JUGEMテーマ:株・投資
読者の皆様、むらまめです。前回のコラムに対して皆様からのあたたかいコメントを頂きとても励みになりました、ありがとうございます。
今回は、スロプロの裏話を中心に書いていきたいと思います。
■プレイスタイルを一定に保つ
前回、スロプロの基本的な立ち回り方は、
1)設定の高い台を探す。
2)設定の高い台を長時間打ち続ける。
と書きましたが、もうひとつ付け加えなければならない重要なことがありました。
それは、
3)毎回同じ機種を打つ。
というものです。
具体的にいいますと、スロットには様々なタイプの機種があります。Aタイプ、Bタイプ、Cタイプ、それらに更にオートマティック、ストックなど付帯機能がついたものがあるのです。これらの違いによって出玉も大きく変わってきます。
単純に分けると、私の時代・地域(2003〜2005年 福岡県)では、
ローリスク:ミドルリターン(大花火、シオサイ)
ハイリスク:ハイリターン(アラジン、ミリオンゴッド、北斗の拳)
という機種がありました。
その中で私は一日という少ないサンプル(回転数)の中でもより理論値に近い出玉をしてくれる、ローリスク:ミドルリターンの台(大花火やシオサイ)だけを打っていました。
パチンコホールは毎月、毎週のように新台入れ替えを行い、客寄せを行いますが、私は新台には目もくれず、ひたすら自分の喰える機種だけを打つということに徹していました。ギネスに載るほどの空前の大ブームを起こした「北斗の拳」も私のスタイルに合っていませんでしたので、ゲームセンターなどでほんの数回程度しか打ったことがありません。
スロットを娯楽でやるか仕事でやるか、プロかアマチュアかどうかはこういう違いなのかもしれません。
これは、投資の世界でも共通していることかもしれません。私は投資の世界ではド素人ですが、長く活躍されているプロの方々は、自分のプレイスタイル、付加価値を何年もかけてじっくりと練り込まれている方が多いと感じます。
勝負の世界でプレイヤーとして長く生き続けるにはそれ相応の指針、哲学がないと厳しいのかもしれません。私は2年ほどしかスロプロをやっておりませんでしたが、その短期間でもスロプロだけで生き続けた人はほとんどいませんでした。
勝負の世界は誰も助けてくれません。
四面楚歌という感じです。厳しいですね。
■パチンコホールの愉快な面々
余談ですが、スロプロの時の裏話として、私が勝負していたホームで他にどういうスロプロや常連さんがいたのか少しご紹介したいと思います。
【5人組の若手プロ集団】
25歳くらいの男女織り交ぜたパチプロ集団です。若手はデータを分析して勝負してくるプロが多いです。よく狙い台がバッティングすることがありましたが、基本的には違う機種を対象にしていたので、うまく棲み分けていました。
集団でパチンコやスロットを打つことを「連れ打ち」といいます。みんなで収支を分け合いスロットを打つことの動機はリスクを分散させたい、結果に安定性を持たせたいというものです。
例えば、5人で打っていて、2人が5万円負け、残り3人で10万勝ったとすると、収支を均等に分け、全員で1万円ずつ勝ったという結果になります(勝った人が少し多くもらえるインセンティブルールもあるようです)。
このように運の好不調を分散することができます。また、それぞれが勝負機種を変えることで、いい設定が入っていない機種(シマ)にはまってしまうというリスクを分散できます(設定師は機種(シマ)によって設定のメリハリをつける人がいます)。
ひとりでずっと勝負をしていると、どうしても運の好不調によって結果がぶれてくることがあります。また、自己規律で制御しきれない勝負熱のようなものを集団のルールで律するということもできるようです。
ただ、この連れ打ちは全員の好不調がバランスをとれているという前提に従った戦略です。全員が不調になった場合、崩壊します。しかし、長い目で見る、トータルで勝ちを考えるという点においてはプロらしい戦い方だと思います。
私のホームの連れ打ち集団は、スロットメインですがパチンコを打つ人もいました。基本的な立ち回りは、データを分析し、朝一からあたりをつけ高設定台を発掘し、高い設定が見つけられない人はすぐに切り上げ、いい設定をとれた人のフォローにまわっていました(ひとりで10時間以上台を稼動させるのはつらいものです)。
私が引退して数年たち、ホームに行くとプロ集団はいなくなっていました。彼らはホームを変えたのか、運が尽きたのかどっちかでしょう。
【常連コミュニティー】
私の個人的な考えとして、スロプロをしている時は、誰とも仲良くならないほうがいいという考えがあります。この台は○○さんが打っていたから座れない、この台は△△さんが昨日大はまり(全然当たらないこと)していた台だから空けておこうなど、誰かの利害を気にしていたら、勝負にならないからです。そのため、いつも髪はオールバックにし、ぼんたんのような見た目がいかつい作業ズボンをはきスロットを打っておりました。誰も話しかけてこず、自由に勝負ができます。
しかし、ある時、50代くらいの常連さんと小競り合いになり、軽いけんかをしてしまいました。その結果として、常連さん方々と仲良くなり、ヤクザの方にスカウトされそうになるなどして、そのパチンコホールのコミュニティーに属することになってしまいました。
引退前なのでよかったのですが、やはり、ほとんど勝てなくなりました。
■攻略法という甘い罠
裏話の続きとして、うそのような詐欺の話をしたいと思います。ギャンブルや投資は金銭欲がうずまいている世界ですので、それをえさに色々ときな臭い話があるという点は共通していると思います。
ただ、そのようなうまい話は多少のお金をもらってもわざわざ誰かに教えるメリットがない、誰にも教えずこっそりと自分だけで稼ぐというのが普通の人間がやることですので、ほぼ全てがインチキです。パチンコの世界においても本当の儲け話は歴史的に見て数回程度あるくらいで、そのどれもが裁定機会があっという間に消滅するように、メーカーの対応などにより一瞬でなくなるものです。
パチンコの世界ではそういう儲け話はよく「攻略法」という形で売られています。その一部をご紹介したいと思います。
【打つ手順を細かく指示する】
一番基本的な攻略法です。例えば、最初に1枚投入し、レバーを叩く、その後2枚投入し、レバーを叩く、それらを3セット繰り返し、3枚投入し、レバーを叩く、その後、23秒置いて、3枚投入して、レバーを叩く・・・その結果、当たりが抽選されるというようなものです。これは全部インチキです。
次につい笑ってしまった「攻略法」をご紹介したいと思います。
【パチンコホールのネオンが3回点滅したらレバーを叩け】
パチンコホールの入り口にあるネオンが3回点滅したら、スロットのレバーを叩け、そうすれば当たりがでるというものです。わざわざホールの外に出てネオンを確かめて全速力で席まで走って、レバーを叩かなければなりません。物理的に不可能です。当たりがでなかったら、タイミングが遅かったのだと思うのかもしれません。
これらの攻略法は一見馬鹿らしくて騙されるわけがないと思われるでしょうが、騙される方は結構おられます。メモを見ながら、一生懸命に打っている方をよく見ました。一見ありえないというようなことも人間の欲望が飽和した時、ころっと騙されるのでしょう。
阿佐田哲也さんの小説に玄人(ばいにん)は「怠惰を求めて勤勉にいきつく」という言葉があります。これは、プロの麻雀打ちも最初は簡単に儲けたいという動機で麻雀を打つが、勝ち続けていくために自然と誰よりも勤勉になっていくということを表した言葉です。楽して稼げることはありません。とても納得する言葉です。
余談が過ぎてしまいました。なぜスロプロから株式投資を始めるようになったのか、実際にウォーレン・バフェットを真似して投資した失敗例など、次回にご紹介させて頂きたいと思います。
(むらまめ)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)
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