為替市場動向〜米国の長短金利差の行く末〜

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 米中貿易交渉の進展を見て、今日の東京株式市場は久しぶりに大きく上昇しました。
 一方、為替市場では、英国のEU離脱合意案の議会採決の延期を受けて、メイ首相への不信任案決議の必要人数が揃ったとの報道からポンドが売られたため、全般的にドル買いの流れに。ドル円相場は113円台半ばまで反発しています。
 ドル円相場は、リスクオフマーケットでも、底堅い動きで推移。下値での実需買いが推測されます。


 さて、年の瀬のあわただしさの中、来週18〜19日は今年最後のFOMC(米国の金融政策決定する会合)があり、今年4回目の利上げがあるのかに注目されます。
 低金利のサポートによる景気持続を目指すトランプ大統領からは、≪利上げけん制発言≫も聞かれましたが、また、エコノミストによる利上げの確率予想は74%(Bloombergによる)と微妙です。
 決定前週に発表される最新のインフレ指標や景気指標も参考になると見られます。

 11日の生産者物価指数は2.5%と予想通りで、エネルギー価格下落にも拘わらず、他の物価は堅調な動きでした。本日12日発表予定の消費者物価指数、14日の個人消費や鉱工業指数も注目になります。

 FOMCを控えた先般、パウエルFRB議長が今後の利上げに関してトーンダウンしたこともあり、長期金利(10年物利回り)は3%を割れ、一時2.8%前半まで低下しました。(直近は2.88%)

 さらに、長期金利の水準よりもマーケットが注目したのは、長短金利の逆イールドが示現したことでした。逆イールドとなったのは、3年VS2年、5年VS2年でしたが、10年VS2年の利回り格差もついに直近で0.11%迄縮小して来ています。


 何故、この10年/2年の利回り格差が注目されるかと言えば、このコラムでも何度か取り上げてきましたが、今後の景気見通しのある種の指標と見られているからです。
 10年/2年の格差が逆転して平均約16.8カ月後に米国の景気が後退するという過去の例によるもので、例えば、記憶に新しいところでは、2006年初に逆転(最大0.11%2年債が10年債を利回りで上回り)、その後2年弱の2007年末から景気後退が始まりました。
 それ以前ではITバブルの2000年初に逆イールドとなり、翌年3月から景気後退時期がありました。80年代、90年代にも類似の事例がありました。


 長短金利が逆転する背景には、

1)2年債という短期債に利上げを織り込み過ぎた場合
2)10年債に今後の景気見通しを悲観的に織り込みすぎる場合
があります。

 量的緩和政策の導入などでリーマンショックから回復が見えた2010年に10年/2年の格差は最大で2.8%ありました。超低金利を経て、短期金利が正常化へ向かう中、格差はどんどん縮小。今年初は0.54%から直近0.11%へ。この水準は、過去10年間で最も縮小しています。

 FRBが短期金利の景気への影響をどう考えているのか? 来週のFOMCでの利上げの有無、更に来年からの利上げ見通しがどう伝えられるのか、要注目です。


 さて、欧州ではクリスマスが近づく中、フランスの反政府デモの激化や、英国のBrexit関連の混乱が伝えられ、昨日から今朝にかけて、ポンド安に拍車がかかりました。

 もともと12月11日可否が問われることになっていた離脱案の採決は延期となり、その後、メイ首相の不信任決議に必要な書簡が揃ったとの報道もあり混乱が伝えられます。

 保守党が不信任投票を行う可能性、野党が不信任案を出す可能性(不信任なら総選挙)、また首相が辞任する可能性などが言われていますが、どれも、3月29日の離脱期限が迫る中で「合意なき離脱」になる高いリスクをはらみます。その場合は、離脱期限の延長をEU側に求めることになるのでしょうが、混乱は否めません。


 ところで、「合意なき離脱」となると、通常の生活でも多くの支障が予想されます。
 国内扱いだったものが外国扱いになるわけで、例えば、携帯通信でEUとの通信が国際通信になり有料ローミングに。英仏を繋ぐ高速鉄道ユーロスターでも、EU圏の域外扱いになれば、デジタル関連のみならず、運行にも影響する可能性があるようです。その他、航空関連、貿易関連と不都合なことが多く予想されるようです。これは英国民のみならず、旅行するものにとっても大問題でしょう。

 BREXIT投票時には、EU離脱賛成が勘定論より感情論が大きかったように思います。
 改めて国民投票のやり直しを求める運動も起こっているようですが、あと3カ月。時間が足りない感が否めません。

 当面、ポンドの乱高下が予想されます。ポンドは、元々、乱高下しやすい通貨ですし、BREXITの混乱への賭けは、ギャンブルに近いものがあると思います。


 あちらこちらで騒がしい年末になりそうですが、しっかり足元を固めて過ごしたいと思います。

 日本も、気温が乱高下していますので、健康に注意してお過ごしください。
 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


※12月12日日東京時間14時執筆
 本号の情報は12月11日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)


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為替市場動向〜やっぱりドル高?〜

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 今週30日から開かれるG20首脳会議。そこで予定されている米中首脳会談を控えて、為替市場は会談結果を見極めようとするポジション調整も入っているようです。しばらく緩んでいたドルも上方へ戻し、今朝はドル全面高で始まりました。

 米中首脳会談に関しては、米中協議再開に向けた合意といった小さな成果を得られる可能性はあるかもしれませんが、大きな成果は期待薄とする見方が大方と思われます。ただ、期待薄な分、万が一、重要な成果が挙げられれば、ポジティブ・サプライズでの反応は大きくなりますので、週末のポジション管理には気を付けておきたいものです。


 11月8日に114円台を示現したドル円相場。主にドル金利高を背景に、米ドル全面高基調が続いてきました。12月のFOMC(連邦公開市場委員会)での今年4回目の利上げもほぼ織り込んでいました。ところが、昨今、FRB当局者からの利上げへの慎重な発言(慎重、と市場参加者が解釈)が続いて、FRBは「タカ」から「ハト」に変わりつつあるのでは?との疑念が芽生え、ドル高がコツンと調整されるという動きがあります。

 12月のFOMCでのエコノミストによる利上げ確率は、77%弱(Bloombergによる)で2.25〜2.5%へ0.25%の利上げを予想しています。
 FOMC利上げ慎重になる?の見方を市場が注目するようになった背景には、このところ住宅関連指標や耐久財消費など金利高と相関の高い経済指標に弱いものが見られてきたことが挙げられます。FRBの基本的政策は、経済指標次第で中立的な金融政策に向けて動いていくということに変わりはないと思われます。12月のFOMCを見極めながら、今後は、2019年にどの程度の政策金利の変動があるのかに注目が移っていくものと見られます。


 その米国の金融政策についてのヒントを得られるイベントが今週予定されています。
 本日28日ニューヨークでFRB議長パウエル氏の講演があり、明日29日には、11月のFOMC議事録が公表されます。
 ドル金利については、相変わらず短期金利は年度末越えで高い状態の一方で、長期金利の10年物は3.25%の壁は強固のようで、暫く3〜3.25%のレンジ内で動くものと想定しています。


 一方、イタリア財政拡大問題とBREXIT素案の合意に注目が集まった欧州。
 BREXIT素案は先週末に欧州議会で合意を得て、12月初旬に英国議会での合意決議を待つことになります。
 先週末に欧州議会の合意を得ても、英ポンドは弱い展開が続いていますし、イタリア財政拡大問題では、イタリアが譲歩を検討しつつあるとの報もあり小反発する場面も見られました。ただ、その後、ドラギECB総裁が「ユーロ圏の経済成長の減速」について言及したこと、加えて、トランプ米大統領の「EUと英国が合意した英国のEUからの離脱案は米英貿易協定の障害になる」という主旨の発言が伝わり、ユーロ安、ポンド安、ドル高に戻りました。また、米国が自動車関税を話を持ちだしたことも、ユーロには弱材料に影響しました。
 今年中にQE(量的緩和)を終了し、来年夏頃には利上げ、との予測が後退するとなるとユーロは当初の利上げ期待分を剥がされることになる可能性があります。


 話を米国経済に戻すと、住宅関連等に落ち込みも見られる一方で、今回のブラックフライデーのセール(感謝祭翌日のセール)、続いて、サイバーマンデー(感謝祭の翌週月曜日でのネット販売でのセール)も売り上げが過去最高になるとの予想もあります。
 今のところ、基本的には米経済は堅調であり、主要国との金利差(実施金利も含めて)が縮む傾向には見られず、ドル高基調は当面は変わらないと見た方が良いのかもしれません。


 今月は、末日30日が金曜日、また、金土とG20、米中首脳会談も予定されていることから、月末特有の需給やイベント前のポジション調整で動く場面もあるでしょう。

 その後は、海外のクリスマスシーズン入りで、市場が薄くなることによる変則的な動きも見られると予想されます。いつもの事ながら、資金管理には余裕を持って臨みたいものです。


 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

※11月28日日東京時間14時執筆
 本号の情報は11月27日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


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為替市場動向〜ドル不足、ユーロ安もドル高要因〜



 注目された米国中間選挙は、大方の予想通りの上院・共和VS下院・民主で通過しました。その解放感や売り持ちの調整からか、選挙明けの株式相場は反発も見られましたが、それも束の間、様々の事象や背景を理由に株式相場、特にハイテク関連を中心に軟調。リスクオフの流れになりました。

 今朝は、米中貿易協議の再開、米国の輸入自動車関税の当面の見送り情報から、反発も見られましたが、反発力に欠けます。

 ヘッジファンドの解約期限を前にした換金要因もありそうですが、このような季節要因以外に、2019年に景気回復10年目を迎える米国景気が転換期を迎え、調整するかもしれないという景気循環に注目した動きもあるかもしれません。原油価格の急落は先取りの動きとの指摘も聞かれます。


 為替市場の動きは、引き続きドル高基調です。
 リスクオフの流れにおいても、ドル円相場は堅調な動きになっています。
 また、ドルは、対ユーロでも堅調です。

 このドル高の背景になっている大きな要因は、ドル金利でしょう。
 先週のFOMC(連邦公開市場委員会:米国の金融政策決定会合)終了後、市場では「12月の利上げ示唆」と解釈する向きが大方になりましたし、毎年のことながら、年越し要因によるドル不足もあります。
 加えて、FRB(連邦準備銀行)によるバランスシートの縮小も影響しているとも思われます。年越え資金の調達によるものだけなら、時期がくれば落ち着くだろうとは思いますが、他に大きな要因があるとすれば長引く可能性もあります。

 ドルの長期金利に目を向けると、10年米国債利回りで3.1〜3.25%の間を往来しています。現在のレジスタンス3.25%が上方へブレークすると3.4〜3.5%が視野に入ります。そこまで上昇すると株式への影響も見逃せなくなるのではないかと思われます。

 このところ、市場がリスクオフの流れでも、質への逃避要因での債券の利回り低下はかつてほど見られません。背景として考えられるのは、FRBのバランスシート縮小政策により債券の買い手が減ったこと、またロシア等海外筋が米債の持ち高を減らしているという見方もあります。一方で、米政権は減税などの財政政策のために国債発行は増えています。こうした需給からも、国債利回りの上昇傾向は続く可能性が高いとみられます。


 欧州に目を向けると、期限が迫った英国のEU離脱交渉、イタリアの財政拡大姿勢が、最新ニュースで伝えられます。

 数週間前に「合意なき離脱」リスクを懸念して、ポンドが大きく売られる場面もありましたが、その後、EUとの離脱協定の素案での合意が伝えられ、ポンド、ユーロも反発する場面がありました。
 この協定の素案は本日14日に英閣議にかけられ、更に議会での承認が必要になります。すんなりと承認される予想は少なく、これから紆余曲折あるのではないかと予想されます。通貨ポンドの乱高下の動きには要注意です。

 イタリア政府の方は、EUから予算案の修正を求められたものの、修正要請を拒否する方針で、EU委員会が制裁金を課すことも検討される可能性もあるようです。
 このところのユーロの下落は、このイタリア政府の財政問題も売り材料の一つとなっていますが、ユーロ圏全体の景気の頭打ちが主な背景になっているように思います。

 昨年、景気回復を理由に、欧州中銀が量的緩和政策から正常化へ向けて動き出すことを背景にして、それまで低迷して1ユーロ=1ドルに迫る下落傾向にあったユーロは大きくリバウンドし、今年2月には1.2550台の高値をつけました。しばらく1.15〜1.18のレンジで動いていたものの、ここ数
カ月のEU圏の景況感の悪化がじわじわ効いて、今週に入り1.1215の安値をつけ、ドル高の要因の一つにもなっています。節目である。1ユーロ=1.10を試しにいく可能性も否定できません。


 今週の注目指標として、米国の10月の消費者物価指数(14日)、米国の同月小売売上高があります。
 今月後半の感謝祭から来月のクリスマスまでは海外はホリデーシーズンを前にした持ち高調整により相場が一時的に大きく動くこともありそうです。持ち高の余裕を持った管理を留意しておこうと思います。


 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


※11月14日日東京時間13時執筆
 本号の情報は11月13日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


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為替市場動向〜ドル全面高〜

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 米国の中間選挙を控えた10月、2月に続き今年2回目の株式市場の大きな下げとなりました。直近では、下げも十分出尽くしたのか、月末要因での調整なのか、今週はリバウンド期待も出ていますが、11月6日の中間選挙を前に大きく動きにくい展開が続きそうです。


 そんな中、今週は、本日行われている日銀金融政策決定会合、また11月2日金曜日に発表される10月分の米国の雇用統計が注目のイベントです。
 日銀の決定会合は現状維持の予想が大半ですが、会合後の会見での昨今の市場についての総裁のコメントは関心がもたれるところです。


 一方、米国雇用統計の10月分は、フロリダ州に上陸した大型ハリケーン(「マイケル」)の影響もあり、数値通りに雇用の実体を把握できるか疑問視する向きもあります。
 リリースされた数字による相場への影響は限定的になるかもしれません。
 市場予想は、失業率3.7%(前月横這い)、非農業部門雇用者数+19.5万人(前回13.4万人)、平均時給前月比、+0.2%(前回+0.3%)(調査数値はブルームバーグから)です。
 今回は、来週の米・中間選挙の結果待ちで相場への反応は期待薄とされています。ただ、今年は2月も10月も雇用統計結果による金利上昇が株式市場動向に大きく影響しましたので、やはり注目しておく必要はあります。


 その米国の中間選挙。

 事前調査では、上院では共和党が過半数維持、下院は民主党が多数派に?との見方が有力と伝わります。この「ねじれ」予想通りの結果なら、大きな影響はなく過ぎると思われますが、両院を民主党が押さえるとなると、今後の展開についてイメージするのに混乱が起こり、市場の見方が収束するまで時間がかかるように思います。

 10月は、世界株安連鎖が続いた中、「米財務長官による対日為替条項の要求」、「英国EU離脱交渉の行き詰まり」、「サウジアラビア人記者の殺害事件の謎による中東不安」「米中貿易戦争による影響」「イタリア財政問題」など相場の重石になる事象が多発しました。その割には、ドル円相場の下値は限られていたという印象があります。

 トランプ米大統領は、米国の利上げについて批判コメントを述べていましたが、米金利の動きには大きな影響を及ぼしておらず、10年物米国債利回りは株安場面でも3%を切らず、12月のFRBによる政策金利上げは市場の大方の予想するところです。


 ドル高の背景には、基本的には金融政策正常化のプロセスにある米国金利と利上げへの道が遠い国との金利格差があると思われます。
 また、欧州に見られるように、イタリアの予算案が欧州委員会に提出されるも、原案は差し戻され再提出となるイタリア政治不安。経済的には、欧州の直近のPMI(景気指数)の予想外の悪化。中国経済悪化の影響とも言われます。政治的な面で付け加えれば、反応は限定的ながら直近のメルケル現首相の敗退による任期満了での引退表明。と、欧州、パッとしません。
 ユーロ相場は、一時のレンジ1.15−1.17から下離れして、1.13台で上下の動きです。

 そのEUからの離脱交渉が難航している英国では、2019年3月29日のEU離脱を前に、「合意なきEU離脱」リスクが懸念されています。
 通貨ポンドは、今年8月の安値1.26台を試しに行くような下落基調。このあたりのポンド下落の動きも、今回のドル高の背景ともなっているでしょう。


 明日から11月。年末を意識する時期。

 12月決算が主流の欧米では、例年、年越しの資金手当てが活発化してドル金利上昇要因になります。また、多国籍企業の本国への資金回帰(リパトリ)もあり、季節的にドル需要が高まります。

 年内に注目される政治的イベントとして、11月末(11月30日〜12月1日)に行われるG20の場で、米中首脳会談が予定されていると伝わっています。米中貿易戦争の行方が気になります。


 来週の米国中間選挙の結果、季節要因、諸々の事象を冷静に見ながら、11月をイイ月にしていきたいですね。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


※10月31日東京時間12時執筆
 本号の情報は10月30日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


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為替市場動向〜気がつけば、じわじわとドル高円安〜

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 日本では半期末、そして今年の第3四半期が終了し、最終四半期が始まりました。

 そんな9月最終週、イタリアの財政拡大を巡った混乱から、イタリア国債が売られ、対ドイツ国債利回りとの10年ものスプレッドは2%台の半ばから3%に拡大、通貨ユーロ、欧州株が弱い展開となりました。

 報道によると、イタリアの財政計画で、財政収支対GDP比は2019年でマイナス2.4%になり、EUの定めるマーストリッヒ条約の基準(財政赤字対GDP比3%以内)には収まっているものの、赤字規模が今年4月に前政権が出した見通しの2%を上回っていて、19年以降も改善しない見通しとなっていることから懸念が広がった格好です。イタリア現政権の財政計画は、これまで心配されてきましたので、「やはり」の印象があります。

 直近、本日10月3日のイタリア紙で、政府が2021年に向けて2%へ近づけていく方針を来年度予算案に盛り込むとの報道が伝わり、ユーロに買い戻しが入ってはいますが、以前から懸念されてきたイタリアとEUとの対立構造。今後も何かとネガティブ材料になると思います。


 イタリアの財政問題を巡る「イタリア・リスク」が浮上した先週。25日〜26日には、米国では金融政策決定会合FOMCが開かれました。
 決定は予想通り、0.25%の追加利上げ(誘導目標を2%〜2.25%に)、バランスシート上の資産(米債、モーゲージ債)の再投資停止額の増額を決めました。また、声明文から金融政策は「緩和的」がなくなりました。金融緩和政策からの正常化が終了したことを印象づけます。今後、金融資本市場で何か起こった場合には、利下げというツールを使えるのり代ができたと言えます。

 一方、今後注目されるのは、12月のFOMCでの利上げです。
 FOMC会合参加者のうち12名が18年中に4回目の利上げ実施を予想しているところから確率は高いと言えます。今のところ、市場予想(ブルームバーグ社)では70%の利上げ確率となっています。

 利上げを阻む要因があるとすれば、今後発表される経済指標以上に、中間選挙の結果でしょう。上下院、またはどちら一方でも民主党が大きく逆転して、トランプ政権の今後の財政拡張の政策実施がむずかしくなり米国経済の先行きが暗くなります。


 また、注目しておきたいのは、現在でも長短金利の超縮小で10年と2年の米国債の利回りスプレッドが0.20台と歴史的にも小さい水準ということです。今後の継続的な利上げ→短期金利上昇により、長短利回りが逆転ともなると、金融引き締めの行き過ぎという株式市場への悪いインパクトを与えるリスクも考えられます。


 米国金利の上昇をベースに、為替市場では米ドル高が続いています。
 ユーロは、イタリア財政問題も絡んで、ユーロ安ドル高に。また、ドル円は、動かない!と嘆いていた声が届いたのか一時114円台をつけ、年初高値を抜いてきました。

 ドル高円安基調の背景には、ドル金利上げ(10年債はこのところ3%台をキープ)、日本の金融政策現状維持と格差が広がったことがあります。金利面の格差、また、バランスシート面での量の格差の拡大が続いています。

 市場では、これまでなら、日米貿易の問題が起これば、円高に動いていた相場が、大きな影響を受けておらず、背景の変化を感じます。

 ドル円の上昇の背景に実需の強さを上げる向きもあります。ドル買い(輸入決済済や債券、海外企業買収による投資)が潜在的に多いことによる下値の堅調さに支えられている面が強いかもしれません。
 原油価格の上昇(直近のWTI75ドル台)により、日本の原油輸入決済額も上昇していることもあってか、直近の貿易収支統計は赤字でした。


 今回のドル高円安基調は、所謂アベノミスクが始まって以来の日本の異次元金融政策が影響した投機色も強かった急激な円安への動きとは異なり、今回は「通商戦争」も含めた米国の政策の影響を受けていると言えます。毎日のようにスキャンダラスな話題が伝わるトランプ氏ですが、今のところ結果として米国経済の強さは否めません。

 11月の中間選挙の結果も含めて、やはり当たりまえになりますが、米国の動向を見ていくしかなさそうです。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


※10月3日東京時間13時執筆
 本号の情報は10月2日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
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為替市場動向〜動き乏しいドル円相場〜

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 報復には報復、とばかりに米中貿易摩擦が収まるどころかエスカレートする中、このところの金融市場はリスクオンの動き。株式市場では、ニューヨークも上海も、更に日経平均も強い。為替市場では、ドル安・円安と言うリスクオン時のパターン。

 米中貿易摩擦問題のインパクトが薄れてきたのもありますが、13日にトルコ中銀の予想を上回る大幅利上げ以来、トルコ・リラ安懸念が一服して、新興国通貨、株もリカバーしてきたことが安心に繋がっていると思われます。

 リスクオンの市場心理を背景に、9月に入ってからの円相場は円安で動いています。と言っても、値幅は大きくはないのですが。ブラジル・レアル、南アフリカランド等幾つかの例外を除き、殆どの通貨に対して円安です。

 ドル・円相場は、111円05銭に始まり、安値110円38銭、直近がほぼ今月の高値である112円30〜40銭台で、未だ高値を示現した年初の113円39銭を抜く勢いは見られません。


 この上にも下にも動意の乏しいドル円相場は、9月に限ったことではなく、かなり長期化しています。

 米国の利上げ、日銀の金融緩和継続は織り込み済。日米通商問題は円高要因でありながら、反応は薄。その一方で、実需のドル買いは堅調ながら、上値を追うほどではない。大きく動く理由が顕在していないのかもしれません。


 18日〜19日の日瓶政策決定会合も、前回の会合での変更の直後でもあるので、予想通りに現状維持で材料にはならず、むしろ21日に行われる第二回日米通商協議が材料として注目されます。注目とは言え、この協議、そんなに簡単に妥協成立するとも思えず、協議継続になる可能性が最も高く、結局、ドル円相場には大きなインパクトはないと見るのが妥当かもしれません。


 ドル円相場の年間の変更幅が10%以下だったのは、2000年以降、2006年、2015年、そして昨年2017年とあり、特に今年、このままのレンジで終わった場合、113.39高値、104.56銭安値の約8%の変動幅。昨年に続き、2年連続の10%以下の変動幅は、変動相場制になってから初ではないかと思います。

 これが何を意味しているのか。

 変動相場制導入以来、高度成長経済、日米貿易摩擦、安全志向として円高の歴史を通ってきた円相場。踊り場なのか節目の時期なのか。今後、注視していきたいところです。


 20日の自民党総裁選では安倍総裁続投が濃厚です。3期目の最終章には、アベノミクスの矢であった大胆な金融政策も畳んでいくものと見られます。それは、もう徐々に始まっているとも言えるでしょう。その面からも相場を見ていく必要がありそうです。


 節目と言えば、リーマンショックから10年。
 1987(ブラックマンデー)、1997年(アジア通貨危機)、2007年(パリバショック)と10年ごとに金融危機を経験してきました。

 リーマンショックでは、ECBを皮切りに、FRB、日銀他、主要国は、大胆に公的資金を使って、これまでになかった金融量的緩和政策、財政政策を展開して、世界経済はリカバーしてきました。

 過去の金融危機には正確には共通性はあまりなく、バブルも破裂してみるまで分からないことを経験もしてきました。

 過去3回の10年危機説が単なる偶然だったと証明されるのが一番ですが、もし危機が起こった時に、公的債務も未だ解消の途上であり、中立に戻した米国以外、金利の下げ余地も限られる中銀が殆どの現在、どのような対応が可能になるのか。

 貿易摩擦問題、少し落ち着いたものの新興国通貨懸念の一方で、世界経済の好調さを理由に楽観的観方も優勢な今。少し長いスパンでの市場の現在地を確認してみるのも必要かなと思っています。


 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 豪雨、台風、地震災害の復興を心から祈っています!


※9月19日東京時間12時執筆
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為替市場動向〜ドル高・新興国通貨安〜

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 台風21号の被害に遭われた皆さまにお見舞い申し上げます。
 一刻も早い復旧を心より祈念致します。


 今週初は、米国のレーバーデー。この祝日を機に、米国の議会も夏休み明けとなり、本格的に再始動、11月の中間選挙に向けて動き出すと言われます。
 先週末には、米国とカナダのNAFTA再交渉が決裂、明日6日の公聴会後に米国の中国への2000億ドルの関税第3弾が発動されるか?との見方もあり、引き続き、貿易摩擦がらみの話題が続きます。今後さらに、中間選挙を控えて、政治的な話題によって振り回されるリスクもあり、動きにくい状況です。


 そんな中、今週末には、米国の雇用統計が発表されます。
 予想中心は、失業率3.8%(横這い)、非農業部門雇用者数+19,4万人(前月比)、時間当たり賃金+0.2%(前月比)、+2.7%(前年比)と、順調な雇用状況が確認されるとの予想です。

 9月26日にはFOMCが開催され、市場では0.25%の利上げが予想されていますが、材料としては織り込み済です。2%〜2.25%の政策金利は、中立的な金融政策に戻ったとも言え、12月の利上げは、今後の経済指標次第でしょうが、今のところ約6割の確率で利上げが予想されています。


 8月のドル円相場は、111円後半から始まり、トルコリラ・ショックと呼ばれたリスク回避姿勢により一時的に109円78銭まで円高になったものの、概して110円〜111円台のレンジ内での動きに終始しました。新興国通貨が乱高下するリスクオフのムードでも、意外と下値は固く、一方で上値も重く、限られたレンジ内での動きでした。安定しているというか、脇役の印象です。レンジ内取引が続く中で動的エネルギーが貯まり、そこから、方向感ある大きな動きに繋がっていく事を市場参加者としては望みたいところです。


 7月の日銀政策決定会合で、超低金利政策を微調整したものの、未だ本格的な出口への道とは解釈されず超低金利の長期化が続くと見られ、一方の米国経済の堅調さに変わりはなく金融政策の正常化は順調に進んでいますし、リパトリ減税などの効果も出ている可能性もあり、ドル堅調の元で、当面はドル円相場の下値は固いものと思われます。


 一方でリスクとして懸念されるのは、新興国通貨の動向です。

 一部新興国通貨への売りは一段と強まり、8月中に対米ドルで20%以上の下落を示したアルゼンチンペソ、トルコリラを筆頭に、南アフリカも2009年以来の景気後退入りで売られ、伝染するようにインドネシア・ルピーも急落しました。インドネシア中銀は、為替、債券の市場での介入を行っていますが、今のところ効果は限定的です。

 今年8月に市場にショックをもたらせたトルコ・リラは、トルコ中銀が来週にも会合を開く予定で、中央銀行として独立した金融政策が打ち出せるかが注目されます。今週初に発表された8月のインフレ率も17.9%の上昇を示していて、かなりの利上げで対応する必要があると見られます。


 新興国の中で、対外収支が悪い、インフレ率が高い等ファンダメンタルズの悪い通貨が狙い撃ちされ、ドル高がドル建て債務の利払い負担を重くして、更なる通貨安という負の連鎖になります。このところ、通貨売りから株売りへの伝染も見られることも心配されます。


 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


※9月5日東京時間14時執筆
 本号の情報は9月4日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)


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為替市場動向〜真夏の悪夢かトルコ・リラ急落〜



 8月のマーケットには、「真夏の悪夢」と喩えられる出来事があると言われて来ましたが、今年はトルコ・リラ・ショックでしょうか。

 8月10日(金)週末から13日の月曜日にかけて、トルコリラが一日の動きとしては歴史的とも言える急落となりました。
 トルコが拘束した米国人牧師の取り扱いについての米国とトルコ間の交渉行き詰まりから両国の関係悪化が表面化するなか、10日のトルコ・リラ対円では、19円97銭から始まった相場が、英国フィナンシャルタイムズ紙の「欧州金融当局がスペイン、フランス、イタリアが持つトルコへの債権リスクを懸念」の報道をきっかけに、まずユーロが売られ、その後、トルコ・リラが安値17円台まで売られました。

 次に追い打ちをかけたのが、トランプ大統領です。
 トルコから米国への鉄鋼・アルミへの関税を2倍にするとツイートしたことから安値16円11銭2.5厘まで売り込まれました。

 週が明けると、トルコのエルドアン大統領から「利上げ否定」への強いメッセージが出されたことから、15円46銭3.1厘という更なる安値をつけるという「トルコ・リラ・ショック」となりました。この短期間のうちに、高値対安値はマイナス22.9%と大きな下落でした。

 きっかけになった米国人牧師が解放へと向かうなら、米・トルコ問題から生じた『トルコ危機』は表面上は解決ということになるでしょう。
 また、ユーロ売りも伴う背景になったスペインをはじめとする欧州諸国の金融機関が持つトルコ向け債権も割合から見ると、金融危機を発生させるほどの規模ではなさそうです。


 では、ショックは一段落したとして、トルコ・リラは下げの修正以外に、本格的な上昇に転じて行くとも考えにくいのも事実です。

 過去10年のトルコ・リラ対円相場を見てみると、高値92.8184、安値は先週8月13日の15.4631。現在、政策金利が17.75%という高金利通貨ですが、金利も含めたトータル・リターンでも、この10年間でマイナス21%以上の下落が続く長期下落通貨です。
 このところのドル高新興国通貨安のトレンドの中で、トルコ・リラも例外ではないと言うか通貨安の先頭を走ってきました。

 その背景に挙げられるのが、高インフレです。インフレは通貨の価値を下げます。政策金利は17.75%ですが、直近7月の消費者物価は前年比で15.8%。実質金利はプラスではありますが、インフレが進む中では期待インフレ率は上昇しますので、今後の投資に前向きにはなりづらいです。

 対外債務の多さも問題です。経常収支は5月が62億ドル、6月は30億米ドルと赤字体質が続いています。加えて、政治の独裁体制が続き、エルドアン大統領がすべての実権を握り、中央銀行が独立性を完全に持っていないことも問題です。


 一方で、トルコはこれまでも地政学的に東西を結ぶ地政学的に重要な場所であり、軍事的にも重要視されてきました。
 経済面でみると、GDP成長率は直近では7.4%と概して伸びてきていますし、人口構成も若年層が多いこと、観光産業には適したリソースがあること等を考えると、今後のトルコ情勢の変化を長い目で観察しておく必要があるように思います。
 因みに、今週、トルコは21日から24日まで犠牲祭という祝日でお休みなので、トルコ側の動きは来週を待つことになります。


 トルコ・リラ・ショックで、リスクオフのドル高・円高の動きになった後、トランプ大統領および一部FRB要人発言で米国の利上げへのこれまでの見方(年内2回)が1回になる可能性が浮上。ドル高修正の動きとなって、今週を迎えました。

 為替操作しているのでは?とトランプ大統領から名指しされたユーロと中国人民元はここ数日値を戻しています。


 今後の米国の金融政策について参考情報が欲しいところですが、ちょうど今日(日本時間では23日未明)FOMC議事録(7月31日〜8月1日分)が公開になり、24日にはジャクソンホールでFRB議長パウエル氏の講演があるので、このあたりが参考になると思います。

 10日後は9月。米国では、11月に行われる議会の中間選挙も動き出す頃です。また、日本では自民党の総裁選(9月20日予定)です。現職の安倍氏一人勝ちと言われ、主な二人の戦いも面白くなさそうですが、注目はしていこうと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

※8月22日東京時間14時執筆
 本号の情報は8月21日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


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為替市場動向〜日米通商協議や季節要因で様子見?〜



 事前に諸説あった日本銀行の異次元緩和の修正内容が7月31日にオープンになりました。
 一部報道機関が事前に観測記事として出していた、

1)長期金利の誘導目標である「イールドカーブコントロール」の修正(±0.1%を2倍に拡大)
のほか、
2)マイナス金利適用の政策残高を半減
3)政策金利に新たに「フォワード・ガイダンス」を導入して、現在の長短金利水準を来年秋の消費税再引き上げ後の状況が落ち着く迄、維持すること
を示したのは周知の通りです。

 10年物の日本国債は、2016年には一時マイナス金利での推移もありましたが、イールドカーブコントロール政策以来、過去約2年、ほぼ0.02〜0.07%程度のレンジ内で推移してきましたが、今回の決定以来、ほぼ0.10%程度で落ち着いています。

 今回の修正に対する直後のドル円相場の反応は、むしろ円安でした。
 市場の受け取り方は、「出口が近い」ではなく、「金融緩和の長期化」が大勢だったからでしょう。
 ドル円相場は、一時112円台乗せもありましたが、7月の米国雇用統計が予想より弱かったことや、今週予定されている日米通商協議を前にした警戒感から静かな展開です。通商協議において、米政府から日本への何らかの圧力が示されれば、円高への動きが起きる可能性も考えての動きかと思います。

 また、毎年8月は需給(米債の利払いの円転需要も含め)からも円高の傾向が強いこともあり、季節要因も手伝い、しばらくドル円相場の上値は重い展開が続きそうです。


 ドル円相場を見る上で、もう1つ見逃せないのが、人民元の動きです。

 米中の貿易問題が深刻化してから、下落が続いてきた人民元に対して、先週から中国人民銀行が、人民元安定の為の諸策を講じ、各銀行にも為替安定のための協力を求めています。米中貿易協議において人民元安放置は、問題になると見て、当局としては、人民元安に歯止めをかけたいところでしょう。
 6〜7月には、人民元安と円安の連動が見られていましたので、円相場を見る上でも人民元の動きから目が離せません。


 年初来の主要通貨の対米ドルでのパフォーマンスを見ると、新興国通貨を中心に、ドル全面高(円は1.1%の円高ドル安)になっています。
 ドル相場の、相対的強弱を示すドル・インデックスは、4月以降上昇が始まって以来、高値圏での推移となっています。

 トランプ政権の諸政策もあり、2018年第2四半期のGDP成長率速報値は前期比4.1%(予想通り)と好調さを示しました。
 更に高い予想もあったので、7月27日発表後にはドル安での反応になりましたが、個人消費の大幅アップ、堅調な設備投資、外需プラス寄与度の拡大、在庫の減少等、米景気、好調さを示しました。


 注目したいのが、同時に発表されたのが、5年に一度統計を遡及改定される過去のGDP統計でした。中でも米国の家計貯蓄率です。
 例えば、2016〜2017年度は平均6.7%(従来は4.2%)と上昇修正されました。これまで、一部では、消費者が貯蓄を増やすために消費を削る必要があるのでは?と個人消費に対する懸念も言われてきたのですが、これらの改定値により、その懸念が和らぐとの楽観的な見方をする向きもあります。

 今回の上方修正には、個人事業主の所得が上方修正されたことが主因で、労働賃金の上昇が背景というわけではないようですが、今回の貯蓄率の上昇修正は、これまで考えていた以上に、GDPの大きな部分を占める個人消費の今後の伸びに期待を抱かせます。
 好調さの反動を懸念しがちですが、米国景気が予想以上に好調さを保つ可能性も頭に入れておいた方が良いのかもしれません。


 季節要因もあり、静かな展開が暫くと思いますが、あちこちで火種は燃えているので、油断せずに参りたいものです。


 今日、明日と、台風13号の接近が伝えられています。守りを固めつつ、どこにも深刻な影響がなきよう祈りたいと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

※8月8日東京時間14時執筆
 本号の情報は8月7日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


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為替市場動向〜夏休み前、日米欧中銀は?〜



 7月中旬からレンジを上抜けして、上昇したドル円相場。一時は113円18銭の高値までつけ、年初来高値に迫る勢いでした。17日〜18日の上下院議会証言でのパウエルFRB議長の『当面利上げ継続』発言もサポートになりました。
 しかし、その動きを、ひっくり返したのは、トランプ大統領の「利上げはうれしくない」「ドル高けん制」等の水かけ発言でした。ドル円相場は、110円後半まで、一時反落。

 通常、FRBは政治圧力からは独立しているはずで、大統領が口を出すのはあり得ないことと認識していましたが、何でも本音を口にするトランプ氏。最近では、誰もが慣らされた感もあります。トランプ氏の本音は、FRBに金融政策は任せているけれども、継続が予想される利上げが行き過ぎになったときの悪影響が自分の政策で積み上げてきた実績に悪影響を及ばすことが心配なのでしょう。しかし、FRB関係者への圧力とも取られかねない発言、今後、どう影響していくでしょう。


 今回、ドル円が高値から反落した背景は、トランプ氏発言だけではありませんでした。

 来週の「日銀政策決定会合で緩和長期化の悪影響が議論される」との報道が先週あり、10年国債の利回り目標(現在0%程度)を上げるのではないか、との憶測も追従しました。
 日本国債10年物は、先週0.02%〜0.03%で推移していましたが、報道を受けて、一時0.08%水準に上昇。利回り上昇を受けて、日銀による「指値オペ」(金利上昇を抑え込む目的で行われる)が実施されました。また日銀幹部関係者による「寝耳に水」発言もあり、やや沈静化。ここで、報道への疑問符は残るのですが、10年債利回り誘導目標を若干上方に変更するのでは?という見方と日銀展望レポートで物価見通しが引き下げられることもあり、物価目標での行っている超緩和政策は変わらないだろうとする見方が市場では混在しています。
 そんな中、来週の日銀政策決定会合が久しぶりに注目されています。30〜31日開催予定です。


 欧米が夏休みに入る前の今週来週には、欧州中銀(7月26日)、米FRB(7月31日〜8月1日)の政策決定会合が予定されています。

 欧州中銀ECB理事会での政策決定は見込まれていませんが、QEの再投資をする際に長期の債券を購入するなど、年限の長期化による、量的緩和終了後でも緩和効果を維持する政策を議論するのではないかという憶測もあります。通貨ユーロは、このところ膠着状態。理事会後には、動くかどうか注目。


 米国FOMCも、政策変更は見込まれていませんが、利回り曲線の平坦化や雇用における賃金上昇率など細かい点について議論が行われるのではないかとも推測されています。


 ドル円相場に戻りますと、貿易戦争が懸念される中で、これまでなら円高に動く傾向が強かった相場が、このところ逆のドル高円安に動いています。今週になって、トランプ、日銀ネタで一時110円台後半に反落したとはいえ、一時は年初来高値に迫る勢いでもありました。

 米景気の堅調さによるドル高という背景もありますが、引き続き日本企業の海外直接投資が活発であること、また、一部では中国人民元売りとの関連を指摘する声もあります。

 中国人民元は、米中の貿易問題が起こってから下落を続けています。
 春頃には、1ドル=6.2〜6.3台だったのですが、直近6.80まで下落。7.00台を予想向きも出てきています。
 最近、中国人民銀行は大型の資金供給を行い話題になりました。更なる金融緩和への動きとも取れます。元安を放置すると、米国から、またまた、為替操作国の指摘を受ける可能性もありますが、それよりも、貿易戦争による国内経済への刺激としての緩和を優先するでしょう。しばらく、元安方向で行く可能性が高いように思われます。


 今週は、EU首脳と米大統領の会談(貿易関連でしょう)、ECB理事会、来週には日銀政策決定会合、米国FOMCが注目されます。

 欧米が夏休みに入るとはいえ、今年は油断できない夏になりそうです。


 猛暑が続きます。 どうぞ、体調管理にはお気を付けください!

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


※7月25日東京時間12時執筆
 本号の情報は7月24日のニューヨーク市場終値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


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