなサービス、「そのレベルの会話」についていけるスタッフの供給力には限界があり、その存在も知る人のみ。ヘアケア‐例えば、バーニーズ銀座の3階にあるKakimoto Arms銀座店(美容室)はヘアカラーブームを創りあげたリーダー的存在。田谷(4679)も90年代に低価格化業態「シャンプー」が話題になったが採算悪化。現在、グランド田谷(銀座店)で客単価3万円を目指す。ヘアケアGoods&Serviceの良し悪しは、値段に比例する。使用するヘアケア用品、サービスの提供側の技術次第。安くて最高のものはこの世の中にない。

男性向けの美の追求‐約2年前にメトロセクシャルを特集したが、日本の男性‐特に富裕層の男性は、それらしくなりつつある。現在調査中だが、グランドハイヤット東京のスポーツクラブ(プールに著名な男性が優雅に泳いで、男性用エステも充実しつつある)。青山にあるスポーツクラブにはネイルケア、フェーシャルケアもあると聞く。韓国ドラマの男優にお株を奪われてしまったが、失地奪回には、たくましい体、マナー向上、知性、清潔感ある身だしなみが求められる。これらのサービスを提供できる上場・公開企業を見つけるのに苦労しそうだ。日本男性の評価は国際的に低く地位向上には自らも含め要切磋琢磨。

個別銘柄研究
現在調査中、昨年の猛暑効果でUVカット効果、スキンケア用品が例年以上に売れており、今年は、自然体でいけば対前年比マイナスの可能性。新商品効果一巡も考えれば、投資タイミングには、注意を要する。新価格帯の新商品がラインアップされるころにその話題も含め報告したい。

フォローアップ
不動産‐今年売りに出された主要物件はほぼ完売状態。一部、日当たり、環境の変化でキャンセルなども出ているが、そのような物件にも多くのバイヤーが訪れる。例えば、白金タワーの隣に完成したプレイス白金、目の前のマンション(まだ築20年弱)が突如「建替え」を宣言。眺望を失うと判断した契約者が相次いでキャンセルしたが、再募集したところ三井不動産販売が驚いたほどのキャンセル狙いの買い手が殺到。南麻布の希少物件、数億円もする物件ながら値段の高い物件から売れてしまった。

(菊川 半蔵)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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