書評:大国の興亡<下巻>



書評:大国の興亡<下巻>
   1500年から2000年までの経済の変遷と軍事闘争
   ポール・ケネディ 著 草思社
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■平和主義がナチスの台頭を招いた

 第一次世界大戦以降、本書が執筆された1980年代後半までの「大国の興亡」が詳細に述べられている。

 日本は第一次世界大戦の戦勝国であり、自国が戦場になることは無かったので、その悲惨さについてはあまり語られることが無い。

 しかし、4年半の総力戦による戦死者は800万人。回復不能な障害を負った者が700万人。重軽傷を負った者が1500万人。また、ロシアを除いた全欧州で、500万人が、戦争がもたらした病気や飢饉や物資の不足で死んでいる。ロシアでは内乱による多数の死者を合わせると、それ以上の人間が死んでいる。さらに、1918年〜19年にかけて流行したインフルエンザは戦争で疲弊した数百万人の命を奪った。結果、同期間に死亡した人々は6000万人に及ぶとされる。

 それに対して、第二次世界大戦における連合国・枢軸国および中立国の軍人・民間人の被害者数の総計は5000万〜8000万人(飢饉や病気の被害者数も含まれる)とされる。当時の世界の人口の2.5%以上にもおよぶ。民間人の被害者数:3800万〜5500万(飢饉・病気が原因であるものは1300万〜2000万)である。

 フランスの現在の人口が6700万人、英国が約6500万人であるから主要国が一つ吹き飛ぶほどの被害であったのだ。

 だから、1918年の第一次世界大戦終結の後、欧州各国の指導者が再び悲惨な戦争を引き起こさないことを最大の目標に掲げたこともよくわかる。巷には憲法9条教の信者のような特異な人々がいたかもしれない・・・。

 その間隙を塗ってナチス・ドイツやムッソリーニのファシスト党が勢力を拡大したというわけだ。その間、英仏をはじめとする欧州諸国は、再び戦争を起こさないためにナチスに譲歩を続けた。

 英国では、ナチスに対して非融和的政策を唱えたチャーチルが冷や飯を食わされたし、IBMの実質的創業者であるワトソン・シニアがナチスから勲章を授与され鼻高々になったということもあった(ナチ批判が高まったため後に返還している)。

 今では、ハリウッドのユダヤ人勢力によって反ナチプロパガンダ映画がうんざりするほど製作されるが、当時の欧州や米国ではナチス・ドイツ(国家社会主義労働者党)に対して好意的な人々も多かったのである。

 しかし、1939年3月の事実上のチェコ併合の後、8月23日、ヒトラーは独ソ不可侵条約を締結し、9月1日にポーランドに侵攻した。これに対し、堪忍袋の緒が切れた英仏両国は、9月3日ドイツに宣戦し、第二次世界大戦が始まった。

 現在の共産主義中国も当時のナチス・ドイツと同じ立ち位置である。2回の世界大戦で国土が荒廃した欧州はもちろん、ベトナム戦争で傷を負った米国も大きな戦争はしたくない。その間隙を縫って(特に習近平氏以降の)、共産主義中国は、領土的野心をむき出しにした侵略行為を南シナ海、尖閣、民主主義中国(中華民国=台湾)などで行った。

 今回の米中貿易戦争と呼ばれるものでは、単に関税だけでは無く、共産主義中国によるスパイ行為にもスポットライトが当たった。さらには天井の無いアウシュビッツ(ウィグル)やソ連との武器の取引も強く糾弾されている。

 明らかに米国の堪忍袋の緒が切れつつあるのである。特に共産主義中国による民主主義中国(台湾)への侵略は「米国の核心思想」への攻撃であり一線を超える行為である。

 2世のボンボンである習近平氏が状況をわきまえて正しい判断を行うことができるかどうか不安である。


■共産主義(ファシズム=全体主義)国家は知識社会では繁栄できない

 ファシズムの生みの親が、イタリアのベニート・ムッソリーニであることは意外と知られていない。第二次世界大戦末期、幽閉されていたムッソリーニをヒットラーが電撃的作戦で救出し、それ以後ヒットラーの部下同然になったムッソリーニだが、ファシズムの歴史においては先輩なのである。

 ムッソリーニはもともとイタリア社会党員であり、党中央の日刊紙である『アヴァンティ』編集長に任命されその辣腕によって発行部数を急拡大させている。

 さらにソ連のレーニンもムッソリーニの演説会に足を運んでその才能を高く評価し、後にイタリア社会党が彼を除名した際には「これでイタリア社会党は革命を起こす能力を失った」とムッソリーニを称賛している。

 したがって、共産主義とファシズムは同根であり、極めて似通った思想(全体主義)なのだが、このような全体主義国家においては、ピータ―・F・ドラッカーが定義する「知識社会」の発展はありえない。

 本書でも「知識集約産業は、技術的な訓練を受けた人々が自由な研究を奨励され、新しい知識や仮説をできるだけ広範囲に交換できる社会で最も発達する」と述べられているが、知識社会発展のキーワードは「自由」である。

 牛や馬と一緒に働く農奴や奴隷であれば、ムチ打って強制的な労働を行わせることができるかもしれない。しかし、バイオテクノロジーの研究員を鞭打って業績を向上することなどできないことはすぐにわかる。

 すぐれた研究員同士が自由に意見を交換し、より高度なアイディアを生み出すことが研究の発展につながるのである。だから「思想・表現の自由」は最も重要である。

 だから、これからの「大国の興亡」においては、軍事力、経済力も重要だが「自由」こそが最も注目しなければならない要素なのである。


(大原浩)


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書評:大国の興亡<上巻>



書評:大国の興亡<上巻>
   1500年から2000年までの経済の変遷と軍事闘争
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■法皇様に支配された暗黒時代からの脱出

 <上巻>だけを読んだ段階でも、500年におよぶ(上巻では第1次世界大戦のあたりまで)欧州史の壮大な歴史絵巻には圧倒される。

 およそ1000年の間のキリスト教(カトリック)支配のもと、西ヨーロッパ圏では古代ローマ・ギリシア文化の破壊が行われ、多様性を失うことにより、世界に誇るような文化を生むことはできなかった。いわゆる中世を暗黒時代である。

 この期間におけるキリスト教支配は苛烈であり、宗教裁判において典型的に見られるように、教会に雇われたプロフェッショナル(拷問師)による拷問、火あぶり、八つ裂きなどその残虐性は際立っていた。北朝鮮の将軍様ならぬ、カトリックの法皇様の独裁によって、欧州は当時進んだ文明であったアラブ圏、アジアなどのはるか後塵を拝した野蛮な後進国に過ぎなかった。その野蛮な出遅れた欧州が突如として、世界の中心となり他の地域の支配者となったのである。

 これは例えていえば、現在の北朝鮮が米国のような繁栄する大国に変身したようなものであり、歴史家の注目を常に浴びているのは当然ともいいえる。
 <1500年〜2000年の欧州を中心とした大国の興亡>には極めて重要な意味があるのである。


■ルネサンスの開花

 おぞましいキリスト教支配を打ち破るルネサンスはイタリアで始まった。
 シチリア王・神聖ローマ帝国皇帝のフェデリコ2世(1194−1250年。イタリア生まれでイタリアを中心に暮らした)が、ローマ帝国の復興を志し、シチリア王国に古代ローマ法を基本とした法律を定め、ナポリ大学を開いたのがその始まりといえるだろう。しかしながら、ローマ教皇や諸都市と敵対し、結局、彼の死後、南イタリアはフランス・アンジュー家の支配下に入った。

 14世紀以降、ルネサンスの中心地となったのは、地中海貿易で繁栄した北イタリアやトスカーナ地方の諸都市である。特にフィレンツェは、毛織物業と銀行業が盛んになり、大きな経済力を持っていた。

 15世紀末から16世紀に入ると他の欧州諸国にもルネサンスが広がる。
 本書が扱うのは、まさにこの時期からであるが、ルネサンスが欧州諸国をキリスト教支配から解放したとは言い難い。18世紀のアダム・スミスの時代にも宗教裁判は行われ、たまたま彼がパリ在住の際に行われた宗教裁判で、息子の無実を主張した父親の勇気をほめたたえている。ちなみに、「欧州最後の魔女」と呼ばれるアンナがスイスで処刑されたのは1782年である。


■産業革命によって「人類」は「人間」に進化した

 奇しくも、産業革命が英国で起こったのが1800年頃である。
 私は、「人類」と「人間」を区別しているが、(すでに人間であった)王侯貴族以外の庶民が生物学的分類の「人類」というだけでは無く、我々の考える「人間的」な活動が可能な「人間」となったのは、産業革命以降、莫大な富が蓄積され、それが労働者(国民)に広く還元されたからである。

 通説では、資本家によって労働者が生み出す富が奪われたとされるが、これは間違いである。もちろん資本家も潤ったが最大の受益者は(工場)労働者である。

 しばしば産業革命時の劣悪な労働環境、児童労働、長時間労働が糾弾される。それを否定するわけではないが、彼らが都市で働くために農村から大挙してやってきたのは農奴(農民)の生活がそれよりもはるかに悲惨であったからである。例えば、農村で幼い子が畑仕事を手伝うのは当たり前であったが賃金は1円たりとも支払われなかった。また農奴は、長時間労働どころか定まった休日さえ無い。

 一般大衆が読み書きさえままならない時代から、庶民の子供が大学や大学院に通うことができる時代へ移り変わったことこそが、産業革命以降の生産性向上で生み出された富が労働者(一般大衆)に広く還元されたことの証である。


■産業革命が戦争を変えた

 英国で産業革命が始まったのが必然なのか偶然なのかは多くの議論があるところだが、アダム・スミスが理想とする「自由主義」(念のため彼は、例えば外国の侵略を防ぎ自由を守るために政府(軍隊)は必要不可欠だと述べている)が少なくとも、他国に比べて英国で発展したのは間違いないことである。

 本書でも、英国の「自由主義」に詳しく触れており、それがフランスやドイツなどの全体主義的傾向(絶対王政、ファシズム、共産主義など)と異なり、英国の繁栄に寄与したと述べている。

 ただし本書のテーマである「大国の興亡」は、経済的要因と軍事的要因が複雑に絡まって起こるものである。特に近代の戦争においては、兵器や物資を供給する資金やテクノロジーが極めて重要であるが、軍隊の戦術や士気、さらには近隣諸国との地政学的関係も極めて重要である。例えば英国は欧州の辺縁の島国であり、ロシアも辺縁国家だが、フランスは大陸の中心部に位置し、国境線の心配を常にしなければならない。

 テクノロジーの発展と、生産性の向上(経済の発展)、人口増加などが複雑に絡み合う中で大国がどのように興亡したのかを、本書は極めてすっきりと描いている。


■現代の戦争

 最近、米中貿易戦争が話題になっているが、これはもしかしたら文字通り「新しいスタイルの戦争」の始まりかも知れない。

 本書でも鋭く描写しているように、殺し合いをする戦争において、尊い人命が失われるのは間違い。例えば、第一次世界大戦の犠牲者は、戦闘員および民間人の総計として約3700万人。また、連合国(協商国)および中央同盟国(同盟国)を合わせた犠牲者数は、戦死者1600万人、戦傷者2000万人以上を記録しており、これは人類の歴史上、最も犠牲者数が多い戦争の1つとされている。

 現在、徴兵制を停止(制度そのものは現在も存続している)している米国が、米国の若者の血を大量に流す戦争を長期間続行するのは、世論対策も含めて簡単では無い問題である。北朝鮮などのならず者国家は、そのような米国の足元を見ているフシがある。

 しかし米国は、最新兵器に裏打ちされた強大な軍事力だけでは無く、血を流さない戦争=「無血戦争」においても圧倒的な強さを持っているのである。

 いわゆる購買力の高い「消費者」の立場から「売り手」である中国を締めあげる「貿易戦争」もその一つだし、昔で言えば「海上封鎖」に相当するような「経済制裁」も、ボディーブローのようにじわじわ効いてくる効果的な戦略である。

 しかし、「無血戦争」における米国最大の武器は「金融」である。世界のお金の流れを支配しているのは米国なのである。

 例えば、北朝鮮やイランの高官の口座を経済制裁の一環として封鎖したというようなニュースを聞くとき、「どうやって口座を調べたのだろう」という疑問を持たないだろうか?

 このような人物が本名で海外に口座を開くとは考えにくく、当然偽名やトンネル会社などを使用する。しかし、そのような偽装をしても、FBIやCIAは、口座間の資金の流れを解析して、本当の口座の持ち主をすぐに特定できる。この基本技術は30年前には確定しており、人間経済科学研究所のメンバーが30年前にFBIで研修を受けたときにはすでに基本技術が実用化されていた。

 その後、テロ対策、マネー・ロンダリング対策で銀行口座開設や送金の際の本人確認が非常に厳しくなったのは、読者も良くご存じだと思うが、これは米国の指示による。日本だけでは無く世界的な現象なのである。

 少なくとも米国の同盟国・親密国においては、どのような偽装をしても米国の監視の目からは逃れられないということである。

 スイスのプライベートバンクの匿名性が攻撃され、口座情報が丸裸にされたのもこの戦略と関係がある。

 そして、北朝鮮、共産主義中国など米国と敵対している国々のほとんどは、汚職で蓄財した個人資産を保管しておくには適さない(いつ転覆するかわからない)ので、米国の口座に保管をするしかない。

 米国と敵対する国々の指導者の目的は、国民の幸福では無く個人の蓄財と権力の拡大であるから、彼らの(海外口座の)個人資産を締めあげれば簡単に米国にひれ伏す。

 孫子は「戦わずして勝つ」ことを最良の戦略としているが、まさに金融を中心とした「無血戦争」で、連勝を続けているトランプ氏は、歴代まれに見る策士の才能を持った(優秀な策士のブレインを持った)大統領なのかもしれない。


(大原浩)


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孫子と三賢人のビジネスその1



産業新潮 
http://sangyoshincho.world.coocan.jp/
10月号連載記事


■その1 ビジネスとは詭道(イノベーション)なり

●孫子とは?


 孫子を知らない方はたぶんいないでしょう。しかし、その実像は謎に包まれています。例えば、「孫子」という言葉は、その著書の名前と著者の名前の両方に使われます。
 著書の方は、途中で色々変化を遂げたにせよ現在まで連綿と伝わっていますが、著者の方は、実在したのかどうかさえ議論があるところです。春秋時代の武将である孫武であるとの説が有力ですが、その他に子孫と言われる孫ピンが著した孫ピン兵法もあります。本連載では、一般に「孫子の兵法」としてよく知られている、孫武が著したとされる書物を基本にお話していきます。


●三賢人とは


 古代から現在に至るまで賢人と呼ばれる人々はたくさんいますが、本連載で三賢人と呼ぶ場合には「ピーター・F・ドラッカー」「ウォーレン・E・バフェット」「マイケル・E・ポーター」を指します。
 世界を見渡せば、経済・経営の分野において賢人と呼ばれる人々はたくさん存在しますが、その中でもこの3名の経営・ビジネスに対する考え方は突出して優れています。

 また、特にドラッカーとバフェットにおいて顕著ですが、西欧流の目の前の作物を刈り取る焼き畑農業的なビジネスではなく、長期的視野で作物を育てるビジネスを志向している点が特徴的です。
 ドラッカーは日本の水墨画のコレクターとしても有名ですが、米国よりも日本の方がその著作が売れていることから考えても、長期的視野でビジネスを考えていることは明らかです。

 バフェットも「長期的視野」で投資することで有名であり「永久保有銘柄」とネーミングして、未来永劫売却しない企業もあります(実際には、数十年の間には売却することもあるのですが・・・)。さらに、バフェット率いるバークシャーでは、厳しい実力主義にも関わらず、解雇をしない「終身雇用の実力主義」を実践しています。

 ポーターは、前記二人を「哲学者」と呼ぶならば、「研究者」です。
 ドラッカーとバフェットが指し示す道筋を、膨大な実践的な調査・研究で体系化したといえるでしょう。


●孫子と三賢人

 孫子と三賢人の間には具体的には何のつながりもありません。
 時間的(歴史的)空間的(洋の東西)にも接点は見出せません。それでも、三賢人と孫子の思想の間には、根本的な部分で大きなつながりがあると考えます。実際、孫子は欧米の軍事戦略家だけではなく、経営者・ビジネスマンにも広く読まれており、主流ではないにせよ欧米のビジネス・経営に一定の影響を与えています。
 本連載では、孫子の教えとビジネス・経営との接点を中心に解説しながら、三賢人の教えの中で孫子と共通するものにも触れていきます。


●長期的視野においてこそイノベーションが重要である

 「長期的視野」という話をすると、「イノベーション」とあまり関係無いように思われがちですが、事実は全く逆です。イノベーションとあまり関係無いのは、むしろ「短期的視野」です。短期的なことだけを考えれば、過去の(成功の)惰性だけでやっておけばよいのであって、イノベーションを行うための手間と費用をかける意味などありません。実際、将来のイノベーションのための投資を行わずに費用を節約し、目先の売り上げと利益をかさ上げすることによって株価を上昇させ、自らが保有するストックオプションの行使に有利なる
ようにする、あるいは、過大なボーナスを受け取る経営者は(特に米国において)珍しくありません。

 それに対して、長期的に企業を発展させようとすればイノベーションは欠かせません。どのような優れたビジネスモデルも時の流れとともに陳腐化するからです。特に、インターネットをはじめとする情報流通の平等化(情報の非対称性の減少)によって、消費者の消費行動のスピードが加速していると考えられるため、ビジネスモデルの陳腐化が益々早まっています。

 孫子が述べる詭道(ゲリラ戦)は、定石に対する言葉です。囲碁や将棋においてそのルールは滅多に変わりませんが、ビジネスの戦いにおいては戦場である市場が常にその形を変えていますから、定石が詭道(イノベーション)によって覆される可能性も高まります。

 詭道であったものがその成功で定石になり、その定石もまた別の軌道によって打ち破られるのがビジネスの世界です。

(続く)


続きは「産業新潮」
http://sangyoshincho.world.coocan.jp/
10月号をご参照ください。


(大原浩)


★大原浩の執筆記事「異次元緩和でも日本にインフレが起こらない極めてシン
 プルな事情」(アナログな企業と人生こそデフレの勝者)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56970
 が講談社・現代ビジネスに掲載されました。

★大原浩の執筆記事<「衝撃分析:中国崩壊でも心配無用 世界経済好転」>
 が8月20日(月)午後発売の夕刊フジ1面に掲載されました。
 ZAKZAK (夕刊フジネット版)
https://www.zakzak.co.jp/search/?q=%E3%80%80%E5%A4%A7%E5%8E%9F%E6%B5%A9

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書評:トコトンやさしい海底資源の本



 書評:トコトンやさしい海底資源の本
 大高敏男 乾睦子 著、 日刊工業新聞社
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 「海底資源」というキーワードをかなり幅広く解釈した内容ですが、その範囲の広さにもかかわらず、コンパクトかつ充実した内容だと思います。

 特に第1章、第2章で鉱物に関する基礎知識の解説(担当:乾睦子)、第3章〜第6章では、海洋や海底の資源やエネルギー変換技術、採掘技術、探査技術についての基礎知識の解説(担当:大高敏男)という構成は良いと思います。

 海洋資源は大きく鉱物とエネルギーに分けることができるかと思いますが、2004年度の家庭用エネルギーの内訳は<電力44.9%、石油24.3%、都市ガス17.5%、LPG12.2%>です。また、業務用エネルギーの消費量も、おおむね同じで電気が全体の約半分を占めます(しかも、もし日本中の車が電気自動車になれば、電力使用量は現在の10倍になるといわれています)。

 石器時代、青銅器時代というような歴史分類で言えば、現代は間違いなく「電気時代」です。もし大規模な太陽嵐などで1週間世界中の電気が使えなくなれば、現代の文明はアトランティス大陸のように崩壊するでしょう。

 本書でも、「電気」にかかわる資源に多くのページを割いており、海底熱水、潮汐エネルギー、海流・潮流エネルギー、海洋温度差、塩分濃度差など数多くの発電手法に言及していますが、注目されるのは
1)波浪エネルギー
2)洋上風力
3)海洋バイオマス
です。

 1)の波浪エネルギーは、波の高さ(上下運動)を利用する発電ですが、一般的に海洋という特殊環境から大規模な設備が必要とされる海洋発電の中では、比較的小規模・簡便に実現可能です。極端に言えば海にブイを浮かべるだけで発電が可能です。

 2)の洋上風力発電は、陸上での風力発電に比べて、風力が安定していることと、強い風力を得ることができるのが強みです。風力発電において、発電量は羽根が受ける風速の3乗に比例します。つまり、風速が3倍になれば発電量は27倍になるのです。

 ちなみにバフェットは、傘下のエネルギー会社(バークシャー・エナジー)を通じて、風力発電の設備に多額の投資をしています。もちろん、太陽エネルギーの変換効率が10%台で太陽光パネルの廃棄と設置場所の開発で環境を破壊する太陽光発電よりははるかに賢い選択なのですが、陸上の風力発電については将来の不安があります。

 3)海洋バイオマスは、かなり有望だと思います。陸上のバイオマスでも、既存の火力発電所等と同様に「24時間一定の発電量を維持できる」という強みがあるのですが、海洋バイオマスには「藻」という心強い味方がいます。

 世界の海藻の資源量は推定で1800万トン以上といわれるのですが、約7.2×10の9乗立法センチ(1トン海藻から400立方センチのメタンガスを生成すると考える)ものメタンガスが生成されます。

 しかも、メタンガス1立方センチ製造するコストは10円から30円程度と試算されるので、実用化が期待されます。
 また、海藻の養殖は決して難しくないことも利点です。


(大原浩)


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書評:ソクラテスの弁明・クリトン



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■「悪法も法なり」なのか?

 ソクラテスは無実の罪(不敬神)で、邪悪なアテナイ市民から訴えられ、アテナイ市民の多数を占める「心無い」人々によって死刑を宣告されました。ソクラテスはこの判決が「無実の者を罰する誤ったもの」であると確信しており、ソクラテスの親しい友人であるクリトンたちも、ソクラテスの助命に奔走し脱獄の準備もしていました。しかし、ソクラテスはその誘いを拒否し、神の意志の表れとして死刑を受け入れました。

 この逸話から「悪法も法なり」という言葉が生まれましたが、ソクラテス自身はそのようなことは述べていません。しかし、ソクラテスが「誤った判決」を静かに受け入れ死刑となった背景には「国家の判断と個人の判断がぶつかった時には国家の判断が優先する」という哲学があったのは間違いないと考えます。

 この考え方は、現代のように「個人」の意思が尊ばれる時代においては「専制的な国家の暴政も受け入れなければならないのか!?」と糾弾されそうですが、本当にそうでしょうか?


■封建制度を経験しなければ民主社会は生まれ無い

 歴史的に見ると、絶対王政から民主主義は一足飛びに生まれていません。基本的には封建社会を経験する必要があります(詳しくは、人間経済科学所研究論文「中国はなぜ民主主義を受け入れないのか」<藤原相禅>を参照)(https://j-kk.org/

 簡単に言えば、封建制度とは「御恩」と「奉公」の関係であり、領主が武士たちの所領を「安堵」する代わりに武士たちが領主に「奉公」するという「ギブ・アンド・テイク」の関係なのです。これこそが「契約」という概念の本質であり、<国民と政府との間の契約>という概念が発達しなければ民主主義は永遠に生まれないのです。

 絶対王政の王や帝国の皇帝はもちろんのこと、ファシズム、軍事政権、共産主義のように党や軍部が絶対権力を持つ<独裁政治>の元で民主主義は生まれませんし、そのような独裁政治から一気に民主主義社会へ移行することはまずなく、封建制度のような<中間的形態>を経る必要があるのです。

 欧米諸国は、後進国(発展途上国)の経済を豊かにすれば民主化されると信じて経済援助を続けてきましたが、それが完全な誤りであったことは現状を見ればすぐにわかることであり、共産主義中国はその典型例でしょう。

 結局、民主社会を実現できるのは欧米や日本などの(封建主義を経験した)限られた国々だけであり、そのような「政府と国民の契約が成り立つ社会」では、個人は政府との契約にしたがって命令に服従しなければならないというのがソクラテスの主張です。

 したがって、共産主義(ファシズム)が支配する中国のような国では、国家の命令に従う必要はないということです。

 例えば、ソクラテスは当時多数の都市(国家)の集合であったギリシャの中で、自分が望めばアテナイ以外の都市へいつでも自由に移動(移住)できたこと(ほとんどの独裁国家では自由にできません)をあげて、自分の意志で国家との契約を行ったのだと主張しています。

 もちろん、現在の日本をはじめとする先進国でも、他国への出国、移住の自由は基本的に保証されています。


■法律こそが自由の基礎である

 もう一つ重要な点は、「法律こそが<自由>の基礎であり、法律に従うことこそが自由への近道である」ということです。

 一般的に法律と自由は反対の概念と思われがちですが、法律がまったく無い状況を想像してみてください。例えばアフリカのソマリアは無政府状態で法律による統治がまったく行われていませんが、人々は恐怖におびえながら暮らしていて「自由」はほぼ存在しません。ただ一つ存在するといえるのは「他人を殺す自由」だけです。

 西部開拓時代も同様です。保安官が撃ち殺されれば(存在しない場合も多かった)、盗賊集団が町を支配し、「呼吸する自由」さえ奪われかねないような状況でした。

 実は無政府というのは、究極の不自由であり、政府と法律が自由に不可欠であることは、「自由主義」の急先鋒であり、ノーベル経済学賞受賞者である、オーストリア学派のフリードリヒ・ハイエクも認めるところです。

 ですから、ソクラテスは「自由」を手に入れるために、間違った死刑判決を受け入れたとも言えます。


■良き人生を生きる

 死刑判決当時ソクラテスは70歳でした。70年間アテナイという都市(国家)に守られて暮らせたことを感謝しており、それも彼の判断に影響を与えたようです。

 「たとえ他国へ亡命したとしても「脱獄」したという汚名は消えず、人々が自分(ソクラテス)の話を聞くときにそのことを考えすにはいられないだろう。おいしい料理を食べたりする以外に何ができるのか?」と述べています。

 しかし、それでも生きていた方がいいじゃないかと思う人が大半でしょう。ソクラテスはそのことをよく理解して「我々(クリトンなどの支援者)の考えをわかる人々は極めて少ないだろう」とも発言しています。

 つまりソクラテスは、「良き人生」を送ることが人生の主要な目的であるということは真理であるが、「良き人生」の概念は人によってさまざまであるということも認めているのです。

 自由に良き人生を生きたいからこそ「誤った死刑判決を受け入れる」というのは矛盾のようにも思われますが、それこそが「自由=良き人生」に関する最大のメッセージなのです。


■モリカケ問題とソクラテス

 国民の血税を使って、野党やマスコミが国会で無実(少なくとも細かい議論は別にして本筋において)の安倍首相を捏造証拠や嘘で糾弾しました。ソクラテスを無実の罪で裁判にかけた卑劣なアテナイ市民にも劣りますが、幸運なことに安倍首相は死刑に処されていません。

 ソクラテスは、「<真実>を追求し続けながら、公職につくことは自滅行為である」と、あくまで人々との対話によって真実を伝えてきた理由を説明しています。確かに、卑劣な人間は、その卑劣さを指摘されると激怒します。ソクラテスのような、妥協の無い姿勢で野党やマスコミの卑劣さを次々と指摘していたら、ケネディ大統領のように今頃暗殺されていたかもしれません・・・・。

 民主主義政治とは「寛容と忍耐」を必要とします。安倍首相は、はらわたが煮えくり返るような思いであったかもしれませんが、堪忍袋のひもをしっかりと締めたまま、卑劣な糾弾者と忍耐強く対峙しました。良くも悪くも。民主主義社会では、連続殺人鬼や幼児レイプ班員であっても、一定の人権は保障されるのです。

 ソクラテスのように自らの死によって、自らの哲学を貫徹させる賢人もいれば、安倍首相のように、国民の現実の幸福のために自らを投げ出す宰相もいるということです。


■備忘録

 書ききれなかった重要なポイントを箇条書きにします

◎真実は相手を傷つける。頭頂部の毛髪の生育力が弱まっている人に「禿」と言ったり、エコノミー座席が二つは必要な体型の人に「デブ」と言うのは<真実>ではあるが、「正しい」こととは言えない。一方で、汚職をしている政治家・官僚、記事を捏造しているマスコミに<真実>をつき出すのは絶対に必要なことである。

◎ソクラテスは、普遍的に<真実>を追求したため、<真実>を暴かれた人々から大きな恨みを買った。

◎人間は、夜眠っているときには意識が無い。もし、死がそのようなものであれば「永遠に熟睡できる」のは決して悪いことでは無い。

◎当時のアテナイでは検察制度が無く、誰もが訴訟を起こすことができ、示談金をせしめるために冤罪とわかりながら訴訟を起こして金をせしめる輩も少なく無かったが、ソクラテスはそのような示談を行うことなく、法廷で正々堂々と弁論を行った。

◎ソクラテスは、「冤罪で死刑にされる」よりも「冤罪で死刑にする」人々のほうが不幸だと考えていた。

◎大衆の多数意見に価値は無い。重要なのは思慮のある人の意見である。

◎医療に関しては専門家である医師の意見に従う。大多数の無知な大衆の意見に従うのは危険な行為である。言論、政治においても同様である。

◎大衆が自分をどのように評価しようが関係が無い。大事なのは知識と教養を備えた人が自分をどのように評価するかである。

◎国家を父親のようなものと考えたら、「ぶたれたからといってやり返すのが正しい行い」なのだろうか?

◎民主国家では政府を説得するか、それとも政府に従うかの二者択一を国民に与えている。共産主義やファシズムでは与えられていない権利である。

◎国家と政府とは違う。政府とは、国民一体の概念上の存在である国家から実務を運営するために仕事を任命された存在である。

 国家と政府の「二権分立」が確立した日本の制度を見るとよくわかる。
 国家とは、国民統合の象徴である天皇制で表されるが実務は行わない。実務を行うのは国家の象徴である天皇から任命を受けた内閣(昔は征夷大将軍)である。したがって、政府が何回変わっても「日本」という国家の永続性は保たれる。


(大原浩)


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書評:欧州解体 ドイツ一極支配の恐怖



書評:欧州解体 ドイツ一極支配の恐怖
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■クレディ・リヨネ銀行での思い出(ユーロの導入は政治的決断)

 私がフランス国営・クレディ・リヨネ銀行で勤務を始めたのは1989年。
 その後、マーストリヒト条約(欧州連合条約)が1991年12月に合意され、1993年11月に発効します。欧州経済統合の深化と政治統合が定められただけでは無く、統一通貨導入への道筋も示され、ヨーロッパ中央銀行・統一通貨(現在のユーロ)の設立・導入への具体的期限が定めらました。

 私の所属していた部門はクレディ・リヨネ銀行と英国の金融ブローカー・ハウス(アレキサンダー・ラウス)とのJV(合弁)会社であったため、リヨネのパリの本店と、ロンドンのブローカー本社の両方からエコノミストレポートが送られてきました。

 その多くの内容が一番ホットな「通貨統合」に関わるものであったのですが、パリとロンドンのあまりにも大きな隔たりに驚かされました。

 要約すれば、ロンドン(英国)のエコノミストの主張は
「財政・政治・金融政策などの統合が行われる前の共通通貨の導入などあり得ない。もし万が一そんなことをしたら将来大変なことが起こる」
というものでした。

 それに対して、パリのエコノミストたちの主張は
「共通通貨を導入しさえすれば、財政・政治・金融政策は後からついてくる」
というものだったのです。

 私を含めたチームのメンバーは、すでにマーストリヒト条約で通貨統合の道筋が示されていたにもかかわらず「経済・社会の基本的な理論から考えても、パリの言い分は奇妙で、ロンドンの主張が正しい」と考えていました。

 ですから、ユーロが1999年1月1日に決済用仮想通貨として共通通貨(ユーロ)が導入されたことには本当に驚きました(そのころすでに私は、リヨネを退行し、(株)大原創研を設立、独立していました)。
 念のため、現在のような現金通貨であるユーロは、3年後の2002年1月1日に誕生しています。

 結果的に、ロンドンのエコノミストや私の予想は外れたわけですが、発足以来20年間の経緯を見れば、ユーロの導入が愚策であり、現在のEU解体の危機の最大の原因(他にもEUの問題点は数え切れないほどありますが・・・)と言っても良いでしょう。


■EUというタイタニック(戦艦大和)から脱出した英国

 1989年にベルリンの壁が崩壊し、その2年後の1991年にソ連邦が崩壊するという激動の時代に、永遠に不可能だと思われていた東西ドイツの再統合のチャンスがやってきます。

 そのドイツ再統合(東西ドイツの合併、1990年)の議論の際に、ドイツが統合して強大な国になるのを恐れたフランス(共通通貨導入の最右翼)をはじめとする周辺諸国に対してドイツが通貨統合に関して柔軟な姿勢を見せるという「取引」がマーストリヒト条約での「共通通貨導入」という文言に影響を与えています。

 つまり、ユーロというのは経済合理性を無視して、政治的思惑で誕生した通貨であり、いくら政治でごり押ししても、経済法則を変えることはできないという見本になってしましいました。

 また、EUそのものも、言ってみれば太平洋戦争末期に建造された「戦艦大和」のようなものです。航空機の時代になって空母が必要とされているのに、巨砲を搭載した巨艦を建造した軍部が批判されますが、EUもまさに航空機の時代に取り残された巨艦なのです。

 例えば、現在の「一人あたりGDP世界上位五か国」は、シンガポールをはじめすべて人口600万人以下の国です。「大きいことはいいことだ」という言葉は、少なくとも「国民の豊かさ」という観点からは意味を失っています。

 英国のEU離脱が軽率だったなどいう批判を浴びますが、そもそも英国はEUに加盟すべきでは無かったと思います。またユーロ圏に入らなかったことはとても賢明な選択であったといえます。

 現在のところブリグジットは無秩序離脱になる可能性が高いようですが、たとえ無秩序離脱になっても英国の離脱は正しい選択なのです。
 理由は本書に詳細に述べられていますが、簡単に言えば「英国がEUから離脱しても、米国、日本、シンガポールのような非加盟国になるだけで、これまで重荷となってきた分担金の支払いや、全体主義(官僚主義)的なEUの呪縛から解き放たれる」ということです。ちなみにスイスはEUに加盟せずに特殊な関係を保っています。しかも他のEU加盟国にとって英国は最大の輸出先であり、貿易黒字を稼いでいる「お得意さん」なのです。

 WTOが存在する限り、英国のEUとの「公正な」貿易は離脱後も保証されます。もちろん、EU各国からいじめや嫌がらせを受ける可能性はありますが無視出来る程度のものでしょう。

 そもそも欧州統合は、2回の世界大戦で悲惨な状況を味わった国々が「不戦」を目指して模索されたのです。ですから、欧州統合に経済的・社会的合理性があるのかなどということは、あまり考慮されませんでした。


★なお、本書の272ページで「移民に対する何らかの対策が取られなければ2017年の国民投票で英国が離脱する可能性が高い」と述べられており、現実にその通りになりました。


■全体主義(ファシズム・共産主義)的傾向を強めるEUのエリート(官僚)たち

 欧州の統合論議が活発であったのは冷戦時代であり、欧州が統合して巨大な共産主義(ファシズム)国家・ソ連邦に立ち向かうというのもそれなりに合理性があったのです。しかし、今やスペインやイタリアでは、むしろ分離独立運動が盛んであり、世の中の趨勢は「分散化」に向かっているのです。

 その中で、EUは全体主義(共産主義・ファシズム)的な色彩を強めています。EU国民の箸の上げ下ろしにまで口を出し、膨大なEU官僚に対するバカ高い給料をはじめとする効果の無い浪費を続けています。

 全体主義である共産主義もファシズムも欧州大陸で生まれた(イタリアのベニート・ムッソリーニが創始者であり、ドイツのアドルフ・ヒットラーが発展させた)ことから分かるように、大陸欧州(英国などは除く)の政治土壌は、かなり独裁主義的で、だからこそ「民主主義」を求める人々の行動が先鋭化するとも言えます。

 例えばフランス革命(1789年)の後、1804年に独裁者ナポレオンが、国会の議決と国民投票を経て皇帝(世襲でナポレオンの子孫にその位を継がせるという地位)となっています。せっかく国王を斬首し、多くの国民の血を流して獲得した民主主義を自ら独裁者に売り渡しているのです。

 またアドルフ・ヒトラーを首相とするドイツの内閣(ヒトラー内閣)は、国民の選挙によって1933年に成立しており、1945年のアドルフ・ヒットラーの死まで存続していました。
 逆説的に言えば、選挙によって選ばれたヒットラーやナポレオンなどの独裁者は、普通選挙という手続きを経ていない(立候補を制限するダミー選挙は除く)、毛沢東・スターリン・習近平などの独裁者などと比べると「民主的」な存在といえます。

 大陸欧州の独裁は「国民の選択」によって行われてきた歴史があるのです。
 EUも現在全体主義(独裁主義)の道をひた走っており、各国でEU懐疑論が強まっているのもEUの全体主義的(共産主義・ファシズム的)独裁主義に対して欧州の人々が警戒感を強めているからです。

 そのような崩壊・解体が間近なEUから離脱した英国の選択は賢明です。
 今後EUが、ナポレオンやヒットラーの独裁のような事態になる可能性もありますが、欧州の多くの国民はそれを阻止できるだけの英知を持っていると信じたいです。


■EUの諸問題

 本書では、前記のような大きな問題を抱えるEUに関し、詳細で的確な観察を行い、精緻な議論を展開しています。以下重要な問題点を列挙します。

1)富裕国は小国
 IMFによれば、一人あたりGDPの世界上位5か国は、カタール、ルクセンブルク、シンガポール、ノルウェー、ブルネイ。いずれも人口600万人以下の小国。
 特にシンガポールは、マラヤ連邦(現在のマレーシア)から追放される形で独立している。建国の父リー・クアンユーが男泣きしながら国民に結束を呼びかけた演説の映像は、その追放が当時の漁港に毛が生えた程度のシンガポールにとってどれほどの危機であったのかを象徴している。
 しかし、現在のシンガポールはマレーシアなど及びもつかない富裕国(世界トップファイブ)になっている。英国とEU(加盟国)との関係もたぶん同じようになるだろう。

2)ユーロは金本位制の弱点を受け継いでいる
 加盟国の通貨を統一し為替相場の変動による調整を放棄する手法は現代の金本位制である。ケインズはブレトンウッズ体制を構築するときに、デフレスパイラルを調整するため、固定制だが調整可能な為替システムを導入した。
 ユーロ圏でのデフレスパイラルは、ケインズが恐れていたのと同じものであり、弱小国における高失業率も為替調整ができないため改善されない。結果競争力を保つドイツの輸出が独り勝ちする(為替調整が無いため)。
 ゲルマン系の中核国よりも周縁国でのコストと価格の上昇が早く、周縁国は競争上不利な立場に立ち、経済が弱体化した。
 為替による調整は、国内におけるデフレや失業などの痛みを調整する有効な手段であるのに、ユーロの導入によってその道を絶たれたのである。

3)日本よりも深刻なデフレスパイラル
 本書の資料P176〜177によれば、欧州のデフレスパイラルはバブル崩壊後の日本に酷似しており、むしろそれよりも先行しているくらいである。

4)諸国家を統一した成果は?
 何世紀もの間多くの都市国家や王国の寄せ集めであったイタリアが1860年代に国土を統一し、政治・通貨・財政が一つになった、それ以来、現在に至るまでシチリア王国に対応する南部の地域では経済不振が続いている。
 少なくともイタリア南部の指導者は、統一は間違いであったと考え始めている。米国のイタリアンマフィアが強い力を持ったのも、南部イタリアから多数の貧しいイタリア人が米国に移住したからである。

5)援助や補助金は何も生み出さない
 イタリア統一以来、北部のミラノから南部のナポリへほとんど絶えることなく資金が流れ続けているが、資金は巨大なブラックホールの中に消えていき、資金の流れが反転することは無かった。これはアフリカ諸国への「援助」、世界中のほとんどの先進国が行っている農業への「補助金(日本の場合は特に悲惨な結果を招いている)」、地方創成への援助など同類のプロジェクトでもほぼ同様に起こっている問題である。
 この問題への正しい対処方法は、オーストリア学派(ハイエクなど)が述べているように、政府があらゆる干渉をやめて「放任」することであり、著者も私も基本的部分において同意見である。

6)ドイツ人の信条
 ドイツ人はグラッドストン流の財政政策を好み「出ずるを制し、入るを増やす」を実践しケインズ流の財政性政策を好まず、金融緩和には消極的である。
 したがって、ドイツがEUの主導権を握る限り大規模な金融緩和は実行しにくい。

7)異常時の金融緩和は効果が薄い
 大規模な量的緩和は「異常時」に発動されるので、銀行はいくら調達コストが安くても融資をすれば焦げ付くと恐れて融資を手控える(実際、米国、日本、英国ではそうなった)。その結果、中央銀行が供給した資金は中央銀行の当座預金として滞留し、中央銀行が供給した資金はブーメランのように中央銀行に戻ってくることになる。

8)「特殊エンゲル係数」と「一般エンゲル係数」
 金融緩和によって資金を供給しても、一般消費財の消費は食費における「エンゲル係数」のように個人が消費する金額には限界がある。食費に関する性向を「特殊エンゲル係数」とすれば、一般消費財に関するものを「一般エンゲル係数」と呼ぶことができる。消費しきれなかった資金は中央銀行に還流するものを除けば、株式や不動産などの資産の購入へと向かい資産インフレを起こす。日本のバブルで一般消費財の価格があまり上昇しないのに土地や株式の価格が高騰したのがその典型であり、現在の日本もそれに近い状況にある。

9)金融緩和は為替調整によって「デフレの輸出」となる
 金融緩和によって経済の底上げを行う手法は、金融システムが混乱している環境ではあまり効果が出ないが、金融緩和によってデフレを調整しようとする手法は、為替相場の調整(自国通貨の価値の下落)を通じてデフレを海外に輸出するのと同じことである。

10)英国は自由に貿易協定を結べる
 英国がEUから離脱すれば、独自に各国とFTAなどの貿易協定を結ぶことができる。

11)金融サービスなど無形のものには関税がかからない
 シティなどで、世界をリードしている金融サービスは、無形であるが故に関税がかからない。

12)英連邦は巨大な組織である。
 英連邦は54の独立国(英国王を自国の王とする16の国々と38の共和国など)で構成。人口は20億以上、世界貿易の20%のシェア(推定)。
 ただし、関税同盟などの具体的協定があるわけでは無いが、それらの協定の基礎にはなりうる。


(大原浩)


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★「賢人バフェットに学ぶ・投資と経営の成功法則」
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★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2014)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
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★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2013)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
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ドラッカー18の教え 第18回



産業新潮 http://sangyoshincho.world.coocan.jp/
9月号連載記事


■ビジネスに最も大事なのは真摯さである。お金のためだけに働く人間はいない(社風)


●人間は嘘をつく動物である


 嘘をつくというのは高度な知的活動です。例えば、ミドリムシやゾウリムシのような単純な構造の生物は、外界の刺激に対して反応するだけで、高度な思考の産物である「嘘」をつく余地などないでしょう。また、犬や猫も、見る限りでは人間に嘘をつくようには見えません(人間が騙されているだけかもしれませんが・・・)。サルも、少なくとも人間がつくような高度な嘘とは無縁のようですから、人間とサルの境界線は「嘘」をつくかどうかという点にあるのかもしれません。

 「嘘」というのは、一般的に悪いことのように考えられていますが、そんなことはありません。「嘘をついたことが無い」という人物は120%嘘つきだと言われますが、どのような人間でも毎日嘘をついています。
 例えば妻が出迎えたとき「今日、美容院に行ってきたの」と言えば「素敵な髪型だね」と必ず言わなければなりません。「ずいぶんへんてこな髪型だなあ」などと、心の中の「真実の叫び」を絶対に口にしてはいけません。
 また、上司がかんかんになって説教しているときに、「おい、君分かったのか?」と言われて、わけのわからない話だと思っていても「わからない」と言う勇気のある人はあまりいないでしょう(それが正しいこととは言えませんし・・・)。
 さらに、エコノミーシート2席分は必要な体格の人に「デブ」と言ったり、頭髪の成長力が弱まった人物に「禿げ」と面と向かって言うのは、むしろ行うべきでは無いことです。

 仏陀は「方便」という言葉を使って、良い意図を持った嘘の大切さを説明しましたが、良い意味でも悪い意味でも「人間は嘘をつく」ということは、マネジメントの大前提です。


●正直なのと真摯なのとは違う

 人間が「自分の意志で自分の行動を制御する存在である」という立場を取るかぎり(「生物機械論」のようなそれを否定する考えもあります)、それぞれの人物の行動をマネジメントするためには、それぞれの人物の「意識と無意識」に働きかけなければなりません。

 その時に重要なのは「正直であることと真摯であること」は違うということです。例えば、ドラッカーは、部下の欠点ばかりを指摘するマネージャーは即刻その任を解くべきである、と述べています。
 しかし、このマネージャーは「目につく欠点をそのまま事細かに指摘」するわけですからとても正直なはずです。しかし、人間が最も傷つくのは本当のことを指摘されたときです。
 例えばプール付きの豪邸に住んでいる大富豪に「お前は貧乏人だ」と言っても笑い飛ばされるだけでしょう。しかし、電気代や水道代さえ事欠くような人々に同じ言葉を投げつけるのは非人道的とさえいえるでしょう。

 そもそも、人間は自分の欠点はよくわかっているものです。わかっていても簡単に直せないから、欠点を直すことにエネルギーと時間を浪費するなというのがドラッカーの考えです。ですから、正直に他人の欠点を指摘することは必要無いだけではなく、モチベーションを下げる最悪の手段です。

 それに対して、長所を引き出す時には「嘘も効果的」です。例えば100%の実力だと思っている部下に「君の本当の実力は120%はあるから、もっと頑張ってみたら」と、心にも無いことを言うと、その部下が、本当に頑張って120%・130%の力を発揮することは珍しくありません。


(続く)


続きは「産業新潮」
http://sangyoshincho.world.coocan.jp/
9月号をご参照ください。


(大原浩)


★大原浩の執筆記事「異次元緩和でも日本にインフレが起こらない極めてシン
 プルな事情」(アナログな企業と人生こそデフレの勝者)
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56970
 が講談社・現代ビジネスに掲載されました。

★大原浩の執筆記事<「衝撃分析:中国崩壊でも心配無用 世界経済好転」>
 が8月20日(月)午後発売の夕刊フジ1面に掲載されました。
 ZAKZAK (夕刊フジネット版)
 https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180821/soc1808210003-n3.html

★2018年4月に大蔵省(財務省)OBの有地浩氏と「人間経済科学研究所」
 (JKK)を設立します。HPは< https://j-kk.org/ >です。

★夕刊フジにて「バフェットの次を行く投資術」が連載されています。
(毎週木曜日連載)


【大原浩の書籍】

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★「バフェット38の教え・応用編」(昇龍社、アマゾンキンドル版)
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 昇龍社、アマゾン・キンドル版<上・下巻>2016年度版
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 著者:甘粕正 <アマゾンキンドル版>
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書評:10万年の世界経済史<下>



書評:10万年の世界経済史<下>
 グレゴリー・クラーク著 日経BP社
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●経済成長が無い世界と爆発的成長をする世界

 <上>に引き続いて、<下>でも著者が定義づける「マルサス的人口論」がベースとなった話が展開します。「マルサス的人口論」とは、ごく簡単に言えば<1800年以前の世界では、いわゆる「経済成長」がほとんどなく、人口が増えれば一人当たりの生産物や資源が減少し弱者が淘汰されるため、人口が
減少に向かい均衡点に落ち着く。逆に、均衡点から人口が減少すれば一人当たりの生産物や資源が増えて人口は増加に向かい再び均衡点に向かう>というものです。

 <上>でも述べられているように、その「マルサス的人口論」の世界が1800年頃の産業革命によって大きく変貌したのです。しかし、著者が指摘するのは現代の経済学のほぼすべてが「マルサス的人口論」に立脚しており、静的な<均衡点>なるものが存在するということを前提にしているから役に立たないということです。

 私自身も、この点においては著者に全く同感です。1800年ごろの「産業革命」は、自然科学でいう「臨界点」です。同じ水の分子で構成されているのに0度で個体の氷が液体になり、その液体の水が100度でさらに気体の水蒸気になる「相転移」という現象がありますが、産業革命もまさに「相転移」です。

 社会を構成する「人間」(分子)という単位は変わらないのに社会・経済が「マルサス的人口論の均衡した世界」(固体)から「産業革命以後の急成長の世界」(液体・気体))へと質的な変化を遂げたため「マルサス的人口論の均衡した世界」(固体)の理論が「産業革命以後の急成長の世界」(液体・気体)には全く歯が立たないというわけです。

 そもそも、「マルサス的人口論」の世界では、人間の労働力と競合していたのは「牛」や「馬」でした。つまり牛や馬などが人間の経済圏の一部であり、少なくとも欧州の農奴たちは「牛や馬」などの家畜と同じ水準の生活を送っていたのです。また、都市においても、「ハイヒールが糞尿まみれの地面に触れないように発達した」、「フロック・コートと山高帽が、民家の2階から投げ捨てられる糞尿をよけるための必需品であった」あるいは「ステッキは糞尿でぬるぬるしている道路で滑った時に必要であった」などといわれるように、恐ろしいほど非衛生的(家畜並み)な環境でした。

 ですから、「経済史」は1800年時点において質的な変異を遂げたという筆者の主張は大いに納得できます。


●奴隷制度は非効率である

 また、奴隷は非効率なシステムであるから消滅したということはよく言われることですが、その点において私も同感です。

 例えばガレー船(古代において2列に並んだ多くの漕ぎ手が全力で漕ぐことによってスピードを増した船)の漕ぎ手を考えてみましょう。彼らを一生懸命働かせるため、鎖でつないで鞭打てばいくらか効率が上がるかもしれません。むろん、「インセンティブ」が全くない彼らを働かせるための監督管のコストは馬鹿になりませんが、「牛や馬」と競合する労働であれば、このような手法もそれなりに役に立ちます。

 ところが、現代の「バイオ研究所」において、研究員達を鎖でつないだうえで鞭打つことで、より良い研究の成果が出るでしょうか?むしろ逆なはずです。

 米国の南北戦争は「奴隷解放」に関する倫理的な争いのように語られ「リンカーン」は、奴隷解放の英雄のように語られますが、そうではありません。農場労働で大量の奴隷(牛や馬の代わり)が必要であった南部に対して、工業化が進んだ北部では工場で奴隷を鞭打って働かせるよりも、解放奴隷にして「えさを与えてやる気にさせたほうが」より効率的だったのです。

 少し皮肉な表現をすれば「社畜」であるサラリーマンと、コンビニ・オーナーなどの自営業者との関係に近いということです。少なくとも自分が「社畜」であると感じているサラリーマンは、必要最低限の仕事をして楽をすることしか考えません。それに対してコンビニ・オーナーは24時間息の抜けない過酷な環境であっても頑張ります。売り上げや利益が増えた場合のインセンティブがあるからです。

 「女工哀史」などという言葉もありますが、工場で鞭打って働かせるなどという話は聞いたことがありません。農作業であれば労働の質はそれほど問われませんが、工場の労働者がたくさんに別れた工程の中で「へま」をすれば、完成品全体に影響を与え大きな不利益を被ります。ですから、鞭打たれていやいや最小限のことを行う奴隷は役に立たず、「インセンティブ」を与えられて、積極的に仕事を行う「解放奴隷」が米国北部の工業地帯に必要不可欠であったのです。

 筆者は、この事実を19世紀〜20世紀にかけての世界の繊維産業でも検証しています。
 当時英国は、繊維工場の機械や技術者を世界中に派遣する技術大国でしたが、他の国々(特にアジア、アフリカなど)の工員の賃金は英国をかなり下回っており、賃金において英国は競争上不利でした。ところが、全体的な英国の競争上の優位はなかなか崩れ無かったのです。著者はその理由を明確には述べていませんが、おおむね「工員の質」および「マネジメントの質」のかなりの差が英国と他の国々の間にあったのは間違いないようです。

 それは、機械1台あたりに必要な工員の数を比較することによってわかります。例えば英国に比べてインドでは、1台あたりに必要な工員の数が5倍以上であったのです。

 これは、インドでは「無断欠勤」や「就業時間中の無断外出」がごく当たり前になっていたので予備的な人員がかなり必要であったからです。「近代産業社会では働く人々のモラルやモチベーション」が極めて重要であることの典型的ケースでしょう。


●民主主義と経済発展

 正確な時期の議論は別にして「民主主義」が世界に広がり発展したのは(少なくとも先進国において)産業革命以降です。

 これも「道徳的に正しいことが実行された」のではなく、産業革命以降の急
速な経済発展に対応するものなのです。バイオテクノロジーとまでは言わなくても、産業革命以降の世界ではドラッカーのいう知識(知恵と工夫)が経済的発展において極めて重要な資源になりました。この知識(知恵と工夫)は、既に述べた様に、鎖につないだり鞭で打ったりすることで得られるものではありません。

 ですから「民主化」=「自由と工夫のインセンティブ」を人々に与えることは、経済発展の「絶対に必要な条件」なのです。その点、小平が始めた「改革・解放」路線からヒットラーをはるかに上回る史上最大の虐殺者である「毛沢東」路線にかじを切った習近平の「共産主義中国」の未来の経済発展はありえず、ただ衰退するのみです。

 もちろんベトナムを含む「共産主義(独裁国家)」の未来の経済発展もあり得ません。少数の共産党員が国民を「奴隷」にする国家では「知恵と工夫」が死に絶えます。


●国民は平等になっても国家間の格差は広がる

 科学技術が発展しても、その成果はごく一握りの富裕層に独占され、大多数の国民は悲惨な環境で生活するというのは、現在まで続く「科学技術と民衆」に関する一種の信仰ですが、これは、事実とは違います。

 産業革命以降、一番恩恵を受けたのは工場などで単純労働を行う労働者であり、小学校さえろくに卒業できなかった彼らの子供の世代(あるいは子孫)が大学教育を受けるという驚異的な所得の伸びを示しています。マルクスをはじめとする共産主義者たちの主張とは裏腹に、産業革命によって貧富の差は急速に縮小しました。現在米国のCEOの高額な給料などがやり玉に挙げられますが、産業革命以前の農奴のような生活をしている人々は現在ほとんどおらず、現代社会はかなり平等なのです。

 しかし、国家間の貧富の差においてはまったく事情が違います。産業革命以前は貧しい国と豊な国の格差はせいぜい1:4くらいであったのですが、現在の貧しい国と豊かな国の一人当たりGDPの格差は50倍くらいになります。

 特に欧州で問題になっている「移民」も、貧しい国と豊かな国の格差が広がったことに大きな原因があります。つまり、彼らは自分の国では経済的な成功が見込めないから「母国を見捨てて他国に寄生」する道を選ぶわけです。もちろん自然界でも「寄生」はよく見られる戦略ですから、必ずしも否定するべきことではなく、人間の細胞の重要な構成要素となった<共存共栄>のミトコンドリアなどの成功例もあります。

 しかし、寄生生物(細菌や虫など)は宿主に害を与えることも多く、寄生生物にとってデメリットであるのに宿主を食い尽くして破滅させることもよく見られます。

 寄生が共生に変わっていくのか、それとも恐ろしい「内側からの侵略者」になるのかどうかはよく見極めなければなりません。

 もちろん、国家間の貧富の差が無くなればこのような問題も起こらないのですが、格差是正の有効な手立てが無いのが現状です。少なくとも豊かな国から貧しい国への資金援助は、その国の経済発展にとって何の意味も無いことは、本書でも述べられているように明らかです。

 貧しい国の国民が自分の国にとどまって、「自分の国を改善する努力」を少なくとも半世紀、あるいは数世紀にわたって経って続けなければなりません。現在先進国と呼ばれる豊かな国は、そのような地道な努力を続けてきたのですから・・・。


(大原浩)


★執筆記事「異次元緩和でも日本にインフレが起こらない極めてシンプルな事情」(アナログな企業と人生こそデフレの勝者)が講談社・現代ビジネスに掲載されました。
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書評:10万年の世界経済史<上>



書評:10万年の世界経済史<上>
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 まだ全体の半分である<上>を読んだだけで判断するのは早すぎると思いますが、まとまりの無い内容です。確かに個別のエピソードや資料などには興味深いものが多いのですが、<10万年の世界経済史>という壮大なタイトルの割に、中身は「枝葉末梢」のちまちました記述が続きます。

 世界の経済・社会が1800年頃から(正確な始まりの時期については諸説がある)の産業革命によって激変し、それ以降急速に成長を始めたことについてはよく取り上げられます。

 それが「その時代に」「英国で」始まったのが必然であったのかどうかについても論争があります。私自身は、<「歴史のべき乗法則」(詳しくは「歴史の方程式 科学は大事件を予知できるか」マーク・ブキャナン 著、早川書房を参照)の原則に従って、社会や経済も自然界と同じように、色々な変化が起こっていても「臨界点」に達するまでは劇的な変化は起こらない>という立場です。したがって、英国で1800年頃に産業革命が起こったのは、歴史上の必然ではなく、他のいずれの時代のいずれの場所でも十分起こりえた「臨界点」だと考えています。

 本書の立場も比較的それに近いと思うのですが、「1800年よりも前の時代を『マルサス的経済』ととらえ、色々と論証していること」は上記のテーマにとって重要では無いと思えます。

 ただし、「糞尿まみれで不潔なおかげでペストなどの病気が蔓延して死亡率が高かったヨーロッパ」と「極めて清潔で安全であり死亡率が低かった日本」とを比較して、前者の方が「成長しない経済」(マルサス的経済)の中では、より豊かな生活を享受できたという点は、言われてみればその通りですが、とても興味深い視点です。

 もっとも、アダム・スミスが「国富論」で述べていないことを批判しているのは著者の不勉強ぶりの現れです。カトリック教会がキリストが述べたはずが無いだけではなく聖書に書かれてさえいない言葉を信者に押し付けているのと同様に、スミス派と呼ばれている人々も、スミスが述べてもいなければ「国富論」にも書かれていないことを彼の言葉だと強弁しているのです。アダム・スミスとスミス派と呼ばれる人々は基本的に関係ありません。


 最後に、興味深いエピソードの中から一つだけ紹介します。「時間選好率」とは聞きなれない言葉だと思いますが、ざっくりとまとめてしまえば「今目の前にある10万円と1年先にもらえる100万円のどちらかを選べるときにどちらを選ぶか」の比率です。

 この比率は金利と同じようにパーセントで表現されるのですが、米国での実験的調査によれば、6歳児の時間選好率は1日当たり3%だそうです。つまり月利で約90%(ほぼ2倍)、年率換算では1080%(約11倍)ですから、前述の例では、1年後の100万円よりも、目の前の10万円を躊躇なく選ぶわけです。

 ハツカネズミの餌を使った時間選好に関する実験でもほぼ同様の結果ができているので「自然」環境下では、「まず目の前にある確実なものを確保する」本能が発達したものと考えられます。

 ただし、貧しく教育水準の低い人ほど時間選好率は高くなる傾向にあり、カリフォルニア州の幼稚園児で時間選好率が高かった子供は、他の子どもに比べて成長後の学力が低く、SAT(大学進学適性試験)の結果も悪かったそうです。なお時間選好率は、年齢を重ねていろいろ学ぶことによって低くなる傾向があります。

 この点は投資においても重要な点で、時間選好率が高い「日雇い投資家(デイ・トレーダー」は多くの場合不利な取引で損をし、バフェットのような時間選好率の低い忍耐強い長期投資家が、時間選好率が高い人々が損をする分だけ得をする仕組みになっているのです。


(大原浩)


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書評:トコトンやさしい電気自動車の本





書評:トコトンやさしい電気自動車の本 第2版
   廣田 幸嗣 著
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 本書にも書かれているように、電気自動車はフィルクス・ワーゲンやダイムラー(ベンツ)をはじめとするドイツ自動車産業の礎を築いたフェルディナント・ポルシェ博士(1875年〜1951年)の時代から実用化されていました。(ガソリンエンジンのスターターの無い時代に)ボタン一つで始動できることや、変速機が必要無いことから女性を中心に人気があったそうです。
 1900年に米国で売れた自動車の40%は電気自動車だといわれています。

 そして最近<電気自動車は環境にやさいしいという思い込み>が社会に広がって、再び電気自動車が騒がれています。しかし、電気自動車がガソリン自動車に負けて退場したのにはそれなりの理由があります。
 決定的なのは「電池」です。
 充電に時間がかかり航続距離も伸ばせません。しかも、使用後の充電池は危険物質を含む産業廃棄物です。電池がエンジンと競争力を持つためには「全個体電池」などの技術の飛躍が必要でしょう。

 家庭用電源を使うと、現在の容量の電池でもフル充電に一昼夜ほどかります。また急速充電(それでも10〜30分かかる)するためには、(ガソリンスタンドと同程度の数の)充電ステーションを建設しなければなりませんが、電気料金がガソリン代に比べてかなり安いためにあまり儲かりません。つまり設備建設のインセンティブがあまりないのです。

 さらに、電気自動車が「環境にやさしい」というのは眉唾です。電気そのものは直接的には環境にやさしいかもしれませんが、世界の発電を見れば、石炭火力が40%、天然ガスが約20%、水力発電が約17%、原子力が約11%です。事故を起こせば環境にとてつもない被害を与える原子力を含めれば、環境にやさしくない発電が7割以上を占めているのです。

 しかもマスコミなどが「環境にやさしい」と触れ回っている太陽光発電は、廃棄されるパネル(有害物質が多量に含まれる)が環境を破壊するだけでなく、太陽光パネルの設置のためにはげ山が生まれるという現象も起こっています。

 また、太陽光・太陽熱・風力など大概の「再生可能エネルギー」の発電は不安定で技術的に<需要と供給の帳尻をきっちり合わせなければならない>発電・送電網には大きな負担になります。

 その中では、地熱やバイオマス発電が<安定供給>という面では極めて有望ですが、少なくとも当面の間は多くのボリューム期待できません。また海洋発電(特に波力発電)は再生可能エネルギーの最有望株ですが、実用化・本格普及までにはまだまだ長い道のりになりそうです。

 そもそも、すべての自動車が電気自動車になれば大変なことが起こります。
 日本の現在の発電(設備)容量は約<3億キロワット>です。そして、7000万台の自動車がすべてプラグインハイブリッド(平均でモータージェネレーターの容量が50キロワット、電池の容量が10キロワットとする)になったと仮定すると、車の総発電(設備)容量は<35億キロワット!>、蓄電容量は7億キロワットになります(本書の記載)。ハイブリッド車の発電容量が、そのまま電気自動車の走行に必要なエネルギーというわけではありませんが、走行に必要な膨大な電力の供給という点から考えれば、発電所を大量に増設するよりもプラグイン・ハイブリッド車を普及させたほうがはるかに合理的です。

 ガソリンエンジン車やハイブリッド車で日本勢(特にハイブリッドはトヨタの独壇場)に全く歯が立たない、中国、EUなどは国ぐるみで、トヨタをはじめとする日本メーカーの足を引っ張るために<電気自動車の導入>を声高に叫びますが、<電気自動車が主流になればとてつもない量の発電を行わなければならない>のは他の国々でも同様です。

 多分、トヨタのハイブリッドが世界を席巻する状況はまだまだ続くでしょう。
 その後は水素ステーションの新たな建設という重荷はあるものの、「電池」という致命的問題(これは現在の電池のシステムに問題があるので、本格的改善には「全個体電池」など基本技術の飛躍が必要)の無い水素自動車が主流になる確率はかなり高いと思います。

 ちなみに、トヨタはは最近タクシーの新型車を発表しましたが、タクシーで使っているLPGは比較的簡単(簡易施設で)に水素に転換できますし、業務用の車は一定の区域内を走行するので、水素ステーションが少ないことはあまり問題になりません。カリフォルニア州の大型FCトラックの実証試験も行われていますが、トラックも同様に水素ステーションの少なさは大きな問題になりません。

 本書の著者は電気自動車に力を入れている日産自動車の技術顧問ですが、本書を読んでも電気自動車の問題点の解決への道筋が見えませんでした。しかし、問題点もきちんと率直に記述している点は非常に好感を持てました。


(大原浩)


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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)


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