書評〜サピエンス全史



書評:サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福
 ユヴァル・ノア・ハラリ(著)
 https://amzn.to/2MTGTVO


 巷で評判でした「サピエンス全史」をようやく読了しました。

 昨年ご紹介した「LIFE SHIFT」
 http://www.okuchika.net/?eid=6818
 http://www.okuchika.net/?eid=6846

が、2017年のビジネス書大賞の準大賞であったのですが、その時に大賞を取ったのが、この「サピエンス全史」です。


 上下巻で600ページ近くある、大作ですが、私は既にKindleで読んでいるので、単行本としての、その厚さを感じることはできませんでした。


 さて、内容としては、著者がそもそも歴史学の先生という事もあり、人類(ホモ・サピエンス)の歴史を圧倒的なスケール感で描いていきます。

 また、歴史的な価値観よりも、より生物学的観点から人類(ホモ・サピエンス)をとらえているので、フラットな目線で歴史をとらえることができます。


 私が一番印象的だった話は、

「ホモ・サピエンスは共通の虚構を作り、それを信じることができるので、ここまで広く分布、繁殖することができた」

という話でした。

 これは、共同幻想を抱くことができるというのが人類の他の生物とは異なる点で、これがあるからこそ、決して生物的には強く種族ではない人類が地球上でもっとも多く繁殖できているという事でした。


 共同幻想とはあらゆる話で、国家、主義、貨幣、政治、宗教など現代の世の中で当然と思われている事柄すべてが人類が勝手に作り出した虚構であり、それ自体には何の意味もないし、確固たるものは何もないという事に感動しました。


 要するに、これまで社会的に常識、重要、必要なことと思われている知識・体系は全部現代の人類がそのように虚構を作っているのであり、人間が生きていく本源的にはあまり意味がないという事です。


 もちろん、人類は社会的動物でありますので、その社会や知識を無視して生きていくことは特に現代社会では難しいですが、そこに本源的な意味がないとすれば、我々はもっと自由に考えたり生きていくことができるのではないか?と考えさせられました。


 特に、私の扱うテーマの「お金」に関しては、

「貨幣は、これまで考案されたもののうちで、最も普遍的で、最も効率的な相互信頼の制度」

であるという分析をしています。

 つまり、貨幣は人々が信頼していないと何も価値もないものですが、信頼をされていれば人類が共通して利用できる制度になっているということで、これが貨幣の本質です。

 貨幣も共同幻想の一つ、虚構の一つにしか過ぎないのです。


 しかし、貨幣を通じて一方で普遍的な信頼を築けるがゆえに、人々が他人やコミュニティへの信頼よりも貨幣を信頼するという、邪悪な面があることも指摘しています。


 私もまったく同意見で、貨幣というものは、貨幣そのものには特に意味も価値もありません。
 それを支える信頼を自分で築くことが、結果的に貨幣を築く源泉になるものだと感じています。

 この辺りを取り違えて、人が貨幣そのものに価値を見出してしまうと、寂しい結果を生むことが多くなります。
 お金持ちでも不幸な方は、このあたりの理解が必要です。


 皆さんもお盆休みを迎えられると思いますので、子供たちの夏休みの宿題と一緒に

「サピエンス全史」

を読む。

この夏のおススメです。


株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一


無料で資産運用の相談をしてみたい方はコチラ

http://abvom.biz/brd/archives/ahwxrr.html


具体的な老後資金のプランニングをしたい方はこちら
↓(8月はあと先着2名様のみ受付可能です)
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 これまで300人以上にアドバイスしてきた資産運用のプロ、小屋洋一が、
 資産運用で成功する人と失敗する人の違いをお教えします。

詳しくは http://mlplanning.co.jp/mail/

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

このコラムはいかがでしたか?面白かった・役に立ったと思った方は
是非ワンクリックをお願いいたします!
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クリックだけでも結構ですし、コメントをいただけるともっと嬉しいです!

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億の近道2018/08/15


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
投資情報メールマガジン                  2018/08/15号
              イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

【ご挨拶】
 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

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             −本日の目次−
           (本日の担当:小屋洋一)


         ◆コラム「書評〜サピエンス全史」


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◆コラム「書評〜サピエンス全史」


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でいるので、単行本としての、その厚さを感じることはできませんでした。


 さて、内容としては、著者がそもそも歴史学の先生という事もあり、人類
(ホモ・サピエンス)の歴史を圧倒的なスケール感で描いていきます。

 また、歴史的な価値観よりも、より生物学的観点から人類(ホモ・サピエン
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 私が一番印象的だった話は、

「ホモ・サピエンスは共通の虚構を作り、それを信じることができるので、
 ここまで広く分布、繁殖することができた」

という話でした。

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点で、これがあるからこそ、決して生物的には強く種族ではない人類が地球上
でもっとも多く繁殖できているという事でした。


 共同幻想とはあらゆる話で、国家、主義、貨幣、政治、宗教など現代の世の
中で当然と思われている事柄すべてが人類が勝手に作り出した虚構であり、そ
れ自体には何の意味もないし、確固たるものは何もないという事に感動しまし
た。


 要するに、これまで社会的に常識、重要、必要なことと思われている知識・
体系は全部現代の人類がそのように虚構を作っているのであり、人間が生きて
いく本源的にはあまり意味がないという事です。


 もちろん、人類は社会的動物でありますので、その社会や知識を無視して生
きていくことは特に現代社会では難しいですが、そこに本源的な意味がないと
すれば、我々はもっと自由に考えたり生きていくことができるのではないか?
と考えさせられました。


 特に、私の扱うテーマの「お金」に関しては、

「貨幣は、これまで考案されたもののうちで、最も普遍的で、最も効率的な
 相互信頼の制度」

であるという分析をしています。

 つまり、貨幣は人々が信頼していないと何も価値もないものですが、信頼を
されていれば人類が共通して利用できる制度になっているということで、これ
が貨幣の本質です。

 貨幣も共同幻想の一つ、虚構の一つにしか過ぎないのです。


 しかし、貨幣を通じて一方で普遍的な信頼を築けるがゆえに、人々が他人や
コミュニティへの信頼よりも貨幣を信頼するという、邪悪な面があることも指
摘しています。


 私もまったく同意見で、貨幣というものは、貨幣そのものには特に意味も価
値もありません。
 それを支える信頼を自分で築くことが、結果的に貨幣を築く源泉になるもの
だと感じています。

 この辺りを取り違えて、人が貨幣そのものに価値を見出してしまうと、寂し
い結果を生むことが多くなります。
 お金持ちでも不幸な方は、このあたりの理解が必要です。


 皆さんもお盆休みを迎えられると思いますので、子供たちの夏休みの宿題と
一緒に

「サピエンス全史」

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伸びていく可能性が高い企業の中から株主還元を前向きに行っている企業をな
るべく安くポートフォリオに加えたいと努力しています。」と題し、自身の投
資行動を題材に、有力銘柄を安く買うチャンスの準備について書いています。

 さらに、過去の研究銘柄やコラム銘柄から、気になる9社をピックアップし
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 増益修正や増配発表企業の株価が下落するのはチャンス(2017/02/28)
 安心できる企業の株でポートフォリオの再構築したい(2017/01/10)
 割安企業を選んで分散投資を行えばリバウンド相場で大きく稼げる(2016/12/27)
 現代の錬金術である株式投資を使って、老後の生活を少しでも豊かにしようとするための心得(2012/11/06)


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【お知らせ】


■〆切間近!アイルさん主催 東京勉強会が8/25開催!■


 10年間名古屋で勉強会を継続されてきたアイルさん主催の、
 第2回東京勉強会が開催されます。

 今回も、億の近道(NPO法人イノベーターズ・フォーラム)が微力ながら
協力させていただいております。

 初回の反省点を改善し、満を持して臨む第2回東京勉強会です。
 今回も、上場企業の経営者をお招きし、質疑応答などを通じて株式投資を勉
強します。

 勉強会では、Casa(7129)の社長に来ていただき、同社のビジネス
や家賃保証業界について学びます。ぜひ奮ってご参加下さい。


日時:8月25日(土) 12:45開場
            16:45終了予定
場所:東京都内・お申し込み入金後に詳細をお知らせいたします。
会費:実費(税込1,500円)


お申し込みはこちら
https://ws.formzu.net/fgen/S79453016/



■DAIBOUCHOU氏の新刊出版記念セミナー開催!!■

 DAIBOUCHOU(だいぼうちょう)氏の新刊「新・サイクル投資法」出版を記念
いたしまして、9月23日(日)にセミナーを開催いたします。

 新刊の内容をさらに掘り下げる講演とともに、外資系日本株ヘッジファンド
出身の山本潤氏ほかを迎えてトークも行います。

 残り定員わずかです。お早めにお申し込みを!


詳細はこちら ⇒ http://okuchika.net/?eid=7888


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 「億の近道」のwebはバックナンバー閲覧を重点に置いた、ブログ風の作
りになっております。現在、2005年1月分まで掲載しておりますが、順次
過去分を追加していく予定です。コメントなどはつけられませんが、まとめ読
みなどに是非ご利用下さい。
 http://okuchika.net/

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 「億の近道」での有償のサービス等は「石川臨太郎の有料メールマガジン」
以外行っておりません。紛らわしい名称のサービスは弊社と一切関係ありませ
んのでご注意下さい。

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編集者:億の近道発行プロジェクト
発行者:NPO法人イノベーターズ・フォーラム
 email:okuchika.mail@gmail.com
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 また、コラムでは、「前年同期比で、増収増益で、増配を発表したり、自社株買いを発表したり、優待新設を発表しても、決算短信発表後に大きく株価が下げる企業が多いです。このチャンスを生かして、業績が伸びており、今後も伸びていく可能性が高い企業の中から株主還元を前向きに行っている企業をなるべく安くポートフォリオに加えたいと努力しています。」と題し、自身の投資行動を題材に、有力銘柄を安く買うチャンスの準備について書いています。

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書評:10万年の世界経済史<上>



書評:10万年の世界経済史<上>
 グレゴリー・クラーク著 日経BP社
 https://amzn.to/2nyIcyi


 まだ全体の半分である<上>を読んだだけで判断するのは早すぎると思いますが、まとまりの無い内容です。確かに個別のエピソードや資料などには興味深いものが多いのですが、<10万年の世界経済史>という壮大なタイトルの割に、中身は「枝葉末梢」のちまちました記述が続きます。

 世界の経済・社会が1800年頃から(正確な始まりの時期については諸説がある)の産業革命によって激変し、それ以降急速に成長を始めたことについてはよく取り上げられます。

 それが「その時代に」「英国で」始まったのが必然であったのかどうかについても論争があります。私自身は、<「歴史のべき乗法則」(詳しくは「歴史の方程式 科学は大事件を予知できるか」マーク・ブキャナン 著、早川書房を参照)の原則に従って、社会や経済も自然界と同じように、色々な変化が起こっていても「臨界点」に達するまでは劇的な変化は起こらない>という立場です。したがって、英国で1800年頃に産業革命が起こったのは、歴史上の必然ではなく、他のいずれの時代のいずれの場所でも十分起こりえた「臨界点」だと考えています。

 本書の立場も比較的それに近いと思うのですが、「1800年よりも前の時代を『マルサス的経済』ととらえ、色々と論証していること」は上記のテーマにとって重要では無いと思えます。

 ただし、「糞尿まみれで不潔なおかげでペストなどの病気が蔓延して死亡率が高かったヨーロッパ」と「極めて清潔で安全であり死亡率が低かった日本」とを比較して、前者の方が「成長しない経済」(マルサス的経済)の中では、より豊かな生活を享受できたという点は、言われてみればその通りですが、とても興味深い視点です。

 もっとも、アダム・スミスが「国富論」で述べていないことを批判しているのは著者の不勉強ぶりの現れです。カトリック教会がキリストが述べたはずが無いだけではなく聖書に書かれてさえいない言葉を信者に押し付けているのと同様に、スミス派と呼ばれている人々も、スミスが述べてもいなければ「国富論」にも書かれていないことを彼の言葉だと強弁しているのです。アダム・スミスとスミス派と呼ばれる人々は基本的に関係ありません。


 最後に、興味深いエピソードの中から一つだけ紹介します。「時間選好率」とは聞きなれない言葉だと思いますが、ざっくりとまとめてしまえば「今目の前にある10万円と1年先にもらえる100万円のどちらかを選べるときにどちらを選ぶか」の比率です。

 この比率は金利と同じようにパーセントで表現されるのですが、米国での実験的調査によれば、6歳児の時間選好率は1日当たり3%だそうです。つまり月利で約90%(ほぼ2倍)、年率換算では1080%(約11倍)ですから、前述の例では、1年後の100万円よりも、目の前の10万円を躊躇なく選ぶわけです。

 ハツカネズミの餌を使った時間選好に関する実験でもほぼ同様の結果ができているので「自然」環境下では、「まず目の前にある確実なものを確保する」本能が発達したものと考えられます。

 ただし、貧しく教育水準の低い人ほど時間選好率は高くなる傾向にあり、カリフォルニア州の幼稚園児で時間選好率が高かった子供は、他の子どもに比べて成長後の学力が低く、SAT(大学進学適性試験)の結果も悪かったそうです。なお時間選好率は、年齢を重ねていろいろ学ぶことによって低くなる傾向があります。

 この点は投資においても重要な点で、時間選好率が高い「日雇い投資家(デイ・トレーダー」は多くの場合不利な取引で損をし、バフェットのような時間選好率の低い忍耐強い長期投資家が、時間選好率が高い人々が損をする分だけ得をする仕組みになっているのです。


(大原浩)


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有料メルマガライブラリから(264)「自分の経済状態などを把握して株式投資をするかどうかを決める」

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 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


=コラム「自分の経済状態などを把握して株式投資をするかどうかを決める」=
 (有料メルマガ第57回・2010/1/26配信号)


※2010年1月現在の内容です。留意してお読み下さい。


【前略】


 日本の株式市場はアメリカの株式市場の下落から、また大きくつれ安をしそうな気配です。投資して安心でできる企業をじっくりと研究して、できるだけ安くポートフォリオに加える準備をするのが大事な時期だと考えます。


【中略】


 10年以上の長い株価の変動を確認し、いま現在の株価はどのような位置にあるのか。過去に高く買われた時点の業績は現在の業績と比べてどうだったか。投資する企業の資産価値や事業価値をしっかりと調べた上で、株価が買われすぎていないか、安く投げ売りされすぎていないかどうかもチェックする。そのような情報も、投資家にとっては投資を判断するうえで価値の高い情報だと考えます。
 買うのを我慢する力が足りなくて、つい買ってしまったとしても、10年くらいの長いスパンのなかで底値に近い株価位置で投資をしたならば、投資環境の悪化が強くなったとしても、安値での投げ売りを防止する役割を果たしてくれると考えています。


【中略】


 企業が増収増益を続けていると、多くの投資家が株価の上昇に期待して、その企業に投資してきます。株価は投資家の需給によって決まります。買いたい投資家が売りたい投資家より多ければ、すなわち需要が供給を上回れば、株価は上がっていきます。株価が右肩上がりで上がっていくと、更に多くの投資家が投資してきます。

 そのためにその企業に投資家の人気が集中し、株価が業績の伸び以上に高くなっていきます。いわゆるバブル化が起こります。そうすると何かのきっかけで、その人気プレミアムが剥げるようなことが起こると、増収増益が続いているのに、株価が大きく下げてしまうことが起こります。


【中略】


 多くの企業の業績を、同じような基準で比較する手段として、多くの指標が考案されています。同じ企業の指標の変化を数期比べることにより、バブル化しているかどうかの予測がつきます。しかしバブル化したといって、直ぐに株価が暴落するわけではありません。

 バブルの崩壊時期を正確に当てられる人はいません。しかし、バブルは必ずいつかは破裂するということが、過去の経験則からわかっています。またマイナスのバブル(=株価の資産価値をはるかに下回る大きな下落)も、時間がたてば回復していきます。

 いまの株価が10年単位の長期トレンドで、どのへんの位置にいるのかを確認する手段としても月足チャートは大変役に立ってくれます。

 決算短信や有価証券報告書の見方等については、いろいろな専門書が出ています。もちろん決算短信や有価証券報告書は企業を理解するうえで、とても大切な情報源です。私も投資する企業の決算短信や有価証券報告書はよく読みます。

 しかし、ほとんどの投資家が余り気にしていない企業のホームページには、有価証券報告書や決算短信では知ることの出来ない、貴重な情報が沢山開示されています。私は、ホームページを調べてから投資を決断するようになって2年程度になりました。いまではホームページを調べないで株を買うことは、とても怖くてできなくなってしまいました。


【後略】


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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 さらに、過去の研究銘柄やコラム銘柄から、気になる9社をピックアップしております。

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過去サンプル(研究銘柄)
 銘柄研究 ニチリン(5184)
 ]銘柄研究 帝国電機製作所(6333)


過去サンプル(コラム)
 増益修正や増配発表企業の株価が下落するのはチャンス(2017/02/28)
 安心できる企業の株でポートフォリオの再構築したい(2017/01/10)
 割安企業を選んで分散投資を行えばリバウンド相場で大きく稼げる(2016/12/27)
 現代の錬金術である株式投資を使って、老後の生活を少しでも豊かにしようとするための心得(2012/11/06)


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JUGEMテーマ:株・投資




億の近道2018/08/14


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投資情報メールマガジン                   2018/08/14

             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
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【ご挨拶】

 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

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             −本日の目次−
        (本日の担当:石川臨太郎&大原浩)


   ◆コラム「有料メルマガライブラリから(264)」:石川臨太
   ◆コラム「書評:10万年の世界経済史<上>」:大原浩


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◆コラム「有料メルマガライブラリから(264)」


 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライ
ブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致し
ないことを予めご了承下さい。


=コラム「自分の経済状態などを把握して株式投資をするかどうかを決める」=
 (有料メルマガ第57回・2010/1/26配信号)

※2010年1月現在の内容です。留意してお読み下さい。


【前略】


 日本の株式市場はアメリカの株式市場の下落から、また大きくつれ安をしそ
うな気配です。投資して安心でできる企業をじっくりと研究して、できるだけ
安くポートフォリオに加える準備をするのが大事な時期だと考えます。


【中略】


 10年以上の長い株価の変動を確認し、いま現在の株価はどのような位置に
あるのか。過去に高く買われた時点の業績は現在の業績と比べてどうだったか。
投資する企業の資産価値や事業価値をしっかりと調べた上で、株価が買われす
ぎていないか、安く投げ売りされすぎていないかどうかもチェックする。その
ような情報も、投資家にとっては投資を判断するうえで価値の高い情報だと考
えます。
 買うのを我慢する力が足りなくて、つい買ってしまったとしても、10年く
らいの長いスパンのなかで底値に近い株価位置で投資をしたならば、投資環境
の悪化が強くなったとしても、安値での投げ売りを防止する役割を果たしてく
れると考えています。


【中略】


 企業が増収増益を続けていると、多くの投資家が株価の上昇に期待して、そ
の企業に投資してきます。株価は投資家の需給によって決まります。買いたい
投資家が売りたい投資家より多ければ、すなわち需要が供給を上回れば、株価
は上がっていきます。株価が右肩上がりで上がっていくと、更に多くの投資家
が投資してきます。

 そのためにその企業に投資家の人気が集中し、株価が業績の伸び以上に高く
なっていきます。いわゆるバブル化が起こります。そうすると何かのきっかけ
で、その人気プレミアムが剥げるようなことが起こると、増収増益が続いてい
るのに、株価が大きく下げてしまうことが起こります。


【中略】


 多くの企業の業績を、同じような基準で比較する手段として、多くの指標が
考案されています。同じ企業の指標の変化を数期比べることにより、バブル化
しているかどうかの予測がつきます。しかしバブル化したといって、直ぐに株
価が暴落するわけではありません。

 バブルの崩壊時期を正確に当てられる人はいません。しかし、バブルは必ず
いつかは破裂するということが、過去の経験則からわかっています。またマイ
ナスのバブル(=株価の資産価値をはるかに下回る大きな下落)も、時間がた
てば回復していきます。

 いまの株価が10年単位の長期トレンドで、どのへんの位置にいるのかを確
認する手段としても月足チャートは大変役に立ってくれます。

 決算短信や有価証券報告書の見方等については、いろいろな専門書が出てい
ます。もちろん決算短信や有価証券報告書は企業を理解するうえで、とても大
切な情報源です。私も投資する企業の決算短信や有価証券報告書はよく読みま
す。

 しかし、ほとんどの投資家が余り気にしていない企業のホームページには、
有価証券報告書や決算短信では知ることの出来ない、貴重な情報が沢山開示さ
れています。私は、ホームページを調べてから投資を決断するようになって2
年程度になりました。いまではホームページを調べないで株を買うことは、と
ても怖くてできなくなってしまいました。


【後略】


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


★有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」を週1回配信し
 ています。石川臨太郎が特定銘柄を挙げて詳細研究する「銘柄研究」が好評
 です。ご興味がある方はぜひ一度ご購読下さい。


【国内シェア90%、世界シェア80%の製品も!歴史と高技術、M&A活用
 による業績拡大に支えられた低PER低PBRのキャッシュリッチグローバ
 ル企業を研究!!】


 本日配信の有料メルマガでは、およそ1世紀の歴史を持ち、研究開発に支え
られた技術と、M&A活用などによる積極経営で業績伸長しており、国内国外
とも高シェアの製品群と、時価総額を大きく超える資産を持つ、低PER低P
BRのグローバル企業を研究しています。


 また、コラムでは、「前年同期比で、増収増益で、増配を発表したり、自社
株買いを発表したり、優待新設を発表しても、決算短信発表後に大きく株価が
下げる企業が多いです。このチャンスを生かして、業績が伸びており、今後も
伸びていく可能性が高い企業の中から株主還元を前向きに行っている企業をな
るべく安くポートフォリオに加えたいと努力しています。」と題し、自身の投
資行動を題材に、有力銘柄を安く買うチャンスの準備について書いています。

 さらに、過去の研究銘柄やコラム銘柄から、気になる9社をピックアップし
ております。

 加えて、最近ウオッチしてきたカーボン関連の状況に加え、新たに観測ター
ゲットにした業種と銘柄についても触れています。

 購読をお待ちしております。


有料メルマガは週1回・火曜日配信です。
詳細は http://www.iforum.jp/magazine.htm をご参照下さい。

過去サンプル(研究銘柄)
 銘柄研究 ニチリン(5184)
 ]銘柄研究 帝国電機製作所(6333)


過去サンプル(コラム)
 増益修正や増配発表企業の株価が下落するのはチャンス(2017/02/28)
 安心できる企業の株でポートフォリオの再構築したい(2017/01/10)
 割安企業を選んで分散投資を行えばリバウンド相場で大きく稼げる(2016/12/27)
 現代の錬金術である株式投資を使って、老後の生活を少しでも豊かにしようとするための心得(2012/11/06)



(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、
当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が
変化している可能性があります。)


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【お知らせ】


■DAIBOUCHOU氏の新刊出版記念セミナー開催!!■

 DAIBOUCHOU(だいぼうちょう)氏の新刊「新・サイクル投資法」出版を記念
いたしまして、9月23日(日)にセミナーを開催いたします。

 新刊の内容をさらに掘り下げる講演とともに、外資系日本株ヘッジファンド
出身の山本潤氏ほかを迎えてトークも行います。

 残り定員わずかです。お早めにお申し込みを!


詳細はこちら ⇒ http://okuchika.net/?eid=7888


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◆コラム「書評:10万年の世界経済史<上>」


書評:10万年の世界経済史<上>
 グレゴリー・クラーク著 日経BP社
 https://amzn.to/2nyIcyi


 まだ全体の半分である<上>を読んだだけで判断するのは早すぎると思いま
すが、まとまりの無い内容です。確かに個別のエピソードや資料などには興味
深いものが多いのですが、<10万年の世界経済史>という壮大なタイトルの
割に、中身は「枝葉末梢」のちまちました記述が続きます。

 世界の経済・社会が1800年頃から(正確な始まりの時期については諸説
がある)の産業革命によって激変し、それ以降急速に成長を始めたことについ
てはよく取り上げられます。

 それが「その時代に」「英国で」始まったのが必然であったのかどうかにつ
いても論争があります。私自身は、<「歴史のべき乗法則」(詳しくは「歴史
の方程式 科学は大事件を予知できるか」マーク・ブキャナン 著、早川書房
を参照)の原則に従って、社会や経済も自然界と同じように、色々な変化が起
こっていても「臨界点」に達するまでは劇的な変化は起こらない>という立場
です。したがって、英国で1800年頃に産業革命が起こったのは、歴史上の
必然ではなく、他のいずれの時代のいずれの場所でも十分起こりえた「臨界点」
だと考えています。

 本書の立場も比較的それに近いと思うのですが、「1800年よりも前の時
代を『マルサス的経済』ととらえ、色々と論証していること」は上記のテーマ
にとって重要では無いと思えます。

 ただし、「糞尿まみれで不潔なおかげでペストなどの病気が蔓延して死亡率
が高かったヨーロッパ」と「極めて清潔で安全であり死亡率が低かった日本」
とを比較して、前者の方が「成長しない経済」(マルサス的経済)の中では、
より豊かな生活を享受できたという点は、言われてみればその通りですが、と
ても興味深い視点です。

 もっとも、アダム・スミスが「国富論」で述べていないことを批判している
のは著者の不勉強ぶりの現れです。カトリック教会がキリストが述べたはずが
無いだけではなく聖書に書かれてさえいない言葉を信者に押し付けているのと
同様に、スミス派と呼ばれている人々も、スミスが述べてもいなければ「国富
論」にも書かれていないことを彼の言葉だと強弁しているのです。アダム・ス
ミスとスミス派と呼ばれる人々は基本的に関係ありません。


 最後に、興味深いエピソードの中から一つだけ紹介します。「時間選好率」
とは聞きなれない言葉だと思いますが、ざっくりとまとめてしまえば「今目の
前にある10万円と1年先にもらえる100万円のどちらかを選べるときにど
ちらを選ぶか」の比率です。

 この比率は金利と同じようにパーセントで表現されるのですが、米国での実
験的調査によれば、6歳児の時間選好率は1日当たり3%だそうです。つまり
月利で約90%(ほぼ2倍)、年率換算では1080%(約11倍)ですから、
前述の例では、1年後の100万円よりも、目の前の10万円を躊躇なく選ぶ
わけです。

 ハツカネズミの餌を使った時間選好に関する実験でもほぼ同様の結果ができ
ているので「自然」環境下では、「まず目の前にある確実なものを確保する」
本能が発達したものと考えられます。

 ただし、貧しく教育水準の低い人ほど時間選好率は高くなる傾向にあり、カ
リフォルニア州の幼稚園児で時間選好率が高かった子供は、他の子どもに比べ
て成長後の学力が低く、SAT(大学進学適性試験)の結果も悪かったそうで
す。なお時間選好率は、年齢を重ねていろいろ学ぶことによって低くなる傾向
があります。

 この点は投資においても重要な点で、時間選好率が高い「日雇い投資家(デ
イ・トレーダー」は多くの場合不利な取引で損をし、バフェットのような時間
選好率の低い忍耐強い長期投資家が、時間選好率が高い人々が損をする分だけ
得をする仕組みになっているのです。


(大原浩)


【大原浩の書籍】

★バフェット流で読み解くGINZAX30社2019年度版<上巻+下巻>
(昇龍社・アマゾンキンドル版)が発刊されました。
 上巻:https://amzn.to/2ztqB3m
 下巻:https://amzn.to/2L7olUf

★「バフェット38の教え・応用編」(昇龍社、アマゾンキンドル版)
 https://amzn.to/2Lxd8sJ

★「バフェット38の教え」(昇龍社、アマゾンキンドル版)
 http://amzn.to/2f7AZkD

★終身雇用の実力主義―バフェットとポーターに学ぶナンバーワン企業戦略―
 アマゾン・キンドル版
 https://amzn.to/2GdMYx2

★バフェット流で読み解くGINZAX30社(2018年度版、上巻、下巻)
 <発行:昇龍社>(アマゾン・キンドル版)が発刊されました。
 上巻:http://amzn.to/2wtdH3m
 下巻:ttp://amzn.to/2wjJTFE

★バフェット流で読み解くGINZAX30社(2017年度版、上巻、下巻)
 <発行:昇龍社>(アマゾン・キンドル版)
 上巻:http://amzn.to/2clE4yw
 下巻:http://amzn.to/2clFbxZ

★バフェット流で読み解く、GINZAX30社<特選・優良企業>
 昇龍社、アマゾン・キンドル版<上・下巻>2016年度版
 http://goo.gl/3icB5G
 http://goo.gl/ltVLIs

★『投資の神様』(バフェット流投資で、勝ち組投資家になる)<総合法令>
  http://goo.gl/MKtnf6

★「客家大富豪の教え」18の金言」に学ぶ、真の幸せをつかむ方法
 著者:甘粕正 <アマゾンキンドル版>
 http://goo.gl/rKIvhB

★「賢人バフェットに学ぶ・投資と経営の成功法則」
 昇龍社(アマゾン・キンドル版)
 http://goo.gl/UMxBYs

★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2014)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
 http://goo.gl/Blo6KT

★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2013)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
 http://goo.gl/iz1GUV


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)


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【お知らせ】


■〆切間近!アイルさん主催 東京勉強会が8/25開催!■


 10年間名古屋で勉強会を継続されてきたアイルさん主催の、
 第2回東京勉強会が開催されます。

 今回も、億の近道(NPO法人イノベーターズ・フォーラム)が微力ながら
協力させていただいております。

 初回の反省点を改善し、満を持して臨む第2回東京勉強会です。
 今回も、上場企業の経営者をお招きし、質疑応答などを通じて株式投資を勉
強します。

 勉強会では、Casa(7129)の社長に来ていただき、同社のビジネス
や家賃保証業界について学びます。ぜひ奮ってご参加下さい。


日時:8月25日(土) 12:45開場
            16:45終了予定
場所:東京都内・お申し込み入金後に詳細をお知らせいたします。
会費:実費(税込1,500円)


お申し込みはこちら
https://ws.formzu.net/fgen/S79453016/


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■ お知らせ ■


【炎のファンドマネージャー有料メルマガ本日第203号配信!
 ご購読をお待ちしております!】


 「炎のファンドマネージャー」の有料メルマガ「炎の投資情報」第203号
が本日配信されました。


【生の企業訪問レポートと、強弱両面の個別銘柄情報も!!】


【8/13 第203号では】

■相場展望と運用ポイント
■企業訪問報告
■個別銘柄コメント(6銘柄)


 → ご案内ページ http://www.honohfm.com/


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 「億の近道」での有償のサービス等は「石川臨太郎の有料メールマガジン」
以外行っておりません。紛らわしい名称のサービスは弊社と一切関係ありませ
んのでご注意下さい。

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当メルマガは以下のシステムを利用して発行しております。
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編集者:億の近道発行プロジェクト
発行者:NPO法人イノベーターズ・フォーラム
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【お知らせ】〆切間近!アイルさん主催 東京勉強会が8/25に開催されます!




 10年間名古屋で勉強会を継続されてきたアイルさん主催の、第2回東京勉強会が開催されます。
 今回も、億の近道(NPO法人イノベーターズ・フォーラム)が微力ながら協力させていただいております。

 初回の反省点を改善し、満を持して臨む第2回東京勉強会です。
 今回も、上場企業の経営者をお招きし、質疑応答などを通じて株式投資を勉強します。
 勉強会では、Casa(7129)の社長に来ていただき、同社のビジネスや家賃保証業界について学びます。ぜひ奮ってご参加下さい。


【〆切間近! お早めに申し込み下さい!!】

日時:8月25日(土) 12:45開場
            16:45終了予定
場所:東京都内・お申し込み入金後に詳細をお知らせいたします。
会費:実費(税込1,500円)


お申し込みはこちら
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■DAIBOUCHOU氏の新刊出版記念セミナー開催!!■



[書籍以上の投資ノウハウを惜しげ無く公開]

 今回はDAIBOUCHOU(だいぼうちょう)氏の新刊「新・サイクル投資法」出版を記念いたしまして、セミナーを開催いたします。
 新刊の内容をさらに掘り下げる講演とともに、外資系日本株ヘッジファンド出身の山本潤氏ほかを迎えてトークも行います。

 ぜひこの機会にご参加下さい。


[200万円を10億円にしたDAIBOUCHOU流投資術]

 著名な専業個人投資家、DAIBOUCHOU氏が12年ぶりに新刊「新・サイクル投資法」を著しました。
 https://amzn.to/2OW082k


 前回の著書に大幅な加筆を行って、リーマンショック、アベノミクスなどを踏まえ、「攻める」から「守りながら攻める」現在の状況にも即した内容です。
 自身の投資行動を元に、銘柄選択やポートフォリオ組成、信用取引や不動産投資等個人投資家の指針となるような事柄を、平易な表現で分かりやすく書いています。
 ベテランはもちろん、株式投資初心者にもお勧めです。
 時代別のポートフォリオ開示が興味深いですね。

 少しだけおトクな新刊+セミナーのセットもあります。著者サイン付きです。
 また当日少しだけ販売をする予定です。併せてご利用下さい。

 また、パンローリングより発売されたDVD「割安成長株の極意」も併せてご案内します。
 https://goo.gl/yHnWQm

 少しだけおトクなDVD+セミナーのセットもあります。希望者には著者サイン致します。
 また当日少しだけ販売をする予定です。こちらもご利用下さい。


■「新・サイクル投資法」出版記念セミナー■


日時:9月23日日曜日 10時〜15時30分(懇親会16時〜)

場所:東京都渋谷区
   (お申し込み後に詳細をご案内いたします)

受講料(税込):
 セミナーのみ           2,000円
 セミナー+懇親会         7,000円
 セミナー+懇親会+新刊      8,500円
 セミナー+懇親会+DVD    11,000円
 セミナー+懇親会+新刊+DVD 12,500円
 ※セットの新刊およびDVDはセミナー当日お渡しいたします。

[タイムテーブル]

 10:00 開場
 10:30〜12:00 座談会(DAIBOUCHOU氏・山本潤氏ほか)
 12:00〜13:00 休憩
 13:00〜14:00 DAIBOUCHOU氏セミナー 第1部
 14:00〜14:15 休憩
 14:15〜15:15 DAIBOUCHOU氏セミナー 第2部
 15:15〜15:30 質疑応答
 15:30       終了
 16:00〜18:00 懇親会(近隣飲食店にて)
 ※内容およびタイムテーブルは変更となる場合があります。


【講師紹介】

・DAIBOUCHOU(だいぼうちょう)
 5年半で200万円を10億円にした個人投資家。その後ライブドアショックで資産半減、リーマンショックで一時株式投資から撤退するも、復帰し新たなスタンスで資産復活。
 自身の投資ノウハウを開示して行くスタイルは、温厚な人柄とともにファンが多い。


・山本潤
 株式投資で勝率8割の外資系投資顧問の元日本株式ファンドマネジャー。
 1997−2003年年金運用の時代は1000億円の運用でフランク・ラッセル社調べ上位1%の成績を達成。その後、2004年から2017年5月までの14年間、日本株ロング・ショート戦略ファンドマネジャー。
 1997年−2017年ライフタイムの日本株投資成績はロングのフル投資換算でTOPIXを400%を大きく上回る成績を残す。
 億の近道発行元NPO法人イノベーターズ・フォーラム理事。


■お申し込みはこちらからお願いします。



 https://goo.gl/nt5jgW

登録フォームが開きますので、必要事項を入力の上、お申し込み下さい。
そのままクレジットカードによる支払いをお願い致します。
 ※お支払はクレジットカード払いのみです。


【注意事項】

・遅れての参加、途中退室は自由です。なお、当日欠席を含め、受講料の返金は致しませんので、あらかじめご了承下さい。
・当日の録画/録音/写真撮影はご遠慮願います。
・講習会場では食事が出来ませんので、昼食は会場外でお願いいたします。


主催:NPO法人イノベーターズ・フォーラム
協力:株式会社リンクスリサーチ

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相川伸夫が語る注目銘柄 神戸天然物化学(6568)




■相川伸夫ピックアップ銘柄フォロー

 ※8月10日(金)執筆時点
・山王(3441)2016年12月19日配信
 株価560円⇒999円(+75%)

・テノックス(1905)17年2月20日配信
 株価815円⇒1002円(+23%)

・LCホールディングス(8938)17年4月3日配信
 株価894円⇒2057円(+130%)

・特殊電極(3437)17年6月12日配信
 株価2922円⇒4635円(+59%)

・東北特殊鋼(5484)17年9月4日配信
 株価1831円⇒1379円(−25%)

・新報国製鉄(5542)17年10月2日配信
 株価1577円⇒1534円(−3%)

・パウダーテック(5695)18年2月19日配信
 株価4845円⇒3505円(−28%)

・東京エレクトロンデバイス(2760)18年4月6日配信
 株価1970円⇒2008円(+2%)

・アバント(3836)18年6月25日配信
 株価945円⇒1343円(+42%)

 東北特殊鋼とパウダーテックが掲載時から−20%強のマイナスとなりました。また新報国製鉄も下方修正によって大きく売られました。

 現在こうした鉄鋼セクターや半導体セクターは全体的に売られやすい市況になってます。
 こうした場面で『買い増し』『ホールド』『損切り』の3つの選択肢があるかと思いますが、基本的には損切りを私は選びません。
 利大損小の最大効率を求めるなら、損切ったり利確したりを細かく繰り返すことが必要ですが、長期目線で投資をする中では下がっていく時にコツコツ買い、上がった時に売ることが肝要です。

 目標株価やフェアバリューはここくらいであろうという価格を自分なりに定め、上振れ過ぎたら売る、下振れ過ぎたら買うなどの動き方を心掛けると収益は比較的高まりやすいと思います。
 例えば東北特殊鋼などの今の株価だと持っている資産の価値だけで今の株価の説明ができる程になる水準です。
 パウダーテックは毎年BPSが300円弱積みあがっていき、フェライトでの様々な研究の進捗も楽しみであります。

 私がピックアップ銘柄に加える企業は、原則長期で投資した場合にはよっぽど負けにくく、かつ会社が成長していくと感じたものを私の感覚で選んでいます。


 本日取り上げるのもそうしたアツい企業です!


 リンクスリサーチのウェブサイト『みんなの運用会議』にて、神戸天然物化学も2018年7月19日に記事としてアップしているので、そちらをご覧になって知っている方もいるかと思います。

<6568神戸天然物化学 研究開発受託から量産強化で成長 by ono>
https://double-growth.com/6568-kobe_nature/


 今回改めてこちらでも取り上げさせて頂くのは、アバントに続き、こちらも私のピックアップ銘柄に加えたいと思ったからに他なりません。


 上記の小野アナリストの記事で非常に分かりやすく同社の事業についてまとめてあるので、私から言うことは特別にはありません。

 しかし、わざわざピックアップ銘柄に加えるのはこの会社も長期で皆さんの資産を億に近づけてくれるだろうと思ったからですので、どこに魅力を感じているのかはアツく語らねばいけませんね(笑)。


■神戸天然物化学ってどんな会社?


 乱暴なまとめ方かもしれませんが、

・企業の研究開発の委託を受けて実施する(研究開発費の部分)
・顧客への医薬や機能材料の素材(原薬、原体)の量産供給
・夢のあるバイオ関連の共同ライセンスを複数所持

という会社です。

 私は今までもバイオ株は理解が出来なくて触ってきませんでした。

 バイオ株が好きで投資をされている方には失礼ですが、『研究開発資金を得るために上場しました!上手くいかなかったら投資家には多大な損失を与えると思いますが、人類の医療の進歩に寄与し、成功した暁には多額の収益を約束します』というのは投資選択先としてはリスクがとても高く、また毎年赤字で時価総額が数百億円とかの値付けはどうにも個人的には何とも言えないのです。

 多くの個人投資家には人気のセクターであり、そういった会社が新薬を開発して日本の、世界の医療の発展に貢献してくれていることには感謝しています。


 では、今回取り上げようとしている、

「神戸天然物化学はバイオではないのか??」

 少なくとも↑で例に挙げたバイオ株の概念(業績は赤字で夢の研究開発をしている企業)としてはこの会社を認識していません。しかし、そういった旨味の部分だけは併せ持ちつつも、私の個人的な眼に映った認識は【高収益の製造業、または高収益のサービス提供会社】という認識です。

 今まで取り上げてきた銘柄と、神戸天然物化学は全く毛色が違うように思われるかもしれませんが、私はそうは思いません。

 この会社も大変アツい銘柄であり、また長期での成長のポテンシャルはとても高いと認識しています。


 同社は今年の3月15日にマザーズに上場し、初値は3665円。

3月29日の開示IR
『アミノ酸トランスポーターLAT1を阻害する新規抗がん剤開発候補化合物に関するライセンス契約締結のお知らせ』

を受けて株価は急騰。
⇒4月6日に年初来高値4830円を付け、そこから下値を模索し、同社への評価である株価は投資家にとっていまだ定まっていません。

 年初来安値は現在も更新中であり、8月10日現在2718円です。


 同社の公募価格の2340円まであとわずかの位置まで売られてきました。

 株主構成を見る限りVCは入っていないようで、株を売っているのはおそらく『バイオ』としての期待で同社を買った投資家と、株価の下落で損切を余儀なくされている方々ではないかと推測しています。


 もし、買われる場合はじわじわと買い下がるイメージで行かれるのが無難かと思います。

 それでは、この会社の魅力について語っていきたいと思います。


■潜在需要が膨大な研究開発アウトソーシング事業!?


 1985年に創業した神戸天然物化学の売り上げの主要な相手には世界的に有名な大手企業との取引があります。

 有価証券報告書に主要な売上先には『素材には、社会を変える力がある!』で有名な東レ(時価総額1兆円強)や国内大手製薬企業として有名な第一三共(時価総額3兆円強の超大手)などの名前があります。

 取り扱う仕事が機密にかかわるものが多く、守秘義務も多いので同社の取引先の会社の詳細は分かりませんが、売上に占める取引先の売上規模が1兆円以上で38.4%、1000億円以上に対し45.7%と開示されていることからも、大手企業との取引が主だと想定できます。


 また創業して現在33年が経ちますが、同社の売上金額の70.5%が10年以上取引を続けている得意先で占められていることからも、それだけ顧客目線から同社を見た時に『リピートして取引をしたくなる企業』だと言えると思われます。


 平成30年3月期の有価証券報告書の開示の中にステージ別の売上の割合が記されています。

・研究…20.2%
・開発…37.6%
・量産…42.2%
↑この3種類のステージは顧客からの業務依頼の性格を表しています。


 そもそも研究・開発とは何なのでしょうか?

 企業というものは会社の規模が大きくなるにしたがって、その業種の最先端であったり、ニッチトップであり続ける為には、他社よりも魅力ある製品開発をし続けなければなりません。

 同社の売上構成は…

・機能材料分野29億6200万円(46.9%)
・医薬分野  28億8100万円(45.6%)
・バイオ分野  4億6800万円( 7.4%)

となっています。

 企業の研究開発費は膨大な金額が毎年積み上げられている物であり、四季報オンラインのスクリーニング機能で全市場の33業種の<医薬品>セクターに分類する会社は66社あります。

 医薬分野のセクターをまとめると下記のようになります。

<医薬品66社の合計(最新前期データ)>

時価総額……33兆3200億円
売上高………10兆7000億円
営業利益…… 1兆4800億円
純利益……… 1兆1400億円
研究開発費… 1兆7700億円
※売上高研究開発費率⇒16.5%


 機能材料分野についての抽出は正直難しいです。

 というのも、同社の機能材料分野というくくりは「医薬以外」と言い換えられるため、四季報の33業種分類で数種類の業種が顧客の性格に該当してしまいます。
※ちなみに東レは繊維製品に該当する

↓参考までに化学セクターを載せておきます

<化学150社合計(研究開発費上位150社で計算)>

時価総額……46兆5700億円
売上高………40兆2900億円
営業利益…… 3兆9900億円
純利益……… 2兆7200億円
研究開発費… 1兆3600億円
※売上高研究開発費率⇒3.3%

 このようになります。

 この2業種だけ比較しても医薬の業界というものは研究開発力が生命線であることが分かります。

 また↓(総務省統計局調査 会社開示資料より)

※参考データ 研究開発の『外注費』の市場規模

・2013年 ⇒ 2016年
 医薬品 3,456億円 → 4,788億円(CAGR11.5%)
 化学品  410億円 → 699億円(CAGR19.5%)

 外注市場も成長しています。


 上記の外注費に分類されるであろう金額のうちの36億7000万円程度が、神戸天然物化学の『研究』『開発』セグメントの売上高になっています。

 同社の研究開発の事業は主に有機化合物の精製、製造方法、評価に関してなので、数兆という膨大な研究開発費のどの程度なのかは正確な数字は分かりません。
 だとしても、膨大な潜在需要がお分かりいただけるのではないかと思います。


 ちなみに研究・開発・量産ステージの言葉の定義は…

・研究:”モノを見つける”
 役割:評価用のサンプル提供

・開発:見つけたモノを”使えるか、作れるか、製品として出せるか”
 役割:顧客の製品開発に向けた多量のサンプル提供

・量産:開発したモノを必要量まとめて作る
 役割:自社工場で受注生産

となっています。

 しかし、研究開発が生命線のはずの企業側はなぜ神戸天然物化学に委託(アウトソーシング)するのでしょうか?

 この顧客のニーズに対して『なぜ?』を考えると大変面白いです。


■企業が研究開発を外部委託する理由とは?



 研究開発で結果が出せるかどうかは『知識×努力×設備×運』ではないかと思います。

 しかし、研究の結果が出なくてもノウハウやその研究に関しての知見が貯えられるのにも関わらず、なぜ企業は外部委託するのでしょうか?

 それは『リソースには限りがある』からだということが一番のカギでしょう。

 例えば製薬会社は研究員に給料を支払います。

 高額な設備も沢山あります。

 顧客(製薬会社)は製薬された薬の効果を高めたり評価するところ、つまりは一番製品(製薬)の価値に貢献するところに多くのリソース(人員や設備やお金といった経営資源)を集中させたいです。


 対して、神戸天然物化学にはどんな内容の研究開発を依頼しているのか?

 その多くは、薬としての前段階の原薬(原体)と呼ばれる、料理でいうところの『下ごしらえ』に当たる研究開発の依頼をしていると認識して問題ないでしょう。

 例えば、レストランで一品の料理がお客さんに提供されるまでの流れは…

・食材調達⇒下ごしらえ⇒調理(味付け)⇒販売提供

になると思われます。

 ここの『食材』に当たるのが『有機化合物』であり、『下ごしらえ』(皮むきやみじん切り的なもの)とは化合物合成の事になるわけです。


 一番肝心なのはもちろん『調理』の工程であり、ここは顧客(製薬会社等)側の完全極秘の領域です。

 神戸天然物化学の研究と開発は『食材調達〜下ごしらえ』までの事を指しており、『量産』とはこの下ごしらえしたものをお客様に安定供給し続けることを意味しているわけです。


 こうやって認識していくと、普段関わりがなくとっかかりにくい業界もグッと理解が深まりませんか?(笑)

 話を本題に戻すと、顧客(製薬会社等)が委託してくる多くの理由は『自社で研究開発する必要もあるけれど、重要性(費用対効果、開発価値)の比較的低い対象』になるわけです。

 もちろん、化合物合成の知見を多く持っていない会社や神戸天然物化学の能力を評価しての委託も当然あると思われます。


 有価証券報告書では事業について以下の説明があります。

 長いですが原文をそのまま転載させて頂きますので、関心がある方はお読みください。


↓2018年3月期 有価証券報告書より転載

【事業の内容】

『当社は、有機化学品の研究・開発・生産ソリューション事業を主たる業務としております。具体的には、顧客が製品開発及び製造販売のために行う研究、開発及び生産活動において必要なサンプルや製品を供給するとともに、製造方法の検討等を実施しております。

製品の研究から量産に至る過程では種々の課題が発生しますが、当社は顧客と協力しながら製造方法等の課題を解決して、顧客の求めるサンプルや製品を供給しております。

対象としている有機化学品は、主に医薬分野、情報電子分野で用いる機能性を持った化学品及びその中間体であり、一般的な化学品を原料として製造いたします。

化学品の研究開発は、目的の機能を持つ化合物の化学構造を考え、それを合成し、その機能を評価し、目標の機能が得られなければ再度化学構造を考えるというサイクルを繰り返します。

機能評価は、医薬、農薬、染料等の製品により独自の評価技術が必要ですが、化合物の合成は、製品の機能に関わらず有機合成化学の技術により達成できます。

従って、製品開発をする会社は機能性を持つ化学品の構造式を提示し、当社は提示された化合物を合成するという分業が可能となります。

化合物の合成自体も研究要素があり、提示された化合物の合成方法を考え、合成して、その化合物の純度や収率を評価し、収率や純度が目標以下であれば再度合成方法を考えます。(純度は、目的の物質の含有量を意味します。収率は、理論的に予想される目的物質の量に対して実際に得られた量の割合を意味します。)

製品を開発する場合、開発する会社が製品機能評価も化合物合成も全て自社で行っていた研究開発のうち、合成の部分を当社が請け負うことによって、製品開発会社は機能評価研究に経営資源を集中できます。

当社で担当した化合物合成については、単に合成するだけではなく、化合物合成研究の結果を併せて報告いたします。

なお、期待される化合物合成が困難な場合は、得られた科学的知見の提供及び改善策の提案等をいたします。製品開発会社と当社が協力した結果、研究開発期間が短縮され、製品開発の効率が上がります。

当社では、研究・開発から量産ステージまで、化合物合成に関する顧客のデザインや改良要求を具体化して研究開発用製品として供給すると共に量産へ向けて製造方法の課題・対策を提案するというソリューションを提供いたします。

当社は、顧客のステージが研究・開発から量産へと上がるのに伴い、ステージに応じたソリューションを提供して取引を継続し、成長を牽引するモデル(ステージアップ・グロース)を目指しております』


…ここまで転載。


 ちなみに現状このビジネスモデルの競合は製薬会社の研究開発部門以外には目立った会社は見当たらないとのことです。

※高額な設備導入、優秀な研究員、社外的な信頼の獲得などが大きな参入障壁になっていると思われます。

※説明しやすいので製薬に絞って説明しましたが、機能材料に関しても大筋は同様です。


■高収益×高成長なビジネスモデル


 研究・開発の収益構造は1プロジェクト単位で行われており、プロジェクトの長さは2週間〜1年半まで様々です。

 このプロジェクトは人間力(知識×設備×知見)をフル活用しての仕事であり、<人件費×依頼内容=単価>となるので、売り上げを増やすためには人材の増加が不可欠であり、この構造だけで増収を続けるのは中々に困難です。

 研究開発が世界的になくなる事はないとはいえ、プロジェクト単位の受注なのでフロービジネスである側面は否めないでしょう。

 そこで、会社としてより高収益かつ、受注の波を平準化し、事業としての安定度を増すために数年前より『量産事業』を強化しているのです。


 今後2021年までの3年間で63億円の大胆な投資計画をしています。

<投資計画の資金内訳>

・量産設備⇒31.5億円
・研究開発⇒18.5億円
・本社拡大、管理部門拡大⇒13億円

 これらは今後、同社が増収増益していくためには必須事項です

 そして、量産ビジネスは一度受注できれば相当長い期間安定需要が見込めます。

 量産事業はガチガチのストックビジネスであり、かつ、改善活動等によって一人あたり生産高を向上させることができれば利益率向上も大きく期待できます。


 同社の営業利益率は前期19.3%とすでに高いですが、EBITDAで同社を見ると20億400万円でありEBITDAマージン(EBITDA÷売上高)では31.7%もあります。これは企業としてすでにかなり高い部類になります。

※EBITDA=営業利益+減価償却費で算出
↑※減価償却の主な理由は設備投資(量産設備と研究用)


 前述の21年までに63億円の投資計画を立てていることから、減価償却費は今後3年でさらに増大します。

 そうすると売上の伸びに対して、営業利益や純利益の伸びがイマイチに見える可能性があります。

 しかし、ぱっと見で同社を評価してしまうのは大きなミスリードに繋がると考えています。

 設備などに関しては定率法、本社などの建て物に関しては定額法が使われるのが一般的であり、同社の場合もそうであろうと推測されます。

※定率法とか定額法がイマイチピンとこない方は、↓の国税庁のページへ
・定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)
 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2106.htm


 よって、定率法では設備投資した年のすぐは減価償却費が大きくなるので、時が経つにつれて増益率&利益率も向上していきます。

 また、量産ステージ、特にその立ち上げにおいては高い技術と専門知識をもった人員は必須ですが、生産オペレーターとして工業高校卒の採用もしています。

 高卒従業員に対してはOJTを通じて仕事を学ばせながら、ノウハウや化学の教育を行っているそうで、若いエネルギッシュな人材も同社の量産ステージで活躍しています。


 薬の権益は周知のとおり非常に長く(医薬の開発には多額の研究開発が必要なことから守られている)、医薬にかかわる量産受注が一つ決まれば安定収入のストックが積みあがります。

 また、開示されてはいないものの決算説明資料などを読んでいけば気づくと思われますが…

〇…同社の利益率は【研究<開発<量産】のステージ順に高まると解釈でき、同社の売上高営業利益率が減価償却費込みで前期19.3%ということは、量産ステージの利益率というのはどう低く見積もっても20%以上、いや25%以上は有るはずだと推測できます。

 この高い利益率には大きな魅力があります。


 『量産ステージ』というのはいわば製造業です。ここは私の専門分野です。

 製造業における利益率は3〜8%が大体の範囲です。

 ましてや競合も多いので、価格競争や技術の優位性もすぐに陳腐化してしまうリスクもあります。

 しかし、同社は量産契約を結ぶことができれば、長期間における高収益ストックを獲得できるのです。

 高収益のストックビジネスが増えれば、業績のバラツキ(増収減収、増益減益のブレ幅)が減れば、業績の影響での株価のブレも減る=投資家が取るリスクも減ります。


 業績リスクが少ない会社は、リスクの高い会社より、株価面でも評価されやすいという流れは一般的かと思います。

※例 四季報スクリーニングにて、33業種区分の、

・『不動産業』
 124社(128社中のPER100超えの異常値4社を除いた)の平均PERは14.1

・『医薬品』41社(43社中のPER100超えの異常値2社を除いた)の平均PER29.4


 景気の影響をもろに受ける不動産セクターの平均PERは14.1に対し、景気に関係されないディフェンシブセクターである医薬品セクターはその倍以上の平均PER29.4という結果になります。こうした簡易的な計算でも業績のブレと株価には相関関係があることは直感的に実感することができます。


 話を戻して、神戸天然物化学は、そんな高収益ストックビジネスである量産事業に全力で注力しています。

 同社が描くビジョンに間違いがなければ、長期で保有することこそ真の価値がある銘柄なのだと私は強く思います。

 要するにアツいんです(笑)


■マザーズから一部を目指しての昇格の可能性


 一般的に市場が昇格することは買い材料であり、ゆえにその昇格条件というものを気にする投資家も多いと思います。

 形式的にはすでに同社は昇格条件をクリアしています。
 あとはその意志があるかどうかと、タイミングなのではないでしょうか?

 未来のことは分かりませんが、同社の昇格への意志は強いと思います。

 これは私個人の勝手な推測であり、会社はここに関してはノーコメントを貫いていますので、そこは勘違いしないでください(笑)。


 まず、同社は上場しなくてもこれだけ多くの企業と自力で取引を続けてきています。

 財務も良好です。


 ではなぜ、上場したのか??

 ここに私は神戸天然物化学の強い意志を感じました。

・同社には優秀な頭脳を持つ人材が必要です
・同社には企業取引の際に機密を多く取り扱うので強い信頼が必要です。

 この二つを手に入れるためには上場が非常に効果的なのです。


 そして、マザーズに上場しましたが、ここにとどまるよりも東証一部上場企業という看板を手に入れることは、求人採用サイトに広告費を掛けるよりも強力な宣伝になり、会社の認知度やすべてのステークホルダーにとっての満足度も向上します。

 昇格しない理由が見当たらないのではないか?というのが個人的な印象です。


「いつ昇格するのか?絶対に昇格するのか?」

 そんなことはわかりません(笑)。


■【神戸天然物化学(6568)の投資指標】
 ※2018/8/10現在

 終値     2718円
 時価総額   210億円

※19年3月期会社予想
 売上     64.5億円
 営業利益    13億円
 経常利益    13億円
 純利益     9.2億円
 一株配当     25円
 配当利回   0.92%

PER    22.8
PBR     2.4
ROE     10.3%
自己資本比率  68.4%


 いつもは全く見ない業種でしたが、こんな良い会社があるなんて!!という発見のような感覚を同社には覚えました(笑)。

 現在上場来安値を更新中であり、まだテクニカル的にも下げ止まっているわけではありません。

 個人的な見解ですが、同社は長期投資にこそ向いていると思っています。


 何度も言いますが、投資は自己責任でよろしくお願いします。


それではまた。


『全力全開全力前進!!!』


(相川伸夫)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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億の近道2018/08/13


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
投資情報メールマガジン                   2018/08/06

             イ意 の 近 道

         −プロが導く「億」資産への近道−   週5回発行
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

【ご挨拶】

 将来の資産形成のために個人投資家の方にも機関投資家並以上の情報提供を
したい。また同時に、当メルマガを通じてより多くの方に自立した投資家を目
指していただきたいと考えております。各種分析やコラムを参考にして、「億」
の資産を目指し、自立した投資家への道を歩みましょう!

   ★当メルマガは等長フォントでの閲覧を前提にしております★

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             −本日の目次−
          (本日の担当:相川伸夫)


  ◆コラム「相川伸夫が語る注目銘柄 神戸天然物化学(6568)」


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【お知らせ】


■DAIBOUCHOU氏の新刊出版記念セミナー開催!!■

今回はDAIBOUCHOU(だいぼうちょう)氏の新刊「新・サイクル投資法」出版
を記念いたしまして、9月23日(日)にセミナーを開催いたします。

 新刊の内容をさらに掘り下げる講演とともに、外資系日本株ヘッジファンド
出身の山本潤氏ほかを迎えてトークも行います。

 ぜひこの機会にご参加下さい。


詳細はこちら ⇒ http://okuchika.net/?eid=7888


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◆コラム「相川伸夫が語る注目銘柄 神戸天然物化学(6568)」


■相川伸夫ピックアップ銘柄フォロー

 ※8月10日(金)執筆時点
・山王(3441)2016年12月19日配信
 株価560円⇒999円(+75%)

・テノックス(1905)17年2月20日配信
 株価815円⇒1002円(+23%)

・LCホールディングス(8938)17年4月3日配信
 株価894円⇒2057円(+130%)

・特殊電極(3437)17年6月12日配信
 株価2922円⇒4635円(+59%)

・東北特殊鋼(5484)17年9月4日配信
 株価1831円⇒1379円(−25%)

・新報国製鉄(5542)17年10月2日配信
 株価1577円⇒1534円(−3%)

・パウダーテック(5695)18年2月19日配信
 株価4845円⇒3505円(−28%)

・東京エレクトロンデバイス(2760)18年4月6日配信
 株価1970円⇒2008円(+2%)

・アバント(3836)18年6月25日配信
 株価945円⇒1343円(+42%)

 東北特殊鋼とパウダーテックが掲載時から−20%強のマイナスとなりまし
た。また新報国製鉄も下方修正によって大きく売られました。

 現在こうした鉄鋼セクターや半導体セクターは全体的に売られやすい市況に
なってます。
 こうした場面で『買い増し』『ホールド』『損切り』の3つの選択肢がある
かと思いますが、基本的には損切りを私は選びません。
 利大損小の最大効率を求めるなら、損切ったり利確したりを細かく繰り返す
ことが必要ですが、長期目線で投資をする中では下がっていく時にコツコツ買
い、上がった時に売ることが肝要です。

 目標株価やフェアバリューはここくらいであろうという価格を自分なりに定
め、上振れ過ぎたら売る、下振れ過ぎたら買うなどの動き方を心掛けると収益
は比較的高まりやすいと思います。
 例えば東北特殊鋼などの今の株価だと持っている資産の価値だけで今の株価
の説明ができる程になる水準です。
 パウダーテックは毎年BPSが300円弱積みあがっていき、フェライトで
の様々な研究の進捗も楽しみであります。

 私がピックアップ銘柄に加える企業は、原則長期で投資した場合にはよっぽ
ど負けにくく、かつ会社が成長していくと感じたものを私の感覚で選んでいま
す。


 本日取り上げるのもそうしたアツい企業です!


 リンクスリサーチのウェブサイト『みんなの運用会議』にて、神戸天然物化
学も2018年7月19日に記事としてアップしているので、そちらをご覧に
なって知っている方もいるかと思います。

<6568神戸天然物化学 研究開発受託から量産強化で成長 by ono>
https://double-growth.com/6568-kobe_nature/


 今回改めてこちらでも取り上げさせて頂くのは、アバントに続き、こちらも
私のピックアップ銘柄に加えたいと思ったからに他なりません。


 上記の小野アナリストの記事で非常に分かりやすく同社の事業についてまと
めてあるので、私から言うことは特別にはありません。

 しかし、わざわざピックアップ銘柄に加えるのはこの会社も長期で皆さんの
資産を億に近づけてくれるだろうと思ったからですので、どこに魅力を感じて
いるのかはアツく語らねばいけませんね(笑)。


■神戸天然物化学ってどんな会社?

 乱暴なまとめ方かもしれませんが、

・企業の研究開発の委託を受けて実施する(研究開発費の部分)
・顧客への医薬や機能材料の素材(原薬、原体)の量産供給
・夢のあるバイオ関連の共同ライセンスを複数所持

という会社です。

 私は今までもバイオ株は理解が出来なくて触ってきませんでした。

 バイオ株が好きで投資をされている方には失礼ですが、『研究開発資金を得
るために上場しました!上手くいかなかったら投資家には多大な損失を与える
と思いますが、人類の医療の進歩に寄与し、成功した暁には多額の収益を約束
します』というのは投資選択先としてはリスクがとても高く、また毎年赤字で
時価総額が数百億円とかの値付けはどうにも個人的には何とも言えないのです。

 多くの個人投資家には人気のセクターであり、そういった会社が新薬を開発
して日本の、世界の医療の発展に貢献してくれていることには感謝しています。


 では、今回取り上げようとしている、

「神戸天然物化学はバイオではないのか??」

 少なくとも↑で例に挙げたバイオ株の概念(業績は赤字で夢の研究開発をし
ている企業)としてはこの会社を認識していません。しかし、そういった旨味
の部分だけは併せ持ちつつも、私の個人的な眼に映った認識は【高収益の製造
業、または高収益のサービス提供会社】という認識です。

 今まで取り上げてきた銘柄と、神戸天然物化学は全く毛色が違うように思わ
れるかもしれませんが、私はそうは思いません。

 この会社も大変アツい銘柄であり、また長期での成長のポテンシャルはとて
も高いと認識しています。


 同社は今年の3月15日にマザーズに上場し、初値は3665円。

3月29日の開示IR
『アミノ酸トランスポーターLAT1を阻害する新規抗がん剤開発候補化合物
に関するライセンス契約締結のお知らせ』

を受けて株価は急騰。
⇒4月6日に年初来高値4830円を付け、そこから下値を模索し、同社への
評価である株価は投資家にとっていまだ定まっていません。

 年初来安値は現在も更新中であり、8月10日現在2718円です。


 同社の公募価格の2340円まであとわずかの位置まで売られてきました。

 株主構成を見る限りVCは入っていないようで、株を売っているのはおそら
く『バイオ』としての期待で同社を買った投資家と、株価の下落で損切を余儀
なくされている方々ではないかと推測しています。


 もし、買われる場合はじわじわと買い下がるイメージで行かれるのが無難か
と思います。

 それでは、この会社の魅力について語っていきたいと思います。


■潜在需要が膨大な研究開発アウトソーシング事業!?


 1985年に創業した神戸天然物化学の売り上げの主要な相手には世界的に
有名な大手企業との取引があります。

 有価証券報告書に主要な売上先には『素材には、社会を変える力がある!』
で有名な東レ(時価総額1兆円強)や国内大手製薬企業として有名な第一三共
(時価総額3兆円強の超大手)などの名前があります。

 取り扱う仕事が機密にかかわるものが多く、守秘義務も多いので同社の取引
先の会社の詳細は分かりませんが、売上に占める取引先の売上規模が1兆円以
上で38.4%、1000億円以上に対し45.7%と開示されていることか
らも、大手企業との取引が主だと想定できます。


 また創業して現在33年が経ちますが、同社の売上金額の70.5%が10
年以上取引を続けている得意先で占められていることからも、それだけ顧客目
線から同社を見た時に『リピートして取引をしたくなる企業』だと言えると思
われます。


 平成30年3月期の有価証券報告書の開示の中にステージ別の売上の割合が
記されています。

・研究…20.2%
・開発…37.6%
・量産…42.2%
↑この3種類のステージは顧客からの業務依頼の性格を表しています。


 そもそも研究・開発とは何なのでしょうか?

 企業というものは会社の規模が大きくなるにしたがって、その業種の最先端
であったり、ニッチトップであり続ける為には、他社よりも魅力ある製品開発
をし続けなければなりません。

 同社の売上構成は…

・機能材料分野29億6200万円(46.9%)
・医薬分野  28億8100万円(45.6%)
・バイオ分野  4億6800万円( 7.4%)

となっています。

 企業の研究開発費は膨大な金額が毎年積み上げられている物であり、四季報
オンラインのスクリーニング機能で全市場の33業種の<医薬品>セクターに
分類する会社は66社あります。

 医薬分野のセクターをまとめると下記のようになります。

<医薬品66社の合計(最新前期データ)>

時価総額……33兆3200億円
売上高………10兆7000億円
営業利益…… 1兆4800億円
純利益……… 1兆1400億円
研究開発費… 1兆7700億円
※売上高研究開発費率⇒16.5%


 機能材料分野についての抽出は正直難しいです。

 というのも、同社の機能材料分野というくくりは「医薬以外」と言い換えら
れるため、四季報の33業種分類で数種類の業種が顧客の性格に該当してしま
います。
※ちなみに東レは繊維製品に該当する

↓参考までに化学セクターを載せておきます

<化学150社合計(研究開発費上位150社で計算)>

時価総額……46兆5700億円
売上高………40兆2900億円
営業利益…… 3兆9900億円
純利益……… 2兆7200億円
研究開発費… 1兆3600億円
※売上高研究開発費率⇒3.3%

 このようになります。

 この2業種だけ比較しても医薬の業界というものは研究開発力が生命線であ
ることが分かります。

 また↓(総務省統計局調査 会社開示資料より)

※参考データ 研究開発の『外注費』の市場規模

・2013年 ⇒ 2016年
 医薬品 3,456億円 → 4,788億円(CAGR11.5%)
 化学品  410億円 → 699億円(CAGR19.5%)

 外注市場も成長しています。


 上記の外注費に分類されるであろう金額のうちの36億7000万円程度が、
神戸天然物化学の『研究』『開発』セグメントの売上高になっています。

 同社の研究開発の事業は主に有機化合物の精製、製造方法、評価に関してな
ので、数兆という膨大な研究開発費のどの程度なのかは正確な数字は分かりま
せん。
 だとしても、膨大な潜在需要がお分かりいただけるのではないかと思います。


 ちなみに研究・開発・量産ステージの言葉の定義は…

・研究:”モノを見つける”
 役割:評価用のサンプル提供

・開発:見つけたモノを”使えるか、作れるか、製品として出せるか”
 役割:顧客の製品開発に向けた多量のサンプル提供

・量産:開発したモノを必要量まとめて作る
 役割:自社工場で受注生産

となっています。

 しかし、研究開発が生命線のはずの企業側はなぜ神戸天然物化学に委託(ア
ウトソーシング)するのでしょうか?

 この顧客のニーズに対して『なぜ?』を考えると大変面白いです。


■企業が研究開発を外部委託する理由とは?


 研究開発で結果が出せるかどうかは『知識×努力×設備×運』ではないかと
思います。

 しかし、研究の結果が出なくてもノウハウやその研究に関しての知見が貯え
られるのにも関わらず、なぜ企業は外部委託するのでしょうか?

 それは『リソースには限りがある』からだということが一番のカギでしょう。

 例えば製薬会社は研究員に給料を支払います。

 高額な設備も沢山あります。

 顧客(製薬会社)は製薬された薬の効果を高めたり評価するところ、つまり
は一番製品(製薬)の価値に貢献するところに多くのリソース(人員や設備や
お金といった経営資源)を集中させたいです。


 対して、神戸天然物化学にはどんな内容の研究開発を依頼しているのか?

 その多くは、薬としての前段階の原薬(原体)と呼ばれる、料理でいうとこ
ろの『下ごしらえ』に当たる研究開発の依頼をしていると認識して問題ないで
しょう。

 例えば、レストランで一品の料理がお客さんに提供されるまでの流れは…

・食材調達⇒下ごしらえ⇒調理(味付け)⇒販売提供

になると思われます。

 ここの『食材』に当たるのが『有機化合物』であり、『下ごしらえ』(皮む
きやみじん切り的なもの)とは化合物合成の事になるわけです。


 一番肝心なのはもちろん『調理』の工程であり、ここは顧客(製薬会社等)
側の完全極秘の領域です。

 神戸天然物化学の研究と開発は『食材調達〜下ごしらえ』までの事を指して
おり、『量産』とはこの下ごしらえしたものをお客様に安定供給し続けること
を意味しているわけです。


 こうやって認識していくと、普段関わりがなくとっかかりにくい業界もグッ
と理解が深まりませんか?(笑)

 話を本題に戻すと、顧客(製薬会社等)が委託してくる多くの理由は『自社
で研究開発する必要もあるけれど、重要性(費用対効果、開発価値)の比較的
低い対象』になるわけです。

 もちろん、化合物合成の知見を多く持っていない会社や神戸天然物化学の能
力を評価しての委託も当然あると思われます。


 有価証券報告書では事業について以下の説明があります。

 長いですが原文をそのまま転載させて頂きますので、関心がある方はお読み
ください。


↓2018年3月期 有価証券報告書より転載

【事業の内容】

『当社は、有機化学品の研究・開発・生産ソリューション事業を主たる業務と
しております。具体的には、顧客が製品開発及び製造販売のために行う研究、
開発及び生産活動において必要なサンプルや製品を供給するとともに、製造方
法の検討等を実施しております。

製品の研究から量産に至る過程では種々の課題が発生しますが、当社は顧客と
協力しながら製造方法等の課題を解決して、顧客の求めるサンプルや製品を供
給しております。

対象としている有機化学品は、主に医薬分野、情報電子分野で用いる機能性を
持った化学品及びその中間体であり、一般的な化学品を原料として製造いたし
ます。

化学品の研究開発は、目的の機能を持つ化合物の化学構造を考え、それを合成
し、その機能を評価し、目標の機能が得られなければ再度化学構造を考えると
いうサイクルを繰り返します。

機能評価は、医薬、農薬、染料等の製品により独自の評価技術が必要ですが、
化合物の合成は、製品の機能に関わらず有機合成化学の技術により達成できま
す。

従って、製品開発をする会社は機能性を持つ化学品の構造式を提示し、当社は
提示された化合物を合成するという分業が可能となります。

化合物の合成自体も研究要素があり、提示された化合物の合成方法を考え、合
成して、その化合物の純度や収率を評価し、収率や純度が目標以下であれば再
度合成方法を考えます。(純度は、目的の物質の含有量を意味します。収率は、
理論的に予想される目的物質の量に対して実際に得られた量の割合を意味しま
す。)

製品を開発する場合、開発する会社が製品機能評価も化合物合成も全て自社で
行っていた研究開発のうち、合成の部分を当社が請け負うことによって、製品
開発会社は機能評価研究に経営資源を集中できます。

当社で担当した化合物合成については、単に合成するだけではなく、化合物合
成研究の結果を併せて報告いたします。

なお、期待される化合物合成が困難な場合は、得られた科学的知見の提供及び
改善策の提案等をいたします。製品開発会社と当社が協力した結果、研究開発
期間が短縮され、製品開発の効率が上がります。

当社では、研究・開発から量産ステージまで、化合物合成に関する顧客のデザ
インや改良要求を具体化して研究開発用製品として供給すると共に量産へ向け
て製造方法の課題・対策を提案するというソリューションを提供いたします。

当社は、顧客のステージが研究・開発から量産へと上がるのに伴い、ステージ
に応じたソリューションを提供して取引を継続し、成長を牽引するモデル(ス
テージアップ・グロース)を目指しております』


…ここまで転載。


 ちなみに現状このビジネスモデルの競合は製薬会社の研究開発部門以外には
目立った会社は見当たらないとのことです。

※高額な設備導入、優秀な研究員、社外的な信頼の獲得などが大きな参入障壁
 になっていると思われます。

※説明しやすいので製薬に絞って説明しましたが、機能材料に関しても大筋は
 同様です。


■高収益×高成長なビジネスモデル


 研究・開発の収益構造は1プロジェクト単位で行われており、プロジェクト
の長さは2週間〜1年半まで様々です。

 このプロジェクトは人間力(知識×設備×知見)をフル活用しての仕事であ
り、<人件費×依頼内容=単価>となるので、売り上げを増やすためには人材
の増加が不可欠であり、この構造だけで増収を続けるのは中々に困難です。

 研究開発が世界的になくなる事はないとはいえ、プロジェクト単位の受注な
のでフロービジネスである側面は否めないでしょう。

 そこで、会社としてより高収益かつ、受注の波を平準化し、事業としての安
定度を増すために数年前より『量産事業』を強化しているのです。


 今後2021年までの3年間で63億円の大胆な投資計画をしています。

<投資計画の資金内訳>

・量産設備⇒31.5億円
・研究開発⇒18.5億円
・本社拡大、管理部門拡大⇒13億円

 これらは今後、同社が増収増益していくためには必須事項です

 そして、量産ビジネスは一度受注できれば相当長い期間安定需要が見込めま
す。

 量産事業はガチガチのストックビジネスであり、かつ、改善活動等によって
一人あたり生産高を向上させることができれば利益率向上も大きく期待できま
す。


 同社の営業利益率は前期19.3%とすでに高いですが、EBITDAで同
社を見ると20億400万円でありEBITDAマージン(EBITDA÷売
上高)では31.7%もあります。これは企業としてすでにかなり高い部類に
なります。

※EBITDA=営業利益+減価償却費で算出
↑※減価償却の主な理由は設備投資(量産設備と研究用)


 前述の21年までに63億円の投資計画を立てていることから、減価償却費
は今後3年でさらに増大します。

 そうすると売上の伸びに対して、営業利益や純利益の伸びがイマイチに見え
る可能性があります。

 しかし、ぱっと見で同社を評価してしまうのは大きなミスリードに繋がると
考えています。

 設備などに関しては定率法、本社などの建て物に関しては定額法が使われる
のが一般的であり、同社の場合もそうであろうと推測されます。

※定率法とか定額法がイマイチピンとこない方は、↓の国税庁のページへ
・定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)
 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2106.htm


 よって、定率法では設備投資した年のすぐは減価償却費が大きくなるので、
時が経つにつれて増益率&利益率も向上していきます。

 また、量産ステージ、特にその立ち上げにおいては高い技術と専門知識をも
った人員は必須ですが、生産オペレーターとして工業高校卒の採用もしていま
す。

 高卒従業員に対してはOJTを通じて仕事を学ばせながら、ノウハウや化学
の教育を行っているそうで、若いエネルギッシュな人材も同社の量産ステージ
で活躍しています。


 薬の権益は周知のとおり非常に長く(医薬の開発には多額の研究開発が必要
なことから守られている)、医薬にかかわる量産受注が一つ決まれば安定収入
のストックが積みあがります。

 また、開示されてはいないものの決算説明資料などを読んでいけば気づくと
思われますが…

〇…同社の利益率は【研究<開発<量産】のステージ順に高まると解釈でき、
同社の売上高営業利益率が減価償却費込みで前期19.3%ということは、量
産ステージの利益率というのはどう低く見積もっても20%以上、いや25%
以上は有るはずだと推測できます。

 この高い利益率には大きな魅力があります。


 『量産ステージ』というのはいわば製造業です。ここは私の専門分野です。

 製造業における利益率は3〜8%が大体の範囲です。

 ましてや競合も多いので、価格競争や技術の優位性もすぐに陳腐化してしま
うリスクもあります。

 しかし、同社は量産契約を結ぶことができれば、長期間における高収益スト
ックを獲得できるのです。

 高収益のストックビジネスが増えれば、業績のバラツキ(増収減収、増益減
益のブレ幅)が減れば、業績の影響での株価のブレも減る=投資家が取るリス
クも減ります。


 業績リスクが少ない会社は、リスクの高い会社より、株価面でも評価されや
すいという流れは一般的かと思います。

※例 四季報スクリーニングにて、33業種区分の、

・『不動産業』
 124社(128社中のPER100超えの異常値4社を除いた)
 の平均PERは14.1

・『医薬品』41社(43社中のPER100超えの異常値2社を除いた)
 の平均PER29.4


 景気の影響をもろに受ける不動産セクターの平均PERは14.1に対し、
景気に関係されないディフェンシブセクターである医薬品セクターはその倍以
上の平均PER29.4という結果になります。こうした簡易的な計算でも業
績のブレと株価には相関関係があることは直感的に実感することができます。


 話を戻して、神戸天然物化学は、そんな高収益ストックビジネスである量産
事業に全力で注力しています。

 同社が描くビジョンに間違いがなければ、長期で保有することこそ真の価値
がある銘柄なのだと私は強く思います。

 要するにアツいんです(笑)


■マザーズから一部を目指しての昇格の可能性


 一般的に市場が昇格することは買い材料であり、ゆえにその昇格条件という
ものを気にする投資家も多いと思います。

 形式的にはすでに同社は昇格条件をクリアしています。
 あとはその意志があるかどうかと、タイミングなのではないでしょうか?

 未来のことは分かりませんが、同社の昇格への意志は強いと思います。

 これは私個人の勝手な推測であり、会社はここに関してはノーコメントを貫
いていますので、そこは勘違いしないでください(笑)。


 まず、同社は上場しなくてもこれだけ多くの企業と自力で取引を続けてきて
います。

 財務も良好です。


 ではなぜ、上場したのか??

 ここに私は神戸天然物化学の強い意志を感じました。

・同社には優秀な頭脳を持つ人材が必要です
・同社には企業取引の際に機密を多く取り扱うので強い信頼が必要です。

 この二つを手に入れるためには上場が非常に効果的なのです。


 そして、マザーズに上場しましたが、ここにとどまるよりも東証一部上場企
業という看板を手に入れることは、求人採用サイトに広告費を掛けるよりも強
力な宣伝になり、会社の認知度やすべてのステークホルダーにとっての満足度
も向上します。

 昇格しない理由が見当たらないのではないか?というのが個人的な印象です。


「いつ昇格するのか?絶対に昇格するのか?」

 そんなことはわかりません(笑)。


■【神戸天然物化学(6568)の投資指標】 ※2018/8/10現在

 終値     2718円
 時価総額   210億円

※19年3月期会社予想
 売上     64.5億円
 営業利益    13億円
 経常利益    13億円
 純利益     9.2億円
 一株配当     25円
 配当利回   0.92%

PER    22.8
PBR     2.4
ROE     10.3%
自己資本比率  68.4%


 いつもは全く見ない業種でしたが、こんな良い会社があるなんて!!という
発見のような感覚を同社には覚えました(笑)。

 現在上場来安値を更新中であり、まだテクニカル的にも下げ止まっているわ
けではありません。

 個人的な見解ですが、同社は長期投資にこそ向いていると思っています。


 何度も言いますが、投資は自己責任でよろしくお願いします。


それではまた。


『全力全開全力前進!!!』


(相川伸夫)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者
の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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