為替市場動向〜悪材料にも、為替は静か〜

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≪西日本各地での未曽有の豪雨の犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。≫


 7月6日に、米中間の追加関税導入が発動されたばかりの今日、米トランプ政権から「中国からの輸入品2000億ドル相当を対象とする新たな関税リスト」が発表されました。当然のことながら、一方の中国側は報復について言及しました。

 この発表を受けての今朝のアジア市場では、日本、中国も含めた株式市場が下落。
 更なる貿易摩擦により世界経済の成長を損なうリスクは、裏をかえせば米国の景気にも影響が出てくるとも懸念されるはずで、トランプ政権が選挙の際にやたらとアピールしていた自らのビジネスマンとしての手腕を使っての経済への好影響という道から外れてきているように見えます。


 米国発の貿易摩擦の経済への影響が、どの程度なのか、今後の動向を見守ることになりますが、今年のFRBによる更なる利上げは9月と12月の2回が既に織り込まれていますので、貿易問題が今後の米経済指標に影響を与えてくれば、利上げ期待は後退する可能性もあるでしょう。そこまでの影響があるのか、今後の注目点だと思います。


 金利に関して言えば、このところの長期金利の動きは10年物米国債利回りは3%が頭打ちとなっています。景気後退の先行指数ともされる長短金利差(10年VS2年)逆転も、徐々に視野に入りつつあり、直近では10年VS2年金利差は、0.27%まで縮小してきています。貿易摩擦問題により、米企業が影響を受けるとすれば、企業内でコストを押させるために賃金上昇を抑えてくる可能性から、景気後退とインフレ抑制→長期の金利の低下→長短金利差縮小もしくは逆転へ、の図式を有り得るかもしれません。


 欧州に目に向けると、移民・難民問題を巡ってドイツ政権の保持が心配されたCDUとCSUが合意に至ったこと、ECBの利上げ時期(来年9月〜10月の選択肢にあるとの関係者発言)についての報道、また、ユーロ圏の6月PMIの上方修正というポジティブな材料で、通貨ユーロは反発。と言っても、まだまだパワフルさには欠け、ユーロ・ドルは1.15〜1.18のレンジ相場になりそうな感じです。


 ドル円相場は、さらに膠着相場の様相です。
 このところの貿易摩擦問題があっても、下値(円高方向)は限定的で、この5週間ばかり、値幅が2円未満の状態です。
 多くの場合、円高反応するようなリスクオフ要因もありながら、下値も限定的で、クロス円(ユーロ円、豪ドル円など)では円安方向の動きが見られます。
 夏は円高方向になることが多いのですが、ここもちょっと不思議な動きになっています。

 5〜6月に上昇してきたドル指数(ドルの相対的強弱を表す指数)は、上昇一服状態になり、通貨によっては、7月に入ってから、円が膠着状態の一方で、他の通貨は対ドルで上昇しました。
 中国と貿易で密接な関係があり、動きがリンクする傾向がある豪ドルも6月の安値から反発してきて、ここも不思議な動きを見せています。また、EUからの離脱問題で政権内で揉めている英国の通貨ポンドも、ここへ来て反発の動き。

 クロス円の上昇は、通常はリスクオンの相場で見られる動きなので、やや違和感ある動きです。これが、何かに繋がっているのか、探っていきたいと思っています。


 今日は、カナダ中央銀行の利上げが予想されています。もし、実施すれば4度目の利上げになります。北米大陸の2国、また英国も金融政策正常化への動いていて、ユーロ圏が追いかけ、スタートが見えない日本、オセアニア等の国との違いが益々広がる可能性があります。
 後れを取っている国々の金融政策の今後は引き続き注目していきたいポイントです。


 猛暑が続くようです。体調にも十分気を付けてお過ごしください。


 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


※7月11日東京時間13時執筆
 本号の情報は7月10日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)


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為替市場動向〜半期末、テーマは再び政治に〜

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 エスカレートしていく米国発「貿易戦争」進行の中、6月FOMCでは予想通り利上げが決定されました。
 その後、6月20日には、パウエルFRB議長は「FF金利(政策金利)の漸進的な引き上げ継続の論拠は強い」と発言。マーケットでは、2018年は合計4回(残り2回は9月と12月?)の利上げを織り込みつつあります。

 米国2年債は、2.53%まで上昇。貿易戦争や移民問題などのリスク要因で利回りが低下(質への逃避)気味の10年債との利回りギャップは約0.338%にまで縮小。2007年以来の小さなスプレッド。気になる動きではあります。


 米国トランプ大統領による貿易戦争を拡大は、止まるところを知らないように見えます。3月に始まった輸入関税引き上げ発表、6月初めにはEU,カナダにも。日本以外の多くの国は報復関税の導入を検討もしています。対中国への関税措置は、中国からの報復措置行使で、追加関税も検討されると言う、報復への報復も。また、自動車関税引き上げ検討も、日欧には大きな問題になりそうです。
 さらに、イラン制裁のための、日本にイラン原油輸入停止措置を求めたり、と様々な分野に及びます。トランプ氏の意向に振り回される展開は、マーケットに不透明感を投げかけています。


 そんな中で迎える今年の半期末は6月29日(金)。半期末・月末・週末でもあります。

 今週は、28日に米第1四半期のGDP確報値、個人消費デフレーターも発表されますが、「末」の節目が重なること、来週には6月の米の雇用統計発表も控えていることから大きな動きはなかろうかと思います。


 ドル・円は、上記した米国発の貿易戦争拡大への懸念にも拘わらず、概ねレンジ相場で動いています。3月に初めて輸入関税引き上げの話が出たときは、リスクオフ反応で104円台まで円高に振れたわけですが、貿易摩擦問題が益々ひどくなる中でも109円〜110円での推移に終始しているところを見ると、影響を計りかね、大きく動かないとしているのかもしれず、取り敢えず、日米の金融政策の差がドル円相場を支えているのかもしれません。
 つぎつぎ出される米国の貿易政策が、世界経済全体へどう影響していくか、引き続き見ていく必要があります。


 欧州に目を向けてみると、米国との関税問題もさることながら、移民問題や難民問題が懸念材料として浮かびます。
 先般、イタリア政府が難民の救助船を差し押さえ入国を拒否したニュースが話題になりましたが、ドイツでも移民・難民政策を巡ってドイツ政権内で意見が分かれ、メルケル政権崩壊のリスクも囁かれます。また、EU各国の政策の違いから、対立が広がるリスクが強まるとも言われ出しました。中でもイタリアの政治リスクを懸念する向きは、未だに大きく、春以降、イタリア国債の売りが未だ目立ちます。

 通貨ユーロは年初の金融正常化期待による買い戻し意欲での上昇の動きから、春からは期待後退による反落を経て、6月には1.15〜1.18のレンジ内の上下に終始する動きが続いています。方向感がはっきりしない、動きにくい相場です。


 今年上半期の主要通貨の為替相場は、対米ドルで日本円の約2%の円高推移以外は、ドル高各通貨安でした。

 米国の金利上昇が主なる背景になったと思いますが、特に新興国通貨の下落が顕著でした。新興国通貨安は、物価高インフレ加速を通じて、経済悪化に繋がります。巡り巡って、、先進国経済にも悪影響をもたらすリスクがあります。

 貿易摩擦問題も含めて、このあたりの影響も心に留めておいた方が良さそうです。


 明日は、西野ジャパンの対ポーランド戦試合。
 日本からもエール送って行きましょう!

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

※6月27日東京時間13時執筆
 本号の情報は6月26日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


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為替市場動向〜金融政策決定会合ウィーク〜

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 今週、6月14日からのサッカーW杯2018ロシア大会に世界の目が集まる傍らで、12日〜13日に行われる米国FOMC、14日のECB理事会、15日には日銀の政策決定会合が開かれます。

 6月1日に発表された5月の米国の雇用統計では良好な雇用データを確認して、市場では今回のFOMCでの1.75%〜2%への追加利上げが予想されています。
 FOMCでの注目点は、金融政策を緩和的から中立化へ変更されるか、ということと、FOMC参加者が利上げの見通しを3回から4回に変更するかどうかです。物価目標2%達成でFF金利が2%となれば、まさに中立的となります。中立に戻せば、その後の経済状況次第で柔軟に動きやすくなるとも言えます。
 今後は、利上げと共に、バランスシートの縮小プロセスを注視しつつ、金融正常化の仕上げとなると思われます。


 欧州に目を移すと、先月末にイタリア政治の混乱によりイタリア国債急落が世界的なリスクオフの原因になりましたが、マーケットの関心事は直ぐにイタリア政治からECBの金融政策に移りました。イタリアの政治動向については、今後「五つ星運動」(ポピュリズム政党)と「同盟」(極右政党)が政策をどう予算に繋げていくのかに注目していきところです。
 ただ、今回は危機的な状況は避けられたものの、EU内のイタリア、スペインの政治リスクについては、何かとリスクオフの話題になる可能性が高いと思います。


 そんな中で行われる6月14日のECB理事会。一部理事から、「QEの段階的縮小を正当化できるかどうか、6月の理事会で検証する必要がある」、との発言も聞かれることから、今回の理事会でQEの段階的終了が決まるとする予想する向きもあります。

 一方で、EU経済の今後については懸念材料もあります。米国の保護主義です。4月のECB理事会では、米国によるEU向けの関税引き上げ措置の影響について話も出ていたようです。また、米国がEUからの自動車輸入への関税引き上げを検討する可能性についても懸念されています。
 物価の安定には自信を持ち始めているとも言われているECB。6月14日の理事会での決定事項に加えて今後の景気見通しをどう示すのかも注目されます。


 年初、ECBの金融政策正常化への期待からユーロ・ドルは一時高値1.2735を付けましたが、その後、買いポジションが溜まる中で、欧州経済の停滞懸念から相場が高値からポジション取り崩しでズルズルと売られました。
 更に5月29日のイタリア政治不安により、ユーロ・ドル相場は下押しして、今年の安値1.1510を付けました。
 今週のECB理事会への期待から、ユーロ・ドルは1.18台前半まで買い戻されました。これで年初の急激なユーロ上昇相場の調整が終わって上昇相場に戻るのかを確認するには、もう少し時間が必要だと思っています。


 米FRB、欧ECBが金融政策の正常化を進める中で、当面は変化が期待されない日銀。金融政策決定会合の結果は15日に発表されますが、予想は現状維持。日銀の決定は、ドル円為替相場には、特段影響なしと思われます。米欧の金融政策には影響受けつつ、108〜111.50水準の当面レンジ内での推移と考えています。


【ワールド杯2018.西野ジャパン、応援していきましょう!】
 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


※6月13日東京時間18時執筆
 本号の情報は6月12日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


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為替市場動向〜金利上昇相関のドル高〜

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 米国の金利上昇が続いています。
 10年国債は2011年7月以来の約7年ぶりに終値ベースで3.07%をつけました。
 株式市場は、金利上昇への嫌気もあり、反落。
 為替市場は、金利の動きに相関してドル高反応を強めました。

 昨日5月15日に発表された米国の小売売上高が2か月連続プラスであったこと、加えて3月の数字の上方修正への反応で金利上昇の動きが加速しましたが、アジア時間帯から米債利回りの上昇の動きが出ていました。弾みがついている印象です。

 4月27日に発表された米国の第1四半期のGDP速報値は、前期比年率+2.3%で市場予想よりも良かったものの、昨年の第4四半期の+2.9%からは鈍化を見せました。
 一方で、インフレ率は、原油高の影響もあって高止まり傾向です。
 この状況から、金融政策正常化プロセスである政策金利上げは今後も予定通り行われ可能性が高いと思われます。
 これで、さらに賃金の上昇率が伸びてくると、景気にもプラス材料となり、金利上昇に拍車がかかるのではないかと思います。引き続き賃金上昇率には要注目です。

 加えて、財政政策のファイナンスとしての国債発行(主に短期債)も需給面では見逃せない点と言えます。

 米国の金利上昇が主な背景となって、為替市場ではドル高の動きとなっています。

 年初からの主要通貨の対米ドルパフォーマンスもほぼドル全面高の動きです。(年初112円スタートのドル円は未だ円高ではあります)
 ドル高の動きになった背景は金利高の他、欧州景気の回復が調整段階になったことにも起因しているでしょう。昨日発表されたドイツの第1四半期GDP値は前年比+0.3%で予想の+0.4より低い数字でした。内需は良かったものの、ユーロ高の影響のせいか、輸出が落ちました。
 昨年後半から欧州中銀の金融政策正常化プロセス期待によるユーロ高の調整によるドル高ユーロ安傾向に、米金利高に相関したドル高が加わったものと思います。
 ユーロの場合、イタリアの政治リスク(ユーロ離脱を主張する五つの星運動が選挙で優勢となったこと)、所謂ポピュリズム政権誕生によるリスクを懸念する向きもあります。
 欧州中銀による金融政策の正常化は今後もプロセスを踏んで行われていくものと思いますが、過度な期待でユーロが上昇した調整が、ドル金利高の影響も伴い、もう少し続くのではないかと思います。


 さて、ドル円相場は昨日、重い壁と思われていた110円乗せとなりました。円の場合は、ドル金利への相関と共に日本企業の海外企業M&Aの需給面の影響を気にする向きもあるのか、ドルの下値が固くなりつつあります。
 米国のイラン核合意破棄等の中東情勢への懸念にもリスクオフ・円高に反応する度合いが低下しています。

 為替相場は様々な要因と相関するわけで、金利差だけで動くものではありませんが、超金融緩和政策からの出口への距離が遠い日本と、利上げとバランスシート縮小という政策正常化から次のステップへ行こうとする米国という図に変化が起きない限り、基本的にドル円相場が大きく崩れる可能性は低いものと考えます。

 一方で、ドル高による負の影響が出るとすれば、新興国ではないかと思います。
 新興国通貨安のうち、地政学や政治要因等の複合的要因で最安値更新を続けるトルコ・リラ、通貨大幅安で緊急利上げや通貨防衛策を強化しIMFと借入交渉をしているアルゼンチンのペソは、それぞれの国の要因で売られているとも言えます。
 ただ、新興国全般を通してドル高が過度に進むとその国の経済への影響は大きく、世界的にもリスク要因になってきたのは、歴史に例を見るところです。
 ドル金利の上昇は、新興国のドル借入の負担を増加させます。金利負担やドル不足による企業倒産リスクにも繋がりますので、この点についても注意してみていく必要がありそうです。


 6月は、12日の米朝首脳会談が最も注目されますが、欧米では中間決算期でもあります。調整が入りやすいことも考えて対応していきたいと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※5月16日東京時間14時執筆
 本号の情報は5月15日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


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為替市場動向〜再びドル金利上昇〜



 日本ではゴールデンウィーク真っ最中。
 天気もおおむね良好。そして、暦は新緑の5月になりました。
 連休の谷間の今日、サクサクと注目点を纏めてみようと思います。


 日本の大型連休中、海外市場では注目される経済指標発表やイベントがかなりあります。

 米国の金融政策を決めるFOMCが1日&2日に開催され、日本時間3日未明に結果が発表されます。
 利上げした3月会合から経済指標に特段変化はなく「政策変更なし」との見方が大勢です。終了後の会見予定はなし。注目材料とすれば、声明文の中でインフレ関連事項でしょう。
 トランプ政権により出された所謂「貿易戦争」とも呼ばれる状況が今後の経済にどう影響し、特に今後の金融政策(特に利上げ関連)にどう影響するかについての議論がFRB内でどうされているのかが一番知りたいところですが、経済指標などの材料が揃っていない現時点では時期尚早かもしれません。


 経済指標関連で最も注目されるのが、週末金曜日4日に発表される4月分の米・雇用統計でしょう。中でも、インフレ関連の指標「平均時給」(現予想では+2.7%/前年比)が強めに出た場合には、利上げへの連想に繋がり、ドル金利上昇からドル高へと反応する可能性が高いと思います。10年債利回りは3.02%を先日ヒットした後は、3%未満で動いていますが、3%以上が定着となると株式市場への影響は大きいと思います。


 4月後半から上昇に切り返した米国金利。金利反転と共に、為替市場ではドル買いが優勢になりました。日米金利差との相関が高くなったことからドル円相場も節目の110円を目前に109円後半まで買われました。節目の110円を上抜け、112〜114円水準まで戻すかどうか注目されます。

 4月中の対米ドルでの主要通貨パフォーマンスは、カナダドル以外は、ドル高・各通貨安でした。
 米ドルの対主要通貨相対的指数である「ドル・インデックス」は1年ぶりに200日移動平均を上抜けしました。直近では、やや買われ過ぎ領域ではありますが、大きな動きでした。


 「ドル・インデックス」の上昇に貢献した最大の要素は、インデックスに最も組み入れが大きい通貨ユーロの下落です。節目でもある1.20を割りこむ下落が影響しました。1.20を割ったのは1月10日以来です。

 経済状況リカバーから金融政策の正常化方向を材料に大きく上昇したユーロでしたが、ここへ来て欧州の経済指標にやや陰りが見えてきたこと、また、ドル金利の上昇も影響しました。4月はレンジ内取引にとどまり、方向感が見えにくかったユーロでしたが、これまでのユーロ買い投機的ポジションの累積の解消売りが大きく響いたものと思います。

 また、先週行われたECB理事会もユーロ売りに影響したと見られます。
 ユーロ圏での成長率の最近の鈍化傾向は一時的なものとしながらも理事会ではかなり議論された模様で、今後の正常プロセスについては総裁会見でも言及がなかったこともユーロ売りに繋がりました。これまでのレンジ相場を下抜け、200日移動平均1.2016が破られました。ややスピードが速い感もありますが、これまでの上昇の調整と考えると、1.15〜1.17水準までの調整の可能性はあるように思います。


 最後に、ドル相場上昇の背景にもあったドル金利の上昇に関連して、長短金利差について少し触れておこうと思います。

 このコラムでは何度か触れてきたと思いますが、2年債と10年債の利回り格差の縮小が続いています。直近で、0.46%(2年債2.5%vs10年債2.96%)と、過去20年間の平均1.25%を大きく下回り、この傾向が続いています。過去の経験からは長短金利逆転は景気後退の前振れの兆候ともされてきたので気になるところです。
 今のところ、縮小傾向というだけで逆転にはなっていないのですが、この縮小傾向が何を示しているのか、FRBの今後の金融正常化を目的とした利上げ計画にも影響するのではないかと思います。引き続き要チェックと考えます。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 ゴールデンウィーク後半を元気にお過ごしください!

※5月2日東京時間11時執筆
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為替市場動向〜じわっとリスクオン?〜



 いつの世もトラブルや問題がないのが珍しいと言えますが、ありすぎると慣れてしまうことも良くあります。

 4月に入ってから、国内国外、いろいろと問題は伝えられるなかで注目された日米首脳会談。トランプ大統領から伝わった話、それに加えて米国の一部企業の好決算が伝えられたこともあり、リスクオフの動きで株高、やや円安・ドル安(円以外の通貨にドル安)に反応しました。恐怖指数とも言われるVIXも13%水準まで低下しています。


 日米首脳会談一日目を終えてのトランプ大統領からの発言は、安倍首相と北朝鮮、貿易、軍事についての意見交換で進展が見られたこと、朝鮮半島における融和へ協議を歓迎で一致、また、とりわけ日本の悲観である北朝鮮拉致問題を米朝首脳会談で取り上げると約束したことで安倍首相訪米にお土産をくれたとも言えます。

 さらに、トランプ大統領の希望で、二日目の朝は予定外のゴルフを一緒にプレイするという情報も聞こえてきて、親密度をアピール。訪米前には、通商問題で日本に厳しい顔や発言を繰りかえしていたトランプ氏、「さすがビジネスマン」ではあります。

 米国の中間選挙を秋に控え、選挙向けや私的問題の目くらましか、大統領による国内向けのアクションが注目されてきました。通商政策、シリア攻撃、ロシア批判等々。
 トランプ氏のアクションは、ショータイム好きなのか、最初はツイートなどでセンセーショナルな伝え方をしてショックを起こし、その後の個別は上手く取引できるように柔軟に対処してきたようにも見受けられますが、次にターゲットにするのでは?、と見られている為替政策については、どう出てくるのでしょうか。


 4月16日に、米国財務省から米国為替報告書がリリースされました。
 日本は、5回連続で監視対象国とされました。理由は、日本の対米貿易黒字と経常黒字が対象でした。円安誘導は指摘されなかったものの、貿易不均衡是正へ進展が見られない、「日本の当局者は円高になると懸念を表明する」というのも気に入らないようです。

 一方、トランプ大統領は同日、為替関連でツイート、「米国が利上げをしている時期に、中国とロシアが通貨切り下げゲームを行っているのは容認できない」と攻撃しました。ただ、実際には両通貨とも対ドルで、一時的には下落もあるものの、トランプ氏就任以来上昇(ドル安)しているので、発言が現実に即していない(言いがかり)とも言えます。

 実際、人民元、ロシアルーブル以外でも、通貨ドルはトランプ大統領就任以来、複数回の利上げにも拘わらず、ほぼ全ての主要通貨に対して下落してきています。
 ファンダメンタルズから大きくかい離したドル安政策を取って通商問題に利用するとなると、昨今、貿易決済通貨としての利用が低下しているドルが基軸通貨としての有利な面を失っていくのではないかとも懸念も出てきます。


 さて、米国の年内利上げについて見てみましょう。

 最近のFRB理事の一部からの発言「あと3回以上の可能性は低いと市場は理解している」と伝わり、金利の過度な上昇への懸念も後退したようにも思います。これは、株式市場にも好感されリスクオンに繋がった材料の一つでもあります。
 その一方で、2年米国債の利回りは2.40%水準と上昇していて、毎度見ている2年VS10年債利回り格差は0.43%と10年ぶりの縮まり具合になっています。この指標は、将来のインフレへの期待値の現れとも言われていますので、引き続き注目していきたいと思っています。


 各主要通貨の最近の動きでは、ドル円は105円水準を耐え、リスクオンへの戻しと共に107円台まで反発してきています。

 4月という新年度時期という季節要因もあるかと思います。暫くは、105円〜108円水準のレンジ内での動きになると思っています。
 レンジ内での動きは、ユーロ・ドルも同様で、1.22〜1.24のレンジ内での動きが続いています。相変わらず、ユーロ買いのポジションは大量に持ち高として残っていて、頭を重くしているように思います。

 一方で、最近、元気な動きを見せたのが英ポンドです。BREXIT交渉の進展、国内経済で好調な指標が出たのも援軍でした。

 4月に入り、2月、3月の荒れ模様からリスク許容度が緩和してきました。
 今後、歴史的にも重要な階段が4月末から6月にかけて目白押しです。
 日本では大型連休も控えていることから、月末にかけて調整も入ってくることも考えられます。注意が必要でしょう。


 政治面での重要な日程を以下に下記にあげます。
 4月27日南北首脳会談
 5月に、日中韓三国首脳会談
 5月24〜26日日ロ首脳会談
 6月上旬頃、米朝首脳会談 
 6月初旬頃?日朝首脳会談?

 期待のイベント日程の一方で、中東情勢の悪化、5月にサッカーWC開催のロシア関連のニュースも気になるところです。米国の対ロシア政策もあってか、ロシアの通貨、株式が値を崩しています。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※4月18日東京時間14時執筆
 本号の情報は4月17日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


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為替市場動向〜新年度入りもレンジ相場継続?〜

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 桜の花びらが散る中、日本では新年度が始まりました。
 海外からは「貿易戦争」懸念、一方、安定政権が続いてきた国内政治の混迷懸念もあり、明るくない環境でのスタートではありますが、氣分改め良い年度にしていきたいものです。


 株式相場は、1月から月足が陰線続きに加えて乱高下激しいワイルドな動き。
 同様に、ドル円相場も1月から月足は陰線続きで、3月期末106.28というサポートの節目105円を辛うじて耐えた場所で終わりました。

 日米の政治リスク、とりわけ米国政府が通商政策で「どんなカードを出してくるか分からない」不安を考えると、円高への警戒感は引き続き続くことが予想されます。かつての日米貿易摩擦の時代とは状況は異なりますが、やはり輸出企業の業績への影響が心配されます。
 また、例年は3月には期末要因で円高になる傾向があり、新年度入りで新規の外債投資も入り反動が入るという傾向がありましたが、今年度は同様だとは予想しがたいです。


 さて、米国の金融市場では、長期金利が頭打ちになっています。貿易戦争懸念も影響しているとされ、10年米国債は、このところのピーク2.95%から直近2.7%台まで反落。1月の雇用統計で懸念された賃金上昇も、以後の数字が上昇を懸念するような裏付けが見受けられず来たことも要因になっています。

 そんな中で、今週は3月の米国雇用統計が4月6日に発表されます。
 3月のFOMC(米国の金融政策決定のための会合)では、新FRB議長のパウエル氏が終了後の記者会見で、これまでの議長以上に、データを重視する姿勢を伺わせました。

 今回の雇用統計では、今のところ、3月の非農業部門雇用者数増減の予想中心値は、前月比プラス18.5万人、失業率予想は4.0%と伝わっています。2月の数字(+31.3)からの反動は予想されるものの、雇用者数の伸びは示されるだろうという予想が大半です。米国の雇用状況が良いのは織り込み済みで、注目されるのは、賃金上昇率の加速を見ることができるかになります。インフレ率が目標値の+2%へとFRBが自信を持てるか、それによって今後の利上げ頻度への裏付けが作られていくと思われます。


 短期金利が順調に上昇する中、上にも記したように、長期金利には頭打ち感が出てきています。
 それを映してか、今後のインフレ期待をより反映する10年債と、今後の金融政策動向を反映するとされる2年債の格差が縮小しています。

 この利回り格差は、株式相場を見るうえでも参考になる指標です。
 2年VS10年スプレッドは、2010年以降では2.8%(2010年3月)をピークに上下しながら、直近で0.49%と、この期間に限っていえば現水準が最も縮小しています。
 2年VS10年スプレッドの逆転(短期金利の方が長期金利よりも高い状態)は、株式市場の相場転換のシグナルとしても注目されます。
 例えば、最近で逆転したのは2006年12月でした。

 昨年末に米政府が打ち出してスタートした減税政策の米国景気への貢献度は大きいと思いますが、その恩恵にも賞味期限があるでしょう。リーマンショックからの米国の景気回復の道のりは10年近くにも及びます。金融政策正常化のプロセスである利上げで短期金利が上昇する中、期待インフレ率の上昇を伴わないのであれば、将来的には長短金利差は縮小して利回り曲線はフラット化していくのではないかと思われます。


 ドル円相場は、貿易戦争懸念、特に米中の駆け引きに左右されて、上値重く、方向性が見えにくい展開が続きそうです。
 日本の薬品会社による過去最大の海外企業買収検討の報道や日朝首脳会談開催の報道等はドル円の下値をサポートに作用しましたが、結果としては一時的でした。


 日本円のみならず、ユーロも方向感がはっきりしない展開が3月月初から続いています。

 主要通貨の対米ドルパフォーマンスで目立つのは、メキシコ・ペソ、韓国ウオン、(BREXITで進展のあった)英ポンドの上昇、一方で下落で目立ったのはブラジル・レアルで、多くの通貨の変動は限定的でした。


 4月の為替相場。3月までの第1四半期が政治要因に振らされてきたので、この辺りで経済指標に注目が行く相場になるか。まずは、今週金曜日に出る米国雇用統計への反応から見ていきたいと思っています。


 相場格言に、「2日新甫は荒れる」があります。2日から市場が始まった4月。慎重に行きたいものです。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。


※4月4日東京時間17時執筆
 本号の情報は4月3日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)


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為替市場動向〜日米とも政治混乱でもレンジ相場〜

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 春の嵐か、日米とも政治がらみの税料がニュースを騒がしています。騒ぎの割には、決め手の材料として働いてないようにも思えますが、大きな道のりの中でどんな意味を持つのか注目していく必要はあるように思います。

 先週、米国では経済政策の司令塔を務めたコーンNEC委員長が辞任、昨日はティラーソン国務長官がトランプ大統領に突然解任されました。以前はエクソン・モービル会長だったティラーソン氏は、それを直接ではなくトランプ大統領のTweetで知ったというのも驚きです。
 余談ですが、あるニュースでは、ティラーソン氏のファーストネームのRexから解任された日をRexitと語呂合わせをしていましたが、この解任が昨日今日の株式市場の下げの一因になったとされています。
 一方、同日行われたペンシルバニア州での下院補欠選挙では共和党と民主党候補が接戦となっているようで、秋の中間選挙の前哨戦とも言われる選挙の結果が待たれるところです。


 日本国内では森友スキャンダル第二弾の諸々が噴出。報道の賑やかさに比べれば、市場へのインパクトはそれ程大きいものではないように見受けられますが、上値を押さえていることは確かですし、今後の展開次第では更なるリスク要因となるうるようにも思います。


 さて、2月の米株式市場の大きな下げの引き金になったのは、1月の雇用統計での賃金上昇加速懸念でした。その後の経過に注目が集まった2月の米雇用統計。結果としては、賃金上昇加速懸念は薄れ、また昨日発表された2月消費者物価も予想通りの数字で、2.9%水準で推移してきた米10年債利回りは昨日2.83%まで反落となりました。インフレ懸念は、少し落ち着いた印象。

 米金利がらみのスケジュールとしての注目は、3月20日〜21日に開催される新FRB議長のパウエル氏が開催するFOMCです。市場予想のほぼ100%が0.25%の利上げ決議。今年の3回の利上げ予想は既に市場に織り込み済ですので、大きな反応はないと思います。今後の関心事は、今年の利上げが4回になるのかどうかでしょう。


 3月に入ってからの為替相場での対米ドルの主要通貨のパフォーマンスは、カナダ・ドル、ブラジル・レアル等を除き、ほぼ全ての通貨が上昇(ドル安)でした。ただ、ユーロや円といった主要中の主要通貨は、レンジ内の動きに終始しています。

 ドル円相場は、日本の年度末、第1四半期末も影響しているものと見られます。例年、円は日本企業の決算の関係で円買い需要が多いとされてはいます。当面、105円〜107円でのレンジでの推移かと思われます。

 この季節要因は別として、国外からのアルミ等への関税措置に始まった通商摩擦問題も意識されます。直後のショック的な反応は緩和してきたものの、潜在的リスクとして意識され、ドル上値を重くしているでしょう。
 中間選挙へのアピールもあり、トランプ政権、次はどんなカードを出すのか?このリスクは意識されるものと思われます。ただ一方で、ビジネスマン出身のトランプ氏、カードを出してネゴを有利に持っていくという手法を使うでしょうから、冷静にみていく必要もありそうです。


 欧州では、先週ECB理事会が開かれました。
 驚きだったのは、今後の政策の指針になるフォワード・ガイダンスから「緩和バイアス(もし状況が悪化すれば、量的緩和の規模と期間について拡大する用意があるとの意味合いの文言)」を理事全員賛成で削除したことです。

 理事会後の総裁会見では、インフレに対する慎重な見方が示し、早期の利上げも否定しました。そんな経過だったので、発表直後の市場反応は、緩和バイアス削除でユーロ上昇、と思ったら、総裁記者会見を聞いて、ユーロ売りに転じましたが、どちらも大きな動きにはならず、結局のところユーロ・ドルも1.23を中心に狭いレンジでの動きでした。
 こちらもレンジ内相場でしたが、今後の潜在的な動きを考えると、可能性としては、利上げ方向への反応(ユーロ高)が高いのでしょう。

 欧州の政治面の話題としては、ドイツで結果的に大連立政権が承認され、求心力低下のメルケル首相に不安は残るものの何とか落着した一方で、イタリア選挙では「五つの星運動」(ユーロ離脱への国民投票を主張している)の大幅躍進による混乱です。イタリア選挙では、右派の「同盟」(ユーロ離脱、並行通貨導入案の主張も)も事前予想よりも躍進。左派も右派もどの政党も過半数は取れていないため、どのような連立政権が出来るのか? 今後の動向が注目されます。(イタリアはお国柄(?)じっくり時間をかけて協議するのではないでしょうか。


 このところ、終わってみれば乱暴なレンジ相場。上がると「やっぱり上か」下がると「やっぱり下か」と思うような、もっともな理由が交錯します。

 ここは、遠目に見てみるのも一案でしょうか。大きな流れが見えるかもしれません。

 春分の日の前に各地で桜の開花も聞かれるようです。毎年律儀に咲く花を愛でる余裕も持っていたいですね。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。


※3月14日東京時間13時執筆
 本号の情報は3月13日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記して


式町 みどり拝


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為替市場動向〜FRB新議長の初登場はタカ派で〜

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 市場波乱と冬季オリンピックに揺れた2月も末日となりました。

 株式市場は、2月中旬を当面の底になるのか戻りを試しているように見えます。
 一方で、株式市場下げのきっかけとなった米国長期金利の利回りは大きく変化しない中で、注目されたのが昨日のFRB新議長であるパウエル氏の議会証言でした。

 先週21日に発表された1月のFOMC議事録(イエレン議長最後のFOMC)の声明文では、利上げに関して『「更なる」慎重な利上げ』の継続が明記されていました。
 「更なる」という言葉の追加は、景気に対する見通しの引き上げ、金利上げ路線を維持するというFRBの意図を示したのではないかとの推測が多数をしめました。
 2017年の3回利上げに引き続き、2018年も3回利上げをするだろうという予想が大半を占めました。一方で、1月の雇用統計での賃金上昇から始まったとも言えるインフレ懸念は加速を見せているわけではないのではないか?それによる行き過ぎた金利上昇は景気に悪影響だとの見方もFRB内部にもあると見られます。

 この辺りを踏まえて、新議長が初の議会証言でどう発言するのかが注目されていました。
 先般の株式市場の下げが金利上昇であったことも意識しての発言をするだろうとの予想もありましたが、実際に行われた昨日の議会証言は「タカ派」を思わせる内容で、インフレ見通しについても加速懸念の高まりを示唆していました。

 パウエル総裁発言を受けて、市場では利上げが年3回から4回になる可能性もありとの見方も出て、政策金利の見通しの影響を最も受ける2年債利回りが2008年以来の水準2.27%に上昇し、発言前まで2.85%水準だった10年債利回りは2.90%に上昇しました。

 米国の足元の好調な経済に加えて、税制改正等の景気刺激政策による成長期待、完全雇用に近い労働市場の好調さが金利上昇の背景にあるわけですが、市場金利の上昇は借入金利の上昇に繋がります。金利上昇が続いた場合、大きな消費である住宅市場への影響も出るでしょう。金利に特に敏感な米国の住宅市場動向は今後よく見ていく必要があると思います。

 株式相場の下落(または調整?)でリスクオフ色が高まった2月、ドル円相場はレンジの下値メドだった107円を割ると、スルスルっと2月16日に105円55銭までつけました。
 昨日はパウエル発言を受けて金利上昇⇒ドル高という反応でした。しかし、このところ、為替市場は、金利市場や株式市場との相関がマチマチです。

 米国の金利上昇がじわじわ始まり出した時、インフレ懸念の高まりによる債券利回り上昇⇒インフレ懸念の高まりは通貨価値の低下というドル安との解釈も多くありました。

 名目金利からインフレ率を引いた金利が、ご存じのように実質金利です。
 米国の実質金利の低下はドル安に繋がり、逆に実質金利上昇はドル高に繋がりやすいです。

 現在、ドル安円高&米金利上昇している状況は、ドル債投資も一つの投資選択肢かと思いますが、その為には、インフレ動向、実質金利のウォッチを見ていく必要かと思います。


 一方、日本サイドの材料では、日銀総裁、副総裁人事が決まりました。
 総裁は事前の予想通りでしたが、副総裁人事ではリフレ派の若田部氏、黒田総裁の緩和政策を影で設計したと伝わる雨宮氏が決まったことから、金融緩和の出口は近くはないという連想に繋がり、その点からはドル円相場の下値を限定する背景になると思います。

 明日からの3月は日本は年度末、海外は第1四半期末でもあり、節目に起こる諸要因に振らされることも多いと思います。と同時に、絶好のチャンスの可能性もあるわけで、資金に余裕を持って冷静に臨みたいと思います。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。


※2月28日東京時間15時執筆
 本号の情報は2月28日の東京市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


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為替市場動向〜通商問題発言からの米ドル安の流れ〜



 2月2日に発表された米国の1月雇用統計における賃金上昇率の加速をきっかけにして、インフレ懸念→長期金利の急上昇→資産価格の割高感→水準修正の動きへと連鎖。もともと高所に居た米株式市場の大反落と共に、リスクオフの株安が世界的に広がりました。
 債券安・株安の動きが支配的になってから約2週間になりますが、未だVIX(恐怖指数と呼ばれる変動率)も高値に張り付き、心理的にリスク敏感な地合いが続いています。


 一般的に、投資家がリスクオフを選好する中では、為替相場は円高ドル高基調であることが多いのですが、昨日までドル円相場は108円でサポートされて不思議な位静かな動きが続いていました。不思議な静けさの後には何か来るもので、日本の連休明けを襲ったのがトランプ大統領の通商問題への言及。これで一気にドル安・円高に動きました。
 元々、トランプ政権の公約の中にはアメリカ第一主義、通商問題もアメリカ優位に、という種類の公約がありますので、粛々と公約に手をつけてきている感があります。

 スイス・ダボス会議でのムニューチン財務長官「ドル安政策を望む」発言では、本音をぽろっと口に出し、直後フォローして発言のインパクトを緩和した経緯もありました。
 このあたりは、分かっていたことではありますが、「対抗措置検討」という武器を見せたことによる材料面への反応、またタイミング的に中国の旧正月休みを前にしたポジション手仕舞いでの需給要因もあり、昨日から今日にかけての円高、ドル安、株安に繋がったと思われます。

 加えて、日銀総裁には黒田氏続投という先週出た報が、まだ正式に決まってないとの首相発言もあり、こちらも軽微ながら、円高に繋がったとも見られます。

 このところ、しっかりサポートされていた108円が破られたことで下方への圧力が働きやすくなってくると思われます。昨年の北ミサイル発射ショック時の107.30水準というサポートのキープも気になります。
 おりしも時期的に3月決算が目前。諸々の需給により乱高下になりやすいというのもあると思います。どちらにしても、ドルの上値の重さは当分続くものと思います。

 2月に入ってからの動きは、米国のインフレ懸念が賃金上昇の加速という材料がきっかけになったわけですが、それが物価上昇にどう影響しているのかを見る上で大事な指標、消費者物価指数の今年1月分が今晩2月14日日本時間夜に発表になります。数値次第では、債券利回りの更なる上昇となる可能性があり、変動率も高まるものと思います。


 10年米国債の現在の水準は2.8%台前半ですが、すぐ近くまで来た3%という大台がヒットされるのかどうかが注目されます。この3%は大きな抵抗線ですので、ヒットしたとしても簡単に定着していく水準ではないと思います。ただ、債券相場の変動率も現在高く、神経質な展開が続いています。
 好調と言われるアメリカ経済ですが、長期金利が3%を上回ってくると株式市場はネガティブ反応するのではないかと思います。


 年初来の主要通貨の対ドル相場は、韓国ウオンとカナダ・ドルを除いて、上昇(ドル安)の動きでした。
 ドルの相対的価値を示すドル指数は1月中には88.43安値をつけ、先週対欧州通貨を中心にドルがやや戻す場面があり、90台乗せもありましたが、昨日からのドル安の動きにより90を割ってきました。

 昨年来、為替相場と株式相場の相関性は薄れてきていましたが、昨日からの動きで相関度はぴくっと上がってきています。

 このところのリスクオフの展開は、年末年初にかけて高速アップした株式市場の単なる調整なのか、潮目の変化なのか、等々さまざまな見方が聞かれます。
 昨年来2月2日まで、平均11という異様に低位安定していたVIX(恐怖指数とも言われる変動率指数)が2月5日以来高止まり20〜50で上下しながら推移(直近26)しているのを見ると、まだまだ混乱は続く可能性が高いのではないかと思います。バーゲンと思えば出向くのもありかと思いますが、しばらく慎重に見ていく時ではないかと思っています。


 最後に、欧州通貨についてです。

 昨年来、上昇(ドル安通貨高)してきた欧州通貨は、ユーロでいえば1.25台、ポンドも一時1.43台までタッチした後、ここ1週間程のスピード調整を経て、ドル安の流れで再び上昇しました。ユーロでは、対ドル1.22、ポンドでは1.38水準は底堅いサポートとして働き、両通貨とも上昇(ドル安)トレンドに戻るものとみています。

 株式市場の激しい動きの傍らで、比較的静かだった為替市場にも春の嵐が吹き始めたのかもしれません。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※2月14日東京時間17時執筆
 本号の情報は2月14日の東京市場終値ベースを参照しています。
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式町 みどり拝


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