書評:「日本再興戦略」落合陽一



「日本再興戦略」落合陽一
 幻冬舎
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 先日、巷で評判の落合陽一氏の著作「日本再興戦略」を読みましたのでその
ご紹介をします。


 落合陽一氏は、現在30歳で、筑波大学の准教授、学長補佐という研究者の
立場とピクシーダストテクノロジーズ株式会社代表取締役社長という起業家の
立場の両方を持つ、新しいタイプのビジネスマンです。


 現在、若い人の間ではオピニオンリーダー的な存在として扱われています。

 私には、作家の落合信彦の息子だということが一番わかりやすかったです。


 この著作の中で、彼は「日本」の特徴に合わせたテクノロジーを中心とした
社会の変革について沢山提言を行っています。


 例えば、

・Amazonを中心として、買い物に出かけなくてよくなる
・自動運転によって快適にどこでも移動できる
・個別化、カスタム化が進み、マスから個別に移る
・自動翻訳の普及
・5Gの普及による遠隔化の進展

などが挙げられています。

 そして、人口減少や高齢化が進んでいる日本では、こうした変化に対して
一番抵抗なく受け入れられるチャンスのある国なのではないかと考えます。

 それは、自動化、省人化に対して抵抗する人が少ないのではないかという事
でもあります。

 そうして、社会の中で実現していく技術を他国で輸出していくことで、今後
の日本の産業が世界でもリードする存在であることを示唆しています。

 また、ブロックチェーンの可能性についても肯定的で、中心のないブロック
チェーンの仕組みが広がれば、これまでアップルやグーグル、フェイスブック
など完全にweb巨大企業が世界中でプラットフォームとして力を持っている
関係を変化されることができるのではないかと期待しています。


 また、書籍の中では、たびたび

「西洋」的な考え方や哲学と
「東洋」的な考え方や哲学

の違いについても触れられています。

 どちらが良い悪いではないですが、「東洋」的な思想や哲学を大事にして、
日本のオリジナリティを見つめ直す作業についても触れられています。

 その後、こうした社会変化に対応するための

政治、教育、個人の行動

などについて筆者の考えがまとめられています。


 私の個人的な感想としては、


・描かれている今後のテクノロジーを中心とした社会像については大きく異な
 るところがない

 これまで私が触れてきた情報から理解できる、社会の方向性や技術の発展に
 ついては大きく異なることはなく、ほぼ同意できます。

 むしろ、こうした書籍の中で描かれる将来像について、まだまだ多くの人が
 具体的にイメージできていない事の方が多いのではないか、自然にこうした
 社会に変化していくのが、まだまだよく理解できていないのではないか、
 ということは改めて感じました。


・政治や教育、個人の行動についても意見はほぼ同じくする

 後半の部分に関しても、著者の意見とほぼ同意します。
 ただしこうした社会の仕組みの変化については、日本はスピード感が無いの
 で働きかけは大事ですが、私自身はそれほど大きく期待していません。


・「西洋」的なものと「東洋」的なもの

 今回の書籍で一番新しく映ったのは、「西洋」的なものと「東洋」的なもの
 の利用の仕方です。
 考えてみれば、「孫子」や今はやりの「瞑想」「ヨガ」など東洋発信でも先
 進国を中心に世界に広く普及されている考え方やコンテンツはたくさんあり
 ます。
 こうした、「東洋」的なコンテキストをしっかりと理解してブランディング
 をして発信することは日本において十分オリジナルなコンテンツになる可能
 性があるのではないかと思いました。


 全体的には、今後の社会の変化を理解するのに、良くまとまった一冊だと思
います。

 これを読んで、特にテクノロジー分野について自然と入ってこない人は、逆
にまだまだ今後のビジネスチャンスについても理解できていないのではないか
と感じた一冊です。


株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一


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保険のセールスマンに伝えたいこと



 今度、知り合いの伝手で某生命保険会社のセールスマン向けにお話をする機会をいただいたので、その話の内容を考えています。


 私のお付き合いのある方々を見ている限りでは、優秀な保険のセールスマンは

「お客様(契約者)の役に立つことに焦点を当てている」

という特徴があると思います。


 本来、保険加入に当たっての、リスク量算出や、合理的な保険商品については、しっかりとした算出ロジックがありますし、それを基に計算をして加入することがお客様(契約者)にとって、一番良い話であることには疑う余地がありません。


 私は、お客様の資産コンサルタントなので、コンサルタントの立場から言えば

「保険はリスクヘッジコストなので、リスク量を計算して、最小に抑えるのが合理的である」

と考えますが、保険のセールスマンは、それではあまり商売になりません。


 そこで、優秀な保険のセールスマンは

「保険はコストであるが、自分が(保険商品以外で)それ以上の付加価値を与えられる存在である」

という事に焦点を当てています。

 もっとわかりやすく言えば

「自分と付き合えば、保険料以上にメリットがある存在である」

という認識をお客様(契約者)に持ってもらうことに成功している人々です。


 特に日本において、資産家層を扱うウェルスマネジメントの世界では日本ではセールスマンは多いですが、資産コンサルタントは少ないので、まだまだ顧客の話をしっかりと聞いて、課題の整理や提案をできるプレーヤーが少ないので、資産家はしっかりと話を聞いて提案してくれることに対するニーズがあります。
(資産の事を一番相談している税理士にもそうした能力のある人は少ないのが現状です)


 保険のセールスマンは、もともと、死亡や病気など潜在的なリスクについて顧客と話をする職業なので、顧客の情報をヒアリングする能力に関しては銀行や証券会社などのセールスマンよりも突出して高い能力があります。


 こうした、高いヒアリング能力を活かして、顧客に保険のセールスをする前に顧客の課題解消のために、しっかりと課題解決につながる専門家を紹介したり、ご自身で解決する手段を持つことで、優秀なセールスマンの特徴である

「保険はコストであるが、自分が(保険商品以外で)それ以上の付加価値を与えられる存在である」

という状態を作り出せるのだと思います。


 こんな内容をお伝えしようと考えてます。


 皆さんがお付き合いされている、保険のセールスマンは

「その人と付き合えば、保険料以上にメリットがある存在である」

でしょうか?

 ゆっくりと考えてみてください。


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若者はお金と時間を”人的資本”に投資しろ!



 こんにちは、小屋です。

 先日、20代の夫婦が相談に来ました。


 ご自身でライフプランを描いてみたところ(それだけでとても偉いと思う)どうやら子供一人を作るのもギリギリで、キャッシュフロー的に将来老後までやっていけるシナリオが描けない

という悩みでした。


 ご自身で作成をしたキャッシュフロー表を見せてもらったところ、一番の課題は


 夫婦とも、将来の所得が現状から上がらない前提でキャッシュフローを描いている


ことが問題でした。


 20代で、貯蓄額は1,000万円以上ありましたので、生活が堅実なことは間違いのない世帯です。

 先日ご紹介をした「となりの億万長者」の期待資産額から考えても十分な蓄財力です。

 それでも収入が増えていかないシナリオを描くと、こんなに苦しいものなのだと私も再認識しました。


 そこで、二人に話をしたのは


 年齢が若いころには、金融資産を運用で増やしていくこと自体は、もちろん重要ではあるが、それ以上に、将来30代、40代でどのようなキャリアで、どのような年収を稼げる人材になるかを想像し、その人材になれるための、知識・経験・スキルを身に着けるための投資を行うことが年齢が若いころには一番効果的な投資である。


という事をお伝えしました。


 これは、パーソナルファイナンスで考えると、「人的資本」を向上させるために、生涯年収が上がることに寄与することに投資を行うのが、年齢が低ければ低いほど一番効率的である。

という事になります。

 つまり人的資本が

年収300万円×40年=1億2000万円

である人が年収400万円に向上すれば

年収400万円×40年=1億6000万円

と4,000万円の生涯年収が増加することになります。

 この年収を100万円向上させるために、例えば語学やスキルを身に着けるのに数十万〜100万円を投資しても十分投資回収が可能で合理的な投資だと考えることができます。


 ちょうど、現在こうした、個人のバランスシートに関する考え方を書籍としてまとめておりますので、今年中にはしっかりとまとまった形で発表できると思います。

 また、その時にはこのメルマガでご案内させていただきます。


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書評〜私の財産告白〜(本多静六著)その2



書評〜私の財産告白〜(本多静六著)
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 前回に引き続き、本田静六の「私の財産告白」の続きを紹介します。

 ※前回コラム ⇒ http://okuchika.net/?eid=7549


 前回は、収入の4分の1をしっかりと貯めながら、それをしっかりと運用していくことで、誰でも資産家になることが可能だという話を書きました。

 その他にも、沢山役に立つ話が書かれていますので、その紹介をさせてもらいます。


・勤労生活者が金を作るには、単なる消費面の節約だけではなく本職の足しになる勉強になる事柄を選んで、本職以外のアルバイトにつとめることである。

 本多静六の場合には、価値のある原稿を書くことや、学校講師の掛け持ち、実業家の財務アドバイスなど、できることは何でもやっていたようです。


・株式は「2割利食い、10割益半分手放し」という方法

 「2割利食い」
 静六は、株式の先物取引もやっていたようで、先物の引き取り期限が来る前に買値の2割の益が出たところで、きっぱりと利食いをしていた。

 「10割益半分手放し」
 持ち株が長い間保有しているうちに、2倍以上になった場合は、半分を売却して元金を取り戻す。
 後に残った株は、取得原価がただのようなものだから暴落しても損はしなくなる


・好景気には勤倹貯蓄を、不景気には思い切った投資を

 投資をする場合には、静かに景気の循環を洞察して行動することが大事。
 関東大震災の直後に、株式が暴落した時にしっかりと大量に購入したそうです。


・金は職業道楽の粕である

 働くのは自分の道楽である。金なんか道楽の粕のようなものである。


・子供に対して

 健康も大切、教育も大切、最も大切そうな財産は全く不要。
 一生涯絶えざる、精進向上の気根、努力奮闘の精神が最も大切。

 静六は、子供に対して資産を残すことは子供の幸せには全くつながらないと考え、自身の資産は晩年に匿名で寄付をすることによって使いました。



 こうして挙げてみると、このメルマガでも何度かご紹介している邱永漢の言っていることと似ている点が多くあります。

 おそらく、本多静六は邱永漢よりも古い人なので、邱永漢が静六の影響を多分に受けたのではないかと推察します。


 ここには、挙げきれませんでしたが、この他にも仕事訓やマネジメント論など、サラリーマンや経営者が実践に役に立つ内容がてんこ盛りでしたので、

「ビジネスマンの必読書」

として改めて一読されることを推奨します。


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書評〜私の財産告白〜(本多静六著)



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 昨年、インベスターズZという、投資マンガを読んでいました。
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 そのマンガの中で書かれている話は、投資家としては当たり前の話が多く、
あまり新しい情報はなかったのですが、その中で一つの話としてお金を貯めた
いという人に対して本多静六の「私の財産告白」を読むことを薦められるとい
うシーンがありました。


 マンガの中での話の落ちとしては、そう薦められたにもかかわらず一向に読
もうとしなかった人に対して

「そもそも、そういう事だからあなたはお金が貯まらないんだ」

という話で終わるのですが、恥ずかしながら私もこの名著と呼ばれている本の
存在は知っていましたが、未だ読んだことがありませんでした。


 著者の本多静六は明治、大正時代の林業学者です。
 決して事業家で、事業で財産を築いた人物ではありません。

 私は読む前は、明治時代の事業家の話だろうと思っていたので、著者がそも
そも学者であるという事実に驚きました。

 そして内容についても、そうした学者であるという事実がより説得力を増し
ます。

 つまり、学者と同じ立場である給与所得者であるサラリーマンでも資産家に
なるための手法が再現性を持って書かれているということになります。

 また、その再現方法もシンプルです。


1)まず、毎月もらう給与の4分の1を先に貯蓄する。

2)ボーナスなどの臨時収入は全部貯蓄する。

3)貯蓄ができるようになったら、株式や不動産などの財産に投資をする。

4)財産から産まれる所得についても、しっかりと4分の1は貯蓄する。

5)この繰り返し。

で一財産を築いています。


 そして、その作業を支えるのは、強靭な精神性です。

 本多静六は、毎日欠かさず1ページの記述をすることを続けており、こうし
た結果370冊を超える著作があります。

 私が最近読んだビジネス洋書の著者も、黙々と仕事として記述を続けること
の大切さを説いていました。

 もちろんその著者も資産家です。


 つまり、サラリーマンであっても一代で資産家になることは十分に可能だし、
その方法論も非常にシンプルだが、その実行を支えるには強靭な精神性が必要
だということだと思いました。


 その他にもとても参考になる話に事欠かなかったので、次回もこちらの本の
続きをご紹介します。


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ロボアドを使いこなしていますか?



 昨年あたりから、よく耳にするようになってきた「ロボアド」。
 皆さんはちゃんと使いこなしていますか?


 「ロボアド」はもちろん「ロボットアドバイザー」の略称です。


 「ロボット」は人の代わりに作業をしてくれる機械なんだとして、「アドバイザー」って何なのでしょうか?


 今回取り上げた「ロボアド」の「アドバイザー」機能は、あなたの資産運用のポートフォリオを合理的に組成し、リバランスを含めてマネジメントしてくれるアドバイザーです。


 私も、「ロボアド」の大手であるウェルスナビ社とは親しいので、こうした資産運用のロジックに関しては意見交換も行っていますし、内容についても十分合理的で資産運用を行う際には積極的に利用して良いものだと思います。


 しかし、「アドバイザー」の機能や水準としては残念ながらまだまだです。


 先日、私のところにご相談に来られた方も、「ロボアド」を利用されていました。

 利用していた金額としては100万円です。

 しかし、話を聞いてみると金融資産は2億円近く保有しており、その大半は預金になっている状況でした。

 これでは、いくら100万円が効率的に運用されたとしても資産全体の効率性は恐ろしく低いままです。

 つまり、個人の方は、「ロボアド」を利用する前に、アナログの「アドバイザー」がしっかりとその方個人にとって合理的運用資産額を事前に判断してあげる必要があるのだと痛感しました。


 「ロボアド」が先行している米国でも、問題意識は同様です。

 wealth frontやvangaurdなどの企業でもネット経由の「ロボアド」では限界があると感じたためか、最近は追加で料金を支払うとアナログの「アドバイザー」が利用できるサービスを展開しています。

Vanguard Personal Advisor ServicesR
https://investor.vanguard.com/financial-advisor/financial-advice


 やはり、米国でも先程述べたような「ロボアド」だけでは足りないケースに事欠かなかったのでしょう。


 今後の日本でも、米国の先行事例同様に「ロボアド」と「アナログアドバイス」の上手な組み合わせを提供できる企業が成長していくものと思われます。


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あなたの蓄財に関する成績表




 みなさま、明けましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願いいたします。

 年末年始は、家で新しく出版する予定の書籍の執筆作業を進めていました。
 テーマは、家計のバランスシートの利用についてです。

 またリリースされたら、内容などのご紹介もできると思います。


 さて、その執筆のために参考図書として

となりの億万長者 ― 成功を生む7つの法則
 2013年トマス・J・スタンリー著
 http://amzn.to/2D2LIdG
(この本では、アメリカの億万長者を研究し、発表している本です。)

という書籍を読みました。その中に「期待資産額」という考え方が出てきます。


 これは、あなたがしっかりとこれまで蓄財に成功してきたかどうかを計る指標です。


 具体的には下記の公式になります。

 期待資産額=年齢×年収/10(ただし、遺産で相続した分は除く)


 例えば、あなたが30歳で年収400万円であれば、

 30歳×400万円/10=1,200万円

を保有していれば、お金持ちの資質があるということになります。


 40歳で年収600万円であれば
 40歳×600万円/10=2,400万円

が期待資産額になります。

 この場合の資産は、不動産など所有している場合には、純資産の額(資産から負債を引いたもの)で考えます。

 皆さんも計算してみましょう・・・
 結構ハードルの高い金額だと思いませんでしたか?


 この本の中では、「期待資産額」の2倍を超えて資産を保有している人を蓄財優等生、「期待資産額」半分も資産を持っていない人を蓄財劣等生と位置付けています。

 お金持ちを目指す人は「期待資産額」の2倍、お金持ちに興味がない人でも最低でも「期待資産額」の半分くらいの資産額を目指してみてはいかがでしょうか?


 そして、この本の中では、蓄財優等生は

・倹約家
・資産に関する目標・計画を持っていること
・普段の家計を把握していること
・家計を考える時間を持っていること

という特徴を持っていることが書かれています。

 もし、あなたが蓄財優等生を目指すのであれば、このようなポイントに気を付けて本年をお過ごしください。


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あなたは現金をいくら持つべきか?

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 個人の方の相談で意外と多い相談が、

「資産運用をしたいとは思っているのですが、私の場合、いくら運用して、いくら現金で持っておけばよいでしょうか?」

という質問です。


 もちろん、答えは人それぞれなのですが、私の考える基本的な考えをお伝えします。


1.生活資金の安全余裕度から考える


 まず最初に検討するのは、生活資金とのバランスです。

 アドバイスとしては、年間支出(年間で家庭から流出する資金)のだいたい6か月分〜12か月分ぐらいを現金で持っておく

という計算です。

 こちらは、主に勤労世帯の方が、病気やケガ、あるいは失業などの急激な収入の変化に見舞われた場合でも、慌てずに行動できるための手元流動性資金を現金で確保しておくという考え方です。

 なので、生活費だけでなく住宅ローンなどの支出も加えて考えます。

 年間600万円の支出がある人は、最低300万円〜600万円程度の現預金を保有していれば大丈夫だと考えます。

 一方で、こうした緊急時の手元流動性を確保できる世帯では、医療保険やがん保険などには十分に備えられていると考えられますので、短期医療保障は必要なくなります。


2.将来のキャッシュフローから考える


 資産運用は、できる限り長期間で取り組みたいものです。

 そのため、運用を始める時点から先のキャッシュフロー予測を見通したうえでしばらく黒字が続くようであれば、その期間は運用が可能ですし、今後赤字で取り崩しが続くようであれば、場合によっては運用資金を取り崩さなければならない事態が発生することも考えられます。

 1.の手元流動性でカバーできないようなキャッシュフローの赤字が想定される場合には(住宅購入や教育費などでキャッシュフローが悪化する場合)、その数年後のキャッシュ流出も前提にして、

 1.の手元流動性+想定される近年の赤字キャッシュフローの総計

ぐらいは手元に置いておいた方が良いかもしれません。


3.ポートフォリオのリスクコントロールから検討する


 ポートフォリオ全体を考える時に、全体としてリスク量(ボラティリティ)をどの程度に抑え、どの程度のリターンを目標としていくかを検討します。

 その際に、株式、債券と同時に現預金をどの程度保有しておくことが、ポートフォリオのリスク管理として適切かを検討して現預金の保有割合を検討します。


4.精神的な余裕度から検討する


 3.でポートフォリオ全体のリスク量やボラティリティを検討したうえで、自分自身がそのボラティリティに精神的に耐えられそうかどうかを検討します。

 つまり全体で何パーセントの一時的な損失が発生した場合でも、中長期の方針を変えない自信があるかどうかのチェックです。

 多くの場合は、資産全体のパーセンテージではなく、

 「○○万円の損失であれば動揺しない」

など金額の実数で考えた方がわかりやすいと思います。


 実際の実務では、上記の1〜4の手順で検討をし、顧客とコミュニケーションを取りながら現預金をどの程度保有しておくのが良いのか検討します。


 だいたい、相談に来られる9割以上の方が、上記の手順を踏むと、実際に保有している現預金の保有額とギャップがあります。


 年末年始はお時間もあると思いますので、ぜひ読者の皆さんも一度お考え下さい。


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目標や夢を語ることの3つのメリット



 前回のメルマガで、ここ最近4か月ほどかけて、中小企業家同友会の

「経営指針成文化セミナー」

というセミナーに参加しながら、自社の「経営指針」「中期事業計画」について、整理検討をしていましたことを報告しました。


 最近は、その完成した「中期事業計画」を周囲の人に説明して回るといった作業を繰り返しています。


 その中で「夢」や「目標」を繰り返し語ることのメリットを強く感じてきました。
 特に下記の3点の変化を感じました。


1.自分の中で「夢」や「目標」が定着する

 自分で考えて「夢」や「目標」を決めたとしても、決めた当初は自分でも半信半疑な状態です。

 それを他の人に、何度も何度も説明することで、自分の中で消化して本当に納得できる「夢」や「目標」に変化していきます。

 場合によってはそれが確固たる「信念」に昇華するかもしれません。

 自分が心から納得できていないと実際には行動に取り組めないと思いますのでこの作業は「目標」を達成するのに重要なのではないかと感じます。


2.自信がつく

 自分でも半信半疑であった「夢」や「目標」ですが、他人に話をしてその他人から肯定的な反応をもらうことで、自分の中でも

「実現できる」

という自信が湧いていました。

 「信念」と「自信」を持って物事に取り組めば、それは「信念」も「自信」もない目標よりも達成しやすいと思いませんか?


3.応援してくれる人が増える

 ちゃんと社会的に意義があり、またワクワクするような「夢」や「目標」を語ればそれを聞いた人は、1にもあるように大抵肯定的な反応をしてくれますし、その中には、自分の「夢」や「目標」の達成に対して、「賛同」を示してくれたり「協力」を申し出てくれたりする人もいます。

 こうして、周囲の人々の「協力」をもらうことができれば、「目標」の達成にはますます近道になる気がします。


 ここでは、会社の「中期経営計画」を基に、最近の体験を通じて感じたことを書いてみましたが、個人のライフプランや夢や目標であっても全く同じことです。

 ワタミの社長であった渡邉美樹さんは、個人の目標を

仕事・家庭・健康・趣味・教養・財産

の6本の柱をそれぞれ考えると良い

と言っています。

 個人の方は、上記の6つの目標を立ててみて

「仕事」「健康」「趣味」「教養」などの目標については、周囲の多くの人に目標を共有していくことで、実現可能性が高まるのではないかと考えます。


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中期経営計画を作ることの効果〜ライフプランへの応用〜




 私は、ここ最近4か月ほどかけて、中小企業家同友会の

「経営指針成文化セミナー」

というセミナーに参加しながら、自社の「経営指針」「中期事業計画」について、整理検討をしていました。


 弊社は、ちょうど今期で10期目になりまして、良い機会だと思ってセミナーに参加しながら中期経営計画をまとめているところです。

 今回の作業を通じて下記の点について改めて気づきました。

 ライフプランを作成する場合も全く同じだと思いますので、個人の方にも参考になると思います。


1)目標を文章化(明確化)することの大切さ

 会社のビジョンや経営方針も、決して無かったわけではありません。

 しかし、これまでは私個人の頭の中で描いていただけであり、それを他人が見えるような形で整理はしてきていませんでした。

 今回、こうしたビジョンや計画を、きちんと文章化し、それを数字にまで落とし込んだことによってここ5年ぐらいにやるべきことが、かなり明確化されました。

 やはり、考えたり思ったりしていることは、一度紙に落としながら明文化していかないと効果が薄いものだと改めて感じました。

 個人の場合にも、ライフプランや夢というものをしっかりと明文化しておくことが重要です。

 私の場合は個人の夢や目標は期日も含めて明文化して、寝室に貼ってあります。


2)数字のシビアさ

 経営計画の数字を作成しているときに、現時点の延長線で数字を作るのではなく5年後、10年後から逆算して、売り上げや費用、利益などを想定して作成しています。

 そうすると、ここ1〜3年で取り組むべき数字は決して楽なものにはなりません。
 正直、努力してギリギリ届くかどうかという目標になってます。
 特に人員計画が大変そうです。

 でも、一方でこれが大事なんだろうなとも思う次第です。

 個人の場合も、現在の延長線上だけで考えるのではなく、10年後、20年後の理想的な状態から逆算して現在の数字を考えると夢や目標が達成しやすくなると思います。


3)直近の具体的な行動に落とし込む

 計画では5年後、10年後の事も考えますが、最終的には、今年度(今)何をするのかを行動レベルにまで落とし込む必要があります。

 抽象的なレベルでものを考えていても、最終的には具体的でなければ行動しようがないものです。

 今回の経営計画でも、今回の月次レベルで行動目標を置くことにしました。

 個人の場合も、こうした1年単位でやるべきことを具体的に検討するということが大事だと思います。


 中小企業では、こうした経営計画がしっかりと計画されたのちに運営されている組織は、全体で数パーセントしかないものだと聞きます。

 そして、しっかりと計画をして実行をしていく組織が強いのは当たり前の話です。


 個人で、ライフプランを作成する、運用計画を作成するというのは、企業でいうところの経営計画を作る作業に当たります。

 計画がなければ、経営できない、生活できないということではないのですが、しっかりと将来の夢やビジョンをかなえることは難しいと思います。


 将来の夢やビジョンを達成したいと思われる方は、ぜひライフプランの作成をしてみると良いのではないでしょうか。


 また、経営者の方には、自社の計画を作るために、中小企業同友会の「経営指針成文化セミナー」をお勧めします。


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