為替市場動向〜どちら様もハト派化〜

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 より多くの人が納得する結論を出すための多数決という民主制のシステム。
 英国のEU離脱に関する(BREXIT)法案議論で結論が出ない英国議会を見るにつけ、多数決の難しさを感じます。
 3月29日のEU離脱予定日を2週間後に控え、欧州議会のあるストラスブールに飛んだメイ首相が、11日にEUとの間で「法的拘束力のある変更」修正案で合意したとの報を受け、通貨ポンドは上昇したのも束の間、法案を持ち帰った英国議会では否決で、ポンド下落、と乱高下。

 議会採決日の直前で忍耐強く修正案を纏めたメイ首相でしたが、残念な結果です。
 あとは、合意なき離脱なのか?延期するのか?の議会投票が今日明日に予定されています。
 合意なき離脱案の可決はないとは思いますが、延期要請案になったとしてもEU側に承認されることも必要ですし、仮にEUもOKしたとしても、EUユンケル議長が「政治に2度はあるが、3度目はない」と釘を刺したように、更なる修正案が可能なのか。また、新たな修正案が出たとして、英国議会下院での可決できるのか?

 離脱予定日を控えて、3月11日のファイナンシャル・タイムズの報道では、英国の中央銀行であるBank of Englandは、合意なき離脱になった場合の市場混乱リスクに備えて、
「現金化しやすい保有資産を3倍に増やすよう一部の英銀を指導した」
「英中銀の健全性監督機構(PRA)が昨年導入した規則に基づき、銀行が相互の資金融通を停止するような重度のストレスを通常の30日でなく、100日間十分乗り切れる流動性資産の保有を一部の金融機関に義務付けした」
「ポンドをドルと交換できなくなるという想定の下で、バランスシートを調整することも銀行は求められている」
との情報を伝えています。
 EU離脱撤回でもあれば、ポンド買い戻しが予想されます。
 とはいえ、今後の状況の変化の予想が難しい現在、ポンド取引は静観しておいた方が良いと思います。

 BREXITリスクが遠のけば、これまで懸念されてきた諸々の不確実性の要因は減ることになりますが、それを除いても、世界経済の減速予測が言われる中、主要国の中央銀行はハト派化しています。


 金融政策を中立化するために昨年末まで利上げを続けた米国FRBのパウエル議長は、金融政策に関して忍耐強いスタンス(当分利上げしない)意向を示しました。最近リリースされる経済指標は決め手欠く強弱マチマチ。年初の政府機関閉鎖の影響も残り経済指標から実体を把握するのが難しい面もありそうです。
 そんな中、来週実施される金融政策決定会合のFOMC。3月21日(日本時間22日未明)終了後のの議長会見が注目されます。


 先週行われたECB欧州中銀理事会での内容もこれまで以上にハト派的内容となり、一部にいたタカ派が後退した印象です。欧州の経済指標、特にドイツ、それも主要な自動車関連の数字の落ち込みは特に気になります。ドイツ国債(10年物)は2年ぶりに0.05%に低下しました。

 
 日本でも、現在の異次元緩和の副作用を指摘する向きもある中で、黒田総裁のインタビュー記事(朝日新聞)から更なる緩和もあるか?という観測も。
 10年物日本国債の利回りは昨年末からマイナスに低下しています。
 今週15日の日銀政策決定会合後の総裁会見を注目しておきたいです。


 経済指標、金融政策と変化は見られますが、為替相場は妙に変動率低く、取引きしにくい状態が続いています。

 ドル円相場は、一時年初来高値を更新したものの、その後は伸び悩みが続き、ドルに悪材料のニュースが出ても底値は固く、先日の予想外に悪かった米国の2月の雇用統計でも下値は限られていました。一方で、上値も限定的。上でも下でも、どちらかに動かないと儲からないトレーダーには困ったもんです。

 ユーロドル相場も、材料への反応も一時的でフォロースルーがない、コンパクトなリアクションです。


 3月月初から直近まで、対米ドルで1%以上上昇したのは、インドルピーの1.7%。逆に1%以上の下落は南ア・ランド(1.6%)、トルコ・リラ(1.5%)、英ポンド(1.4%)、カナダ・ドル(1.3%)、ブラジル・レアル(1.27%)と主要通貨以外も大きな動きは見られませんでした。


 「嵐の前の静けさ」という諺もあります。静けさの中に次の種が育っているのか、つかず離れず観察して、今後の動向を忍耐強く見ていきたいと思います。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※3月13日東京時間午後1時執筆
 本号の情報は3月12日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)


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為替市場動向〜英EU離脱目前。こう着の為替相場〜

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 今週末から3月への月替わり。
 今月に入り、株式市場が戻り相場となる中、債券市場、為替市場はこう着状態が続いています。

 英国のEU離脱BREXITの期日が実質的に1か月を切る中、未だ行方は不確か。新しいニュースが出る度にポンドが乱高下。2月の主要通貨のパフォーマンスでは、対米ドル上昇のトップが英ポンド。特に昨日、「メイ首相が、離脱延期案を検討」の報で上昇したのが影響しました。
 一方で、多くの主要通貨は、2月月初来昨日まで、対米ドルで下落しました。


 さて、今週は、注目イベントが続く週でもあります。

 26日27日にはFRBパウエル議長の上下院での議会証言。28日には米国の18年第4四半期のGDP数値発表があります。また、政治的には米北首脳会談、進展が伝えられる米中貿易協議の行方も、米中首脳会談開催も含めて楽観的な見方を織り込みつつあるだけに、逆に、今後の動きには気をつけたいところです。


 今週の重要予定の一つ、パウエルFRB議長の米上院での議会証言が昨夜行われました。
 1月のFOMC議事録の内容同様に、利上げの当面見送り、様子見を基本姿勢と伝わり、為替市場は、総じて、ややドル安反応でした。ちょっとだけ。

 それにしても、動かないこと山の如く。と思わせるのが、このところのドル円相場です。2月初めは109円台後半で推移、2月12日あたりから直近まで110円台をキープ。時々111円をタッチするも、110円台へ戻る。
 先週、米国の政府機関債閉鎖の懸念の後退や米中通商交渉の進展など様々な
ニュースで株式相場は動いた一方で、ドル円相場のレンジは56銭に留まりました。動じない不気味な安定感です。

 例年、ドル円相場は3月期末を前にして、本邦企業の海外拠点からの収益送金などで円が変われやすい傾向にあるのですが、実際には未だ方向感が出にくい展開が続きそうです。


 為替相場に影響を与える主な要因の一つ、米国の金融政策も暫く動きにくい、米国経済の指標も強弱ミックスし、特に今年に入ってからは1月の超極寒の寒波や政府機関閉鎖の影響も見極めたいという様子見姿勢。

 一方、日本サイドでは、金融当局の更なる緩和の可能性発言も含めて異例の金融政策の出口見えず状態です。大きな方向性が見えてくるには、暫く時間がかかるように思えます。


 今年は、様々なリスクが言われる中で、3月に離脱期日が迫った英国のEU離脱「BREXIT」、それもNo Deal「合意なき離脱」が現実化した場合の様々な(想定外の)影響のリスクが英やEUのみならず、世界全体への悪影響として懸念されます。

 合意なき離脱が現実になった場合、これまでの経験則から、為替相場の反応で想定できるのは、リスクオフの円高、ドル高、対して、ポンド、ユーロ、その他欧州通貨売りかと。
 特にポンドは、(昨日引け値1.3250)、2016年国民投票後の安値1.1841を下値メドに意識することになると思われます。

 昨日は、メイ首相の離脱延期案を検討や、野党労働党の再度の国民投票を支持する発言、また英中央銀行総裁からは、BREXIT関連でのダメージに対する中銀からのサポートやインフレ率が政策目標を上回るだろう発言があり、これまでのゴタゴタでポンドのショートが溜まっていたマーケットにポンド買い戻しの動きが出ました。
 ただ、アイルランド国境問題という英国とアイルランドの歴史的経緯も含めた複雑な問題もあり、簡単に決まらない英国。譲歩しないEU。3月半ばの首脳会談の大詰めまでの双方の作業がどうなるのか。まだまだ楽観できないところです。

 離脱延期になった場合でも、期限は最大数カ月。執行猶予みたいなものです。そして、その間には、EU議会選挙(5月後半)、選挙後初の欧州議会の招集が7月初旬。延期中に英国が選挙に不参加なら、欧州議会招集よりも先に離脱延期日を設定するのは現実的ではないとすると、猶予期間はそれほどないとも言われ、その期間に議論が進展するのか不確かです。

 合意ある離脱にこぎつけた場合、一時的にはポンドは買われるものと想定されますが、このところ見えて来ていない英国の経済政策(ここ数年のポンド安頼りだけ?)を考慮すると中長期的には楽観的にはなれません。

 また、離脱撤回となっても、離脱問題で費やしたコスト(海外企業の英国ばなれ等)や信用を取り戻すための多くの時間と努力が必要になり、単に元へ戻るものではないかと思います。ポンドがらみの賭けはリスキー。控えるのが得策かと思います。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※2月27日東京時間午前11時執筆
 本号の情報は2月26日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


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為替市場動向〜心配な欧州景気鈍化〜



 日本の建国記念日連休前には急落した株式市場も、春節明け後の中国市場の堅調ぶりに、連休明けにはリカバー。さらに、昨日から今日にかけては、米国の暫定予算の期限15日を前に懸念されていた予算案が議会を通過したことで政府機関の閉鎖回避へ、また、米中貿易協議の件でトランプ大統領が柔軟姿勢が見られたことが好感され、投資家のリスク許容度に改善が見られ、空売り派もショートカバーを余儀なくされたようです。

 リスクのONとOFFが忙しく交錯、まるで季節の変わり目の天候変化のようです。


 為替相場は、2月に入ってから(プチ)ドル高傾向で推移。昨日2月12日にはドル指数(主要通貨をバスケットとした米ドルの相対的価値)が年初来高値となりました。年初から、レンジ内で上下していた相場が、ここへ来て上値を抜いてきた感じです。

 最も、ドル高に寄与したのはユーロの弱さです。元々、バスケット通貨の中で比率が高いので、ドル指数はユーロの動きに影響されやすい面はあります。ユーロが年初から下げた背景については後述しようと思います。


 ドル円相場も、重石と思われていた110円が上方ブレークしました。オプションがらみの損切り取引、また110円上値のレンジ相場を想定した売りポジションもカットされたのか、直近で年初来高値110.71までありました。年初に(瞬間的に)104円台をつけ「今年は来たか?円高!」と懸念もされましたので、よくぞ、ここまで戻ったものです。

 このままドル高円安方向へまっしぐらか?と言うと、ハト派色が出てきた米国の金融政策、米中関係、英国のEU離脱問題、またロシア疑惑のような大統領の弾劾、また水面下のリスクが表面化する可能性なども考えられ、一直線にドル高相場が続くようにも思えません。
 年後半に予定される日本の消費増税がらみの事象にも注視して、柔軟に動けるような態勢で臨みたいと思います。


 さて、米国の金融政策に携わるFRB(連邦準備理事会)は、国内の物価安定と完全雇用と目指す機関とされています。議長を任命するのは大統領ですが、政府からの独立を遵守するとされています。
 現議長のパウエル氏は、前任のイエレン議長から引き続き、金融政策の正常化を粛々と実施してきた印象です。昨年末にも、利上げに神経質になっていた株式市場の一方で、予定通り利上げを決行しました。

 そんなパウエル議長が副議長と共に、2月初旬にトランプ大統領、ムニューチン財務長官とのホワイトハウスで行われた夕食会に出席したの報道がありました。
 昨年末の利上げについて、トランプ大統領は、パウエル氏をケチョンケチョンに貶していた発言は記憶に新しいところなので、金利安株高志向の大統領からの政治的圧力か?と勘ぐりたくなります。
 その勘ぐりを払拭するように、FRBからは会談内容がリリースされ、FRBの独立性の維持は担保されているような主旨のことを伝えました。


 ただ、これまでを振り返ると、FRBの議長と副議長と大統領・財務長官が揃っての会談は滅多になかったように思います。トランプ大統領が、滅多にいないタイプの大統領と考えれば、違和感はないのかもしれませんが、来年の中間選挙を意識して株高をキープしたいトランプ氏の立場を考えると、FRBへの何等かの要望(圧力か?)もあったと考えてしまいます。FRBの政策、ハト派バイアスが掛かるのでは?と、やはり勘ぐります。

 最近のパウエル議長の講演では、「米国経済は力強いが、恩恵を受けていない地域もある」として、ミシシッピー州のある農村地域の失業率が全米の約2倍の7.3%に達している例を挙げています。


 米国の利上げも一旦休止か?の傍らで、世界の主要国の多くからも利上げ後退が観測されています。もちろん、カナダのように利上げ期待が残る国もありますし、今日は政策金利を据え置いたものの来年には利上げがありそうなニュージーランドといった国もありますが。


 昨年、量的緩和を修正してきたユーロ圏の欧州中央銀行も、当初は2019年秋頃には利上げが?と思われていたものの、どんどん後退して、直近では2020年第4四半期にあるかないか程度の期待です。2月7日には、欧州委員会が経済予測でドイツ、イタリアを中心に成長率見通しを引き下げ、景気減速懸念が更に強まりました。また、英国の離脱の行方がどうなるのか分からないことも輪をかけています。

 ドイツ10年国債は、昨年0.76%まで上昇した場面がありましたが、直近0.11%まで低下。他のユーロ加盟国、例えば、反政府デモのフランス国債、財政悪化が懸念されるイタリアなども対ドイツ国債利回りスプレッドが拡大して、今後の景気への期待値が下がっているのがうかがえます。当面は、通貨ユーロも売られやすい展開となりそうです。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※2月13日東京時間14時執筆
 本号の情報は2月12日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
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為替市場動向〜波乱の後の静けさ〜

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 昨年後半の動きを引きずって正月波乱で始まった2019年。1月もそろそろ明日で終わります。
 更なるリスクオフか?!シナリオは(今のところ)肩透かしを食い、基本、急落からの反発で1月が終わりそうな雰囲気です。株式市場は、昨年末のクリスマスが大底だったと当面は言われる可能性が高そうです。

 今後の景気シナリオ悪化がコンセンサスになってしまった感があるので、悪いニュースに驚きの反応をしなくなったのかもしれません。

 日経平均年初1月4日終値19,518.17から始まりましたので1月の月足は陽線で終わるものと思いますが、前年同月で見ると下落(昨年1月末の日経平均は23,098.29)、買い戻しによる反発は伴いつつも、上値は重い展開が続くのではないかと思います。


 さて、年末年初のリスクオフ相場を緩和したのは、米国FRBのパウエル議長の利上げ休止ととれる発言でした。「辛抱強く観察して、様子を見守る」というもので、市場では、今年は利上げはないだろうとの解釈が広がり、織り込まれつつある状況に。
 利上げ休止観測の一方で、粛々と縮小を続けてきたFRBのバランスシートについても、関心が集まっています。金融政策の量的な面も見直すのでは?という観測です。(拙コラム、1月16日付でも触れました)


 そんな中、2019年に入って初めての米国の金融政策を話し合う会合、FOMC(連邦公開市場委員会)が昨日今日(1月29日〜30日)に開催されています。
 もちろん、利上げは予想されていませんが、市場での利上げ停止観測が聞かれる中、今後の利上げについての当局の最新の見解、加えて、量的な面での方針変化の有無などが注目されます。
 パウエル議長は、今年からFOMC後に毎回記者会見をすることを表明していますので、日本時間31日未明には情報が伝えられると思います。


 ところで、昨年秋からの株価急落の裏にあるとも言われる米国の多額の社債残高。非金融セクターの発行残高がGDP比45.6%、戦後記録で最大と伝えられました。企業債務の膨張による影響は、金利水準や金融の緩和状態と大きく関わります。今年も引き続き米国の金融政策の行方に資本市場が左右される展開に変わりはないものと思いますので、要ウォッチです。


 一方、日本、EUの中央銀行の金融政策決定会合も先週行われました。
 日銀は、物価見通しを、事前予想通りながら、大幅に下方修正。超低金利政策はさらに長期化する様相。日本国債10年物は、このところ利回りがマイナスを続けています。
 欧州中銀は、成長見通しのリスク・バランスを下方修正。ECBの金融政策正常化プロセスの一環である利上げも、今年はムリとする予想が主流で、来年にずれ込む可能性が高いとみられます。


 どこも冴えない中、為替相場は年初に、流動性超カラカラの状況の中で104円台をつけ、正月気分に衝撃が走りました。その後の戻りは早かったですが、すっかり静かになり、1月後半は109円台での上下に終始しています。

 他の通貨の年初来の動きも限定的で、年末年初でエネルギーを吸い取られてしまったように小動き。一方で、昨年末からのドル安を受けて、金価格が久しぶりに上昇しているのが注目されます。


 今週末から2月に入ります。例年、2月はドル円相場で、円高に動きやすいという傾向があります。3月期末を前に海外利益の送金も影響すると言われますが、今のところ、110円の上値が重く被さっている反面で、下値も割としっかりしている印象で動きづらい展開。様子を見るしかないかなとも思っています。

 今週は、FOMC、BREXIT問題、米中通商交渉などのスケジュールが注目されます。

 経済指標では、今週末に発表される1月の米国の雇用統計が注目材料になります。
 このところ発表された個人消費関連の数字は芳しくありませんでした。また、政府機関が歴史的長さで閉鎖された影響が今後どう数字に表れてくるのか?も見ていく必要もありそうです。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。


※1月30日東京時間12時執筆
 本号の情報は1月29日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
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為替市場動向〜新年波乱の幕開け〜




 2019年が明けて、半月が経ちました。
 今年も変わらず、よろしくお願い申し上げます。


 亥年の正月。私が住む地域では穏やかな天候に恵まれた三が日、例年通り、初詣や箱根駅伝観戦で過ごしましたが、新年幕開けの海外マーケットの波乱っぷりに目が離せませんでした。

 まずは、波乱の正月の動きを振り返りつつ、今後の注目点を見ていこうと思います。


 1月2日の中国やアジア各国のPMI(製造業購買担当者指数)の悪化を受けての景気鈍化懸念。3日には、アップルの業績下方修正による『アップルショック』、米国の芳しくない景況感が現れたISM製造業景況指数等の経済指標も重なり、リスクオフでの株安、円高に。新年の板の薄いマーケットの中、ドル円相場は瞬間104.87という8カ月ぶりの104円台示現。

 その後は、4日のパウエルFRB議長が金融政策ハト派発言や12月の米国雇用統計が予想以上に堅調だったこと、米中貿易協議への期待、12月のFOMC議事録でハト派優勢が示されたことなどから、昨年末から今年の正月にかけてのリスクオフは、先週までよりも若干弱まった感はあります。

 また、日本の連休明けの昨日は、中国の減税政策表明を株式市場は好感したものの、今朝は、英国の大差でのEU離脱案否決はリスク要因に事欠かない今年を表しているようです。もっとも英国の離脱案否決は事前予想通りではあるものの、予想以上の大差だったことは、今後の政策運営の難しさが表れているように思います。


 直近の話題なので、英国のEU離脱について見ていこうと思います。

 今回の否決は、最もリスクある合意なき離脱「ノーディ−ル」とイコールではなく、今後は否決後3日以内に今後の行動計画を議会に提出することになる予定とされています。
 「ノーディ−ル」を回避するために、政府は離脱期日の3月29日をEUに延期申請する可能性が最も高いとされています。この場合、一旦は好感されるでしょうが、問題の先送りに過ぎず、EUが再交渉はしないとしていることから、今後も議会交渉は難航されると予想されます。
 加えて、メイ首相が、期日延期を政府内で決めることができない、EU側が受け付けないとなると3月29日に「ノーディール」のまま離脱というリスクシナリオもあり得るますので、今後もドタンバタンしそうです。
 まずは、今回、議会否決した1月15日から3日間の動向が注目されることになります。

 また他方、国民投票をやり直して「NO BREXIT!」の声もあがっているようですが、現在の世論調査では賛否の差がそれ程ない状況なので、実施の可能性は低いと見られます。

 英国の通貨ポンドは、昨日の議会採決前は大きく売られたものの、否決後は買い戻されました。今後の展開次第では、ポンド相場の上下変動が激しくなることも予想されます。


 さて、昨年2018年に金融政策の中立化を目指して4回の利上げを実施した米国のFRB。
 米国の金融政策は、資本市場に大きな影響を与えますので、今後の焦点をチェックしてみたいと思います。

 注目点は、
1)今後の利上げについて
2)バランスシート縮小
が挙げられます。

 2点とも米国の景気動向により、その景気動向を左右する大きな要素は「米中貿易戦争」の今後があるでしょう。別の観点からも、中国経済の動向から引き続き要注意かと。

 1点目の利上げについては、年初に公表された12月18〜19日実施のFOMC議事録では、2019年の利上げ予想を3回から2回下方修正、2020年は1回としていましたが、その後の相場を経て、年初のパウエル議長の発言からは、2019年は据え置きが最も高い可能性ではないかと推測されます。
 直近の、エコノミストによる金利予想では、2019年後半以降、利下げ確率を予想する向きも僅かながら現れてきてはいます。これは1か月前には見られませんでした。

 2つ目の注目点はバランスシート縮小についてです。
 FRBは、金融正常化の一環としてバランスシートの縮小を粛々と行ってきましたが、今後、景気動向次第では、縮小ペースを緩和する可能性、再投資再開の検討などもあるかもしれません。

 一方、欧州中銀は、今年夏から秋にかけて利上げも?と見られていましたが、直近では政策金利の先物レートには、2020年春以降あたりから利上げが織り込まれています。背景には、中国が大きな輸出先であるドイツのPMIなど景気指標の低下によるものが最も大きいでしょう。その他、フランスの状況も良くないです。

 通貨ユーロは、年初にはドル安を受けて買われる場面もありましたら、上下とも動きにくい展開が続いています。


 最後にドル円相場については、値幅が小さかった昨年が明けて、年初の乱高下にハッとしましたが、その後は108円台を中心に上値重く、下値も底堅い印象です。米国の利上げがピークアウトし、ドル相場も昨年暮れでピークアウトしたのでは?という印象もありますが、昨年に引き続き方向性と勢いに欠ける可能性もあるかもしれません。


 さまざまなリスク要因が懸念される2019年。

 今年の干支・亥は「猪突猛進」という四文字熟語に表され、亥の年の相場格言には「亥固まる」があります。今年も起きている事象と背景としっかり観察して、冷静な行動に努めたいと思います。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※1月16日東京時間13時執筆
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為替市場動向〜年末年始は外野から観る?〜

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 クリスマス・シーズンは欧米の休暇シーズンは、例年、流動性の低下で、乱高下が起こる時が多々あります。しかし、今年の24日、25日。クリスマス当日に、これほどのリスクオフが起こった記憶がありません。
 また、例年、欧米では、クリスマスが過ぎると、市場は新しい方向へと舵を切っていくように認識してきましたが、引き続き、リスクオフの流れが続きそうに思っています。特に今年の年末年始は、諸々の不確定要因で、相場がかなり荒れる可能性が高いと思われます。
 「観るも相場」と考えた方が良いかもしれません。


 このところの動きは、要人の誰々の発言や米政府機関閉鎖等の材料で動いた云々言われますが、土台や背景が揃っていなければ、これほど大きくは動かなかったでしょう。
 大きくは、10年を迎えようとしているアメリカ好景気の循環が、後退へと動いていくのではないかという不安で、マイナスの芽ばかりが目に入り、不安の種となり、リスクオフの土台が醸成されているのではないかと思えます。


 先週19日のFOMC(米国連邦公開市場委員会)での今年4回目の利上げ決定は、ほぼ(7割がた)予想通りでした。ただ一方で、株式や原油市場の不安定な地合いの環境下での利上げは「普通そりゃ〜ないだろう」と見る向きもあった中での利上げ。
 さらに、来年再来年に向けてのFOMC予想が下方修正されたとはいえ、市場が感じている今後の予想からしたら、当局の立ち位置が強気にも見え、金融政策による景気のオーバーキルの不安もリスクオフに繋がったものと見られます。
 急激な下げの後にある自立反発も見られるものと予想されますが、不安心理が払しょくが見られない限り、相場の地合いの回復は難しいのではないかと思います。


 そんな中での、ドル円為替相場。

 米国政府機関の一部閉鎖、不安的な株式市場などネガティブな要因に囲まれての年末年始。2週間前の113円台から、さすがにリスクオフの流れに反応して、110円割れも見ました。ただし、株式市場の下落の割には、意外と底堅いという印象です。

 その裏には、今年のドル円相場の値幅が、このまま越年すれば、高値114円55銭、安値104円56銭と過去最少記録だったこともありそうです。

 来年、米国の利上げはペースダウンの一方で、日本は消費税増税を実施後の不透明感もあり、当分超緩和政策の出口への踏み出さないと見れば、日米金融政策の格差から大きなドル安にはならないのではと思います。


 2018年は年初来、(今のところ)基本的にドル高その他通貨安(円は軽微に円高)の推移でした。来年に向けて、米国の利上げ打ち止めの可能性もありつつ、主要国の国債利回りを見れば、未だに米国が最も高い水準を保っています。

 他の主要国、例えば欧州を見ても、政治的不安定さ、景況感の悪化が見られ、利上げは後づれする可能性があります。
 日本については、上記した通りで金利上昇は限定的でしょう。
 また、英国は引き続き、合意なきBREXITが不安要因です。

 米国の金融政策正常化の動きが、ほぼ中立になったところで、来年は今後の為替相場の方向を模索していく年になるのではと思っています。

 まずは、2019年正月早々の注目は、4日に米国の12月の雇用統計の発表です。


 今年も、億の近道、拙コラムをお読みいただき、ありがとうございました。

 読者の皆さまには、新しい年が幸多き一年になりますように心より祈念致し
ます。


※12月26日日東京時間17時執筆
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為替市場動向〜米国の長短金利差の行く末〜

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 米中貿易交渉の進展を見て、今日の東京株式市場は久しぶりに大きく上昇しました。
 一方、為替市場では、英国のEU離脱合意案の議会採決の延期を受けて、メイ首相への不信任案決議の必要人数が揃ったとの報道からポンドが売られたため、全般的にドル買いの流れに。ドル円相場は113円台半ばまで反発しています。
 ドル円相場は、リスクオフマーケットでも、底堅い動きで推移。下値での実需買いが推測されます。


 さて、年の瀬のあわただしさの中、来週18〜19日は今年最後のFOMC(米国の金融政策決定する会合)があり、今年4回目の利上げがあるのかに注目されます。
 低金利のサポートによる景気持続を目指すトランプ大統領からは、≪利上げけん制発言≫も聞かれましたが、また、エコノミストによる利上げの確率予想は74%(Bloombergによる)と微妙です。
 決定前週に発表される最新のインフレ指標や景気指標も参考になると見られます。

 11日の生産者物価指数は2.5%と予想通りで、エネルギー価格下落にも拘わらず、他の物価は堅調な動きでした。本日12日発表予定の消費者物価指数、14日の個人消費や鉱工業指数も注目になります。

 FOMCを控えた先般、パウエルFRB議長が今後の利上げに関してトーンダウンしたこともあり、長期金利(10年物利回り)は3%を割れ、一時2.8%前半まで低下しました。(直近は2.88%)

 さらに、長期金利の水準よりもマーケットが注目したのは、長短金利の逆イールドが示現したことでした。逆イールドとなったのは、3年VS2年、5年VS2年でしたが、10年VS2年の利回り格差もついに直近で0.11%迄縮小して来ています。


 何故、この10年/2年の利回り格差が注目されるかと言えば、このコラムでも何度か取り上げてきましたが、今後の景気見通しのある種の指標と見られているからです。
 10年/2年の格差が逆転して平均約16.8カ月後に米国の景気が後退するという過去の例によるもので、例えば、記憶に新しいところでは、2006年初に逆転(最大0.11%2年債が10年債を利回りで上回り)、その後2年弱の2007年末から景気後退が始まりました。
 それ以前ではITバブルの2000年初に逆イールドとなり、翌年3月から景気後退時期がありました。80年代、90年代にも類似の事例がありました。


 長短金利が逆転する背景には、

1)2年債という短期債に利上げを織り込み過ぎた場合
2)10年債に今後の景気見通しを悲観的に織り込みすぎる場合
があります。

 量的緩和政策の導入などでリーマンショックから回復が見えた2010年に10年/2年の格差は最大で2.8%ありました。超低金利を経て、短期金利が正常化へ向かう中、格差はどんどん縮小。今年初は0.54%から直近0.11%へ。この水準は、過去10年間で最も縮小しています。

 FRBが短期金利の景気への影響をどう考えているのか? 来週のFOMCでの利上げの有無、更に来年からの利上げ見通しがどう伝えられるのか、要注目です。


 さて、欧州ではクリスマスが近づく中、フランスの反政府デモの激化や、英国のBrexit関連の混乱が伝えられ、昨日から今朝にかけて、ポンド安に拍車がかかりました。

 もともと12月11日可否が問われることになっていた離脱案の採決は延期となり、その後、メイ首相の不信任決議に必要な書簡が揃ったとの報道もあり混乱が伝えられます。

 保守党が不信任投票を行う可能性、野党が不信任案を出す可能性(不信任なら総選挙)、また首相が辞任する可能性などが言われていますが、どれも、3月29日の離脱期限が迫る中で「合意なき離脱」になる高いリスクをはらみます。その場合は、離脱期限の延長をEU側に求めることになるのでしょうが、混乱は否めません。


 ところで、「合意なき離脱」となると、通常の生活でも多くの支障が予想されます。
 国内扱いだったものが外国扱いになるわけで、例えば、携帯通信でEUとの通信が国際通信になり有料ローミングに。英仏を繋ぐ高速鉄道ユーロスターでも、EU圏の域外扱いになれば、デジタル関連のみならず、運行にも影響する可能性があるようです。その他、航空関連、貿易関連と不都合なことが多く予想されるようです。これは英国民のみならず、旅行するものにとっても大問題でしょう。

 BREXIT投票時には、EU離脱賛成が勘定論より感情論が大きかったように思います。
 改めて国民投票のやり直しを求める運動も起こっているようですが、あと3カ月。時間が足りない感が否めません。

 当面、ポンドの乱高下が予想されます。ポンドは、元々、乱高下しやすい通貨ですし、BREXITの混乱への賭けは、ギャンブルに近いものがあると思います。


 あちらこちらで騒がしい年末になりそうですが、しっかり足元を固めて過ごしたいと思います。

 日本も、気温が乱高下していますので、健康に注意してお過ごしください。
 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


※12月12日日東京時間14時執筆
 本号の情報は12月11日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)


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為替市場動向〜やっぱりドル高?〜

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 今週30日から開かれるG20首脳会議。そこで予定されている米中首脳会談を控えて、為替市場は会談結果を見極めようとするポジション調整も入っているようです。しばらく緩んでいたドルも上方へ戻し、今朝はドル全面高で始まりました。

 米中首脳会談に関しては、米中協議再開に向けた合意といった小さな成果を得られる可能性はあるかもしれませんが、大きな成果は期待薄とする見方が大方と思われます。ただ、期待薄な分、万が一、重要な成果が挙げられれば、ポジティブ・サプライズでの反応は大きくなりますので、週末のポジション管理には気を付けておきたいものです。


 11月8日に114円台を示現したドル円相場。主にドル金利高を背景に、米ドル全面高基調が続いてきました。12月のFOMC(連邦公開市場委員会)での今年4回目の利上げもほぼ織り込んでいました。ところが、昨今、FRB当局者からの利上げへの慎重な発言(慎重、と市場参加者が解釈)が続いて、FRBは「タカ」から「ハト」に変わりつつあるのでは?との疑念が芽生え、ドル高がコツンと調整されるという動きがあります。

 12月のFOMCでのエコノミストによる利上げ確率は、77%弱(Bloombergによる)で2.25〜2.5%へ0.25%の利上げを予想しています。
 FOMC利上げ慎重になる?の見方を市場が注目するようになった背景には、このところ住宅関連指標や耐久財消費など金利高と相関の高い経済指標に弱いものが見られてきたことが挙げられます。FRBの基本的政策は、経済指標次第で中立的な金融政策に向けて動いていくということに変わりはないと思われます。12月のFOMCを見極めながら、今後は、2019年にどの程度の政策金利の変動があるのかに注目が移っていくものと見られます。


 その米国の金融政策についてのヒントを得られるイベントが今週予定されています。
 本日28日ニューヨークでFRB議長パウエル氏の講演があり、明日29日には、11月のFOMC議事録が公表されます。
 ドル金利については、相変わらず短期金利は年度末越えで高い状態の一方で、長期金利の10年物は3.25%の壁は強固のようで、暫く3〜3.25%のレンジ内で動くものと想定しています。


 一方、イタリア財政拡大問題とBREXIT素案の合意に注目が集まった欧州。
 BREXIT素案は先週末に欧州議会で合意を得て、12月初旬に英国議会での合意決議を待つことになります。
 先週末に欧州議会の合意を得ても、英ポンドは弱い展開が続いていますし、イタリア財政拡大問題では、イタリアが譲歩を検討しつつあるとの報もあり小反発する場面も見られました。ただ、その後、ドラギECB総裁が「ユーロ圏の経済成長の減速」について言及したこと、加えて、トランプ米大統領の「EUと英国が合意した英国のEUからの離脱案は米英貿易協定の障害になる」という主旨の発言が伝わり、ユーロ安、ポンド安、ドル高に戻りました。また、米国が自動車関税を話を持ちだしたことも、ユーロには弱材料に影響しました。
 今年中にQE(量的緩和)を終了し、来年夏頃には利上げ、との予測が後退するとなるとユーロは当初の利上げ期待分を剥がされることになる可能性があります。


 話を米国経済に戻すと、住宅関連等に落ち込みも見られる一方で、今回のブラックフライデーのセール(感謝祭翌日のセール)、続いて、サイバーマンデー(感謝祭の翌週月曜日でのネット販売でのセール)も売り上げが過去最高になるとの予想もあります。
 今のところ、基本的には米経済は堅調であり、主要国との金利差(実施金利も含めて)が縮む傾向には見られず、ドル高基調は当面は変わらないと見た方が良いのかもしれません。


 今月は、末日30日が金曜日、また、金土とG20、米中首脳会談も予定されていることから、月末特有の需給やイベント前のポジション調整で動く場面もあるでしょう。

 その後は、海外のクリスマスシーズン入りで、市場が薄くなることによる変則的な動きも見られると予想されます。いつもの事ながら、資金管理には余裕を持って臨みたいものです。


 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

※11月28日日東京時間14時執筆
 本号の情報は11月27日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


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為替市場動向〜ドル不足、ユーロ安もドル高要因〜



 注目された米国中間選挙は、大方の予想通りの上院・共和VS下院・民主で通過しました。その解放感や売り持ちの調整からか、選挙明けの株式相場は反発も見られましたが、それも束の間、様々の事象や背景を理由に株式相場、特にハイテク関連を中心に軟調。リスクオフの流れになりました。

 今朝は、米中貿易協議の再開、米国の輸入自動車関税の当面の見送り情報から、反発も見られましたが、反発力に欠けます。

 ヘッジファンドの解約期限を前にした換金要因もありそうですが、このような季節要因以外に、2019年に景気回復10年目を迎える米国景気が転換期を迎え、調整するかもしれないという景気循環に注目した動きもあるかもしれません。原油価格の急落は先取りの動きとの指摘も聞かれます。


 為替市場の動きは、引き続きドル高基調です。
 リスクオフの流れにおいても、ドル円相場は堅調な動きになっています。
 また、ドルは、対ユーロでも堅調です。

 このドル高の背景になっている大きな要因は、ドル金利でしょう。
 先週のFOMC(連邦公開市場委員会:米国の金融政策決定会合)終了後、市場では「12月の利上げ示唆」と解釈する向きが大方になりましたし、毎年のことながら、年越し要因によるドル不足もあります。
 加えて、FRB(連邦準備銀行)によるバランスシートの縮小も影響しているとも思われます。年越え資金の調達によるものだけなら、時期がくれば落ち着くだろうとは思いますが、他に大きな要因があるとすれば長引く可能性もあります。

 ドルの長期金利に目を向けると、10年米国債利回りで3.1〜3.25%の間を往来しています。現在のレジスタンス3.25%が上方へブレークすると3.4〜3.5%が視野に入ります。そこまで上昇すると株式への影響も見逃せなくなるのではないかと思われます。

 このところ、市場がリスクオフの流れでも、質への逃避要因での債券の利回り低下はかつてほど見られません。背景として考えられるのは、FRBのバランスシート縮小政策により債券の買い手が減ったこと、またロシア等海外筋が米債の持ち高を減らしているという見方もあります。一方で、米政権は減税などの財政政策のために国債発行は増えています。こうした需給からも、国債利回りの上昇傾向は続く可能性が高いとみられます。


 欧州に目を向けると、期限が迫った英国のEU離脱交渉、イタリアの財政拡大姿勢が、最新ニュースで伝えられます。

 数週間前に「合意なき離脱」リスクを懸念して、ポンドが大きく売られる場面もありましたが、その後、EUとの離脱協定の素案での合意が伝えられ、ポンド、ユーロも反発する場面がありました。
 この協定の素案は本日14日に英閣議にかけられ、更に議会での承認が必要になります。すんなりと承認される予想は少なく、これから紆余曲折あるのではないかと予想されます。通貨ポンドの乱高下の動きには要注意です。

 イタリア政府の方は、EUから予算案の修正を求められたものの、修正要請を拒否する方針で、EU委員会が制裁金を課すことも検討される可能性もあるようです。
 このところのユーロの下落は、このイタリア政府の財政問題も売り材料の一つとなっていますが、ユーロ圏全体の景気の頭打ちが主な背景になっているように思います。

 昨年、景気回復を理由に、欧州中銀が量的緩和政策から正常化へ向けて動き出すことを背景にして、それまで低迷して1ユーロ=1ドルに迫る下落傾向にあったユーロは大きくリバウンドし、今年2月には1.2550台の高値をつけました。しばらく1.15〜1.18のレンジで動いていたものの、ここ数
カ月のEU圏の景況感の悪化がじわじわ効いて、今週に入り1.1215の安値をつけ、ドル高の要因の一つにもなっています。節目である。1ユーロ=1.10を試しにいく可能性も否定できません。


 今週の注目指標として、米国の10月の消費者物価指数(14日)、米国の同月小売売上高があります。
 今月後半の感謝祭から来月のクリスマスまでは海外はホリデーシーズンを前にした持ち高調整により相場が一時的に大きく動くこともありそうです。持ち高の余裕を持った管理を留意しておこうと思います。


 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


※11月14日日東京時間13時執筆
 本号の情報は11月13日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


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為替市場動向〜ドル全面高〜

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 米国の中間選挙を控えた10月、2月に続き今年2回目の株式市場の大きな下げとなりました。直近では、下げも十分出尽くしたのか、月末要因での調整なのか、今週はリバウンド期待も出ていますが、11月6日の中間選挙を前に大きく動きにくい展開が続きそうです。


 そんな中、今週は、本日行われている日銀金融政策決定会合、また11月2日金曜日に発表される10月分の米国の雇用統計が注目のイベントです。
 日銀の決定会合は現状維持の予想が大半ですが、会合後の会見での昨今の市場についての総裁のコメントは関心がもたれるところです。


 一方、米国雇用統計の10月分は、フロリダ州に上陸した大型ハリケーン(「マイケル」)の影響もあり、数値通りに雇用の実体を把握できるか疑問視する向きもあります。
 リリースされた数字による相場への影響は限定的になるかもしれません。
 市場予想は、失業率3.7%(前月横這い)、非農業部門雇用者数+19.5万人(前回13.4万人)、平均時給前月比、+0.2%(前回+0.3%)(調査数値はブルームバーグから)です。
 今回は、来週の米・中間選挙の結果待ちで相場への反応は期待薄とされています。ただ、今年は2月も10月も雇用統計結果による金利上昇が株式市場動向に大きく影響しましたので、やはり注目しておく必要はあります。


 その米国の中間選挙。

 事前調査では、上院では共和党が過半数維持、下院は民主党が多数派に?との見方が有力と伝わります。この「ねじれ」予想通りの結果なら、大きな影響はなく過ぎると思われますが、両院を民主党が押さえるとなると、今後の展開についてイメージするのに混乱が起こり、市場の見方が収束するまで時間がかかるように思います。

 10月は、世界株安連鎖が続いた中、「米財務長官による対日為替条項の要求」、「英国EU離脱交渉の行き詰まり」、「サウジアラビア人記者の殺害事件の謎による中東不安」「米中貿易戦争による影響」「イタリア財政問題」など相場の重石になる事象が多発しました。その割には、ドル円相場の下値は限られていたという印象があります。

 トランプ米大統領は、米国の利上げについて批判コメントを述べていましたが、米金利の動きには大きな影響を及ぼしておらず、10年物米国債利回りは株安場面でも3%を切らず、12月のFRBによる政策金利上げは市場の大方の予想するところです。


 ドル高の背景には、基本的には金融政策正常化のプロセスにある米国金利と利上げへの道が遠い国との金利格差があると思われます。
 また、欧州に見られるように、イタリアの予算案が欧州委員会に提出されるも、原案は差し戻され再提出となるイタリア政治不安。経済的には、欧州の直近のPMI(景気指数)の予想外の悪化。中国経済悪化の影響とも言われます。政治的な面で付け加えれば、反応は限定的ながら直近のメルケル現首相の敗退による任期満了での引退表明。と、欧州、パッとしません。
 ユーロ相場は、一時のレンジ1.15−1.17から下離れして、1.13台で上下の動きです。

 そのEUからの離脱交渉が難航している英国では、2019年3月29日のEU離脱を前に、「合意なきEU離脱」リスクが懸念されています。
 通貨ポンドは、今年8月の安値1.26台を試しに行くような下落基調。このあたりのポンド下落の動きも、今回のドル高の背景ともなっているでしょう。


 明日から11月。年末を意識する時期。

 12月決算が主流の欧米では、例年、年越しの資金手当てが活発化してドル金利上昇要因になります。また、多国籍企業の本国への資金回帰(リパトリ)もあり、季節的にドル需要が高まります。

 年内に注目される政治的イベントとして、11月末(11月30日〜12月1日)に行われるG20の場で、米中首脳会談が予定されていると伝わっています。米中貿易戦争の行方が気になります。


 来週の米国中間選挙の結果、季節要因、諸々の事象を冷静に見ながら、11月をイイ月にしていきたいですね。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


※10月31日東京時間12時執筆
 本号の情報は10月30日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


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