吉野直行慶應義塾大学名誉教授からのメッセージ



私の大学のゼミの恩師が、吉野直行さんです。


プロフィールはWikipediaによると

日本の経済学者、アジア開発銀行研究所所長、慶應義塾大学経済学部名誉教授。
東北大学経済学部卒、米国ジョンズ・ホプキンス大学経済学博士課程修了PhD。
専門は財政金融政策。
スウェーデン・ヨーテボリ大学名誉博士、ドイツ・マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルク名誉博士、福澤賞。

ということで、日本を代表する経済学者、経済実務家でもあります。


つい先日、その吉野先生から小屋に連絡がありました。


現在世の中で起こっている現象について、吉野先生の見解を述べるので小屋の方で分かりやすく世の中に意見を広めてほしい

という事のようです。


私も新聞や雑誌などマスコミ媒体にも同じ内容を提起していきたいと思っていますが、まずは、メルマガやブログ読者の方々を優先にお伝えしていきたいと思います。


1.国際貿易の議論

・米国のトランプ大統領が採っている「貿易不均衡是正」「保護主義」的な動きはどのように考えたらよいのか


2.日本の国有財産処分、埋蔵金問題

・日本の国有財産処分や埋蔵金利用の論点は将来世代についてどのような影響を与えるのか


3.IS(貯蓄投資)バランス

・米国から日本に対しての経常収支の均衡化の要望は、日本にとってどのような影響を与えるのか


4.日本における移民の議論

・海外から移民を受け入れるという政策は、日本で有効に機能するのか?


5.今後の日本経済に対する提言

・今後の日本が経済的に成長していくためには、どのようなことに取り組めばよいのか?


といった論点について吉野先生の見解について小屋が解説していきたいと思っています。


次回から1以降について連載していこうと思いますので、よろしくお願いいたします。


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資産形成ダイナミックメカニズム 最終回



 5回にわたってお届けした資産形成ダイナミックメカニズムの解説もようやく最終回です。


 第1回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=7926
 第2回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=7956
 第3回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=7978
 第4回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=8003


 前回は、ようやく資産運用のコンサルタントっぽい、主に金融商品や不動産などの資産運用について取り組むべきこと注意することを説明しました。


 最終回は、こんどはお金を使う話です。


(2)支出の抑制

 1)ライフスタイルコストの抑制


 色々なところでよく言われる話ですが、お金を持っている人に

「どうすればお金が貯まるのですか?」

と質問をすると

「入ってくるよりも使わなければお金は貯まります」

と答えられるという話があります。


 お金は、入ってくるお金の額よりも使うお金の額が少なければ自然と貯まっていくものです。

 とても当たり前の話ですが、お金を貯めている人が少ないことからも普通の人がなかなか実践するのは難しいのでしょう。


 一方で、普段お金持ちと接することの多い我々は、当然お金持ちの行動をよく観察します。

 これがまたびっくりするくらい、慎ましく派手なお金の使い方をしない人が多いものです。

 なので、一般的な人が描くお金持ちのイメージと、我々アドバイザーが触れるお金持ちの実像にはかなりのギャップがあります。


   1.固定資産の維持費の抑制
     
          a.固定資産取得に伴うローン元利払い
     b.損害保険料
     c.定期修繕費


 固定資産の代表的なものは「自宅」の不動産です。

 最近、経済学者のロバート・フランクが周囲との比較で満足を得るものを「地位財」、他人との相対比較とは関係なく幸せが得られるものを「非地位財」と整理しました。

 「地位財」の具体例は、所得や貯蓄、役職などの社会的地位、家やクルマなどの物的財。
 一方の「非地位財」は、健康、自由、愛情などです。

 こうした、「地位財」の代表的なものが自宅でもあります。

 ここの比重が高い人は、「地位財」にお金を使う傾向も高く、支出の抑制に苦労するタイプです。

 そもそも、こうした「地位財」の入手による幸福度は長続きしないものです。



   2.生活費の抑制


 生活費の水準は、本当に各家庭まちまちです。

 コンサルティングをしている現場で思うことは

「この家庭は資産運用に取り組むよりも、生活費水準を見直した方がよっぽど効果的だよな」

というケースが多いです。


 例えば、1,000万円の金融資産を保有している人が、資産運用に取り組んで1%の利回り向上ができて資産の増加する額は年間10万円です。(税引き後だと8万円になってしまいます)

 しかし、同じ人が月1万円の生活費の見直しができるのであれば、その効果は年間12万円の資産増加につながります。


 どちらが簡単に取り組めることでしょうか?

 またどちらが効果的でしょうか?


 こう考えると、資産運用に取り組む前に、自らの家庭の支出水準をもう一度考え直す方が資産形成の手法としては簡単で確実になるケースが多いです。



   3.保障性生命保険の効率的購入

 先程、生活費水準の見直しを指摘しましたが、最後は保障性生命保険の話です。

 生命保険の話については、過去にさんざんメルマガでもブログでも書いてきました。
 http://okuchika.net/?eid=7870


 私が相談に乗るケースでも9割程度の家庭は、生命保険の加入額が不必要に多いケースになってます。

 この辺りも合理的に生命保険に加入するだけで、毎月の支出が抑えられ、それが自らの資産の増加につながります。


 こうしてみてきた通り、資産運用に取り組むよりも

・自分の収入を最大化する
・自分の支出を適正に見直す

事の方が、よっぽど重要で確実な方法であることがご理解いただけたのではないかと思います。


 皆さんも、まずは収入、支出についてもう一度見直してみてください。


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資産形成ダイナミックメカニズム その4



 前回に続き、資産形成ダイナミックメカニズムの解説です。

 第1回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=7926
 第2回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=7956
 第3回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=7978


 前回に続き、資産形成ダイナミックメカニズムの解説です。

 前回は、収入を拡大するために必要な時間当たりの生産性を向上させる方法などをご紹介しました。

 ようやく今回が、弊社でもコンサルティングの中心に置いている資産運用についてです。

 日本の個人の多くの人は、こうした保有資産の運用利回りに無頓着ですからここを改善する余地は十分にあるはずです。


2)投資資金の運用利回りの向上

   1.借り入れの圧縮


 まずは、借入の圧縮です。
 借入金のポイントは、なんといってもその金利にあります。

 調達している資金に金利を払うのであれば、その資金の利用方法は調達金利を上回る利用方法をしなければなりません。


 おそらく多くの個人の方は、住宅ローンという借入を行うケースが多いと思いますので、住宅ローンで調達した借入金の金利と、それによって購入した不動産の実質的な利回り(経費控除後の帰属家賃/物件価格)を比較して借入金金利の方が高い場合には、注意が必要です。

 現段階では、住宅ローン金利も低いので、あまり大きな問題にはなっていないと思いますが、住宅ローンを変動金利で借りている場合には、金利上昇局面でキャッシュフローが厳しくならないかどうかもチェックする必要があります。


   2.預金


 現在の日本では、預金に対して、ほぼ金利がゼロです。
 この場合、不必要なお金を現預金で保有していることが、資産の運用効率を落とすことになります。


 私が顧客にアドバイスする際には、

 現預金は年間支出総額の半分〜1年分程度にしておくことを推奨しています。

 それ以上を現預金で保有していてもそれほど当座使う機会もありませんので無駄な預金を保有しているという事になります。


   3.有価証券

     a.流動性のある運用資産
     b.非流動性
     c.自社株


 有価証券で保有すべきは、基本的には株式、債券になります。

 特に上場している株式や国債など流動性のある資産に投資するのが基本になります。

 流動性を犠牲にすることで、運用利回りを上げるような金融商品もありますが、これは一定以上の(例えば1億円)金融資産を保有し、手元の流動性をほとんど気にしなくて良い投資家が購入するべきものです。

 こうした商品には一般の人は、購入する必要性がないと考えます。


 中小企業のオーナーの場合には、自社株というのも保有している有価証券の価値としては少なくないものです。

 ご自身の会社がM&Aで売却できるレベルの会社である場合には、しっかりと会社の時価評価をしておくことが、資産管理の観点からは望ましいと考えます。

 ご自身の会社がM&Aで売却できるという状態にない会社の場合には、まずはしっかりと外部から金額換算で売却できるような組織、体制、ビジネスモデルを構築することが個人の資産形成の観点からも重要になります。


   4.投資目的の不動産


 最後に投資目的の不動産です。

 投資不動産のポイントは、不動産の収益は

 (1)インカムゲイン+(2)キャピタルゲイン(ロス)=トータルリターン

となります。

 個人の投資家の方は、

(1)インカムゲイン
を中心に分析するが

(2)キャピタルゲイン(ロス)
を軽視する、あるいはあまり考えていない人が多いような印象を受けます。


 不動産で一番大事なのは「出口戦略」です。

 購入予定の物件を最後に

いつ
だれに
どのような価格で

売るかという事を慎重に検討したうえで、投資してほしいものです。



 次回は、このシリーズの最終回です。
 支出について解説していきます。


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資産形成ダイナミックメカニズム その3



 前回に続き、資産形成ダイナミックメカニズムの解説です。

 前々回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=7926
 前回  ⇒ http://okuchika.net/?eid=7956



 前回に続き、資産形成ダイナミックメカニズムの解説です。

 前回は、収入を拡大するためには、長く、健康的に働き続けられるための努力が必要だという内容を解説していきました。

 今回は、もう一方のすべての人間に平等に与えられている時間の価値をどれだけ高めることができるかというのがテーマになってきます。


 それでは、資産形成ダイナミクスの表を解説していきましょう。


【1】収入を拡大する

2.時間当たり生産性の向上

     a.1時間当たりの効率を向上
      ・稼ぐ仕組みの構築


 まずは、個人の1時間当たりの仕事単価を上げることが必要です。
 サラリーマンでも大企業から中小企業まで、賃金の格差があるとすれば、この企業ごとの「稼ぐ仕組み」がどれくらい強固なものであるかどうかが差になってきます。

 大企業になればなるほど、この「稼ぐ仕組み」が給与に反映されますので個人のパフォーマンスよりも、組織としての仕組みの方の影響が大きくなります。

 なので、個人が優秀でなくても、組織の仕組みが強いので、高給だという事は十分にありえます。


 一方で、中小企業や個人事業の場合には、正反対になります。
 組織としての「稼ぐ仕組み」が弱い企業が多いので、逆に個人のパフォーマンス頼りになりがちです。

 ポイントは、継続的に稼ぎ続けられる「仕組み」を構築しなくては個人の作業は減らないですし、人間の作業や活動時間には限界がありますので収入にも限界が生じます。


 小屋の周囲を見ていても、個人事業で優秀な方々でも、「仕組み」を構築しなければ一人当たり2,000〜3,000万円が収入の限界のように見受けられます。


 結論としては、組織で働く人は、なるべく作業的な仕事に没頭するのではなく「仕組み」を構築する側に回らなければ仕事の付加価値は高くならないと考えるべきでしょう。


      ・時間当たりの付加価値の高い活動に集中


 ということで、収入を高めたいと思うのであれば、先程述べた「仕組み」を構築する側、言い換えれば付加価値の高い作業を仕事にする必要があります。

 そのためには、なるべく自分の時間の中で作業的な仕事に取られる時間を減らす必要があります。

 これを考えるには、自分の時間当たりの労働単価を計算して把握しておくことが重要です。


 例えば、月収が50万円の方が、

週5日×4週×8時間=160時間

を労働に時間を割いているとします。

 この方の時間当たりの単価は

50万円/160時間=3,125円/時給

となります。


 この方の時給は3,125円になりますので、その単価よりも低い単価でできる仕事にはなるべく時間を割かない方が効率的だという事になります。

 例えば、

Excelに数字を入力する、集計する
会議の議事録を作る

など時給1,000円前後でアルバイトにも頼める仕事をしていては、付加価値が高まらないという事になります。


 特に、中小企業や個人事業主ほど、組織としての力が弱いので、こうした時間当たりの単価を意識して仕事をするとパフォーマンスの大きな改善につながります。


 例えば、私は今年から「スーパー秘書」というサービスを利用しています。
http://super-hisho.jp/

 これは、外部の秘書さんに事務系のお仕事をアウトソースできるオンラインサービスです。

 月10時間の作業を35,000円で利用しているので、時間当たりの単価は3,500円という計算になります。

 こうしたサービスを利用しながら、私自身は時間3,500円以上の付加価値を生むような「仕組みづくり」の仕事に専念できるような体制を作るようにしています。


     b.ネット労働時間の向上
      ・時間当たりの集中力向上
      ・移動時間削減      


 この辺りは、仕事時間の使い方になりますし、仕事術的な本も沢山ありますので、その方が詳しいテクニックは理解できると思います。

 私が個人的に意識しているのは移動時間の削減です。

 普段は、顧客に事務所に来ていただく体制を作ることと、移動するのではなくオンラインを活用しながらミーティングなど行うことで移動時間を極力少なくしようと心がけてはいます。


 前回の記事で解説した

「長くしっかりと働く」

ことと

今回紹介した

「働いている時間の付加価値を向上させること」

の2点をしっかり取り組めば、仕事をすることによる収入の増加が間違いなくもたらされます。


 多くの人は、こうした労働価値(ヒューマンキャピタル)を向上させることが資産形成の一番大きな原動力になりますので、もう一度前回の記事を合わせて見返して取り組んでみてください。


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資産形成ダイナミックメカニズム その2



 前回に続き、資産形成ダイナミックメカニズムの解説です。

 前回 ⇒ http://okuchika.net/?eid=7926



 今回は収入について。

 資産形成のアドバイスをしていると、多くの人が
「資産運用」に取り組めば、資産形成ができる
と思っていることを感じます。

 しかし、資産形成で一番大事で、誰しもが最優先で取り組まなければならないのは自分の収入を拡大することです。


 この自分のバリューを最大に高める努力が、資産形成には一番効果的なのですが、そこのところを誤解している人は多いように思います。

 それを踏まえて、資産形成ダイナミクスの表を解説していきましょう。


【1】収入を拡大する

 1)ヒューマンキャピタルバリューの拡大

   1.より長い年月働く

     a.健康寿命の延伸
      ・正しい生活習慣
      ・最高水準の医療サービスへのアクセス
        定期健診、治療


 まずは、健康面です。

 これもシンプルですが、「健康」でないと仕事に前向きに取り組めません。
 また実際に加齢に伴い、仕事をしていて体力が必要だと痛感することも増えてきます。

 まずは自分の体についてよく知り、その体の状態を最高にパフォーマンスが出せるように調整していくことも大事なことの一つです。


 私自身も、起業してから10年たちますが、起業してから仕事の忙しさにかまけてテニスなどのスポーツをやる機会が減ってしまい、7年ほどで10キロも体重が増えてしまいました。

 さすがに、体力の面でも低下を感じてきたので、3年ほど前からジムでパーソナルコーチを付けたトレーニングを行っています。

 結果として、3年間で10キロの減量に成功し、明らかに3年前よりも筋力もつき生活や仕事面での体調も良くなっているように感じます。

 これに加えて、今年は初めて定期検診に加えて、脳・肺・心臓のドッグも受診しました。

 これは、現在脳の部分でちょっとした問題がありましたが、いずれにしても自分の健康状態をしっかりと把握しながら、できるだけ長期間健康で働ける状態を作るかという事に対してもしっかりと時間とお金を投資することが大事です。


     b.生涯学習の継続


 長い期間、ビジネスの現場で稼ぎ続けようと思うのであれば「生涯学習」が欠かせません。

 世の中が速いスピードで変化していきますので、しっかりとその状況に対して学習をして知識や行動をアップデートしていくことが重要になります。

 スマートフォンが世に出たのは10年ぐらい前です。
 そこからあっという間に世界中でスマートフォンが普及しましたが、皆さんはしっかりと機能を使いこなしているでしょうか?

 昨日は、私の大学時代のゼミの教授からLINEで突然連絡が来ました。
 吉野直行という現在アジア開発銀行研究所の所長を務められている先生です。

 先生は確か今年で68歳になるはずですのでLINEで、ゼミ生に連絡を取るのかと驚きました。
 ちょうど明日先生とskypeでお話をさせていただく予定になっています。

 ゼミの先生も、60代後半になってもしっかりと世の中のテクノロジーに対して積極的に取り入れて行動されているので、世界の一線の中で活躍し続けられているんだと感心しました。


 このように、学び続け、行動を変え続けられる努力が、長く稼ぎ続けるための大きなポイントになります。


     c.人的ネットワークの拡充
      ・職業上の人脈(能力の源泉)
      ・癒しの源泉(strong ties)
      ・ビジネスチャンスの源泉(weak ties)


 仕事とは、人と人の間で行われるものです。

 私も独立してから痛感しましたが、やはり仕事とは人とのつながりの中で信頼をベースに発生するものだと理解しています。

 それが、大企業になればなるほど、個人ではなく組織としての関係に陥りがちです。

 しっかりと人と人のコミニュケーションを取って、信頼できる個人の人脈を広げていくことが長く働くためには重要なことになります。

 それが職業上の人脈を築くという事になります。


 癒しの源泉(strong ties)とは、先程の体の状態を維持するのと同様に、心の状態を維持することも重要です。
 そのためには、本人がしっかりとリラックスできるような親身な人間関係が必要です。

 とても分かりやすく言えば、プライベートな家族や恋人などとても親しい人たちから精神的な活力を得ることができる状態にあるかという事になります。


 そして、最後はビジネスチャンスの源泉(weak ties)

 これは、ビジネスのチャンスやヒントは、普段日常的に付き合っている人たちではなく、過去に一緒に仕事に取り組んだ仲間であるとか、趣味の仲間であるとか、勉強会の仲間であるとか、直接仕事で接している人々とは異なるところがきっかけになることが多いという事のようです。

 これに関しては、意識的に自分のことをある程度理解してくれる人を増やしておくとこのようなきっかけを生み出す可能性が広がるという事なのだと思います。


 最後に、資産形成に取り組むのであれば、まずは自分の収入について意識を向けることが重要です。

 おそらく多くの人にとって、金融資産の利回りを上げることよりも、自分の収入を少し上げる方が資産形成にとって大きな効果を生むことができると思います。

 こうしたことにしっかりと取り組んだうえで、余剰資金をしっかりと運用していくという姿勢で資産運用に取り組むと、気が付いたら資産形成ができているというものだと思います。

 特に年齢の若い方は、まずは自分の収入を向上させるための取り組みをしっかりと考えてください。


 若い人がしっかりと資産形成に取り組む際の参考図書としては、過去にコラムでもご紹介しました「私の財産告白」本多静六を推薦します
 http://okuchika.net/?eid=7549


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資産形成ダイナミックメカニズム



 私が親しくさせていただいている、現在早稲田大学MBAで教鞭をとっていらっしゃる米田隆先生から、先日「資産形成ダイナミックメカニズム」という資料をいただきました。


 とてもよくできていた資料でしたので、米田先生の了承をいただいて、読者の皆様にもご紹介したいと思います。


 資産形成を行う際のポイントが、示されています。


 資産形成を行うというのは、必ずしも一つのことに取り組めばよいという事ではないという事をわかりやすく示しています。


 今回は、図の紹介で解説は次回以降のメルマガでお伝えしようと思います。


キャッシュフローをプラスにするには?(≒資産を形成するには?)


【1】収入を拡大する

 1)ヒューマンキャピタルバリューの拡大

   1.より長い年月働く

     a.健康寿命の延伸
      ・正しい生活習慣
      ・最高水準の医療サービスへのアクセス
        定期健診、治療

     b.生涯学習の継続
      
     c.人的ネットワークの拡充
      ・職業上の人脈(能力の源泉)
      ・癒しの源泉(strong ties)
      ・ビジネスチャンスの源泉(weak ties)

   2.時間当たり生産性の向上

     a.1時間当たりの効率を向上
      ・稼ぐ仕組みの構築
      ・時間当たりの付加価値の高い活動に集中

     b.ネット労働時間の向上
      ・時間当たりの集中力向上
      ・移動時間削減     


 2)投資資金の運用利回りの向上

   1.借り入れの圧縮
   2.預金
   3.有価証券
     
          a.流動性のある運用資産
     b.非流動性
     c.自社株
   4.投資目的の不動産


【2】支出の抑制

 1)ライフスタイルコストの抑制
   
   1.固定資産の維持費の抑制
     
          a.固定資産取得に伴うローン元利払い
     b.損害保険料
     c.定期修繕費

   2.生活費の抑制
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書評〜サピエンス全史



書評:サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福
 ユヴァル・ノア・ハラリ(著)
 https://amzn.to/2MTGTVO


 巷で評判でした「サピエンス全史」をようやく読了しました。

 昨年ご紹介した「LIFE SHIFT」
 http://www.okuchika.net/?eid=6818
 http://www.okuchika.net/?eid=6846

が、2017年のビジネス書大賞の準大賞であったのですが、その時に大賞を取ったのが、この「サピエンス全史」です。


 上下巻で600ページ近くある、大作ですが、私は既にKindleで読んでいるので、単行本としての、その厚さを感じることはできませんでした。


 さて、内容としては、著者がそもそも歴史学の先生という事もあり、人類(ホモ・サピエンス)の歴史を圧倒的なスケール感で描いていきます。

 また、歴史的な価値観よりも、より生物学的観点から人類(ホモ・サピエンス)をとらえているので、フラットな目線で歴史をとらえることができます。


 私が一番印象的だった話は、

「ホモ・サピエンスは共通の虚構を作り、それを信じることができるので、ここまで広く分布、繁殖することができた」

という話でした。

 これは、共同幻想を抱くことができるというのが人類の他の生物とは異なる点で、これがあるからこそ、決して生物的には強く種族ではない人類が地球上でもっとも多く繁殖できているという事でした。


 共同幻想とはあらゆる話で、国家、主義、貨幣、政治、宗教など現代の世の中で当然と思われている事柄すべてが人類が勝手に作り出した虚構であり、それ自体には何の意味もないし、確固たるものは何もないという事に感動しました。


 要するに、これまで社会的に常識、重要、必要なことと思われている知識・体系は全部現代の人類がそのように虚構を作っているのであり、人間が生きていく本源的にはあまり意味がないという事です。


 もちろん、人類は社会的動物でありますので、その社会や知識を無視して生きていくことは特に現代社会では難しいですが、そこに本源的な意味がないとすれば、我々はもっと自由に考えたり生きていくことができるのではないか?と考えさせられました。


 特に、私の扱うテーマの「お金」に関しては、

「貨幣は、これまで考案されたもののうちで、最も普遍的で、最も効率的な相互信頼の制度」

であるという分析をしています。

 つまり、貨幣は人々が信頼していないと何も価値もないものですが、信頼をされていれば人類が共通して利用できる制度になっているということで、これが貨幣の本質です。

 貨幣も共同幻想の一つ、虚構の一つにしか過ぎないのです。


 しかし、貨幣を通じて一方で普遍的な信頼を築けるがゆえに、人々が他人やコミュニティへの信頼よりも貨幣を信頼するという、邪悪な面があることも指摘しています。


 私もまったく同意見で、貨幣というものは、貨幣そのものには特に意味も価値もありません。
 それを支える信頼を自分で築くことが、結果的に貨幣を築く源泉になるものだと感じています。

 この辺りを取り違えて、人が貨幣そのものに価値を見出してしまうと、寂しい結果を生むことが多くなります。
 お金持ちでも不幸な方は、このあたりの理解が必要です。


 皆さんもお盆休みを迎えられると思いますので、子供たちの夏休みの宿題と一緒に

「サピエンス全史」

を読む。

この夏のおススメです。


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資産運用で一番最初に覚えるやってはいけないこと



 ここ1か月で、税理士さんからご紹介いただく案件で、このような話が増えています。

「お客様が、生命保険商品に入りすぎなんだけど保険証券を見てもらってどの保険が本当に必要で、どの保険が不必要なのかを見てあげてほしい」

という相談です。


 どうやら、法人の経営者が沢山の保険契約を結んでいて、税理士の目からみても明らかに不必要な保険が沢山ありそうだが、具体的に保険商品をどのように分析して絞っていけばよいのかがわからないという事のようです。

 また、生命保険会社の担当者や代理店の方に見てもらうと、せっかく減らせるはずの生命保険が、また別の商品を勧められてしまって、元の木阿弥になってしまうことを心配しているという事もあるようです。


 ここで、読者の皆さんにまず最初に覚えておいてほしいことは

「資産運用で保険商品を選ぶのは、かなり割の悪い投資手法である」

ということです。

 少なくとも金融のプロフェッショナルである人々は、資産運用で保険商品を選ぶことはまずありません。

 なぜならば、保険商品は購入者側手数料の極めて高い商品の一つであることを理解しているからです。


 もちろん、そうしたプロも保険商品の保険機能は普通に利用します。
 それはリスクヘッジをするためのコストだと割り切れるからです。


 生命保険会社は、契約者の皆さんから預かった資金を運用しています。
 もしも生命保険商品で運用をしたいと考えるのであれば、その分を生命保険会社の運用ポートフォリオとそっくりまねして運用した方が手数料分だけ得をすると考えても良いわけです。


 ちなみに、日本生命であれば

 コールローン 1.7%
 公社債   35.4%
 株式    13.7%
 外国証券  29.7%
 貸付金   12.2%
 不動産    2.6%
 その他    4.2%
(ホームページより2016年度末の数字)

ソニー生命などは

 国債  75.1%
 社債   3.5%
 株式   1.0%
 外国証券 8.8%
 その他  2.8%
 貸付金  2.0%
(ディスクロージャー資料2017)

と開示されています。


 個人では死亡保険金の非課税枠だとか、法人では損金算入の割合など、税務メリットを合わせると、資金効率の改善につながる方法はもちろんありますが、

単純に、


学資保険で学費に備えたい

終身保険で将来の資金を積み立てたい

という事であれば、保険商品ではなく保険会社の運用ポートフォリオを模倣しながら証券会社で運用をした方が、よっぽど資金効率は良いはずです。


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書評:日本の国難 2020年からの賃金・雇用・企業



 この土曜日に品川駅の本屋で本を見ていたら、経済評論家中原圭介氏の新刊

「日本の国難 2020年からの賃金・雇用・企業」
 https://amzn.to/2uFj38c

が目に留まりました。


 本屋で新書を買っても良かったのですが、電車で移動中でもありましたので早速Kindleでダウンロードをして、移動しながら読みました。
(こういうところでも私の消費行動はしっかりAmazonにやられちゃってます。)


 著者の中原圭介さん自身は、私も評価している経済評論家の一人で、著書の内容を見ていても、基本的にはデータや事実に基づいてオーソドックスな理論や趣旨の展開をされるので、安心して読むことができます。


 今回の書籍でも

・世界経済が「超金融緩和」の中で債務過剰で、資産バブル気味

・日本経済の最大の困難は、少子化に起因する
 (この問題はもう30年近く前から分かっていた話)

・現在のネットやAIによるイノベーションは、劇的に労働雇用を減らす可能性がある 失業者の増加につながる恐れがある

・電気自動車の普及は、日本の自動車産業に深刻なダメージを与える危険性がある

・賃金はなかなか増加しない中で、物価の上昇は「実質賃金」を押し下げる
 可能性がある

・現段階での改善案としては、企業の本社機能を地方に分散化することで、地方経済の再生と企業社員の出生率の回復を目指す


という主張が、客観的なデータを用いながら、推察されています。


 私もほとんど同意するのですが、雇用に関しては、中長期的に雇用が奪われる分は、別の職業や仕事が穴埋めするので、あまり問題ないのではないかと思うところもあります。


 基本的に、イノベーションで奪われる仕事は製造業でも、サービス業でも「作業系」の仕事ですので、如何に「作業」をしないかという点で仕事について考えていくことが自分自身の雇用を守る手段なのだと私は考えています。


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預金と不動産だけでは資産保全ができない時代

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 先日、ウェルスマネジメントの世界で親しくお付き合いさせていただいている早稲田大学ビジネス・ファイナンスセンターの米田隆研究員教授のセミナーに参加させていただきました。


 セミナーの内容自体は、リンダ・グラットン(ロンドンビジネススクール教授)のベストセラー「LIFE SHIFT」を取り上げながら、富裕層の「有形資産」「無形資産」の両方の重要な資産管理に関するお話でした。


 その中で、米田さんは

「これまで日本では、預金と不動産で資産を保全してきた人が多かったが日本全体の環境の変化によって、これからの時代では預金と不動産だけでは資産保全は難しくなる」

というお話もされていました。


 私も、国内の資産家さんとお会いすると、やはりその多くは「不動産所有者」であることが多いです。

 なぜなら、不動産はこれまで税制的に優遇されていることが多く、同じ時価評価の資産を持つのであれば、税制的に「不動産」を所有することが合理的であったからだと思っています。


 しかし、今後の人口減少が明らかになっている日本では、不動産は一部のエリアの物件しか資産価値を維持していくことは困難になることが明白です。


 米田さんは、今回のセミナーの中では

1.外国人投資家が投資対象とする物件
2.REITの投資対象となる物件
3.リコースローンがファイナンスされる物件

という3条件に当てはまるもの以外は、中長期的な資産価値の維持は困難であるという見通しを話されていました。


 私も同様に、保有資産が不動産偏重の資産家さんには、不動産と金融資産(株式、債券)の保有割合を見直すことを強くお勧めしています。


 保有している資産全体の中長期的な「成長戦略」を描くのであれば、それはやはり海外を主とする「株式」を保有することに他ならないと考えているからです。


 このように話をしても、なかなか旧来型の資産保有者には理解されないのですが、その子供たち世代(30代〜40代)には少しずつ理解され始めているのかなという実感はあります。


 これをごく個人の資産管理に引き直してみても同様の話になります。


 個人の資産があまりにも(自宅)不動産に偏重している場合には、中長期的には資産価値を維持していくのは難しいと思いますので、早めに株式などの金融資産に振り分けて個人の場合でも、保有資産の「成長戦略」を描く必要があるのではないかと思っています。


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