<< 億の近道2005/07/05 | main | 億の近道2005/07/06 >>

マーケットを切る!(47)

JUGEMテーマ:株・投資


■今週のキーワード
“If you develop the absolute sense of certainty that powerful beliefs provide, then you can get yourself to accomplish virtually anything,including those things that other people are certain are impossible.” By Anthony Robbins (Motivator, advisor, consultant, author, entrepreneur,philanthropist, 1960).
6月13日付レポートで指摘した通りの「為替市場に溜まったマグマ」が動き出した。次ぎのブレークポイントは114.70前後、今後1年以内に124円台も視野に入ってきた。「リフレ」の加速、収益モメンタムが鈍化してきた輸出型企業の交易条件の改善が期待できる。但し、個人所得・企業収益の回復の先には「増税」が見える。

★Market Navigator/ invisible variablesとの闘い、Part 2.求められる素養‐税務知識
Market Navigation情報:
為替、3月末ドル/円:107.15、6月末:110.92、7月1日NY引け:111.80、11ヶ月ぶりの円安。6月のISM製造業指数が53.8(前月51.4)7ヶ月ぶりの上昇。米景気再浮上と日本の個人金融資産のドルシフト加速。円‐個人資金の海外脱出、財務省データで6月19日‐25日にドルを買い越した金額が1.8兆円。「課税強化、預金課税」の臭いを感知した富裕層の円資産の海外脱出か。

税金の話題‐第1段、定率減税見直し、移転価格課税、3‐5年以内に基礎控除見直し、損益通算できる項目が大幅に減少する傾向にある。消費税引上げのための地ならしか本格的に徴税強化、国有財産の処分による税制赤字縮小政策か、2007年から支払いが始まる団塊世代への年金財源確保の一環であることは容易に想像がつく。税金問題に詳しい人によると個人所得課税の抜本的見直し、年金財源確保に向けた国のマスタープランが背景か。今後の税制調査会http://www.mof.go.jp/singikai/zeicho/chukei.htm の動向から目が離せない。日本には期限限定の税制特例が多く存在する。これまで勤労者は、源泉徴収が基本となっており「タックスプランニング」というスキルは専門家以外には求められなかった。一般の所得層、資産保有者にとって資産運用・管理能力、そしてタックスプランニングが根付く日が近い。

★1.Technology Insight/Bellwether-Consumer Electronics bottoming?/WiMAX Bubble?
日経金融新聞が実施している「有力機関投資家に株式の売買意向アンケート調査」に売りたい銘柄トップが三洋電機(6764:時価総額:5,373億円)パイオニア(6773:同3,010億円)ソニー(6758:3.8兆円)、民エレ3銘柄が1‐3位独占。セルサイドのレーティングを見ると、三洋をカバーするアナリスト20名中、Buy:0、Sell:13、Hold:7、パイオニア、21名中、Buy:1、Sell:8、Hold:12、ソニー、23名中、Buy:4、Sell:4、old:15、Contrarian investorsが見たら、大変興味を示すだろう。Current valuation, break-up value on existing operation,asset value, resource value, brand value,
cash flows, supply chain, value chain, 様々なテストをかけ経営者インタビューをするのが常套手段。

パイオニアとソニーは、音楽・映像ソフト、特許、知的財産の価値評価は、専門家の中でも意見が分かれるだろうが、デジタル家電の立ちあがり初期段階(コスト負担競争)だけに、投資チャンスはあると思う。Vulture fundsから見れば、原石に包まれた宝石に見えるだろう。 研磨次第、買い手はつきそうだ。

【バーゲン価値追求(一例): パイオニア 6773】
 今期売上推定:7,500億円、通期OP:60‐70億円と推定。
PDP(今年度、パイオニア側60万枚、NPD:50万枚)PDP売上:推定2,000億円、推定OP:30‐40億円(NECから買ったリブ型のPDPラ製造ラインの手直しコスト込み)、子会社の東北パイオニアでは有機ELの開発が延々と行われている。同売上が約150億円、開発費用込みでOPが約20‐30億円の赤字か、DVD関係一式(プレーヤー、レコーダー、オーディオ)今期売上推定:1,500億円、推定OP:収支トントンから赤字50億円、特許収入約100億円、OP:60億円、カーナビゲーションとカーオーディオ(1対2程度):売上推定:約3,500億円、推定OP:50‐100億円、為替感応度:1ドル3億円、1ユーロ6億円、(会社前提、105円、130円)。
TV(PDP)とDVD、ソフト、従業員39, 362名, 内外工場を含め市場価格3, 000億円なら、フローベースで見ていかがだろうか。資産ベースでは、現金:1,166億円、在庫:1,090億円だが、70%引きで処分したとして300億円、売掛金:1,320億円、外資系銀行に掛け目0.8くらいで売却したとして1,056億円、固定資産:2,100億円、8掛けで評価額:1,680億円とする。資産:4,202億円、負債:長短借入金:1,336億円、買掛金:1,363億円、計算上のNet Worth(買う側から査定):1,503億円。現在の株式価値の半分は十分にありそうだ。1,500億円のNet Worth+フロー収益、2004年3月の営業利益が437億円、2005年3月期の
営業キャシュフローが約200億円、投資CFが935億円、今後の特許収入減、追加的投資(前期640億円、今期470億円)償却は今期480億円、来期くらいがピークになりそうだ。PDPとDVDのリソースを求める米半導体企業かソフトウェア企業(5兆円相当のキャシュ、ドル高で購買力増加)から見てパイオニアは割安感があるように思うのだが、資産査定、Cashフロー分析、甘いだろうか。

同社の課題:NHKの「プロジェクトX」で取り上げられた会社。技術にこだわりがあり、PDP, カーナビゲーションなど先駆者的な企業であるが、スケールメリットを持つ戦略(一部生産のアウトソース)と営業力強化が同社の課題。

デジタル家電不況も一巡か:
内閣府の調査(3月末時点調査)「消費動向調査」によるとFP-TVの普及率は、11.5%、DVD録画再生兼用機で28.8%、デジタルカメラが46.2%(昨年3月末が51.8%、携帯端末のカメラを代用しているケースが考えられる)PCが64.6%(平均使用年数4.3年)。巨額の開発コスト、設備投資、償却負担(上記のパイオニアがそのモデルケース)、採算を度外視した価格競争(某S社の罪は根深い)、そして原材料価格の高騰により採算性が昨年夏以降悪化。日経産業が行った夏のボーナス調査(詳細は次項)29歳以下でAV機器購入を考えている人の購入希望#1はDVD/HDDレコーダー:23.0%、液晶TV:20.6%、NotePC:20.0
%、ポータブルオーディオプレーヤー:13.9%、デジカメ:11.5%。Elasticity demandに期待。株式市場で家電の回復を織り込んでいないだけに7-9月期のデータポイントには要注目。

Wifi/WiMAXフォロー/米でWiMAX Bubbleの兆候も:何度か紹介してきたが、先週末に米で開催されたWCA Show, Wireless Communications Association、インテルの危機感(Sense of crisis)が産んだ技術だが、FTTHに代わる技術として注目を浴びた。詳細は、http://www.wcai.com/ を参照されたい。1,900名参加、「Wifiや3G携帯よりも使い勝手が良い」という評判。キャリアー、テレコムインフラ会社、携帯端末メーカー、半導体メーカー、コンテンツメーカー、投資家、投資銀行、技術者、ハイテク技術系出版者は、この「数10キロを50Mbs」でアクセス可能なチップを取りこむことで「何がどう変化するか」、自社を優位にするためには、どのようなアライアンスを組めば良いのか、早く
も乱戦模様。7月20日からカリフォルニアでWCA meetingの開催が予定されている。http://www.wca.org/ ITバブル崩壊から5年半、再び無線帯域についての論議、将来の果実を奪い合う価値のありそうな争奪戦が今始まろうとしている。ハイテク株の新たなCatalystsとして活躍に期待したい。Stay Tuned!

農耕民族型発想-WiMAX:
単に802.16を搭載しただけ、PCの買い換え促進に繋がるがFTTHや携帯端末が要らなくなるかどうか不明。PDAはどうなった?例PALMONE (PLMO) 、ザウルスも本当に恐竜になり、RFIDもウォルマートでのオンサイト実験では思ったほどの成果を挙げていないと聞く。
狩猟民族型発想-WiMAX:これぞ究極のチップ。Wireless broadbandの時代だ。チップセットメーカー買い、テレコム、インフラ会社はSell short! PC買い替え促進だけでなくライフスタイルが変わる。

★2.素材産業:HOT Commodities-Value chainの歪が生み出すUpturn market
梅雨時‐素材株を抱え先行きを心配する投資家に朗報。6月22日に「大投資家ジム・ロジャーズが語る商品の時代」ジム・ロジャーズ著、(日経新聞社)が発売になった。これを読むと世界の原油在庫が前年比+8%増、需要は昨年の+3.4%から現在+2.2%にまで減速している中で原油価格がどうして前年比+60%増なのか理解できるだろう。アジアの石油精製施設の稼働率が90%を超えている。メキシコ湾には、スクラップ同然のオイルリグが浮ぶ。西アフリカでは石油権益を巡り民族紛争が絶えない。一読されれば、来年の今頃の金利、株価、為替の様子がおぼろげながら見えてくるかも知れない。

★3.Consumer & Service/ 消費セグメントの細分化/In Search of Contents/個の時代
久しぶりに賑わいを取り戻す個人消費だが‐地殻変動‐:2005年の民間企業のボーナスは、対前年比+4%前後、恐らく90年代前半以来の伸び率、絶対額の水準は当時に比べ少なくとも20-30%は低い水準か。素材産業、自動車メーカーではバブル崩壊以来の水準という声も聞くほど。

百貨店、アパレルの販売担当者からは、早くも「機会損失」の声が聞える。日経産業新聞社が5月27日に行った夏のボーナスの使い道アンケート調査では、1.旅行・レジャー:33.1%、2.生活資金:24.0%、3.家のローン:19.5%、4.洋服購入代金:18.1%、5.子供の教育費:15.8%、29歳以下については、洋服の購入代金:37.2%、旅行・レジャー:34.0%、バッグなど身の回りの小物購入代金:24.4%、クレジットカード支払い:16.8%、AV機器購入代金:14.8%。一見、消費全般が戻りつつあるように見えるが、実は、需要の細分化が進展しており、全体が買う台しているわけではなく、供給サイド側の
「相違工夫」がないと秋口に「機会ロス」「在庫不足」「需要の読み違い」という文言を聞かされるリスクがある。

供給サイドの細分化がヒットするかどうかは、CRMにかかっている。「お客様が何を望み、何を望まないか」「弊社の供給するサービスに相応しいお客様かどうか」、エコノミストは、単純に個人消費と一言で処理するが、消費のセグメンテーションは、細分化しつつある。

例えば、この夏期待の「レクサス」ガリバーインターナショナルの調査ではブランドの認知度73%、年収800万円台の人に限れば87%だが、それ以上の所得層では低下する。持てるオヤジのための雑誌「Leon」の読者層をイメージしているのかも知れない。「日本のお金持ち研究」橘木、森共著(日経新聞社)の高額納税者調査によると、トヨタ、メルセデス、日産、BMW、ジャガーの順。企業経営者はトヨタを好み、医者ではメルセデスベンツ、ジャガー、ボルボの順。気になるトヨタだが、車種別ベストランクでは、「セルシオ」「クラウン」と人気が高く、「レクサス」の入る余地は、まだ十分整っていると期待したい。http://221616.com/gain/vol37/gain_vol37.html
7月にも披露される3車種の「レクサス」一説では、300馬力、38Kgのトルクの車種も出るとか。来年には、5000CC, V8エンジン搭載モデルも検討されていると聞く。値段も国産車としては凄いそうだ。

★ネット経由ビジネス一例:
「一休」国内外の高級ホテルや旅館の宿泊予約サイト企業が8月にも上場へ。高級宿泊施設を格安で利用できることから使う人は増えている。サイト、http://www.ikyu.com 楽天の運営する「旅の窓口」やHISのサイト、JTB、直接ホテルがネットで宿泊予約を受けるところもある。稼働率を上げるためネットを活用するところが増えている。メンバー制度(常連客)確保、顧客管理(CRM)も一部で浸透。エステやスパの割引券や、リピーターに対する割引(例えば初回3,150円、2回目以降,1,050)を導入。誕生日には、シャンペンや花を贈るところもあると聞く。

テレビの世界‐マスメディアではなく限定メディアの時代:多チャンネル化時代、TV広告が効果を持たなくなりつつある。先進国メディアは、多チャンル化、テレビ広告効果に対する不信、ジョン・マローン、リバティメディア会長(TCLを520億ドルでAT&Tに売却、Billionaire)が「放送広告ビジネスモデルは10年内に消滅する」と日経ビジネス6月13日付け(P110)で豪語。ホリエモンの指摘通り、既存キー局のビジネスモデルが大きく揺らぎつつあることを改めて示唆。

★銘柄研究:
【WOWOW(4938)】
Y318,000、時価総額:458億円、PER:16X、EV/EBITDA:8.63、さらば日経新聞よ、こんにちはWOWOW! こだわり世代が求めるコンテンツプロバイダー

250万世帯にプログラムを配信。スカイパーフェクトコミュニケーションズ(4795)がプラットフォームを提供する会社に対し、同社は、衛星放送、CATVなどの番組課金、カスタマーケア、番組製作‐も行う総合的な企業。番組は、60%が映画、スポーツ10%、音楽、ドラマ、ステージものを提供。Kitchen、松任谷由美のライブハウスなどのプレミアムステージ、他の番組が作らないようなアングルを提供。

何故か人気がない株だ:理由を調べると、各キー局が持ち合っておりガバナンスがない(フジ:9.9%、TBS:8.9%、NTV:8.3%、MEI:7.6%、東芝:4.8%、三菱商事:3.8%)、マーケティングが弱く顧客獲得コストが高い、独自のコンテンツが少なくメディアの二次販売というイメージが強い、Tsutayaやレンタル市場との競合、そもそもお金を出しても見たい番組は限られているというのが悲観の主張。
人も企業も変化する:前年度累損一掃、創業以来始めて一株あたり2,000円配当、新規加入者コスト、2003年度が14,477円に対し2004年度は9,558円、34%もコストを削減。ダイレクト・マーケティング、無料視聴時間、異業種とのタイアップ:カード会社、ISP事業者、ファンクラブ、などを通じDM、E-mailなど高いインセンティブフィーを求め、Churning目的の質の低いユーザーを初期段階から勧誘しない。デジタル加入者が60万人まで増加、前年比+48%増。ハイビジョン、5.1chサウンドなど一般のTVやアナログDVD、ましてVTRにはない「質」の提供を行っている。解約率も02年度:15.2%、03年度:13%、04年度:13.8%、オリンピックなどのイベントが年央に終わったわりには、落着いた水準。団塊世代+α世代の好む作品‐岩崎宏美30周年記念コンサート、山口百恵アルバムや昔のドラマ、井上陽水、ドキュメンタリー作品、野球の名場面集、全英ゴルフ、マスターズ、ウィンブルドン、他、2年前にも団塊世代の特集をしたが、多彩でこだわりを持つ世代、ライブのスポーツでないと納得しないくらい。退職後は、「つい見てしまう」そんな世帯は増えると思う。ニート君が多いTsutayaには行きたくない人も多いかもしれない。
自分の価値観、一般常識では考えられない需要は、今後無視できない。
(菊川 半蔵)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

calendar
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< January 2018 >>
selected entries
mag2year2016_0000020640_asset-stock_200x200.png mag2year2016_0000020640_asset-stock_200x200.png
twitter
twetter
okuchika
購読無料! 億の近道メルマガ申込はこちらから!
億近申込バナー
まだ登録していない方はこちらからどうぞ!週5回無料で届きます。
億近執筆陣の本
億近本
億近執筆陣の書籍/DVDをご紹介。億の近道コラムのエッセンスをぜひ。
海外投資実践入門DVD

「中東・インド・ベトナム・香港 海外投資実践入門DVD」
2012/4/7に東京銀座で開催されたセミナーDVDです。他では聞けない情報満載!
億の近道有料メルマガ!
火曜日執筆者の石川臨太郎氏の有料メルマガです。 大好評配信中! 購読者を大募集しています。詳細は以下のページを参照下さい。
  なお、この有料メールマガジンの売り上げの一部は億の近道の発行運営に活用 されます。皆様のお申し込みをお待ちしております。
categories
archives
recent comment
links
mag2year2016_0000020640_asset-stock_240x65.png メルマガ大賞2008ノミネートバナー
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM